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正々堂々
世界一を突き詰める

朝起きて。仕事の合間に。食後にゆっくりと。

さまざまなシーンで身近にあるコーヒー。ひとくくりにコーヒーと言っても、産地、焙煎、挽き方などで香りや風味が大きく変わります。

もっというと、豆の生産、輸送、保管方法、豆の選別、そして淹れてくれる人の言葉のひとつでも。手に取る人が感じる「おいしさ」は変わってくる。

今回紹介するのは、「おいしいコーヒー」を追求し、徹底して技術や知識を積み重ねている堀口珈琲です。

株式会社堀口珈琲は、1990年創業のスペシャルティコーヒー専門店。海外の生産者から高品質の生豆を仕入れ、焙煎し、最高の一杯を提供しています。

東京に直営店を4店舗を持ち、上海にはフランチャイズの2店舗があるほか、横浜にあるロースタリーでは生豆を選別、焙煎。オンラインでの販売や全国のカフェ、レストランへの卸売りといった事業を展開しています。

今回募集するのは、スペシャルティコーヒーの総合職。

まずは店舗スタッフからキャリアをスタート。その後、接客や教育など店舗のスペシャリストになることも、生豆の調達・焙煎・ブランドマネジメントなどのキャリアに進むこともできる。

専門知識や業界での経験は問いません。コーヒーが好きで、一つのことに情熱を燃やせる人には、またとない仕事だと思います。

 

小田急線、千歳船橋駅から歩いてすぐの商店街。ここに堀口珈琲世田谷店がある。

1階が店舗、2階が製菓用の厨房と事務所になっていて、中に入るとコーヒーのいい香りが。

「今日はよろしくお願いしますね」と声をかけてくれたのは、代表の若林さん。

堀口珈琲は、1990年に堀口俊英さんがこの地に創業。自家焙煎した豆の販売と、喫茶営業をするお店としてはじまった。

コーヒーの風味は焙煎や抽出だけでなく、産地や栽培環境、乾燥の仕方、輸送のコンテナ、選別、温湿度管理など。さまざまな要因によって異なる。

堀口さんはみずから生産者のもとに会いに行って生豆を仕入れたり、生産・輸送の流れを明確にしたりと、品質を確保するために豆のつくり手も巻き込んで関係を構築していった。

グアテマラの農園など、20年以上関係がつづいているところもあるそう。

「誰がどこでどうつくって、それが持続可能なのか。僕たちはそういったところを必ず見ます。商社さん、生産者さんからは、結構シビアな会社だと思われていますね」

シビア?

「買って終わりじゃなく、生豆が届いたら粒の大きさや虫食い、欠点豆がどのくらい入っているかをすべて数値化します。テイスティング評価と一緒に、生産者と流通業者の双方にフィードバックしているんです」

「ポテンシャルが高いから買い続けたいけど、この点が改善されなかったら来年も同じ金額で買うのは難しい、とか。言うべきことはちゃんと言います」

フィードバックを共有することで、お互いの仕事にいい緊張感が生まれ、品質の安定や信頼につながる。

そして日本に到着した豆は、横浜にある自社のロースタリーで選別、焙煎されている。

「質のいい豆も、ただ焙煎すればいいわけではなくて。異物や不良豆の除去、温度管理をしたうえで、機械のデータと焙煎者の感覚の二人三脚で焙煎の塩梅を決めます。地道なことにも心を砕いて取り組んでいて」

「堀口珈琲は、どこよりも『ちゃんとコーヒーをしている』と思っています。世界で一番おいしいコーヒーをつくっている自負があるんです」

スペシャルティコーヒーのおいしさの源は、生豆の品質にあることは間違いない。

そのポテンシャルを最大限活かした先にある「おいしさ」。堀口珈琲では、それを知識、技術、設備で追求し続けている。

また味だけでなく、こだわりをお客さんに伝えるための広報やWebサイトのデザイン、店舗での説明や接客などの演出も「おいしさ」を最大化する大切な要素。

「ものづくりをやりきっているんだから、その先のお客さんに伝える、届けるというところにも力を尽くしています」

2012年からはリブランディングに取り組み、ブランドコンセプトやステートメントと共に、パッケージ、Webサイトも刷新。

「今は、また次の転換期を迎えているんです」

「私が入社したときは、将来自分の店を持ちたい人たちが修行に来て、数年で独立していくことが多かった。でもそれでは堀口珈琲のコーヒーが続かないと、先代の社長が就業規則や労働環境を整えて、個人商店的だった組織をより会社らしくしていきました」

会社としての基盤ができたことで、長く働くスタッフも増えてきたそう。横浜ロースタリーやOtemachi One店などの新しい施設、店舗も完成し、会社の規模も拡大中。飲食業界としては高い給与水準の実現もできている。

現在は、飲食業界ではなく中小企業全体に照準を合わせた給与体系の構築が目標。売上の増加を目指すとともに組織づくりや評価体制も整えようとしているところ。

リブランディングを行い、会社の方向性も定まってきた。今度は、そこに進むための身体づくりをしているところだ。

 

実際に、堀口珈琲で働くというのはどんな感じなのだろう。

話を聞いたのは、店舗スタッフの金子さん。入社した人が最初に経験するポジションだ。

入社6年目で、今はOtemachi One店の店長を務めている。

「ビジネス街にあるお店なので、朝昼と午後のコーヒーブレイクと、1日に複数回いらっしゃるお客さまもいらっしゃって。お客さまとの距離が近いお店だと思います」

「堀口珈琲を知って、おいしさに感動して常連さんになってくれて。最初はエチオピアしか知らなかったお客さまが、段々とコーヒーの産地を覚えてくれたときは、すごくうれしかったですね」

入社してすぐは、コーヒーの知識を身につける研修からはじまる。その後、店舗業務を覚え、コーヒーの抽出、豆の販売など、徐々にコーヒーの専門知識や技術が必要な業務へと広げていく。

「コーヒーは好きだけど、知識は特にない状態で入ったので、最初は本当に大変でした。味わいの違いとか言葉での表現の仕方が全然わからなくて」

「もう、負けん気というか(笑)。当時メインで取り扱っていた10種類のコーヒーのことを調べて、実際に飲んで。こう表現するのかとメモを取って、必死に繰り返して身につけていきました」

インプットしたものを実際にお客さんに伝わったときがうれしかった、と金子さん。

成功体験を重ねていくことで、味わいや表現の引き出しが増えていった。

「店長の話も、最初はまっとうできるか自信がなかったんです。でもチャレンジしてみると面白くて。それからは、『やってみたら?』と言われたときに、『No』と答えるのをやめました」

「今の基本姿勢はなんでもやりますって感じです」

印象に残っていることの一つが、Otemachi One店の改装を担当したこと。それまでは、お店の売上やシフト作成など、社内の人と仕事をすることがほとんどだった。

「店長としてお店のスタッフの意見をまとめたり、施設の管理会社や設計者といった外部の方と連携したり。お店をつくるという、大きな経験をさせてもらいました」

「ここまでのことを、一店長が担うことってあんまりないんじゃないかな」

個人の裁量は大きい会社。やりがいを感じることもあれば、自分で考え決めなければいけない部分もある。

自分のできる範囲を決めすぎず、金子さんのように任されることに対して楽しく挑戦できる人だと良さそう。

 

最後に話を聞いたのは、入社9年目の島崎さん。

前職ではシステムエンジニアをしていたことから、堀口珈琲ではオンラインストアを担当。今は年間の商品計画・商品企画を担当している。

島崎さんは、コーヒーの一大産地である、中米のホンジュラス生まれ。いつかホンジュラスに関わる仕事がしたいと、以前から思っていた。

「コーヒーも大好きで。それは両親の影響なんです」

コーヒー好きなご両親が、毎晩決まった時間にふたりでコーヒーブレイクをする姿が印象に残っているそう。幼い島崎さんにとっても、両親とゆっくり話ができる時間がうれしく、次第に一緒に飲むように。

「父親がドリップしている姿とかもなんだかカッコよくて。じっくり観察していましたね」

「大好きなコーヒーと、第2のふるさとであるホンジュラスに関われて、なおかつ自分のITスキルを活かせる。経歴は変わっていますが、僕のなかではひとつ筋が通っているんです」

堀口珈琲と出会ったのは、埼玉のとあるイベント。

前職でプログラムをはじめ、システム開発のいろはを十分に学び、転職も視野に入れていたタイミングだった。

「深煎りが好きなんで、おすすめの深煎りを注文しました。淹れてくれたのは、CLASSICシリーズブレンドの7番。それが、今まで飲んだコーヒーの中で一番おいしくて。感動して、スタッフの方に『なんでこんなにおいしいんですか?!』って聞いたんです」

「そうしたら、地域や生産の背景、生豆の調達とかいろんなことを話してくれて。当たり前のようにホンジュラスのことも知っている。コーヒーにもスタッフの方の対応にも惹かれて、その日帰ってすぐに堀口珈琲を調べて応募しました」

堀口珈琲も、ちょうどオンラインストアを強化していたタイミング。島崎さんの個性や経験がうまくはまり、採用となった。

「入ってすぐは、今回の募集と同じように店舗で1年間経験を積みました。すぐにオンラインストアの仕事に行きたいと気持ちもありましたが、実際はコーヒーって深めれば深めるほどわからないことが出てくるし、面白い」

「店舗でコーヒーの知識やお客さまとのコミュニケーションの仕方をインプットできたことは、オンラインや企画の仕事をするうえで役に立っています。今も店舗や横浜ロースタリーには、頻繁に顔をだしていますよ」

将来どんな仕事をするにしても、ベースとなるのは店舗の仕事。堀口珈琲で働くなら、そこで生まれるコミュニケーションを大切にしてほしい。

そのうえで、自身のスキルを積み上げていくことができる。会社からは、情報や教材などのサポートもあるそう。

「コーヒーに関する知識は先輩たちには負けるけれど、ITのスキルは負けないし、周りもそれをわかってくれている。スキルや経験を持っている人なら、コーヒーと掛け合わせておもしろい働き方ができるんじゃないかな」

 

終わりに島崎さんの言葉を紹介します。

「社長が『ちゃんとコーヒーをしている』って話していましたが、ここまでコーヒーに向き合っている会社ってない」

「堀口珈琲のコーヒーは、世界で一番だとスタッフみんなも思って働いているんです。どこのポジションの人も、プライドを持って、突き詰めて自分の仕事に取り組んでいる。コーヒーの楽しみを、たくさんの人に広めていきたいと思っています」

真っ直ぐ、真摯にコーヒーに向き合える仕事。ともに進みたい人を募集します。

(2024/11/8 取材 荻谷有花)

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