※このイベントは終了いたしました。

『俺、あの日から、
マスをかく代わりに、
犬を描くことにしたんだ。
一日一描きすることに決めたんだ。』
それはある晩、
行きつけのバーでマスターに「モテる為には何をしたら良いのか」アドバイスを頂戴した時まで遡る。
マスターは真剣な眼差しで俺にこう言ったんだ。
「100日間自慰行為を抑制するとモテる。」
-そんなわけがない。
-根拠がない。
-馬鹿げている。
俺も初めはそう思ったし、
そう思う人はいるだろう。
『こんなことをやっちゃ、EDになるぜ?』
という友人の言葉に明け方まで悩んだりもした。
俺も懸念を抱かなかったと言えば嘘になる。
しかしだ。
結局の所、
答えはやってみなきゃ分からないに尽きる。
想像で真偽なんて決められやしないのだ。
やってもいないで、
四の五の言うのは寒いの極みだ。
そんな肝の小さい男など女性が見向きもするわけがない。
(この企画を面白がって寄ってくる女子がいるとするならば、それはそれでそれなりに恐ろしいが。)
この試練に耐えうる者にしか知り得ない世界が、
そこにはきっと、
いや、
(頼むから)絶対あるはずだ。
茨の道になることなんて容易に想像できた。
一日一回の自慰行為など、
俺にとっては朝飯前だからである。
日めくりカレンダーの如く、
毎日欠かさず取り組むほどである。
その習慣と一時的にでも別れを告げること。
それはまさしく苦渋の決断。
ヘビースモーカーがタバコを取り上げられるのと一緒だ。
僕の鬱憤はどちらの意味でも溜まる一方である。
何か、何か代わりが必要だ。
そう思った僕は、
一日一枚、
犬のイラストを描くことに決めた。
なぜ犬を描くのか、
そんなのここでは問題じゃない。
(テキトーに決めたなんて墓場まで秘密さ。)
右手が寂しけりゃ、
筆ペンを握り締めればいい。
マスがかけなきゃ、
大好きな犬の絵を描けばいい。
これなら、いける。
そう確信したからだ。
今回の展示はその途中経過、
50枚以上の犬の絵を展示する。
果たしてモーフィンは、
順調にその試練を乗り越えられているのか。
それとも・・・。
モーフィン(もーふぃん)
東京を拠点に活動するイラストレーター。
今年に入り、
3度個展を開催。
犬好きを公言しているが、
これまで一度たりとも飼ったことがない。