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「伝える」をもっとクリアに
気づきのスペシャリスト

※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。

子ども向けのテレビ番組を見ていると、今はこんなことまで学校で教わるのか、と新鮮な気持ちになることがあります。

特に気になるのは、伝え方についての科目。

SNSのマナーや、プレゼン用のスライドのつくり方、写真の撮り方…。社会のなかで、「伝える」というスキルを生かす場面が増えてきていることを実感します。

今回紹介するドキュメントデザイナーという仕事も、きっとこれから需要が大きくなる専門職。

PowerPointなどのレイアウトソフトを使って、資料を分かりやすくまとめる仕事です。

業務のマネジメントをしているのは、コクヨ&パートナーズ株式会社。

デザイナーは、コクヨに所属しながらさまざまな会社に出向き、デザインのスキルや感覚を生かして、伝わりやすい書類づくりをサポートします。

契約社員としての入社になりますが、正社員の登用制度もあり、将来を見据えて長く取り組めると思います。



東京・霞が関。地下鉄から階段をのぼっていくと、あたりには高層ビルがそびえていた。ビル風に圧倒されながら、コクヨ&パートナーズのオフィスが入るビルへ。

エレベーターで18階に到着し、受付を済ませる。はじめての場所に来る緊張感を吹き飛ばすように、明るく迎えてくれたのがグループリーダーの平間さんと、ドキュメントデザイナーの銭谷(ぜにや)さん。

まずは向かって左側に座る平間さんに、話を聞く。

もともとはドキュメントデザイナーとして10年ほど前に入社した平間さん。今は霞が関の本社を拠点に、デザイナーの働く環境を整えたり、業務設計をしたり、マネジメントの立場から仕事に関わっている。

もともとノートなど文具やオフィス家具のメーカーだったコクヨが、オフィスワークのアウトソーシングを受けるようになったのは、15年ほど前。

“働き方改革”などもあって引き合いが増えたことで2年前に分社化。受付やメール室の運用のような「ビジネスコンシェルジュ」と、今回募集する資料デザインのような「ナレッジワーク」の両面から、ワークサポートサービスを提供している。

「私たちの仕事の多くはPowerPointを使った資料作成。手書きのメモや打ち合わせで使ったホワイトボードから、図入りの提案書をつくることもあれば、既存のデータを見やすくリメイクするという場合もあります」

PowerPointの基本的な操作は難しくないし、オフィスワークをしている人なら、馴染みのある人も多いと思う。

一方で、詳しい機能まで使いこなせる人となると限られてくる。それに、資料を丁寧につくる時間がない場合や、レイアウトやデザイン作業に苦手意識があるという人もいる。

そんな人たちに代わって、見やすい資料の提案をするのがデザイナーの仕事。

今、コクヨが業務を受託しているのは不動産や金融などの大手企業が中心。同じ業界でも会社によって、資料づくりに求められるテイストも、働く環境もさまざまだという。

「会社の中に別室を設けてくださる場合もあれば、社員さんとデスクを並べて、気軽に話をしながら業務にあたる場合もある。どういう環境で働くかということも、私たちが常駐先と相談して決めています」

派遣社員や外注との違いは、あくまでもコクヨの社員として各現場に常駐すること。

「業務委託なので、仕事内容も事前にきちんと確認しています。だからインハウスのデザイナーのように、時間をオーバーするほど仕事を指示されて残業が続くようなこともありません」

「それに、会社の部下ではなくデザインのプロとして見てくださっているので、業務外の雑用を頼まれるようなこともないんです」

現場に派遣される以外にも、小口の依頼であれば霞が関の本社で作業して、メールでデータを納品する場合もある。

ひとつの現場に専属で働くというより、デザイナーの適正や経験が活かせる現場に適宜配置を変えながら働けるよう、平間さんたちは工夫している。

「ほかの現場で働いているデザイナーとも交流があれば、いざというときフォローし合えますよね」

「専門職ではあるけれど、機械的に作業するオペレーターではないんです。同じコクヨのメンバーや常駐先のクライアントとのコミュニケーションをポジティブに楽しめる人がいいですね」

常駐先の何気ない会話から、新しいサービスにつながることもある。

お客さんが何か困っていないか、デザインの力で役に立てることはないか。頼まれたことだけをこなすのではなく、気づき、提案していくことで信頼関係も生まれる。

現在デザイナーとして働いているのは20人ほど。

総務やマーケティング、編集など別の業種の出身の人もいれば、グラフィックなどデザインの経験者もいる。

「PowerPointが得意な人なら即戦力になりますし、今までアドビ系のアプリケーションで仕事をしてきた人でも、研修で覚えることができる。デザインの考え方が身に付いている人ならどんどんキャリアアップしていけると思います」

会社によっては、DTPでチラシをつくる業務もある。

必ずしもデザイナー経験がなくても、たとえば企画段階で積極的に意見を出せる人。スピード感を持って作業をするのが得意な人。ページ数の多い冊子類を正確にまとめられる人。

適材適所でスキルや人柄が活かせるように、平間さんたちはデザイナーの配置を考えていく。

「漠然と“コクヨに入りたい”っていうより、自分の好きなものや得意なことを生かして、楽しくステップアップを目指せる人がいいと思います」



そんなふうに、自分の得意分野を生かして着実にステップアップしてきたのが、デザイナーの銭谷さん。もともと広告のグラフィックやエディトリアルデザインの仕事をしていた。

「デザイン事務所にいたときは、夜中に代理店の人が依頼を持ってきて、朝まで徹夜でやる!みたいな(笑)。大変でしたけど、コンペで勝つのはうれしいし、広告という業界も好きだったから、やりがいはありました」

結婚、出産でライフスタイルが変わり、インハウスやフリーランスなど、様々な形でデザインに関わってきた。

40代になり、働き方を見直したいという思いから、今の仕事に就いた。

一緒に働くメンバーも30〜40代の人が多く、子育てなどの事情を理解しあえることが多いという。

「転職活動で何社か受けて、条件のいい会社はほかにもあったんです。面接のときに平間に会って、いい人たちだなと思って“社風”でここに決めました。契約社員からのスタートだけど、入ってからキャリアアップすればいいと思って」

その目標のとおり、銭谷さんは異例のはやさでリーダー、そして正社員へと昇格した。

もともとグラフィックデザイナーをしていたという経験はもちろんアドバンテージになる。ただ、銭谷さんが目標を達成できたのは、仕事に対する意識のほうが大きく影響していると思う。

「同じデザインという分野であっても、グラフィックとドキュメントでは考え方も違う。私は、業種を変えるつもりで入社したんです」

まずはPowerPointの操作を覚えるところから。今までIllustratorなどアドビのソフトを使うことが多かった銭谷さんは入社2週間前に集中的に勉強したのだそう。

ツールだけでなく、考え方の面でもグラフィックとは違う点も多い。

「グラフィックの場合は、全体の進行を編集者が担うんですが、ドキュメントデザインの場合は自分で頭を使って考える。そこが楽しいところでもあります」

美しさや洗練されていることだけでなく、伝えたい部分がきちんと伝わる構成に組み立てる。

「たとえば、ポスターのような広告をつくるときは、注釈などの説明的な要素はなるべく目立たないようにレイアウトするんです。ドキュメントデザインの場合は、それがとても重要な情報である場合もあるので、伝える人の意図を汲んで、目に留まりやすいようにデザインを考えていきます」

自分のセンスを表現するというより、相手の伝えたいことをクリアにしていくためのデザイン。

どれだけ経験やテクニックがあっても、自由にデザインしてみたいという志向の強い人には難しい仕事かもしれない。

「わたしたちのデザインは、完成させて終わりではなくて、そのあとテンプレートとして、いろんな人が活用できるデータでなければいけない。だから、あまり難しいつくり込みをしないほうがいいんです」

PowerPointの中にExcelの表組みを入れたほうが作業はしやすいけど、誰でも操作できることを優先して、オブジェクトだけで構成するという方法を選ぶこともある。

それに、資料作成にかけられる時間も案件によってさまざま。短いときは、依頼を受けたその日のうちに完成させて納品することもある。

「クオリティよりスピードで応えないといけない場合もある。だから、きちんと自分の実力を把握して『何時間でできます』って伝えられる感覚も大切です。納期遅れや、残業してやればいいっていうのではダメなんです」

その会社にとって部下やインハウスのスタッフではなく「コクヨの人」として請け負う仕事。

契約によって守られた立場だからこそ、責任をきちんと果たせる自己管理の意識も必要だと思う。

入社して1年と少し。銭谷さんは今、不動産の会社で営業部隊のための資料づくりに携わっている。

「営業の方たちは、もともとそんなに資料づくりに困っているという意識はなくて。でも、実際に私たちがつくってみせると、『おお〜、違うよね』って喜んでいただけますね」

「難しいのは、依頼者のなかで方向性が決まっていないとき。まずは一番伝えたい部分をしっかり聞いて、たとえばそれが金額だったら、『それだけだと表現として直接的になりそうだから、アイコンを使ってイメージを柔らかくしましょうか』みたいに、こちらから提案をすることもあります」

頼まれたことだけでなく、相手の欲していることに気づいて形にしていく。

グラフィック経験のある銭谷さんは、常駐するようになってから、会社案内やチラシづくりなどDTPの仕事も自分で生み出してきた。

何気なく置いてあったチラシや社内で交わされるちょっとした会話にも気を留めるなど、その会社を知ろうという努力が、仕事の幅を広げるきっかけになる。

自分でDTPができなくても、チームで補い合えることもある。まずは気づくということが、デザイナーとしての価値を高めていくことにつながると思う。

「ドキュメントデザイナーという職種は、まだ一般的には確立されてないんです。でも、データを整理して表現できるっていうのは、これからますます必要とされるスキルだし、ここで働いていれば、いろんなところで通用するレベルまで成長していけると思います」

まずは、小さな気づきから。

気づいたことを実現したいという思いがあれば、活躍するためのスキルは身についていくと思います。

(2019/1/9 取材 高橋佑香子)

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