しごとバー
5.31 Fri
楽しいから続いていく
健やかに編み、つくるチーム

※このイベントは終了いたしました。

こんにちは。編集者の荻谷です。

今回は書籍『HUIS.の服づくり』（主婦と生活社）の刊行記念イベントです。ゲストは、HUIS.の代表松下さんと、編集者の木村さん。

「HUIS.（ハウス）」は遠州織物（えんしゅうおりもの）を使った産地発のアパレルブランド。

静岡県西部、遠州地域で伝統的な織機と熟練した職人の手によってつくられる「遠州織物」は、軽くしなやか。海外の名だたるハイブランドでも使われているそうです。

そんな遠州織物から、産地の服づくりや着こなしなど。服をつくる、届ける、着る、さまざまな視点がぎゅっと1冊に詰まっているのが『HUIS.の服づくり』。

つくる現場の背景を伝えるだけではなく、HUIS.のビジネスについても本の中で触れられています。

生地の直接仕入れ、消化率100%のブランド運営、売上を目標にしないなど。アパレルブランドとしては異色なアパレルビジネスを展開しています。

コストの削減にもつながり、手に取りやすい価格でもあるため、買い手にもうれしい。生地をつくる機屋さんから値引き交渉をせず、適正な価格で直接購入するので産地にもいい。あくまで、産地と社会の循環を意識するのがHUISのあり方。

遠州織物や、その産地を伝えたい一心ではじめたブランドの姿勢を、ぶらすことなく貫いています。

健やかなビジネスであるためには、一緒に働くスタッフの存在も欠かせません。今回の打ち合わせをしている途中、松下さんからこんな話がありました。

「今いるスタッフはHUIS.が好きで、産地や生地のことをよく理解してくれて、伝えてくれています。雇用云々ということを抜きに、遠州産地に力を貸してくれるめっちゃいい人たちだと思っていて」

「たまたまかもしれませんが、10年ブランドを運営してきて、離職率は0%なんです」

7店のショールームと全国のイベント出展で接客・販売を担当するスタッフのことを「パートナースタッフ」と呼んでいるそう。そんなところにも、フラットな関係性があらわれています。

また、本を編集した木村さんも、打ち合わせのとき、チームで働くことについてこんな言葉を話していた。

「ほかのスタッフも楽しく働いてほしいから、そのための努力をする。その努力も自分は楽しいの。私は自分が楽しくあるための努力を惜しまないだけ」

アパレルと編集。ハードな業界のイメージがあったけれど、話を聞いていくとふたりの周りはイメージと違いそう。本の話から、ふたりのチームで働くことについて聞いていきたいと思います。

※学割 （当日、受付にて学生証の提示をお願いいたします。）
※当日のお支払いは電子決済のみとなります
※なお、SNSを介して発生したトラブルなどの責任は負いかねますこと、あらかじめご了承ください。
※しごとバーでは、特定の思想や宗教、マルチ商法、情報商材の販売などに関わる方の参加はご遠慮いただいております。そのほか、セクハラ行為なども含めて、参加者に不快感を与える行為を目撃した方はお知らせください。
※当イベントは現地参加の場合、事前予約制を推奨しておりますが、当日の飛び込み参加も可能です。

 

松下 昌樹（まつした・まさき）
静岡県浜松市出身。大学卒業後、浜松市職員として公債権の滞納整理及び農林水産業の振興に携わる。2014年、妻・松下あゆみとともに、遠州織物を使った産地発ブランド「HUIS」をスタート。
現在、渋谷スクランブルスクエアをはじめとする全国ショールーム7店、および約60店の取扱店で展開。旧式のシャトル織機が現存する遠州産地の利点を活かし、特別な風合いと機能性を持った製品制作で全国にファンが広がっている。書籍「HUISのづくり」（主婦と生活社）全国書店で販売中。
🔗HUIS -ハウス- | 遠州織物　Webサイト

木村 愛（きむら・あい）
編集者。大学卒業後、出版社勤務。NYでフリーライターとして活動し、9.11を機に帰国。主婦と生活社に入社し、雑誌や書籍、WEBサイトの編集に携わる。その間に３児の母となる。現在は「暮らしのおへそ」や「HUIS.の服づくり」など衣食住にまつわる本を編集する傍ら、トークショー、物販イベントの企画、運営、ポッドキャスト番組「暮らしのおへそラジオ」でパーソナリティを務めるなど幅広く活動中。
🔗 暮らしとおしゃれの編集室

荻谷 有花（おぎたに・ゆか）
日本仕事百貨の編集者兼リトルトーキョー運営スタッフ。新潟出身。印刷・企画制作を行う会社でデザイン業務を経験。その後シゴトヒトに入社。産地のインターン「オープンハサミ」や、焚き火をかこむ合同企業説明会「かこむ仕事百貨」の企画/運営に携わる。ものづくりやつくる人に興味津々。