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ともに生きたい人と働く

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

自分の仕事や働き方を探すとき、「なにをするか」から考える人が多いと思う。

けれど「だれと働くか」も、すこやかに生きるためには大切なように感じます。

働くことと生きること。その距離を近くしたいと思ったら、だれと働きたいかを考えてみるのもいいんじゃないかな。

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株式会社モノサスはWebマーケティングと制作を中心に様々なサービスを展開しています。けれどただWebをつくっている、という言葉では持てあましてしまう。

どんなふうに働いて、生きていくのか。本気で実験し続けているような会社です。

今回募集するのは「神山ものさす塾」の第2期生。まずは半年間、給料をもらいながらWebのコーディングとライティングを学びます。お互いの向く方向が同じであれば、そのままモノサスの一員になることもできるそう。

モノサスのメンバーと一緒に働き方の実験をしてみよう。そう思えるような人と出会えたらうれしいです。

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代々木にあるモノサスの本社に伺うのは、前回タイで働くスタッフの募集をしたとき以来。DIYでつくられていくオフィスで「お金の稼ぎ方と使い方」という話を聞いてから、自分の生活でも意識するようになったように思う。

今回はどんな話が聞けるだろうとたのしみにしつつWebサイトをのぞいてみると「メンバー紹介」や「仕事と暮らし」など、たくさんの読みものが並んでいる。

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「はじめたはいいものの、書くというのがこんなに大変だったんだと実感しているところです(笑)」

そう話してくれたのは代表の林さん。

聞くと、スタッフが持ち回りでコンテンツをつくり毎日更新しているそう。読みやすくて、会社のわいわいとした雰囲気が伝わってくる。

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「最近のテーマは、ともに生きていきたい人たちと働く。僕がよく口にするから、社内では『ともはた』と使われています(笑)」

大切な価値観だと思うけれど、それを気軽に略してしまうのがモノサスっぽい。そんなふうに感じた。

ともに生きていきたい人たちと働く。具体的にはどんな人たちと、なんでしょうか。

「うーん、言葉にするのは難しいけれど、基本的には一緒にいたいかどうか、ですね」

「ビジネス的な話をすると、ある程度成長した企業って実はコミュニティの中で生きていると思っていて。けれど、つねに新しいクライアントに新企画を提案して広げよう、広げようとしている。自分たちが持っているコミュニティの存在に気がつかない人たちって多いんですよ」

飲食店でたとえてみると、新規のお客さんを増やすことに目が行ってしまって、ずっと通い続けてくれる常連さんは後回しにしてしまうこと。

けれど常連さんというのは、自分たちが仕事をすることで表現したい価値観を理解してくれる人たち。新しいお客さんを見つけてくるよりも、常連客との関係を濃くして今あるコミュニティを広げたり、深くする。その中で売上を上げていくほうが自分たちらしく事業を継続することができる。

「コミュニティの原点って一緒にいたい、考えていることよくわかる、共感すると思えるかどうか。企業がどんなに大きくなっても、つくった人間は1人です。経営者の価値観、素直に考えていることをいいと思える人たちが自然と集まるんですよね」

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社内のスタッフも、仕事で関わるお客さんや協力会社も。立場は関係なく、一緒にいたいと思う人たちと仕事をして、いい循環をしていきたい。

「そう思える仲間やお客さんが少しずつ増えてきました。心地よい関係ができてきた。あとは世の中の流れだと思いますよ」

世の中の流れ、ですか。

「たとえば終身雇用のように、あたり前のように安心していられた社会の構造が崩壊してきている。今は信頼できるかどうか。ものを買う側への情報の入り方や、受け取り方も変わってきているんです」

  

そんな中、周りの人といい関係をつくるために必要な人材を育てるのが、神山ものさす塾。

1期は昨年の秋から、みっちりコーディングのスキルを学ぶコースになった。

「前回は今必要な人材を育てるため。これからはじまる第2回は、次のモノサスがほしい人材を育てていきます」

次のモノサス、ですか。

「Web業界全体の流れが変わってきました。Webマーケティングと一口に言ってもサイトを新規で構築する部分と、つくったサイトを更新していく運用にわけるとして。今は運用のボリュームが増えてきているんです」

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「昔は検索エンジンで調べて体系的にサイトを見ていた。けれど今はSNSやキュレーションサイトを見て、情報を点で受け取っていくんです。その点が集まってだんだんトレンドや信頼、ブランドのイメージができていく」

だれがつくったコンテンツか、よりも、だれがシェアした情報か、が信頼できる指標になってきているということ。

だからこそ企業側も情報の発信をしなくてはいけなくなった。そこでWebの運用とともに求められるのが、ライティングのスキル。

今はだれでも文章を書き、発信することができる。けれどどんな文章でもいいかと言われると、そういうわけではない気がする。

「だれでも発信できるようになった一方で、気軽に記事が書きにくくなったと思います。いかに編集の根をもつか、もしくは当事者、中の人として発信していくか。けれど社内のスタッフが急に書けと言われてもできるものでもないんですよね」

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「スキルをハイブリットする。1つのプロフェッショナルだけでなく、もう1つ持ったら価値が上がっていくんです。コンテンツを書いて、サイトへの反映もできる。そんな人材が求められているように感じます」

けれど“中の人”として発信していくためには、頼む側と受ける側、のような関係ではむずかしい。おせっかいに相手のことを考えられるくらい、入り込むことが必要かもしれない。

「いい関係がつくれると思うんです。そういう関係をつくりたいと思えるお客さんと、より深く付き合っていける方法の1つですよね」

  

今回の神山ものさす塾の「塾長」を担うのが、運用チームの栗原さん。

専門学校でWeb制作やプログラミングを学んだものの、違う業界で働いていたそうだ。

「30歳になったとき、このままこの仕事をやり続けていいのかなという疑問にかられて。けれど、これが絶対やりたい!と熱く思うものがなかったのが正直なところです」

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興味のあったWeb制作をしてみようと就職活動をはじめた。100社ほどの会社を受け、ようやく面接にこぎつけたのがモノサスだった。

「手に職をつけたかったんです。言い換えると、自信をつけたかったのかもしれません。2年前に運用チームを立ち上げてからは、やったことのない仕事ばかりで大変だけれど、そこが楽しさでもありますね」

前半はコーディングを、後半はライティングを学べるようカリキュラムを組みはじめたところ。ライティングについてはモノサスでもこれから取り組むこと。参加する人たちと一緒につくりあげていく部分も大きいという。

  

実際に神山ものさす塾1期生として学び、そのまま働くことになった和田さんもお会いした。

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「地元の滋賀で教師をしていました。ずっといろいろなところで働いてみたいと思っていて。Webならできるかもしれないと、思いきって参加することにしました」

向かった先は徳島県の神山町。周りを山で囲まれた田舎です。

そこにアーティストやクリエイターなどが集まっていて、さまざまな価値観に出会うことができる。日本仕事百貨でなんども募集をしている神山塾も行われていて、周りの人がそっと応援してくれるような場所です。

モノサスも神山町のWebサイト制作などで関わっていて、ここで暮らすスタッフもいる。今年はサテライトオフィスを構え、本格的に関わることになっていくそうだ。

「スーツケースと折りたたみ自転車だけしか持っていかなったんです。けれど不自由なく生活できました。最近はものがありすぎてしんどいくらい。ほかの場所に行っても、この感覚で生きていけると思うようになりました」

半年間をともに過ごした1期生は10名。そのうち6人がモノサスで働くことになった。

それぞれが入社を決めた理由を聞くと、担当講師として関わったモノサスの社員と一緒に働きたいと話した人が多かったんだそう。

「学んでは復習、予習の毎日でした。大変だったけれど、少しずつできることが増える感覚がたのしかったですね。なにより支えてくれるスタッフや仲間がいたことが心強かった。これからも一緒に仕事仲間という関係を続けてみたいと思ったんです」

  

もう1人お話を聞いたのは、ほんわかした雰囲気のある齊藤さん。前職は歯科衛生士だった。

モノサスで働く友人から、Webのチェック作業を手伝ってほしいと誘われたのをきっかけに、入社することになった。当時は自分のパソコンも持っていなかったんだそう。

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「神山には事務局スタッフも兼ねて、塾生の1人として参加しました。もともとWebのことをなにも知らずに会社に入ったから、神山で修行してみたいと思ったんです」

柔らかい口調で神山での生活を話してくれるけれど、たくさんの苦労とハプニングがあったそう。

「川で涼みながらパソコンで仕事することに憧れていたんです。満を持して実際やってみたら、陽の光が強すぎて画面が見えなかったりして(笑)」

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齊藤さんは、もし機会があればまた神山で暮らしてみたいと考えているそうだ。

「わたしが暮らしたのは50代の方が1番若い地区でした。住んでいるだけで地域のためになっているように感じるくらい、私でも役に立てることがたくさんあったんです」

地域の集まりにも積極的に参加して、関係をつくっていったそう。

「私、東京生まれ東京育ちなんです。正直テレビから流れてくる地方のニュースは他人ごとに感じていました。けれど実際に神山に行って、人と話しをして、過疎の問題を目の当たりして。地方でも、海外でも、世界中で起こっていることが身近に感じられるようになったのは、大きな変化でした」

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最後に林さんに、どんな人に来てほしいか聞いてみる。

「ただ受け身できくだけではなく、ちゃんと自分で考える人。あとは真面目で不真面目な人がいいですね」

不真面目でいいんですか?

「もちろんコーディングはみっちり教えます。だから真面目に学んでほしい。けれどライティングを取り入れることは僕らも手探りな部分がある。神山というフィールドで遠回りでもいろいろなことを経験して、一緒に仕事をつくっていきたいです。その過程をたのしめる方がいいですね」

  

モノサスのスタッフは、もちろんそれぞれに性格は違うけれど、同じ雰囲気をまとっているように感じます。なんというか、会社のシルエットがくっきりしている。

ここで働き、生きていくことにいい予感がしたら、まずは会いに行ってみてください。まずは動き出さないと、なにもはじまらないと思います。

(2016/5/26 中嶋希実)

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