※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。
桜のきれいな公園を見つけたり、毎日通いたくなるようなパン屋さんに出会ったり。普段はバスや電車で過ぎていくだけだった街も、サドルに乗ってペダルをこぎ出せば、それまでとは全く別の景色が見えてくる。

東京の谷中からはじまった直営店は海外にも展開し、日本だけでなく海外のさまざまな国でも取り扱われている。
世界中でじわじわと愛用する人が増えるなか、トーキョーバイクは今年から新たな試みをはじめます。
トーキョーバイクをつくって売るだけでなく、より多くの人たちにもっと多様な街の楽しみ方を伝えていきたい。レンタルバイクを通して世界中の人たちに東京とトーキョーバイクを発信する場として、谷中のお店をリニューアルします。
トーキョーバイクだからこそ提案できる街の楽しみ方とは何だろう。これから一緒に考え、形にしていく仲間を求めます。
ショップスタッフ、バイクメカニック、本社スタッフの募集です。
谷中にはお気に入りのお店があって、よく遊びに来ることがある。
来るたびにまた気になるお店を見つけるし、どこか落ち着いた雰囲気のこの街はただ歩くだけでも楽しい。

はじめて谷中へやって来たときから、街の人やスタッフみんなに「きんちゃん」の愛称で呼ばれています。

そうはにかむところも距離感を感じさせない人だなあと思う。
金井さんがトーキョーバイクをはじめたのは、いまから15年前。自転車業界で5年仕事をしていた経験を経て、Webショップを立ち上げようとするタイミングでした。
「はじめは自転車パーツの販売サイトをつくろうと考えていたんです。それでそのサイトの名前を考えていたときにトーキョーバイクという名を思いついたのがきっかけでした」
当時の自転車は便利に使えるママチャリ、もしくはロードバイクやマウンテンバイクといった本格的な競技用のもの、その両極端しかなかったそう。
金井さんは、パツパツのジャージを着てロードバイクに乗りたいわけでもなく、重たいママチャリに乗るのもちょっと違った。
「多くの人にとって、自転車はせいぜい地元のスーパーや最寄駅へ行くのに使うくらいで、長い距離を移動するものではなかったんですね。でも自転車に乗れば、隣駅なんかも思ったより近かったりして。しかも途中の景色を楽しめたり、季節を感じられたり、いい感じのお店を見つけられたりする」
「自転車って、都会暮らしをしている人たちの日常を変えれるんじゃないか。そう思ったんですよ」

ペダルをこいでいるのを忘れるほど軽快で、それでいて都会の風景にも溶け込むようなデザイン。使うことで、その人の生活がより豊かになるようなもの。
試行錯誤を繰り返し、シンボルカラーの水色をはじめとした豊富なカラー展開と、シンプルなデザインが特徴のトーキョーバイクができあがった。
すぐにバイヤーに気に入られ、スポーツ専門店「OSHMAN’S」や東急ハンズで取り扱われるようになると、お客さんからも大きな反響が。
さまざまなお店で取り扱われるようになり、こんどは自らブランドを打ち出していくために直営店を谷中にオープン。
いまでは高円寺や中目黒、そしてロンドン・ベルリン・ミラノ・ニューヨークなどの海外でも直営店を展開している。

ただ一方で、もどかしく感じる部分があったという。
「トーキョーバイクは乗ってもらうことが目的ではなくて、乗って何かをすることによって楽しさが生まれる。本当はそこを一番伝えていきたいのだけど、これまではずっと自転車の販売をメインにやってきたので、なかなかそこを伝えきれなかったんです」
そう話すのは、統括マネージャーの見城ダビデさん。金井さんの右腕的存在の方です。

売る以外のことで、もっと街の楽しみ方を提案できないか。
そこで目を向けたのが、直営店をオープンする前から小規模で行っていたレンタルバイクのサービス。年々、谷根千の人気が高まったこともあって利用客が増え、とくに最近は海外からやってくるお客さんが格段に増加していた。
これからは本腰を入れてやってみようと、谷中の直営店のすぐ近くにレンタルバイクショップを昨年5月にオープン。
ただ貸すだけでなく、1日を楽しんでもらえるように街の情報を案内したり、行き先の思い出を綴れるようなノートやMAP、汗を洗い流しに銭湯へ行けるようタオルまでセットでプレゼントしている。

スタッフのみんなでお酒を飲みながら話していると、レンタルから帰ってきてすぐにビールを飲めたらいいよね、という声が挙がった。
「ビールがあるなら、日本酒があってもいいかもしれない。それだったら谷中店でやったほうが、もっと可能性が広がりそうだという話になったんです」
谷中店はもともと創業300年を超える地元の酒屋さんのお店。築80年以上のこの建物は、独特なこの街の風景を形成する大切な存在です。
それまで一度も他人の手に渡ることのなかったこの建物を、トーキョーバイクが縁あって借りられることになった。そんな経緯もあって、改装するときはできるだけ元の形を残し、看板はいまも店内に飾っている。

いまあるレンタルバイクショップは販売店に変更し、谷中店をリニューアルすることになりました。
「トーキョーバイクの世界観を表すような場所にしたいんです。世界中の人が集まって、東京を楽しむような場所」
「どう東京を楽しむかって、僕らもそうだけど、その街に住んでいる人たちが楽しんでいることをしたいんですよね。雷門やスカイツリーへ行くのもいいけど、街の人がよく行くようなカフェへ行ってみたり、地元のおいしいごはん屋さんで店員さんとお喋りしたい。谷中店が街のコンシェルジュのようになることも考えています」
お昼はおいしいコーヒーがあって、夜は酒屋さんがセレクトしたお酒が飲める。バックやシューズ、雑貨などをこれまで以上に揃えて、道を通りかかる人にも気軽にお店へ入ってもらいたい。地元のパン屋さんをトーキョーバイクで巡るようなイベントを企画してもいいかもしれない。
ここへやってきた目的も国籍もみんなバラバラだけれど、居合わせた人と仲良くなって話が弾んだりして。お店自体が街の楽しみのひとつになるような、そんなことを思い描いている。

海外からやってくるお客さんがどんどん増えているから、英語力があれば活躍できる場はぐっと広がると思う。
ただ、スキルや経験以上に、一番はその人なりに街の楽しみ方を知っている人に来てほしいといいます。
たとえば、2013年の日本仕事百貨での募集で採用された小西遥さんのように。

仕事が忙しく、家と職場の往復の日々になっていたことから転職を考えるようになったそう。そんなときトーキョーバイクの募集記事を見つけた。
「『街を楽しむプロフェッショナル』というタイトルを見て、私のことだ!って。トーキョーバイクのことは知らなかったし、自転車もママチャリしか乗ったことなかった。けど、私は街を楽しんでいる。自信を持ってそう言えると思ったんです」
小西さんは西荻窪に住んでいる。この街が好きで、長らく引っ越してないのだとか。
「個人のお店が多くて、お店の人とすごく仲良くなれる。食パンはこのパン屋さんで、バゲットはあのパン屋さんって楽しむこともできるんです」
入社してからトーキョーバイクを使ってみると、満員電車に乗るのが苦だった通勤が、毎日の楽しみに変わっていった。
「片道12キロを毎日1時間走っています。パン屋に寄ってモーニングを食べたりしちゃうから、よく遅刻寸前に着くんですけど(笑)」

ところが、早くも壁にぶつかってしまったという。
「トーキョーバイクは職種で仕事の範囲が制限されることはなくて。やってみたいと言った人にチャンスを与えてくれる会社なんです」
「けど、私ははじめ自分に何ができるのか分からなかった。いままでは渡された仕事の範囲内で成果を出すことをしてきたけど、ここではその範囲すら自分で考えなきゃいけない。どうしようとなってしまって。自分で考えたら自分でボールを投げみて、周りの反応を見る。それができるようになるまで、この会社のなかでどうやって自分の居場所をつくっていくのか結構悩んでいました」
美大出身者が多かったり、お笑いをやっている人がいたり。ユニークなスタッフが集まるトーキョーバイクで自分の色をどう出していくのか。そういった面でも苦労するかもしれない。
ただ、悩んでいるだけでは何も進まない。これから新しい谷中店をつくっていくためにも、まず行動することが大事です。
「やってみちゃう人に来てほしいんです」と話すのは、見城さん。
「いままでやったことないからやれないとか、変な常識に縛られてやれないって終わるんじゃなくて、まずやってみようと。ポジティブにアクションできる人がいいなと思っているんです」
「街の楽しみ方に答えがあるわけでもないし、トーキョーバイク自体これまでにないものをつくってきたわけですから。これからも世の中の変化を見ながらトーキョーバイクらしいアクションをしていく。そのためには縛られず、いいと思ってやっちゃえる人と一緒に働きたいですね」

何か思い浮かんで自分もやってみたいと思った人は、ぜひ応募してください。
1/20(金)に、清澄白河・リトルトーキョーで「トーキョーを楽しむナイト」を開催することになりました!
ゲストは見城ダビデさん。仕事やトーキョーバイクについてざっくばらんにお話しいただきます。
応募を迷っている人もトーキョーバイクが気になっている人も、ぜひぜひ遊びに来てください。
(2017/1/13 森田曜光)