求人 NEW

ときに都心で
ときに水辺でパソコン開く
旅するエンジニア

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住む場所、働く場所。今いるところから少し離れてみると、視野も広がっていくように思います。

安全圏から飛び出す怖さもあるけれど、新しい世界を知る楽しさはもっとあるかもしれません。

タイムカプセル株式会社は、「熱意ある人がいつでもどこでも挑戦できる社会をつくる」を経営理念に掲げ、Webやスマートフォンアプリなどのソフトウェア開発を始め、地域でのエンジニア育成など、ITを活用し地域活性化に取り組んでいる会社です。

働き方は、王道のIT企業とはちょっと違います。

プロスポーツ選手や子育て中のお母さんがエンジニアとして働いていたり、全国の拠点を行き来できたり。北海道から沖縄まで12拠点あるオフィスは、今後47都道府県へ増設できるよう目指しているところ。

今回の募集は、各拠点で働くエンジニア。あわせてWebデザイナー、プロジェクトマネージャーも求めています。

エンジニア経験者で働き方を模索している人や、経験はないけどIT分野に挑戦してみたい人に、飛び込んでみてほしいです。

 

全11拠点あるタイムカプセルのオフィスのうち、今回は横須賀の拠点に向かう。

京浜急行線の横須賀中央駅を出て、繁華街を通り過ぎ、歩いて8分ほど。

横須賀市役所の隣のビルにある「16(いちろく)Startups」というシェアオフィスを使っているみたい。

中に入ると、黙々と作業したり雑談したりする人たちが。

スタートアップ企業や近隣の会社など、40社ほどが毎日入れ替わりで利用しているそう。

会議スペースに案内してもらい、まず話を聞いたのはタイムカプセル代表の相澤さん。ここ16 Startupsも別会社で運営している。

「47都道府県すべてに開発拠点をつくりたくて。“あなたのまちのタイムカプセル”みたいな、コンビニのようにどのまちにもあって、その地域が元気になる。そんな会社にしたいんです」

タイムカプセルの始まりは、相澤さんが広告会社に就職したころに遡る。

「もともと地域活性には興味はなかったし、企業で働きたいという気持ちもなかった。むしろアウトロー路線だったんですよ」

「中学、高校はハンドボール一筋で、引退後はドラムに没頭していました。大学卒業する直前で、バンドをクビになって(笑)。そこで社会人の経験を積んでおくかという気持ちになって就職活動を始めて、横浜の広告会社に入社しました」

地域のお店や企業、イベントを紹介するフリーペーパーを作成し、情報を通じてまちを活性化していく会社。そこで営業担当になり気づけば10年働いていた。

「もうやりきったかなと思って、次は海外で広告会社を設立したんです。ただ、それが大失敗。その後、友人が経営していたITベンチャー企業で働かせてもらったけど、そこでも結果が出せなくて。自信を失いましたね」

飄々と話す相澤さん。成功したこともうまくいかなかったことも、糧にして進んでいく。

「本当に自分がやりたいことは何だろうと、原点を振り返って。広告会社でまちを元気にするとか、地域の活性化はずっとやってきたことだなって」

「当時はちょうど、スマートフォンの時代へ移り始めたころ。ITを使って地域を元気にしていく事業をつくろうと、2013年にタイムカプセルを立ち上げました」

初めにつくったのは、「タイムカプセル」という写真共有アプリ。

当時の開発メンバーは、エンジニア未経験。プログラミングスクールの運営経験がある相澤さんは、その経験を活かして、エンジニアにノウハウを共有しながらアプリを開発していった。

「地域にはいろんな景色やお店があるけれど、開発されて風景はどんどん変わっていきますよね。何気ない日常を未来に残せるようにできたらと思ってアプリを開発しました」

ただ、これもすぐにはうまくいかなかったそう。打開のきっかけになったのは、拠点の一つでもある岐阜県の大垣市から依頼が来たこと。

「市から観光で使えるアプリをつくれないかってお話をいただいて。写真共有アプリの基盤を活用して、いいものを仕上げることができたんです」

「そうやって地道に積み重ねてきて。最近ようやく信頼されてきたなと実感するようになりました。10年くらいかかりましたね」

タイムカプセルをきっかけに、地域企業にも変化が起きている。

「岐阜県関市にある製造業の会社さんに『製造業もIT人材を採用していく必要がある。開発を内製化していきましょう』と提案したところ共感していただいて、今年度からエンジニアを新卒採用するようになったんです」

地方にはIT企業が少なく、IT業界への就職や開発に関する発注先は東京などの都心が多い。

地域にIT企業が増えていくと、地方に住む若者が興味を持ったとき、わざわざ都心に就職しなくてもよくなる。そうすれば、エンジニアやプログラマーの活躍の機会が増え、地域の開発力がどんどん上がっていく。

「少し前、コロナの影響もありスタッフが一気に辞めてしまって大変な時期があったんです。今は、何でもかんでも仕事を受けるんじゃなくて、タイムカプセルの仕事が取引先にも社内スタッフの成長にもつながる。そんな実感が持てる仕事をしていきたいと思っています」

「より安心して楽しく働き続けられる環境を今整えているところ。相澤の言っていたように、仕事もオフィス環境も整えて、新しいメンバーをしっかり受け入れられる体制にしていきたいなと動いています」

 

そう話すのは入社5年目で、取締役の大竹さん。

学生時代、アルバイトでアプリ開発やデザインを経験。エンジニアとして入社し、今は開発と人事を担当している。

「新人なのに、いきなりアプリの保守運用を任されることもあって。まず初めにログイン情報を聞かなきゃいけない、みたいな(笑)。今は、コアメンバーも増えたので、未経験でも誰かと一緒に学べる体制ができてきました」

「入社して感じたことは、チームビルディングの重要さ。何事も人で動いていると思うんです。技術も大事ですが、何よりも人が大切だなと」

どの案件もチームで進めていくことになる。ただ、各々のスキルにばらつきがあるため、拠点を横断してプロジェクトごとにメンバーが編成される。全国からメンバーをアサインできるので、足りないところを補完しながら業務を進めることができる。

スタッフ同士は、基本的にリモートでやり取りしながら進めていく。

「打開力、課題解決能力とかは大切だなと思っていて。挑戦を支える会社なので、自分で目の前の課題をどんどんクリアしていくことが好きな人はより活躍できると思います」

「あとは全国に拠点があることで、地域性も生まれてきていて。各地域の環境や働くメンバーとの交流もそれぞれ違っているので、そこもぜひ楽しんでほしいですね」

地元の高専を卒業し入社した人もいれば、子育てをしながら働くお母さんも。特定の拠点にいながらもいろんな人と関わることが好きな人には合っていると思う。

「たとえば横須賀オフィスのコワーキングスペースは、タイムカプセル以外の方とつながれる。グループ会社がカフェを運営しているので、そこで仕事をすることもあります。ほかの業種の方と話したり、一緒に仕事をすることも増えてきました」

 

次に話してくれた新井さんは、プロのビーチバレーボール選手でもある方。横須賀の拠点でエンジニアとして働いて入社5年目になる。

大学を卒業後、プロ活動をしようと準備していた新井さん。コロナ禍が始まり、練習もできない状況が続いていた。

今後のためにも何か学びたい気持ちが湧き、スポーツをしている学生やアスリートに向けた就職支援の会社から、タイムカプセルを紹介してもらうことに。

「未経験でも挑戦できるんだって思ったし、新しい形でキャリアを築けたらいいなと感じて、入社を決めました」

これまではビーチバレーに取り組んできた人生。エンジニアの仕事は畑違いで最初は大変だった。

「初めの1ヶ月は研修期間で。まず専門用語もわからないし、画面にはプログラミングの文字がばーっと並んでいて真っ黒。いつの間にか、まぶたが閉じてしまうほど拒否反応があって(笑)」

「まずいなと思って、真っ黒の画面をスクリーンショットして、通勤時間に眺めて目を慣らしたり、練習用のアプリをとにかく触りましたね。エラーが出ては調べて、またエラーが出て、その繰り返し。量をこなしました」

入社して1年が経ったころ、エンジニアの仕事が自分の生活に身近に感じた機会があった。

「レンタルWiFiの予約サイトの運用・保守のプロジェクトがあって。それが、海外遠征に行くときによく使っていたサイトだったんです」

各拠点にいるタイムカプセルのメンバーや外部で委託したデザイナーなど、プロジェクトチームは全体で30名ほど。通常のプロジェクトより規模が大きく、メンバー間の緊張感もあった。

「リリースしたときは、自分がやったことが本当に反映されるんだって、とてもうれしかったです」

着々と実績を積み重ね、昨年からプロジェクトを引っ張っていく立場になった新井さん。

現在、担当しているプロジェクトとして紹介してくれたのが、公共施設の予約決済システム「パブリザ」。

自治体の持つ体育館や公園、会議室など、公共施設で起こる予約や決済の手間による利用率の低下を解決するサービスだ。

自社サービスとして注力していて、新井さんはサイトのユーザーが文字を入力したり、ボタンをクリックしたりするフロントエンドの実装を中心メンバーとして運営している。

タイムカプセルは、創業期からプロ野球やJリーグのファン用アプリをつくったことから、スポーツ関連のプロジェクト依頼も多い。

今回の案件は、新井さんもアスリートとしての想いを注ぐ機会にもなっている。

「施設を利用することで人と人が関わりあう機会になる。コミュニティができることで、心身ともに健康になれるといいなって個人的には感じていて」

「なので、せっかく良い施設があっても予約と決済でハードルが高くなっているのはもったいない。このシステムを使えばハードルを下げられるし、いろんな人に使ってもらえる機会になれればと思っています」

サイト上の動線がスムーズなるように配慮したり、UIの差別化を図ったり。実際に利用するユーザーにとって使いやすいように常に意識することを大切にしている。

エンジニアが未経験でも、まずは自分がユーザーとして使いやすいかを考えると、課題解決のヒントになると思う。

会社としてこれから力を入れて取り組んでいきたいことは、「旅するように働く」こと。

先日、新しくできた松山オフィスに、お試しでワーケーションにも行ったそう。

「いろんな場所に行って、知らない人と会うほど視野が広がるし、勉強になるなと思っていて」

「わたしは海外遠征や旅行で13、4カ国くらいを旅したり、日本でもいろんな地域に行って、たくさんの人と接した経験があるんです。そういう個人の経験って、最終的に会社にも返ってくることだと思うんですよね」

毎年拠点が増えつつあるため、今年の5月から年に1度、働きたいオフィスを選んでワーケーションができる制度を開始。この1年で、愛媛や沖縄、宮崎の都城市にも新たな拠点を増やした。

 

「僕もよく横須賀の海とか川のほとりで、釣りしながらミーティングしていますよ」と話す、代表の相澤さん。

47都道府県に拠点をつくって、旅するように働く会社。

「日本で一番、友だちができる会社になる。そう言い切れるようにしたいです」

日々パソコンに向かうだけじゃない。旅するように働くことで、自分の世界を広げられる。そんな新しい働き方が、ここにはあると思います。

(2024/05/23 取材 大津恵理子)

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