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未来に種をまく

※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。

迷路のような細い路地に、古くても味わいのある家々が行儀よくならぶ京都のまち。

戦前の木造住宅・町家に代表される古い建物がならぶ京都のまち並みは、現代にあってなお美しく、趣を感じさせます。

株式会社八清(はちせ)がこのまちで不動産業をはじめておよそ半世紀。リノベーションという言葉がうたわれるずっと前から、中古住宅の再生販売事業を手掛けてきました。

今では京町家に特化したリノベーション、その良さを引き出すシェアハウスや宿など、物件運営の企画なども行なっています。

たとえば、見た目は町家だけれどDIYで遊べる仕組みや、長屋ならではのコミュニケーションが生まれる玄関など。

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八清の手がけるリノベーション物件は、京都の景観を損なわない美しさも魅力の一つ。さらに物件ごとにちょっとした仕掛けがちりばめられているところも楽しいところ。

ほかのどんなまちよりも、時がつくる味わいを大切にする京都にあって、八清の仕事も熟成がすすむように進化しているように感じます。

今回八清で募集しているのは、サービスマネジメント部で経営管理を担当するスタッフ。

少し難しく聞こえるかもしれないけれど、経理・総務といった仕事の延長にあると思っていいそう。まずは会社のお金の流れや人の動きを知ること。そして、会社の未来にどんな利益をもたらせるかを考えていって欲しい。

京都のまちにいて、ただ数字や結果を追うだけでなく、会社が続いていくよう種をまく。未来の八清のために日々種をまき、水やりをするような、そんな仕事だと思います。

京都駅から市バスで四条高倉へ。

バスを降りるとまだ初夏とはいえ盆地の京都らしくとても暑い。ジリジリとした日差しのなかを進むと、八清のオフィスに到着。

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案内された涼しい応接室に現れたのは専務取締役の西村さん。

西村さんは入社前にエンジニアとして働いていたからなのか、新しいことを考えるのが大好きなのだそう。今は物件の企画にとどまらず、新しい会社のシステムなども考えているとのこと。これからの八清の未来を感じさせる方です。

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西村さんのおじいさんがつくった八清を、中古物件の再生・販売事業にシフトチェンジしたのは今の社長であるお父さまの代になってから。

古い物件を購入し、手を加えて不動産オーナー向けに販売する。法令により建て替えができない京町家と、リノベーションの相性はよく、京町家にいながら現代の暮らしができる「リ・ストック住宅」としてブランド化にも成功してきました。

京町家というものに魅力を感じてくれるお客さんがいる一方で、西村さんは建物だけでは八清の未来はつくれないとも感じているそう。

「京町家を販売するのに『建物がいいでしょ?』という売り方をしても、これからを考えるとそれだけじゃ厳しいと思うんです。建物それぞれに心を盛り上げる付加価値をつくっていかないと、この会社は伸びて行かへんと思うんです」

「だから、プロデューサー制度というのをつくりました」

プロデューサー制度?

「物件の仕入れから企画、工事や販売まで一貫して担当するシステムです。そうすることで、自分の面白いと思う商品をどんどん企画してプロジェクトを進めていける。一貫しているから、商品に対してお客様のリアクションも見えるでしょう。十人十色で、面白くて多様な物件を考えられると思って」

たとえばシェアハウスに京町家らしい庭を設けたり、家庭菜園のできるスペースをつくったり。賃貸物件に子どもの遊ぶスペースを設けたり。

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ハードだけでなくソフトの企画にも力を入れていきたいという。

「そのためには、経営自体を農耕スタイルにしていきたいと思っています」

農耕スタイルですか?

「そう。物件を売るだけではなく、『持つ』ということ。仕入れて改修し、さらにその運営まですることで、たとえば家賃収入のように継続して利益を出せるようにしていきたいんです」

それが物件の多様性にどう関係あるのでしょうか。

「安定収入があることで、みんなにもっと面白い付加価値物件をつくる余裕ができるでしょう?ノルマに追われていると、きっと横流し的な不動産屋さんになってしまうから」

いい商品をつくるために資産としての物件を持つ。その運用を社内でおこなっていくということ。

今回募集するサービスマネジメント部のスタッフは、いずれその運用を任されることになる。だから「経理・総務の延長」なのかもしれない。

どんな物件を手に入れてどう運用すれば、一番有効な利益があげられるかを考える。企画力も必要だし、お金の管理もできないといけない。

その仕組みを学ぶために、経営管理スタッフであろうと1年間はプロデューサーを経験してもらうことになるのだと教えてくれた。

「でも、利益があれば何でもええっていうんじゃ、八清としては面白くない。うちらしく古いものを活かすとか、中古物件に新たな価値を生み出して、お客さんをハッピーにできたら一番いいよね」

八清らしさのある商品をつくる。

その先に利益を求めるのは、難しいと同時に挑戦のしがいも感じられる。

続いてご紹介したいのはサービスマネジメント部を取りまとめる松本さん。

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明るくした長い髪にジーンズというラフな格好が印象的です。

経営管理をする中で資産運用のために、ご自身が企画したという”ゑびす小路”という物件のお話をしてくれた。

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「もとは古い公設市場があったところでした。時代の流れもあってとうとうお店がみんな出ていくってことになってね。ここを活用するにはどうしたらええやろって考えましたね」

「ホテルや、ワンルームマンション、ガレージなどなど方法はたくさんあって。その中で一番面白いなって思ったのが路地のある戸建て賃貸だったんですよ」

町家によく見られる間口がせまく奥行きのある土地に、広めの路地を持つ4棟7世帯だけの長屋賃貸をつくった。子どもが遊んでいても安全で、そこに住む人どうしの交流が生まれるプライベートな空間を大事にしたのだそう。

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単純に考えると戸数の多いワンルームマンションのほうが利益を生みそうな気がするけれど、長い目で考えて価値が高くなるのは戸建て賃貸と松本さんは考えた。

完成するとすぐに話題になり、京都の景観にもぴったりなゑびす小路は、京都景観賞を受賞したという。

よいものをつくれば、おのずと価値が高まる。そんなことも見越して八清の資産運用は行なわれる。

「絶えず、入居が絶えない物件になればいいわけ。だから面白いものにしようって考えるんです」

オーナー相手に売る商品であっても、資産として所有するものであっても変わらない。八清らしい物件というのは「面白い結果、数字になる」といったもののように思います。

こうして話してくれている松本さんは、もともとは八清で不動産の営業を15年間やっていた。

入社15年目で経理の部署に異動し、右も左もわからないところから少しずつできることを増やしてきたという。松本さんがいることでできたサービスマネジメント部の仕事の幅広さに最初はおどろかされるかもしれない。

新しい事業の構想を練ったり、資産物件の活用方法を考えたりすることもあるけれど、日々販売する商品の伝票をつくり、必要なライセンスの更新作業や、契約書類をひたすら用意することもある。銀行から不動産を購入するためのお金を借りるのも大事な仕事だそう。

最初はプロデューサーという仕事を通して八清のDNAを学び、松本さんのように少しずつできることを増やしていって欲しい。

「経理の仕事って、会社全部が見えるんですよ。長期的に見てその商品どうなんやろという目線で見ることが多くなります。物件や会社の将来を絶えず考えられるところが面白いですね」

松本さんと同じサービスマネジメント部の橋本さんは、新しく入る人の先輩になります。

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入社して12年という橋本さんは、おだやかな中に芯を感じる女性です。

もともと経理を学んでいたこともあり、八清には経理事務員として入社しました。松本さんの秘書のようなかたちで、構想を練るというよりは実務を担当しています。

入社して12年、八清のことをどう思っているのでしょう。

「私が入社したころは、よくあるまちの”ザ・不動産屋”という感じでした。でも最近は変わりましたね。今は『不動産屋さんですか?』って聞かれてしまうくらい、不動産屋っぽくないです」

不動産屋っぽくない?

「だって経理の長がこんなふうですよ(笑)」

全社的にスーツを撤廃したのは数年前のことだそう。クリエイティブな仕事をしていこうという意思表示なのだという。

橋本さんの言葉にケラケラと笑う松本さん。オフィスでも隣どうしの2人の間にはあたたかい空気が流れています。

八清で経理を担当しているのは今この2人だけ。どんな人と働きたいかを聞いてみた。

「字が丁寧な人がいいですね(笑)。うちの部署は書類のやりとりが多いので。きっと丁寧さが必要な仕事ですし」

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サービスマネジメント部の毎日は、日々の丁寧な仕事の積み重ねなのだと思う。ときには忙しく遅くまで作業することもあるという。

経理をはじめとした幅広い仕事を通して得た経験と勘は、資産運用のための物件の企画に必ず役に立つはずだ。

最後に西村さんがこんな話をしてくれた。

「そのときそのときの経理・財務はもちろん大事なんですけど、僕らは未来を一緒につくりたいなと思っています。数年後に種をまくように、数字を通して会社をつくっていくような視点でやってくれる人が良いですね」

八清の経営管理は、単なる経理・財務ではありません。デスクワーク7割、現場3割で楽しんで欲しいとのこと。

会社の未来に日々水をやり、種をまくように働く。ここで未来をつくりたいと思えた方はぜひ応募してみてください。

(2016/7/15 遠藤沙紀)