求人 NEW

もっと良くしたい
その気持ちに
素直に動く会社

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

まずはやってみる。自分で決めて行動していく。

そんな姿勢を大切に、日々仕事に取り組む人たちを紹介します。

1986年に創業した芝園開発株式会社。

はじめは、建設業と時間貸しの駐車場事業の二本柱で経営してきました。現在は自治体の自転車対策事業を中心に、駐輪場、フィットネスジム、コインランドリー事業など、幅広く展開しています。

どの仕事も、根っこにあるのは「もっと良くしたい」という姿勢。みんなが思う「こうなったらいいな」を形にし、新しい当たり前をつくり続けてきました。

そのひとつが、DXを活かした総合自転車対策。自治体と協働して、公共駐輪場の管理や、放置自転車を減らすための啓発、撤去保管から返還の実施まで一貫して取り組んでいます。

今回募集するのは、自治体の自転車対策事業の営業と現場統括スタッフ。どちらも未経験から挑戦できます。

自治体案件は億単位の仕事。現場統括も、何百人ものスタッフの責任者として業務を進めていきます。

身近にありながらも、なかなかイメージしにくいこの仕事。ぜひ読み進めて、関わる人たちの想いを知ってください。

 

東京・北千住。

江戸時代から日光街道の宿場町として発展してきた場所で、活気あふれる下町という雰囲気だ。

駅の西口から少し歩いたところにある宿場町通り商店街は、先が見えないほどまっすぐ続いている。

通りの路地を覗くと、Fitness24の壁面広告が見えた。芝園開発のオフィスはこのビルの3階。1階が駐輪場、2階がフィットネスジムになっている。

「2階のジムは福利厚生として社員にも開放されています」と教えてくれたのは、代表の宮本薫さん。ジムの機器は最近、最新のものに入れ替えたばかりなんだそう。

宮本さんは創業者である海老沼孝二さんの娘で、2021年から会社の舵取りを担ってきた。

「はじめは、芝園開発に入るつもりはまったくなくて。いい大学に入って、いい会社に入る、みたいな安定志向だったので、新卒で大手保険会社に入ったんですね。でも1年ぐらい経ったときから、物足りなさを感じていました」

働くなら一生懸命やりたいし、頑張ったことが社会のプラスになってほしい。小さくてもいいから、誰かの役に立っている実感が欲しかったという宮本さん。

「1人の力では動かない物事を、みんなの力で動かして広範囲に影響を与えていくのが大企業の強みでもあるから、その物足りなさはあって当然なんです。でも私は何のために自分は働くのか。仕事の先をもっと実感したくて」

どこで働けばそれらを実現できるか考えたとき、思い浮かんだのが芝園開発だった。

「わたしがこの会社に入ってとくに面白いと思ったのは、会社の姿勢。うちってすごくベンチャー気質なんですよね。父の代から37年間、ずっとベンチャー企業でした」

たとえば、駐輪場のほとんどが定期契約だった時代に、時間貸しのサービスを生み出したり、人で管理するのが当たり前のなかで機械管理をメインに運営したり。

駐輪場の不正利用に困っていた商業施設向けに、「短時間の駐輪無料」というサービスを開発して、地域の方のついで買いの需要を堀おこすなど、前例がなくても挑戦すべきと思うことは形にし続けてきた。

「こうなったらいいよねっていうことを、ちょっと無理しながらやるのが好きなんでしょうね。それが仕事の根底にあるから、ベンチャー気質なのかなって」

宮本さん自身、副社長時代から経営理念の刷新や人事評価制度、コーポーレートブランディングなど、さまざまな社内改革に取り組んできた。

一昨年にできた新ブランド「LIXTA」は、まさに宮本さんの考えを体現するもの。

“LIKE” is Next Standardに由来するブランド名は、「いいね」を次のあたりまえに、という意味が込められている。

「新しいあたりまえをつくる」「もっと良くしたいをカタチにする」「つなげる力でステキを広める」の3つの価値のもとサービスを展開していて、DXを活かした総合自転車対策もそのひとつ。

従来のように放置自転車を徹底的に排除し、「自転車を放置してはいけない」と一方的に訴えるだけでは、そもそも人々が自転車を乗ることを控えてしまう。結果として、自分たちが管理する駐輪場もまちのにぎわいも、同時に失われてしまう恐れがあった。

芝園開発は、「まちをより良くするために」という発想で、自転車を便利に利用できる環境整備を第一に考え、駐輪場の短時間無料サービスの提供を始めた。

その結果、放置するのが当たり前だった状態から、少しの時間でも駐輪場に駐めようというマナーを浸透させ、まちの新しい当たり前をつくりつつある。

そのほかにも、「Capture」と呼ばれる自社システムを開発し、放置自転車の位置などをデータ化して、これまでアプローチできなかった放置自転車を明らかにし、対策を講じている。

そして、それらの端末を使うのは地元の高齢者スタッフたち。

「自治体さんとしては、業務の効率化とあわせて高齢者の働く場を生み出したいという想いもあって。DXの推進も、高齢者の方と一緒に事業に取り組みやすくするにはどうしたらいいだろう、という視点から始まったものなんです」

独自のシステムと仕組みでノウハウを積み上げ、今ではどんな場所でも自信を持って効果を出せるという。

「芝園開発がいる意味って何?ということを大切にしているんです」と宮本さん。

「自治体さんの仕事は公募で事業者が決まるんですけど、入札価格で決まるタイプの仕事には出ないようにしています。というのも、どんな価値を生み出すかで判断してほしいからなんです」

「自分たちの仕事がどこにつながっているか分かるからこそ、やる気も出る。なので、『こんなふうに放置自転車対策していきませんか』と、自分たちから提案できる審査にしか出ないようにしているんです」

代表になった今、一緒に働く社内のメンバーにも仕事の面白さを感じてもらえたらと、いろいろな仕組みづくりを模索しているところ。

目標設定にはOKRという手法を使って、チームでどういう成果を出していきたいのか自分たちで考えてもらい、経営陣は経営理念や中期経営計画といった“目指したいもの”の実現にむかっているかを確認するだけだという。

「会社の方向性とずれることは駄目だけど、同じ方向を向いていれば何をしたっていい、それが働く面白さだと思うので。社内起業したっていいんですよ」

それはちょっと勇気がいりますね。

「リスクはあるかもしれないけど、大抵のことはどうになるかと思うから、失敗を恐れずにやってみたら?って社員には伝えていますね」

「うちの社員は、自分で決めた目標に対してチャレンジしていく人ばかり。だからこれからジョインしてくれる人も、時に失敗しながらも、その反省を振り返り次につなげられる人だといいと思います」

 

個人で考え、行動することを大切にしている芝園開発。

その姿勢について、働いている人はどう思っているんだろう。

話してくれたのは、公共サービスサポート事業部オペレーショングループ課長の木村さん。

「まだ5年しか働いていませんが、入社当時と今ではまったく社内は変わりましたね。『とりあえず動いてから悩め」っていうことが人事評価の項目にもできたくらいですから、そこは意識して働いています」

現在、自治体と協働して取り組む総合放置自転車対策に関わっている木村さん。現場統括の責任者でありつつ、営業の仕事にも関わっているとのこと。

そもそも自治体との仕事は、どのように受託するのだろう。意外にもスタートは営業らしくヒアリングと見積もりから入るのだという。

「まずは自治体さんから放置自転車の状況や課題感を聞いて、ほかの自治体での取り組み内容と予算感をお伝えします。いざ公募になったら社内で相談して、一緒にプレゼン内容を練っていく感じです」

「営業活動としては、公募がはじまるまでの担当者さんとの関係づくりが一番大事ですね。私たちが考える放置対策っていうのは、マナーの浸透を通して放置自転車を減らすことなので、特殊なんですよ」

「放置自転車を撤去すれば問題が解決するわけではない、ということを理解してもらうためにもコミュニケーションは大切です」

現在、芝園開発が協働している自治体は、東京6カ所、千葉と神奈川に1カ所ずつの計8自治体。

駐輪場の管理や、放置自転車のチェックや撤去保管などは、現場の管理スタッフが担っていて、彼らのシフト管理や人員配置など、大人数で連携して成果を出せるように現場をまとめるのが現場統括の仕事。

該当するエリア内の放置防止区域すべてが対象となるため、やるべきことも多く、さらに毎年現場は増えている。今回新しく現場統括スタッフを募集することで、体制の強化も図っていきたい。

 

最後に話を聞いたのは、同じく現場統括スタッフの坂根さん。

2022年の新卒社員ながら、新宿区という広域現場の統括メンバーだ。

「放置自転車対策は目に見えて変化が分かります。たとえば『お店の前の放置自転車が多いのでどうにかしてください』って陳情が入ることがあるんですけど、こちらで対策を考えて実際に効果が出たときは、頼んでよかったっていうお礼の言葉をいただいたりするんですね。それはやりがいのひとつにもつながっています」

担当する新宿区では、現在200名近くの現場スタッフが勤務中。大勢のスタッフと連携して、駐輪場を利用するように呼びかける街頭指導や放置自転車の移送撤去などが効果的に進むよう、ホウレンソウがとても重要になってくると、坂根さん。

「一度、自分のホウレンソウ不足で現場の連携ミスを招いてしまって。先輩社員やスタッフさんがフォローしてくださったんですけど、自分の仕事に対する責任の重さを痛感しました。それ以降、チーム内の朝礼などで業務の進捗や今日のタスクなどをこまめに共有しています」

「それと、もともと保守的な性格だったんですけど、まわりの先輩方が相談にのってくれますし、一緒に考えてくれるので、だんだん自分から行動できるようになってきているのかなと、最近は感じています」

代表の宮本さんは、こんなことも話していました。

「世の中どんなことも正解はないと思っています。自分でチャレンジして失敗して、そこから何を学ぶかが大事だと思うんです。せっかくなら楽しんで働いたほうがその人にとってもいいだろうし、私もうれしい。それが最終的にお客さんからのありがとうにもつながっていくと思うから、そんな集団になるといいよね」

今よりもっと良くするために。自分で考え、形にした仕事に誇りを持っていることが、芝園開発のみなさんから伝わってきました。

ここは、人として成長できる環境だと思います。

(2023/02/09 取材 杉本丞)

この企業の再募集通知を受ける