※このイベントは終了いたしました。
もし自分が田舎に暮らすとしたらどうするだろう?
しかもそれが離島だったら。
そんなときに思い浮かぶ一人が山下賢太さんです。
鹿児島の西、東シナ海に浮かぶ甑島で、豆腐を加工し、宿を営業して、自らデザインしています。
はじめは騎手を目指すも16歳で無職に。きびなご漁船の乗組員をしながら、2度目の中学3年生を経験。
そのあと、大学でデザインを学びます。
こんな答えがない世の中だからこそ、トライアルアンドエラー、まずやってみることの大切さを実感する毎日ですが、そのためにはプロトタイプをつくる能力が大切になってきます。
プロトタイピングに必要なのが、デザイン、ファイナンス、そしてエンジニアリング。
この中で一番大切なのはデザインだと思うのです。もっと正確に言うならば、事前に訓練しておいたほうがいいのがデザイン。
たとえば、もし今、自分が高校生だったら必ず美大か建築を志望します。
世の中を大変革するような事業をつくるのではなければ、エンジニアリングは必要ありません。スクラッチで開発するよりも、すでにあるサービスを組み合わせればいい。それはますます加速していくと思います。ファイナンスも高度な金融知識を得る必要はありません。最初に資金調達できれば、あとはやりながら覚えればいい。
デザインでさえも、教育を受けることなく勉強できる時代になってきています。ただ、デザインは最もロジカルから離れた領域です。もっと言えば、デザイン思考よりもアート思考になってきていると言える。他者とのコミュニケーションや社会を通して養われていく領域だと思うので、あとから一人で学ぶことが難しい。
そんな文脈の中で、山下賢太さんが気になるのです。
山下さんはどんなものに影響を受け、どんな仕事をしてきたのか。
今は何を考えて、どこへ向かおうとしているのか。
何度も読んだ本、心に残る旅、転機となった仕事、大好きな場所。
映画、店、言葉、音楽、建築、デザイン、学校、失敗、人。
どんな10が出てくるか楽しみです。(話していたら盛り上がってしまい、10までたどり着かない場合はご容赦ください)
(配信後記)
配信が終わったあとに、印象に残ったことを書きます。理想は直後に、酔っ払ったらまた後日に。
山下 賢太(やました・けんた)
1985年、鹿児島県甑島生まれ|東シナ海の小さな島ブランド株式会社 代表取締役。JRA日本中央競馬会競馬学校を中退後、16歳で無職。きびなご漁船の乗組員を経て、京都造形芸術大学環境デザイン学科卒業。日本の水産業に新たな選択肢をつくる FISHERMANS FESTや鹿児島離島文化経済圏を企画・監修。山下商店甑島本店・FUJIYA HOSTEL・コシキテラス等、地域固有の建築空間や公共施設などの小さな拠点の再生に取り組みながら、農林水産物の生産現場から食卓まで一貫したデザイン経営と、あらゆる地域資源が循環するしあわせなもの・コトづくりを通じて「世界一暮らしたい集落づくり」を目指して、新時代の村づくりを実践しているほか、海外と日本をつなぐ Encounter Japan Inc. の執行役員や内閣官房ふるさと活性化支援チーム等、国内外の様々な地域や業界を横断したプロジェクトに尽力している。
ナカムラ ケンタ(なかむら・けんた)
生きるように働く人の求人サイト「日本仕事百貨」代表。シゴトヒト文庫ディレクター、グッドデザイン賞審査員、IFFTインテリアライフスタイルリビングディレクターなど歴任。東京・清澄白河「リトルトーキョー」「しごとバー」監修。誰もが映画を上映できる仕組み「popcorn」共同代表。著書『生きるように働く(ミシマ社)』。2020年には事業承継プロジェクト「BIZIONARY」スタート。