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中途半端はイヤ

※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。

「地方創生」という言葉をあちこちで聞くようになったけど、はたしてどれくらいの地域がよくなっただろう。

新たな特産品を打ち出したり、大きな施設をつくったり。それもいいけど、もっと根っこの部分から取り組むことが必要な気がする。

本当に求められるのは、一つひとつのプロジェクトできちんと成果を上げながら、若者の定住や地域活性といった大きな目標を達成していくこと。

株式会社さとゆめは、その力がある数少ない会社だと思う。

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計画やビジョンづくりにとどまらず、具体的な商品の開発、商品の販路としての道の駅やアンテナショップの運営支援、さらにはメディアでの情報発信まで。

さとゆめは、地域の人たちと一緒にゴールを目指して走り続ける「伴走型コンサルティング」をモットーに、最初から最後まで一貫した地域づくりを全国各地で手がけています。

今まで積み上げてきたノウハウを体系化し、より多くの地域に役立てようと、これから新規事業がスタートします。その中で自主事業として、クラウドファンディング事業やギフト事業が立ち上がる。

今回募集するのは、その新規事業を形にするディレクターと、実際に地域へ赴き計画づくりや商品開発、道の駅といった施設の経営支援などを行うコンサルタントです。

 

東京・市ヶ谷駅。A3出口からすぐ近くのビルの9階に、さとゆめのオフィスがある。

ここで最初に話をうかがったのは、取締役でチーフコンサルタントを務める嶋田さん(写真右)と、長野支社の支社長でシニアコンサルタントを務める浅原さん(写真左)。

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ふたりは、さとゆめが立ち上がるずっと前からの仲なのだそう。

浅原さんは昨年3月まで長野県の信濃町役場に勤め、2002年からさとゆめ創業のきっかけにもなったプロジェクト「癒しの森事業」を担当していた。

「信濃町は、黒姫高原や斑尾高原があって、かつてはスキーで賑わった町でした。ただ、スキーブームが去り、廃業するペンションが出はじめて、2000年頃には新たな産業を興さなければという機運が高まって」

「それで2002年にはじまった癒しの森事業っていうのは、信濃町に広がる森林の癒し効果を使って集客をしようという保養型観光まちづくりプロジェクトで、森林セラピーとかヘルシーな料理といった商品を役場のみんなでつくっていたんですね。それを都会の企業へ売り込もうとしていたけれど、どうやってプロモーションをかけたらいいのか分からなかった。そのとき嶋田に入ってもらったんです」

嶋田さんは事業を全体的にコンサルティングするだけではなく、一緒に営業へ行ってくれたり、何度も信濃町に通ってくれたのだそう。

そうして結果的に32社と協定を結ぶことができ、今も毎年右肩上がりで来客数が増えているという。

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嶋田さんも、当時のことをこう振り返る。

「浅原と意気投合したのもあって、仕事というより趣味かなっていうくらい、採算とかを度外視した形で関わらせてもらっていましたね。『伴走』というキーワードが思い浮かんだのも、このときなんです」

伴走するように地域の人たちと手を取り合いながら、同じ目標に向かって走り続ける。

それは当時、別のコンサルティング会社に勤めていた嶋田さんが、本当にやりたかった地域との関わり方だった。

前職では、コンサルタントとして関われる範囲が狭く、計画づくりで終えてしまうプロジェクトが多かったそう。

また、計画書があったところで、それを実現するためのノウハウや人材、ネットワークが地域には足りない。そのために計画が頓挫したり、そもそも実行に移されない実状を何度も目の当たりにしていた。

「いい計画書をつくれたっていうのも、それなりにやりがいがあるんですけどね」と嶋田さん。

「でも、自分が計画したことで実際に企業との協定がとれたとか、信濃町に来た人たちが森を歩いてすごく喜んでいる笑顔を見るほうが、もっと感動があるんですよね。このあいだも家族を信濃町の森へ連れて行って、かみさんと子どもがすごく楽しそうにしているのを見たら、やってよかったなって」

「最後までやると、やりがいも感動も大きい。それまで自分がやっていたコンサルティングでは得られなかったことでした。そういう仕事だけをやりたいと思って仲間とつくったのが、この会社なんです」

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さとゆめの強みは、地域が求めるありとあらゆることに応えられる柔軟性と提案力だと思う。

さまざまな企業とパートナーシップを組むことで専門性を備え、商品づくりや施設の立上げ、人材育成、観光地全体のプロモーションなど、できることの幅はとても広い。

そして表層的なことで終始せず、地域課題の根幹に携わりたいという姿勢を持つことで、地域づくり全体の仕事にもつながっていくという。

「山梨県にある小菅村がまさにそうですね。最初は道の駅の立ち上げのお手伝いだけだったのが、道の駅が無事開業して、2年目には黒字化になったのを評価いただいて。今度は地方創生の事業の全体コーディネートを手伝ってほしいと、村のさらに大きな課題解決を頼まれるようになりました」

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小菅村は人口740人ほどの小さな村。多摩川源流にあって自然豊かなとてもいいところなのだけど、年々人は減り続け、30年後には約半数にまで減少するというシミュレーション結果が出ている。

村のキーパーソンによる会議や、各集落での村民との懇談会での議論の結果、2060年に人口700人を維持することを目標に決定。

持続可能な村づくりに向けて、多摩川源流への観光・交流をマネジメントするDMOの立ち上げや村民会議の開催、もともと存在していた村と東京農業大学の共同事業「多摩川源流大学」の拡充など、他にも様々な施策を多角的に提案、実行している。

今後はさとゆめも当事者となって、小菅村で新規事業をはじめる計画があるという。

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「うちは、これをやらなかったらこの町や村はどうなっちゃうの?っていうような事業をやるんですよね」と浅原さん。

「最初のとっかかりは計画づくりや商品開発かもしれないけど、気づいたら村の総合戦略を考えたりしていて、地域づくりの根幹に関わることになっている。それがさとゆめらしさなんだけど、ある意味すごくリスクのあることをやっているなと、いつも思うんですよね」

リスクですか?

「だって、もしその村や町がうまく行かなくなったら、さとゆめのせいだってなっちゃいますよね。本当は委託額の中だけでやったらいいけど、地域のことを考えてそれ以上をやることも結構あって。リスクも手間もかけてやるんだから、ぶっちゃけ会社の収益を考えたら、あまりよくないですよね」

たとえ利益率が低くても、どこからどう見ても難解な案件でも、地域に必要だと思ったら嶋田さんは手を出しちゃうのだという。

「出血多量で死なない程度にね(笑)」と嶋田さんは笑うけど、これまで幾度となく難局を迎えたし、そこまでやるのは付き合いきれないと離れていった人もいるそうだ。

もっと楽な方法はあるはずだけど、どうして嶋田さんはそこまでやるのだろうか。

「やっぱり、そのほうがやりがいや感動が大きいんですよね。それと、自分の職業に正直でありたくて」

「普通、職業名を見たら何をやってくれる人か分かりますよね。お医者さんだったら病気を治してくれると思うように、地域活性コンサルタントっていうのを地域の人が見たら、活性化してくれるんだ!って思うはず。だから僕は、最後までしっかりやり遂げたいと思うんです」

 

嶋田さんを見ていると、すべてに全力な人なのだと感じる。

さとゆめという社名は「ふるさとの夢をかたちに」の“さと”と“ゆめ”から由来していて、とくに想いを込めているのが「かたちに」の部分だという。

かたちにすること、つまり結果を出すことにこだわっている。

一見、柔らかい雰囲気のスローガンの裏には、地道に粘り強く取り組む姿があるのだと思う。

「たぶん、中途半端にできるくらいの人じゃ、嶋田とかみ合わなくなってくると思うんですよね」

そう話すのは、クリエイティブディレクターの長谷川さん。

「地域課題に対して、嶋田はどんどん深く入っていっちゃう。それで今でも自分は成長し続けているっていうんですよ。そこで一緒にやるには、それなりの気持ちやスキルが伴っていないと難しいかなって。最初からできあがってなくても、みんなと成長する過程を含めて『伴走』と捉えていただくと、分かりやすいと思います」

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長谷川さんはもともと、さとゆめがデザイン業務を依頼した外部のデザイナーだった。

さとゆめのwebサイトやロゴをつくったのも長谷川さんで、デザインやweb、プロモーションのプロフェッショナルとして、3年前にさとゆめに加わった。

ほかのスタッフの方の話を聞いても、やっぱりどの人もみんな自分の得意分野を持っている。何かひとつとっかかりがないと、幅広いコンサルタントの仕事を覚えていくのに難しいのかもしれない。

ただ、それは社会人経験が豊富でないとダメということでは決してない。前回の記事で登場した小松さんのように、新卒の人でも光るものがあれば採用する可能性があると思う。

今後はじまる新規事業においては明確で、業界経験者に来てくれると嬉しいのだという。

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新規事業について、ふたたび嶋田さんに伺う。

「さとゆめの実績が積み上がっていくなかで、これはほかの地域に導入してもうまくいくんじゃないかってことがいろいろ見つかっているんです。一方で、これから地方創生のための補助金や交付金がなくなっていくだろうと。すると、我々のような外部の人たちが地域を支援することが難しくなると思うんですね」

「それを見据えて、いまから補助金や交付金に頼らないで地域を支援できるツールを、これまでの地域支援のノウハウを体系化して揃えようとしているんです」

DMOや道の駅、ヘルスツーリズムなどのプロデュースのほかに、自主事業として地方創生に特化したクラウドファンディング事業や、全国のこだわり産品を毎月届けるギフト事業、地域通貨のような役割を果たすポイントカード事業を手がけ、さらにはプラットホームとなるメディアをつくることで、その地域ごとに最適な提案をしていく。

ギフト事業は2年間試行錯誤していてある程度知見が溜まってきているけれど、クラウドファンディング事業に関してはまだまだ。

実際に経験のある人が来てくれたらすぐに活躍できるだろうし、メディアや地域通貨、旅行関係に詳しい人もいいかもしれない。

「僕ひとりでは地域と伴走することはできなくて、得意な仲間が合流してくれたおかげでここまでやってこれたので。一緒にやりたいと思ってくれた人に来てほしいです」

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“魚をさばく”ことに着目し、新たな食のムーブメントを切り開こうという「日本さばけるプロジェクト」など、さとゆめが手がけるプロジェクトを細かく見ていくと面白いものがたくさんある。これからはじまる新規事業も、聞いていてとてもワクワクしました。

地域づくりの最先端を行くようなこの会社では、やりがいが大きいけど、きっと苦労もたくさんあるはず。

夢と希望だけじゃない、地域のリアルも全部背負って前に進んでいくような、気持ちのある人を求めています。

(2017/8/2 森田曜光)