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脱・カーディーラーへの覚悟

※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。

「入社したとき、カーディーラーっていう言葉が好きじゃなかったんです。ディールは日本語で『扱う』って意味でしょう。右から左に流していくようですごく違和感を感じたのを覚えています」

「そういう関わり方を変えて、もっと地域のみなさんに愛されるようにならないと、僕らはきっとこの先やっていけない。これまでの業界の常識を覆したいと本気で思っています」

静かに、だけど力強く話してくれた代表取締役副社長の青木さん。

そんな思いから社内改革をはじめた東愛知日産自動車株式会社は、もともと愛知県東部の東三河エリアに11の店舗を持つ、いわゆる“普通のカーディーラー”でした。

「なんだか気軽には入りにくい」「売るまでは熱心だけど、売ったら売りっぱなし」。

そんなカーディーラーのイメージを変えたい。

車をただのモノとして販売するのではなく、車を通じて人と人のつながりや魅力的な地域社会を生み出したいと、昨年から新たな取り組みをはじめています。

たとえば車の売り方を根本から見直したり、移動手段である車を扱ってきた経験を活かして、ショールームに「旅」に特化した本屋さんをつくったり。

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どれもこれまでの固定概念を壊すようなものばかりです。

今回は、ここでカーライフアドバイザーとして働く人を募集します。

ただ車を売るだけの仕事ではありません。人や地域に寄り添いながら、地域の課題を解決するソーシャルデザインにも関わっていく。

興味を持ったら、続けて読んでみてください。

愛知県・豊橋市。

豊橋駅から車で15分ほどの、ショールームを兼ねた本社を訪ねました。

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中に入ると、みなさんが「こんにちは」と声をかけてくれる。入口からすぐのところにある本屋さんでは、お客さんがコーヒーを飲みながら本を読んでいた。

前回の取材で伺ったときはまだ利用している人も少なかったけれど、この場所が地域に馴染んできているんだなとなんだか私までうれしくなる。

会議室に移動して、まずは一連の取り組みの仕掛け人ともいえる青木さんにお話を伺う。

もともとは東京にある大手広告代理店で営業の仕事をしていた。父親が病に倒れ、会社を継ぐために戻ってきたのは11年前のこと。

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「働きはじめると、売り手都合が非常に多い業種だということを最初に感じました」

「今日買ってくれるなら、あと◯万円値引きしますよ」というような、押し売りや即決を迫る業界のやり方に愕然としたという。

「値引きありきで、ただ効率よくたくさん売ることだけを考える。自分が買う立場だったら嫌だなと思ったんです」

このままではいけないと危機感を持った青木さんが、お客さんに信頼してもらい、もっと永続性のある関係づくりをしていくために考えたことは2つ。

1つは根本から売り方を変えること、もう1つは地域に根ざしたソーシャルデザインを行うこと。

まず導入したのは「クルマの『輪』パートナー制度」。これは売って終わりではなく、長く快適に乗り続けてもらえるようアフターフォローに力を入れたサービスだ。

たとえば、メーカー保証の期限が切れたあとも同様の保証を行う整備永久保証や、年6回の無料洗車など。制度に加入すると10の特典が受けられる。

一方で、働く人の意識を変えるための取り組みもはじめた。

お客さんと一緒に考える提案型の販売スタイルに切り替え、個人の業績評価では販売台数や稼いだ利益だけでなく、どのように考えて提案を行ったのかというプロセスも評価対象にした。

「正直どこのメーカーの車を選んでも、今はそんなに大差はなくて。だからこそ、その届け方やアフターフォローなど、僕ら働く人の姿勢に共感して、この人から買いたいなって考える時代になっていくと思うんです」

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どれも手間がかかるし、すぐに成果につながるものではないから根気もいると思う。

でもお客さんに向き合って一つひとつ応えていくことが、選ばれ続けていくためには最善の方法だと青木さんは考えている。

ソーシャルデザインについても、その想いは変わらない。

「56年間この地域でやってきたからこそ、本業の延長で地域の悩みごとを解決できたらと思っています」

すでに各店舗で行っている、子育て中のママ向けイベントは「毎日子どもをつれていくところがない」というお母さんたちの声に応えたもので、参加者もどんどん増えているのだとか。

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「もうカーディーラーとは呼ばれたくない。目指すのは、地域の課題解決業ですね」

社内の人たちは、青木さんの想いをどんなふうに受け止めたんだろう。

「『そんなこと真面目に考えてるの?』っていう考え方が社内でも大半でしたし、私自身もそういう感じでした。青木さんは異端でしたね(笑)」

そう話すのは営業本部長の山本さん。今は青木さんと一緒に奮闘中だけど、最初はやはり戸惑いが大きかったといいます。

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「私にも経験がありますが、どうしても営業っていうのは経験を積んでいくほどに相手の答えを先回りして考えるようになるんですよね」

先回り?

「このパターンはダメだとか、これを言っても無駄だろうとか。キャリアを積んだ社員ほど、行動する前に頭で考えてします。まずは制度について説明してみるとか、そういう一歩を踏み出せずにいるのかなと感じています」

東三河出身だという山本さん。このあたりは保守的な地域性もあるから、新しいことをはじめるのは本当に大変だとも教えてくれた。

それでも、取り組む理由はなんなのでしょう。

「この先、会社を10年持たせればいいっていう考え方であれば、今までのやり方をあえて変える必要はないと思います」

「だけど、たとえば今年入った新入社員の方が定年を迎えたときに、この会社に入って良かったって思ってもらえるような会社として存続するには、どこかで大きく舵をきるしかない」

今がその局面なんですね。

「そうです。我々が今やっていることがディーラーの仕事のスタンダードだと思える方を増やしていきたいですね」

伊藤さんは、そんな青木さんたちの志に共感して入社したひとり。

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「最初は『なんだ、このカーディーラーは!?』って思いました(笑)」

「よく地域貢献をするって言うけど、具体的に何をやっているか言える会社は少ないですよね。しかも経営者が直接動いて、変えようとしている。そういう人のもとで働ければ、自分も成長できるんじゃないかなと思いました」

前職はホテルで7年間働いていたそう。異業種からの転職で、不安は感じませんでしたか。

「私は名古屋出身ですが、方言も違うし同じ愛知県なのに全然違うところに来ている気分になったんです。でも何事もやってみないとわからないなと思いました」

カーライフアドバイザーとして働きはじめて、3ヶ月。まずはショールームに来店されたお客さんに、車をご案内することからはじめている。

仕事の進め方は自分なりに対応してみて、わからないことは先輩スタッフに教えてもらうというスタイル。試行錯誤を繰り返していると、さっそくうれしいことがあったのだとか。

「この前、お客さまがはじめて車を購入してくださったんです。『わからないことはちゃんと調べてくれたし、別店舗にある車を見たいと言ったときもついてきてくれたから』って」

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「しっかりと訴えかければ、お客さまからちゃんと反応が返ってくる。すごくやりがいを感じています」

伊藤さんのようにお客さんと信頼関係を築けるようになったら、ゆくゆくはソーシャルデザインにも挑戦してほしいとのこと。

いつも一番近くでお客さんの話を聞いているからこそ生まれるアイディアを活かした、新しい企画も大歓迎だといいます。

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職種にとらわれず、ここで働く時間を豊かなものにできるかどうかはきっと自分次第。やりたいと手をあげたら、実現できるフィールドがここにはあると思います。

「自分は話すのが苦手なほうなんですよ。特に得意なこともないし、高校生のときは野球部だったんですけど全然レギュラーになれなくて、ずっとモヤモヤしていて。仕事も転々として。なんかそんな自分を変えたくて」

「ここでなら人と関わりながら、自分も変わっていけるかもしれないと思ったんです」

そう話すのは、同じくカーライフアドバイザーとして働く近藤さん。

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事前に社内で一番の販売成績を上げている人だと聞いていたから、なんだか意外な言葉だった。

実際に働いてみてどうですか。

「家族や趣味のこととか、単純なことですけど。話を聞きながら、少しずつ本音の部分に近づけるよう心がけています」

あるとき、まだ小さなお子さんと自身の両親と4人で住んでいるお母さんが、軽自動車を探していた。何度か一緒に考えているうちに他社の安い普通車と悩んでいる、と相談されたという。

車自体は、確かに他社のほうが安い。でも近藤さんは、自分たちはこの先もずっとお付き合いを続けるつもりだから、最終的にはお金もかかりにくく安心して過ごせると話した。

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「永久保証がついているから安心だし、保険料も試算してみたんです。そうするとうちの軽自動車に乗る方が、5年間で20万円くらい安くなる」

その20万円は、車に使ってしまっていいのだろうか?いろいろな話を聞いていたからこそ、もっと違う使い道があるのでは、と思ったそう。

「これからお子さんが大きくなるときにかかる費用にまわしてほしいなと。毎年ディズニーランドに行くという話も聞いていたので、家族で使ってくださいと話しました」

その結果、子どものことを一番に考えて近藤さんから買うことを決めてくれた。

今の状況も未来のことも考えながら、どうしたらその人の人生が豊かになるか一緒に考えていく。近藤さんのそんな姿勢が、この人から買いたいと思わせたんだろうな。

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とはいえ、とにかく安いほうがいいというお客さんもいる。パートナー制度をどう紹介していけばいいのか迷うこともあるという。

「すごくいい制度だと思うんですけど、なかなか成果が出せていないんです。販売台数ばかり追いかけていたところもあるので、もう一回どうしていくか考え直しですね」

「でもお客さんにあなただからって言ってもらえるのがなにより嬉しいし。ちゃんとお客さんと向き合っていくほうが、自分もやりがいを感じられそうだなって思っています」

今は言うなれば土壌を耕しているところ。実際に東愛知日産の活動が地域の中に浸透し、成果が出るには、まだまだ時間がかかるかもしれません。

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でもここでの経験はきっと記事を読んでいるあなた自身や、車でつながる誰かの人生、そして地域社会を変えていくきっかけになると思います。

言葉にするとおおげさなようだけど、青木さんたちにはそれだけの気概がある。

ぜひ一緒に、一歩動き出してみてください。

(2016/11/14 並木仁美)