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2050年まで成長産業
プロの技術を支え
よりよい「最期」を

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

若くても、健康でも、どんな人にもいつかは訪れる「最期」のとき。

誰もが関係することなのに、身近に感じる機会はそう多くありません。

「入るまで全然知らなかった」と働く人たちも話す、葬儀業界。

けれど話を聞いてみると、そこには想像しているよりも明るく、技術を追求するプロフェッショナルの世界が広がっていました。

遺体処置用品の卸売・企画・研究開発に取り組む、イワタ株式会社。

葬儀用の脱脂綿や除菌剤、メイク用品など、遺体処置用品の総合商社兼メーカーとして、あらゆる商品を展開しています。

今回募集するのは、受発注対応や倉庫の在庫管理を主に担当する、営業事務スタッフ。経験は問いません。

「2050年までは成長し続ける」と言われる葬儀業界。イワタも20〜30代のスタッフ中心の、活気ある若い職場です。

まずはこの業界のことを、ぜひ知ってみてください。

 

錦糸町の2駅隣にある、JR平井駅。そこからバスに乗って約7分、公園の目の前の停留所で降りる。

イワタのオフィスは、そのすぐ隣。

黒い建物の1階が倉庫、2階がオフィスになっている。

手前に打ち合わせスペースがある、開放感のあるワンフロアのオフィス。

迎えてくれたのは3代目代表の岩田さん。

リクルートなど大手企業で営業の経験を積み、家業のイワタに入社して10年。ロジカルに、わかりやすく話を進めてくれる方。

おしゃれな雰囲気のオフィスですね。

「2021年に、長年本社のあった墨田区から移転してきました。もともと倉庫だった建物を活かして、ニューヨークのブルックリンをイメージして改装しています」

創業は1938年。岩田さんのおじいさんが、脱脂綿のメーカーとして会社を立ち上げたのがはじまり。

その後、オムツやマスクのような衛生材料を薬局向けに卸すように。ただ、2代目のお父さんの代になると、価格が安くて商品ラインナップの多いドラッグストアが広まり、経営が厳しくなっていく。

「価格競争に巻き込まれることなく、創業商品である脱脂綿を活かす道はないか。そう考えて、葬儀方面に活路を見出したことが今につながっています」

岩田さんはその後、さらに道を切り拓き、広げていく。

「この業界って、入りにくそうな印象があるかもしれない。でも、誰にでも必ず訪れる“死”というものを、社会全体で見て見ぬふりをしてしまっているように感じます」

「新規参入が少ない業界でもあったので、僕が脱脂綿を売りに行くと、『こんな薬品があったらいい』とか『こんな道具も取り扱ってほしい』という声がたくさん集まりました」

そんななか「葬儀用に特化した除菌消臭剤がほしい」という要望から生まれた商品が、「タイトスクラム」。

PHMBという成分を用いたこの商品は、アルコールや塩素よりも高い効果を持つ。一般利用もできるし、葬儀業者では主にご遺体に使われる。

当時オフィスのあった墨田区の町工場の協力で、薬品・シール・ボトルが、すべてメイドイン墨田の商品だそう。

「もともとは『葬儀業のプロが使う腐敗抑制スプレー』っていう名前でした。そのまんますぎて全然売れなくて(笑)。分子と分子の結合をイメージしたタイトスクラムに変えたら、反応が良くなりました」

「サラリーマン時代にいた会社が『不の解決』を掲げていて。不足や不満、不便といった『不』を解決していくことが、自分のベースになっています。うちの商売もまさにそれを実行しています」

岩田さんと営業スタッフを中心に、積極的に商品を開発。そのかたわら、仕入れ商品のバリエーションも増やしてきた。

脱脂綿4種類からスタートした商品ラインは、今では遺体処置にまつわる数百種類に及ぶ。岩田さんが入社してから、売上は約4倍にもなったそう。

「葬儀業界は、高齢化が進む日本で数少ない成長産業のひとつです。おそらく、2050年くらいまでは伸び続けていく」

「遺体処置に特化した会社はほかにないので、明確な競合がいないのも強みですね。仏壇や仏花など別の領域には広げず、これからも処置に完全特化していく方針です」

また、商品だけでなく、技術面でも葬儀業界を支えている。

独立したり、地方にいくと、あまり情報が入らず、自分の技術を高める機会が少ないと悩む業者さんは多いそう。

イワタでは、葬儀業者の技術向上を支える講習会や、講師派遣も実施している。

「たとえば『お化粧をもっと上達したい』『腹水抜きの技術を習得したい』といったリクエストがあれば、講師を現地に派遣することもあります。講師の方に四国まで行ってもらったこともありました」

長年この業界にいても、なお技術を上げようとするんですね。

「葬儀業者さんには、職人みたいな人が多いです。ご遺族や亡くなった方に喜んでもらいたい、そのために今より高い技術を身につけたい、という気持ちでやっていらっしゃるんです」

今回募集するのは、内勤で働く営業事務スタッフ。営業スタッフと連携しながら、受発注や在庫管理などを担うポジションになる。

どんな人に入ってきてほしいですか?

「前向きな方に来てほしいですね。小さな会社なので、一人の影響が全体に大きく響きます。だからこそ、明るくプラスの言動ができる方に来てもらえるとうれしいです」

「動画好きの社員がYouTubeに挑戦したり、運送会社出身の社員がコストを見直したり。これまでの人生での経験や学んだことも、活かせる環境だと思います」

 

社員は5名で、パートスタッフまで含めると、トータル20人ほど。

唯一の営業事務である武田さんは、新卒で入って7年目。総務や経理、システム管理など、幅広い業務をこなしている。



「毎日行う仕事のひとつが、受発注の管理です。新しく入る人には、まずこれをお願いしたいなと思っています」

日々届く発注書の内容に不備がないかチェックし、必要があれば営業担当に確認を依頼したり、直接お客さんに電話で聞いたり。

実際に発注書を処理するのはパートさんの仕事なので、スムーズに流れるように準備を整えておく。

あわせて、1階にある倉庫の在庫管理や、不足商品の発注なども事務スタッフの担当範囲。

注文が多い時期は、武田さんも注文の処理作業に加わる。

自社倉庫から出荷する商品は、梱包をして送り状を貼るところまでを一人が責任を持って担当。製造元から直送する商品の場合は、発送元にまた別の発注書を流す。

「どこから発送する商品なのか、最初は混乱するかもしれません。商品数が多くて、たとえば同じ包帯や針でも種類がいろいろある。発注方法も、仕入れ先によってメール、電話、FAXとバラバラです。少しずつ覚えていってもらえればと大丈夫です」

新しく入る人と受発注関連の仕事を分担できるようになれば、武田さんがプラスアルファの仕事に取り組んでいくこともできる。

とくに、注文や商談の管理に使っているシステムをより改善していきたいそう。

「より見やすく、使いやすくして、効率化していきたいです。注文がどんどん増えていて、一人当たりの処理件数をもっと増やす必要があるので。売上の分析をしたり、営業さんの役にも立てればいいなと思っています」

これから入る人も、まずは基本の仕事を覚えて、その後自分の得意分野に合わせて仕事の範囲を広げていく。

墨田区の企業説明会でイワタを知ったという武田さん。

自社の事業の説明よりも、就活はどう?という身の上話が中心で、岩田さんが親身に話を聞いてくれたことが印象に残った。

「面接のときも、社長と、お父さんである会長と話をして、雰囲気がいいなと思って。事業内容はあまり気にせず、雰囲気と働きやすさで選びました」

入社してしばらく経ったころ、自社の商品がどんなふうに使われているか、現場を見学に行く機会があった。

「葬儀業者さんの技術はすごくて。きれいに処置されてお化粧されると、ご遺体が本当に寝ているだけのように見えて。ご遺族の方からも『きれいになったね』って声が上がるんです」

「葬儀の場には悲しいイメージが強かったんですけど、技術によってしっかりお別れができる状態になるというか、少しでも悲しみを減らせることに感動して。自分たちが携われているのは誇らしいなと思いました」

基本的に事務スタッフは内勤なので、苦手な人は無理に現場に行く必要はないとのこと。

一般的な事務の仕事で、取引先が葬儀業者、という捉え方でも大丈夫みたい。

「社長はどんどん新しいことに挑戦していくので、追いつくのに必死なときもあります。入社したときと比べると売上はかなり上がっているし、商品やお客さんも増えている。常に新しい情報が入ってくるので、変化に柔軟に対応できる人のほうがやりやすい会社かなと思います」

 

武田さんの隣の席で働くのが、営業として新卒で入社して3年目の優和(ゆうな)さん。

営業と、それを支える事務として、新しく入る人と連携する機会も多いと思う。

営業の仕事を探していたところ、イワタの求人を見つけ、応募することに。

葬儀業界については、どんなイメージを持っていたんですか?

「最初はあまり業界のことはわかっていなくて。ただ、社員の方は明るい雰囲気だな、というのが印象的でした」

選考期間中、葬儀業界の展示会に行ったときのこと。

イワタ以外の会社のブースもまわってみると、「大変なこともあるけど、すごくやりがいがある業界だよ」とどのブースでも歓迎してくれた。

そのとき、葬儀業界全体のイメージが、思っていたより明るいものだと感じられたそう。

入社後に実際にお客さんと接するなかでも、その印象は強まっていく。

「お客さまはきっちり真面目な方々を想像していたんですけど、少し違って。実際には亡くなられた方やご遺族のことを大切に考えながらも、明るくやられていて、外から見ていた印象とはだいぶ変わりました」

イワタの社員は20〜30代の若手が多く、優和さんが一番年下だそう。

「歳が近いのもあって、先輩にも気軽に質問しやすいです。初めての出張のときはレンタカーやホテルの手配を手伝ってくれたり。みなさん優しくて、強調性がある雰囲気だと思います」

営業活動の際に、事務スタッフの力を借りることもあるそう。

「提案のときも、お客さまの条件によっては注文処理や発送を工夫できないか、武田さんに相談することもあって。柔軟にご提案できるように、内勤スタッフの力も借りています。商談が成立したあとは基本的に内勤のみなさんに任せることになるので、連携プレーのようなイメージです」



取材をするまで、あまり馴染みのなかった葬儀業界。お話を聞いて、外から想像するほどの特殊さはないということがよくわかりました。

自分の仕事に責任を持って取り組み、周囲を前向きにサポートしていく。

言葉にすると当たり前のことに感じますが、そんなふうに内部を支えてくれる人の存在は、成長し続ける会社にとって大きな力になるはずです。

(2025/4/22 取材 増田早紀)

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