※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。
株式会社シゴトヒトは求人サイト「日本仕事百貨」や、リトルトーキョーという空間を通していろいろな生き方・働き方を紹介している会社です。
リトルトーキョーは虎ノ門にある元お寿司屋さんをリノベーションしてつくられた空間。いろいろな職業の方を1日バーテンダーとしてお招きして、話をしながら一緒にお酒を飲む『しごとバー』など、さまざまなイベントを開催してきました。

清澄庭園にほど近いこの場所に、みんなで荷物を運び込んだのはつい最近のこと。5階のオフィスは、壁のペンキ塗りや床張りも自分たちでやりました。そのほかの階も、少しずつリノベーションしながら形にしていく予定です。
じっくりと心地よい場所につくり変えているけれど、まだまだ発展途上の新リトルトーキョー。
今回は食の編集者、場の編集者、そしてメディアの編集者を募集します。
引っ越し作業もひと段落した昼下がり。まずは代表のケンタさんに話を聞いてみる。

「一言でいうと『いろいろな生き方、働き方に出会える場』なんだけれど、虎ノ門のときよりももっといろんな機会を提供していきたいと思っていて」
「具体的には、1階が飲食店で、2階がギャラリー、3階はイベントスペース。4階は入りたいと言ってくれる人がたくさんいたのでシェアオフィスに。5階が僕らのオフィスになるというかたち」
新しいことが、いろいろとできるようになるんですね。
「そうだね。しごとバーももっとパワーアップするし、トークショーや映画館、あとはいろんな仕事を自分でつくったり知ったりする機会が生まれるような場所をつくっていきたい」
虎ノ門のころから変わらないことは、ここに来ればいろいろな人に会える、いろいろな考え方に触れることができる。なにかのきっかけになるような場所であること。
なぜこういう場所をつくろうと思ったんですか。
「僕がサラリーマンだったときに、自分のやりたいことを話しても、身の回りに理解できる人がいなかったんです。親身に考えてくれている人でさえ『うまくいかないと思うからやめとけ』っていう人ばかりだった」
やりたいことがあっても、環境によっては可能性の芽が摘まれてしまうこともあると感じた。
「でも事実、いろんなことをやっている人が世の中にはいる。そういう人たちと顔を合わせて話をすると、こういう生き方もあるんだってすごく実感するし、勇気もわく」
「自分でもやってみようと思えるんです。だからいろんな生き方働き方に接してもらえる機会をつくろうと思ったの」

たとえばしごとバーを訪れて「会社を辞めるんです」と言っていた人が、独立して戻ってきたり、転職したりする方もいる。話を聞くことで今の自分の仕事に前向きになれた人もいる。
今後はさらに、いろいろなつながりが生まれやすい場にしようと思っているそう。
「もっといろんな人にとって自分の場所となるようにしたい。虎ノ門でも多くの人が参加してくれてうれしかったので、さらによい場所にしていきたいです」
今回募集する人は、どう関わっていくのか。それぞれの仕事内容についても聞いてみます。
まずは食の編集者。
「食の編集者は1階にオープンする予定の飲食店で料理をつくりながら、『食』から生き方働き方を伝えていく人」
「食材を探すところからはじめて、メニューを開発してもらいたいと思っている。ただつくるだけじゃなくて、月一回は生産者を訪ねる機会をきちんとつくりたい。どんな思いで働いているのか、どうやってつくっているのか。ときには自分で味噌づくりからはじめることもあるかもしれないし、料理教室もできるかもしれない」
「食」をとことん掘り下げていく。
「たとえば、おいしい卵をつくる人や地域のクラフトビールやワイン醸造所を訪ねたり。なぜ今の仕事をはじめたのか教えてもらったり、生産の現場を自分の目で見たり。日本仕事百貨の取材のように、人と人の関係を大切にしながら、よりよい食事をつくってほしい」

おいしくて体に良いものをつくるのが好きな人。人と食べもののより良い関係をつくっていくために、どんなことができるかな?と考えながら行動していけるような人がいいのかもしれません。
場の編集者はどうでしょう。
「いろんな生き方働き方を伝えるのが大きな目的です。そのためにどんな映画を流すのか、どういう人とトークショーをやったらいいのか、ギャラリーでどんな働き方の企画展をするのか。あとはしごとバー。そういうことを考えて形にしたり、飲食店のマネジメントもやってもらいたい」
イベントの企画・運営や飲食部門のマネジメント。リトルトーキョーという場所全体の場づくり、マネジメントに関わることになります。
「イベントの運営をしたことがある人ならもちろん大歓迎だし、経験がなくても『こういうもんでしょ』っていうのにとらわれずに、考えて実行していく。この場所でいろんなことに挑戦してもらいたいから、うまくいったらそれを発展させながら、どんどん場所を活用してほしい」

「イベントっていうのは、一瞬でなくなってしまうもの。たとえばトークショーって終わったら形には残らない。みんなの記憶の中にあったり、文字にすることはあるかもしれないけど、基本的には日々つくっては終わり、ということを繰り返すことになる」
「ただ、このマネージャー職は3人でやっていってもらいたいので、いろんな強みがある人が集まってチームを組めば、なかなか面白い経験にはなると思います。人と人の関わりこそ、財産だから」
一緒に働いている、きみさんにも話を聞いてみました。

入ってみて、どうでしたか?
「ここにきて、『雇われている』の言葉の意味が変わった気がする。前は生活していくために単に雇われていた。今は雇われているんだけど、共感してる。好きだからここにいるって感じかな」
共感。
「たとえば一生懸命相手のご機嫌を取りながら話をしたりとか。どうしてそれをやらなくちゃいけないのか、理由がわからないまま仕事をすることがなくなった。一つひとつの仕事に対して、なぜ自分がこれをやるのか、ちゃんと納得して働けるようになったかな」
そう言いながら笑うきみさんは、いつも自然体でサバサバしている。社内では「きみさん、ちょっと聞いてもいいですか?」とよく誰かに助けを求められていて、頼れるお姉さんのような存在です。
メディアの編集者として働く人は、きみさんと役割を分担しながら仕事をしていくことになると思います。
具体的にはどんなことをしているのだろう。
まず思い浮かべるのは、オフィスでクライアントとの窓口として働く姿。
「求人掲載をしたいという問い合わせに対して、まずは媒体の概要を説明する。日本仕事百貨ではどんな求人でもお役に立てるというわけじゃないよね。だからそれをなるべく伝えておきたいとは思っているかな」
日本仕事百貨のスタンス、みたいなことですか。
「そうだね。記事を掲載するまでの期間や金額についての問い合わせもあるけど、私たちのやり方を理解してもらえれば納得していただけると思っているから、はっきりと理由を伝えるようにしています」

ときにはクライアントに直接お会いして、話をきくこともある。最初の窓口になるので、日本仕事百貨の印象を担っている部分も大きいといいます。
「電話の印象で信頼されるかどうかが変わるし、日本仕事百貨の印象が決まる。最初は難しいかもしれないけど、そういうところにも想像がおよぶといいよね」
ほかにも総務、経理、広報、ときには秘書のようなことも。本当になんでも屋さんです。
「たとえばtwitterで日本仕事百貨に掲載されている記事の広報をする。ケンタさんへの取材やイベントへの出演依頼に対応することもあるし、請求書の発行などの事務的なことも仕事の1つです」
こんなにたくさんの役割を一人でこなしているんですね。
「どの役割も別にそれをやってとは言われてないけど、なんとなくみんなのことを気にかけたりするところがあって」

最後に、ケンタさんはどんな人と一緒に働いていきたいですか。
「やっぱり、自分の頭で考えられる人かな。ゼロからつくるわけだから、どの役割でもフレキシブルに働いてもらいたい」
きみさんはどうですか。
「虎ノ門での立ち上げのときもそうだったけど、思った通りに進まないことも多いし、思ってもみなかった方向に進むこともある。それを受け入れて柔軟に動いて、やってみようと思える人がいいよね」
「待っていてもなにもはじまらないから、自分で実際にやってしまえるような人が向いていると思う」

日々ここで出会う人も、起きる出来事もいろいろなことがあるけれど、そんな変化を楽しめる人と一緒に私たちもすすんでいきたいです。
(2015/11/10 並木仁美)