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ゼロから考える建築
まちに本当に必要なこと
構想から設計、工事監理まで

まちに建物ができる。

その場所には、どんな人が集い、つながりが生まれるのか。周囲の環境にはどんな影響があるのか。

かっこよく、機能的であるだけでなく、まちの文脈のなかで活きる場をつくろうとしているのが、株式会社地域計画建築研究所の建築プランニング・デザイングループ。

英語表記の頭文字をとった「ARPAK(アルパック)」の略称で親しまれています。

ゼロから建築のあり方を構想し、関係者や専門知識をもつスタッフと一緒に、実際の建築に落とし込む。

具体的には、基本構想段階の業務から、基本計画、基本・実施設計、工事監理と建物の完成まで、一貫して関わります。これまで学校や福祉施設、文化施設、市場、集合住宅、社屋など幅広く手がけてきました。

今回は建築設計・まちづくりコンサルタント、とくに名古屋事務所で働ける人を募集します。一級建築士の資格を持つ人、または資格取得に意欲的な人は歓迎です。

利用者やその周辺の地域の人たちの声を丁寧に聞き、建物が完成した先の未来をともに描く仕事です。

 

JR名古屋駅から歩いて7分ほど。

広々とした歩道沿いに建物が立ち並ぶ桜通。そのなかの1つのビルの7階にアルパックの名古屋事務所がある。

「僕が中途入社したとき上司に好き勝手言っていたら、今は言われる側になってしまいました。取締役というか、取締まられ役って感じです」

そう話してくれたのは代表取締役の中塚さん。大学の先輩のような気さくで、とても話しやすい方。

中塚さんで5代目となるアルパックは、1967年に京都で創業。そのきっかけは、1970年の大阪万博だった。

「京都大学の建築学教室の西山夘三(にしやま うぞう)教授の門下生3人で立ち上げて、大阪万博の会場プランニングを担当しました。たくさんの大学生、院生がこの国家事業に加わっていたんです」

この当時、都市計画や建築コンサルタントは大学の研究室が担当することがほとんど。事業として取り組む企業はほぼいなかった。

アルパックは建築設計をメインに、日本各地の自治体の地域計画やまちづくりの仕事をしていった。

愛知県内だけでも、東山動物園のランドスケープデザイン、名古屋芸術大学のデザイン棟、名古屋市立大学のキャンパス再編整備構想計画・大学施設の設計監理、名古屋市広小路通景観形成ガイドライン策定などにこれまで関わっている。

「建築と都市計画から事業をはじめたものの、住宅地開発の仕事をするのに造成計画せなあかんとか、最近だと環境問題や高齢者福祉、文化政策まで考慮する必要があるとか」

「時代によって生活も変われば、まちも変わる。社会の課題に応えるために、より専門知識をもったメンバーが集まって、今では全体で100人ほどの組織になっています」

名古屋以外にも京都、大阪、東京にも事務所を構え、建築設計を含め、専門知識を持つスタッフがそれぞれ在籍している。

「僕らのミッションは『持続可能な地域社会への貢献』。どうすれば自分たちの専門分野を活かして社会を少しでもよくできるかって本気で考えています」

「そのために大切なのが建築分野だと基本計画。建物を実際に使う人、その周辺で暮らす人の声を聞くワークショップを必ず実施します。どんな使い方、どんな活動がされるかというところから考える。箱だけつくって終わりではないんです」

たとえば、岐阜県中津川市における市内の4つの小学校の統廃合のプロジェクト。児童の数が減り、クラスを減らさざるをえなくなり、学校をまとめる計画が進んでいた。

「学校を統合すると人数が増えるけれど、通学の問題や、学校が減ること自体が地域にとってデメリットとなる場合もある。そういったメリット・デメリットを比較検討して、それでも統合したほうがいいのか考えます」

「どういう教育をするのか、通学の仕方、学校の建物のデザインを検討する。このときは、小学生と理想の学校を考えるワークショップも実施しました。そこまでするのがアルパックの強いところで、面白いところだと思います」

建築をつくりたい人、実際に使う人、それを運営する人など、それぞれの立場の人とコミュニケーションを重ねる。

そういった丁寧な仕事ぶりから、デザインビルド(DB)やPFI事業を支援する業務も増えてきている。

「アルパックのもうひとつの大きな特徴が、スタッフ自らやりたいと提案してくれたことは基本的にできること」

「ミッションである『社会貢献』にもつながると思うんですが、社会的意義があれば誰もとめません。僕自身、阪神淡路大震災の復興支援に自分から手を挙げて、多くの人を巻き込みながら取り組んだことがありました。名古屋事務所だったら、間瀬くんがいい例かもしれません」

 

そう紹介されたのが、チームマネージャーの間瀬さん。

名古屋事務所の建築設計を担うひとり。

学生時代、建築学科で学ぶかたわら、アルパックでアルバイト。名古屋芸術大学の新校舎において、設計・監理を担当した。

「名古屋芸術大学のプロジェクトが受注でき、卒業後は個人で事務所をしようと思っていたのですが、そうも言っていられなくなってしまい、アルパックに入らせていただきました」

間瀬さんは、年間で基本計画、設計業務合わせて15〜16件を担当。これまで多く携わってきたのが、学校建築の案件。

「子どもに関わる建築の仕事がしたかった」と話す間瀬さん。

そう考える転機になったのが、名古屋市内の児童養護施設・乳児院のプロジェクト。乳児から18歳まで、約60人が生活する施設を建て替えるため、設計・工事監理を2007~2009年にかけて担当した。

設計時に何度も足を運び、子どもたちと一緒にご飯を食べたり、話をしたり。施設でどんなふうに過ごしているかをリサーチ。

「当時は、寝室や勉強をする部屋は大部屋で、病院のような雰囲気でした。僕としては、この環境は豊かとは思えなかった」

「個人の空間があって、子どもたちにとって家庭的な温かさを感じられる環境にしたいと思ったんです」

リサーチや関わる人たちとのワークショップを通し、中庭を囲むように施設を配置。閉鎖的な印象があった施設を、地域の人も利用できる開かれた施設にしようと設計した。

「個々の部屋は2人部屋で、そこに自分の勉強机もある。建て替え前よりもいい環境ができたと思います。施設の開所式を始め、毎年春と夏に開催されるお祭りにはご近所さんも遊びに来てくれて。僕も子どもを連れて何度かお祭りに参加させてもらいました」

「施設長から『子どもたちが宿題をちゃんとするようになった』と聞いたときは本当にうれしかったですね。自分の役割を十分に果たせたと、はじめて感じました。開所式の写真は今も大切に保管しています」

その後は毎年2、3件、小中学校の建て替えなど学校建築に関わってきた。

「子どもたちの将来を考えることは、社会や地域の未来を考えることにつながると思っています。これからを担う子たちが成長していく環境をより良くしてあげたい。それが今の仕事のモチベーションになっていますね」

名古屋事務所には15名が在籍し、設計担当は間瀬さんを含め3名。

新たなメンバーには、間瀬さんが培った学校建築のノウハウを引き継いでもらいつつ、より設計分野を強化していくことに注力してほしい。

「基本計画には強いけれど、設計に関しては大手設計事務所に入札で負けてしまう。今は、基本計画が全体の業務の6割くらいを占めていますが、設計の割合を上げて半々くらいにしたいと考えています」

全体の8割ほどが行政の案件。企画書を作成しプロポーザルから参加することも、アルパックの実績や関係性が仕事につながることもある。

すぐには難しいとは思うけれど、間瀬さんをはじめ、ほかのスタッフのサポートもあるので、安心してチャレンジしてほしい。

「愛知県に日間賀島(ひまかじま)という離島があって。設計メンバーの石橋くんが『やってみたいです』と手を挙げてくれたので、一緒にその案件をとりました。彼がメインで役所との調整やワークショップ、ゾーニング図の作成を担当しています」

 

新卒でアルパックに入社し、3年目の石橋さん。

日間賀島の案件は、小学校の横に保育所を移転改築するための事業。

「島という特殊性が面白そうだと感じたんです。今は多くの地域で過疎化が進み、公共施設の集約の動きがあります。公共施設は、住む人にとって生活の要。どういう場所として定義し、設計すれば島の人たちにとっていいものになるのか。構想から入り、設計できることに惹かれました」

「アルパックでは行政からの案件が多いです。発注者である行政の考えも地域の方の意見も反映させつつ、なおかつ実行性のあるプランにしないといけないのは、難しいなと日々思います」

さまざまな分野に携わる分、スケジュールや業務の調整、法律に適合しているかの確認、申請作業などやることは多岐にわたる。

「去年は公共の福祉施設の改修を担当していたのですが、申請マニアかってくらい、あらゆるところに申請を出す業務がありました。時間がかかるし、要領を掴む難しさもある。大変だなって思うことも多いです(笑)」

「けれど、ほかの専門分野の人たちと協業して横断的に仕事ができるのは面白い。分野も広く、川上から川下まで関わることもできます。いろんな人の意見を聞きながら仕事ができ、楽しく働けています」

石橋さんは、どんな人と働きたいですか?

「関わる人が多いので、協調性と柔軟性は大事です。自分の技術にプライドをもつことも大切ですが、そのうえでちゃんとコミュニケーションがとれること」

「アルパックはいい意味で遠慮せず意見を言えて、大学の研究室のような雰囲気です。このフラットさに慣れてしまい、出戻りをするスタッフもいるくらい。仕事の仕方も誰かからの指示を待っているより、自分から動いて仕事をとってくるような人が合うんじゃないかな」

 

丁寧に、じっくりと。

構想からつくる建築は、そこで生活を営む人たちの拠り所になっていくように感じました。やわらかさのある、人の気配がする建築のあり方を一緒に模索する人を募集します。

(2025/07/30 取材 荻谷有花)

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