※このイベントは終了いたしました。
こんにちは。場の編集者の中野です。
「介護」や「ケア」にまつわる多彩なゲストをお招きし、話を聞く“ケアするしごとバー”。
第3回は、訪問介護の現場から「株式会社でぃぐにてぃ」ではたらく鹿角実花(かつの・みか)さんにお越しいただきます。
でぃぐにてぃのコンセプトは「世界いち気持ちいい介護」。
「『世界いち気持ちいい介護』は、お客さまにとってはもちろんですが、自分たちも含めお互いに気持ちのいい介護を目指しています」
鹿角さんは、学生時代、福祉に興味をもち、大学でも社会福祉学を専攻。2020年からでぃぐにてぃで訪問介護業務に携わり、現在はサービス提供責任者も務めています。
訪問介護はその名の通り、利用者の自宅を訪問して、掃除や洗濯などを支援したり、入浴、食事、排泄など身体に関わる介助を行うケアサービス。
普段、その現場をみる機会はなかなかありません。
そこで、鹿角さんの訪問介護に同行させていただきました。
事務所から電動自転車で15分ほど。訪問先のお宅へ到着する。この日は入浴のサポートを行うという。
利用者と楽しく世間話をしながら、てきぱきと入浴の準備を整え、電動リフトやシャワー用車椅子をつかって浴室へ移動。浴槽に浸かっている間に、安全を確保したうえでベッドメイキングとパジャマの用意を済ませる手際の良さに目を奪われる。
「お湯、熱くないですか?」「カーディガンのボタンは上まで留めますか?」
スピーディーな作業と、温かい会話のなかで常にみえる気遣い。
サービスを利用されている方も鹿角さんも楽しそうな1時間でした。
「仕事は楽しいです。お客さまとのコミュニケーションはもちろんですが、他人の家、他人の人生に関わることも好きなんだと思います。とくにピタッとなる瞬間がうれしいです。」
ピタっとなる瞬間?
「自分の提案や行動がお客さまのためになる瞬間、ですかね。以前、1時間の訪問のなかで、体を温めたいという希望をもらいました。手浴を提案したところ、とても喜んでもらえて」
「今日の介護の場でも、着替えるとき、ベッドから起き上がるとき、お客さまのリズムに自分の介助の動きが合わせられたときが楽しいんです。介護はダンスや楽器のセッションに似ているのかも」
でぃぐにてぃのスタッフは平均年齢が26歳。鹿角さんのようにケアの仕事に興味があって入社する人が多いそう。
ケアの現場に関わるようになって5年目の鹿角さん。現在はサービス提供責任者として、シフトを組んだり、介護の計画を立てたり、ケアマネジャーや他職種と連携するなど、業務の幅を広げている。
「3年目までは、目の前のケアの仕事しか見えてませんでしたが、少しずつ自分で考える範囲も増えてきました」
利用者の生活空間を舞台にケアを行う「訪問介護」。
しごとバー当日は、鹿角さんに他者の生活空間に入ることへの想い、お互いにとっての「世界いち気持ちいい介護」を実現するために心がけていることなどを聞いてみたいと思います。
ケアの仕事に興味のある方はもちろん、楽しくはたらく鹿角さんに魅力を感じた方も。
ぜひお越しください。
<現地参加をご希望される方へ>
⚫︎時間
20:00-22:00
※20:00-21:00 トークイベント
21:00-22:00 アフタートーク(現地参加のみ)
⚫︎場所
リトルトーキョー 3F
135-0022 東京都江東区三好1-7-14
⚫︎チケット
無料(ワンドリンク制)
Peatix上でご予約ください
※当日のお支払いは電子決済のみとなります
※なお、SNSを介して発生したトラブルなどの責任は負いかねますこと、あらかじめご了承ください。
※しごとバーでは、特定の思想や宗教、マルチ商法、情報商材の販売などに関わる方の参加はご遠慮いただいております。そのほか、セクハラ行為なども含めて、参加者に不快感を与える行為を目撃した方はお知らせください。
※当イベントは現地参加の場合、事前予約制を推奨しておりますが、当日の飛び込み参加も可能です。
※座席をご希望の方には、お早めにご来場いただくことをお勧めいたします。状況により立ち見となる場合もございますので、予めご了承ください。
「介護」や「ケア」と呼ばれる領域には、まだまだ知られていないユニークな場所や人、活動、創造的な取り組みや、科学的なアプローチが存在します。その領域のしごとや働き手は、人が“自分らしく”生きるために大切なことへのまなざしを多くもつ、と言えるのかもしれません。
身近に感じる人も、まだまだ遠いと考える人も、立ち寄ってゲストの話に耳をすませてみませんか?
鹿角実花(かつの・みか)
1997年生まれ、長野県出身。中学生時代から「誰かのためになりたい」という想いを漠然と持ち続けており、学校での施設訪問の行事をきっかけに福祉へ興味を持つ。大学進学時に上京し、社会福祉学を専攻、卒業時に社会福祉士の資格を取得。在学中、知的障害のある小中高生の外出を計画するボランティアサークルに所属。命を預かる責任、個別支援の重要性を学ぶ。このときの経験をきっかけに、障害分野に興味を抱きつつ、支援の現場で働きたいと思い始める。自由な社風と「世界いち気持ちい介護」という理念に魅かれ、2020年にでぃぐにてぃ入社。22年に介護福祉士の資格を取得。訪問介護業務メインに、23年からサービス提供責任者を担い、お客様との予定調整や社員のスケジュール管理を行っている。
でぃぐにてぃ
中田 一会(なかた・かずえ)
マガジンハウス〈こここ〉編集長。1984年東京都生まれ。千葉県在住。武蔵野美術大学芸術文化学科卒業後、IT関連出版社、(株)ロフトワーク、(公財)東京都歴史文化財団アーツカウンシル東京で各種事業を担当しつつ、広報PR職としても勤務。2018年に独立し、個人事務所〈きてん企画室〉を設立。多様な組織での経験を活かし、文化・デザイン・福祉領域のコミュニケーション活動に伴走。企画と編集をベースにした情報発信・記録設計が得意。2021年4月、ウェブマガジン〈こここ〉を創刊。「個と個で一緒にできること」を合言葉に、福祉をたずねるクリエイティブマガジンの編集長としても活動中。
福祉をたずねるウェブマガジン こここ
中野悟史( なかの・さとし )
1994年生まれ。大学では、現地でのフィールドワークを通してマダガスカル経済を研究。経済の発展と共に失われる文化の存在に興味を持ち、卒業後は中川政七商店に入社。日本全国の工芸メーカーと関わる。シゴトヒトでは、イベント業務、リトルトーキョーの運営を担当。 映画が大好き。特技はカヌレづくり。