※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。
住まいは、人の暮らし、そして仕事と深く関わり合っているもの。当たり前のことですが、身近すぎて見えなくなっているとも思います。
今回は、ピザ釜つきのハウスから、260人が暮らせる日本最大のシェアハウスまで。多様な住まい方を提案している株式会社オークハウスの紹介です。
首都圏に約180の物件、約3,500室を運営するシェアハウス業界の最大手でもあります。
シェアハウスに暮らすのはさまざまな強みを持った人たち。これまでも入居者同士のコラボレーションから新しいコトが生まれてきました。

今回は2つの職種で募集をします。
空室管理に広報、設備メンテナンスまでを一通り手がけ、入居者たちのコミュニティを築いていくハウスマネージャー。
そして、入居者がオークハウスを知るきっかけとなる場“WEB”をつくるデザイナーです。
訪ねたのは、コンフォート蒲田。

フロントでは、オークハウスのみなさんが迎えてくれた。
この日は、コンフォート蒲田を管理するハウスマネージャーの2人、そしてデザイナーの安次嶺(あしみね)さんに話を聞きました。

会場は、入居者同士の交流の場となるラウンジ。
ハウスマネージャーは1人でおおよそ180人を担当していく。平均すると20人ほどが暮らすハウスを9棟ということになるけれど、蒲田は規模が大きく、テレビや雑誌の取材対応もあるため、3人体制で担当をしている。
女性の増田さんは、社会人1年目。高校時代に海外留学していた経験があり、英語を日常的に使える仕事がしたいと考えていたところ、日本仕事百貨でオークハウスと出会った。オークハウスの入居者は、1/3以上が海外の方。
そして、男性の海老原さん。浅草のゲストハウスで5年ほど働いた後にオークハウスへ。自身も海外を歩きまわるバックパッカーだそうだ。
新しいハウスのオープンにあたっては、ハウスマネージャーとWEBデザイナーが協力して仕事を進めていく。
蒲田を例に、一連の仕事の流れを聞いてみる。
まずは入居者を募ることから。
その手段となるのが、自社WEBサイトでの広報だ。
デザイナーのあしみねさんはこう話す。
「新規物件のオープンは、特設ページの開設からはじまります。それを見て興味を持った人が見学に見えます。ただ、入居を開始する時点では、内装も未完成。入居者募集とハウスのリノベーションは同時進行で行うので、実物を見せることができないんですよ。」
「そこで、ハウスマネージャーさんを中心にまずコピーを考えるんです。今回は“日本最大のシェアハウス”というものでした。くわえて、イメージ図を載せたり、エリアを写真で紹介していきます。ないものを伝えていくんですね。」
特設ページから入居希望の問い合わせを受けると、次はハウスマネージャーの仕事。ハウスをご案内していく。

「まだ内装も工事中の状態です。見学の方と話すときには、ここで暮らすイメージを持ってもらえるように心がけています。仕事から帰ってくると、キッチンでみんなが料理をつくりながら『おかえり』と迎えてくれるかな、とか。ハウスマネージャー自身が想像を膨らませることも大事になります。」
現在のコンフォート蒲田の姿が見えてきたのは夏ごろだった。
「ハウスマネージャーは住人さんと一緒に成長してきた感がありますね。」
たとえば設備トラブル。電球の交換といった日常的なことから、ドアノブの修理、水漏れが起きると補修を行う。
増田さんはこう話す。
「はじめはドライバーもうまく使えなくて、ネジ穴をダメにしてしまったこともあったんですが(笑)。まずは自分でやってみる。オークハウスの特徴だと思います。」
「いまできるかどうかよりもやってみよう。いまないものをつくっていこう。意欲があって、へこたれずに考えていこうとする姿勢を大事にしてくれる会社だと思います。」
入居者が増えてくると、大事になるのがコミュニティづくり。
オークハウスでは、これまでも入居者同士の間をつなぐことで、そこから新しいコトが生まれてきたそうだ。
創業20年を迎えた2013 年には、夢や目標を持った人を応援したい、という思いからシェアハウスをソーシャルな場として再定義。
“ソーシャル×シェアハウス”に取り組みはじめた。
蒲田はモデルとも言えるハウスの一つ。ここには、さまざまな設備が備えられている。
ホテルのような大浴場、スタジオに防音室。館内にはwifiが飛び、コワーキングスペースも用意されている。

「たとえば、ピラティスを好きな入居者さんに『レッスンをやってみない?』と声をかけてみました。ほかにも興味のありそうな人を誘ったんです。あとは入居者からどんどんアイディアが出て、活動も盛り上がっていきました。」
そこにはソーシャル×シェアハウスに対する姿勢がうかがえる。
「力は入れていますが、設備って際限がありませんよね。いつか飽きがくることだってあるでしょう。住まいの決め手って、最終的には人だと思うんです。『この人が管理しているから』『この人たちと一緒にいたいから』。マネージャー自身の魅力に、マネージャーがつなぐ人と人の関係こそ大切だと思うんです。」
なるほど。増田さん、海老原さんがいるから蒲田を選ぶ人もいるのだろうな。
では、ハウスマネージャーは入居者とどのように関わるのだろう。
「一つは大きなイベントです。蒲フェスと呼ばれる100人以上の集まるイベントを2ヶ月に一度企画します。入居者さんがフルバンドを組んで、演奏するんですね。またハロウィンにクリスマスといった季節ごとのイベントも企画します。」

オープンから約1年が経つ蒲田には、仕事につながるような動きも生まれつつあるという。
「この前は、結婚式に出席する女性の準備を、メイクから着付けにネイルまで、一通り入居者で行ったんですね。一緒に住んでいるからこそ、できると思います。」

「WEBの仕事をしている入居者さんに『システムをつくってほしいので、上司と話してみませんか?』と提案したこともあるんですよ。」
ハウスマネージャーはどんな人がよいのだろう。
「入居者さんは特技のある人がたくさんいます。何気ない会話のなかでわかることも多いので、引き出すことが大事ですね。その上で、自分の強みを活かしていけると思います。」
たとえば、海老原さんは今後エリアリーダーとなり、複数のハウスのマネージャーを見ていくそうだ。
一方、2年目に入る増田さんは、広報に力を入れていきたいと話す。
「オークハウスでは、シェアハウスに住むことも選べるんですね。わたしは住みながら、色々なイベントに参加しています。だからこそできる伝え方もあると思うんです。蒲田にはこれまで紹介した女性向けのコンテンツも色々あります。今後はWEBで発信していきたいんです。見せ方は、そのままコミュニティにもつながると思います。」
WEBとの連携も生まれてくるだろう。
再びデザイナーのあしみねさんに話を聞く。

前職では、インタラクティブデザインの会社で働いていたあしみねさん。
以前といまで仕事はどのように変わったのだろう?
一つは、ゼロからつくりあげる楽しさがあるという。
「オークハウスでは、わたしがはじめてのデザイナーなんです。機材を揃えるところからはじめていったんですね。仕事も、自分でつくりあげていく部分が多いです。」

「インテリアデザイナーさんと一緒に現地を訪ねました。その上で、『こういう見せ方がいいんじゃないでしょうか』とWEBのイメージを提案、話し合いました。」
「次にプロジェクトに必要なメンバーを集め、進めていきます。制作にあたっては、お互いによくわかっている人と進めた方がよい仕事につながりやすい。だから、わたしは知り合いのカメラマンやブックデザイナーに声をかけることが多いです。社内にいながら、フリーランスに近いというか。1人で周りを巻き込んで動いていくんですね。」
とは言え、基本はPCに向かう仕事が多い。次第に企画にも携わっていくことになるでしょう、とのこと。

最後にあしみねさん。
「シェアハウスは人の生活に密着したものです。そこに、デザインから関わる仕事です。大事なのは、ハウスにある魅力を引き出し、伝えていくこと。その点を共有していれば、表現の方法はWEBに限らず、紙媒体もある。信頼されていると思います。」
ソーシャル×シェアハウスには、住まいはもちろん、仕事も、アートも、美容も、食も。色々な要素があるようです。
オークハウスでは、ハウスマネージャーにデザイナーとして、これからのシェアハウスをつくる人を募集しています。
(2014/2/11 大越はじめ)