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一輪の花の色から
贈る人の気持ちまで

※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。

自らアイデアを出して、一からお店をつくり上げていくこと。

すでに仕組みの整ったお店で働くのとは、違う大変さがあるように思います。

でも、形になるまでの思いを知っているぶん、長く愛着を持って育てていくことができるのかもしれません。

株式会社竹中庭園緑化は、本社のある大阪を中心として、花や緑といった植物にまつわる事業を展開する会社です。

ブライダルのフラワーアレンジメントやグリーンを活かした空間づくり、フラワーショップでの販売など、事業内容は多岐に渡ります。

今回募集するのは、今年の12月、東京に立ち上げるお店の店長となる人。

東京では、これがはじめての直営店。商品開発やディスプレイなどの構想から関わり、オープン後はお店の運営を担います。中心となって接客をすることになるので、フラワーアレンジなどの実務経験があると取り組みやすいかもしれません。

店舗スタッフのほかに、カタログ作成から植物を使った空間設計まで、社内のデザイン全般を担うクリエイターも募集します。



竹中庭園緑化の東京オフィスがあるのは、地下鉄銀座駅から歩いて5分ほどのビル。エレベーターで6階に上がると、事務所前の廊下にはたくさんの切り花が並んでいた。

打ち合わせスペースで待っていてくれたのが、松井さん。社内の企画全般に関わるプランニング・ユニットの室長で、今日は大阪の本社から来てくれた。

「竹中庭園緑化は、室内緑化に特化した会社として生まれました。観葉植物をオフィスや商業施設に置いてもらって、日々のメンテナンスを請け負うという、レンタルグリーンのサービスがはじまりで」

今年で設立42年。現在はホテルや商業施設のディスプレイ、ブライダルの装花、フラワーショップでの販売など、植物にまつわるサービスを幅広く行っている。

「設立した現会長は、植物にもデザイン性が求められるようになると早いうちから考えていて。20年ほど前から社内にデザイナーをおいて、装飾に力を入れてきました」

「単に依頼された植物を提供するだけのお付き合いではなく、空間デザインから考え、適した植物をご提案していくのがうちの特徴でもあります」

松井さんの所属するプランニング・ユニットは、営業やブライダル、販売といった各部署と連携して、最適な提案内容を考えていく役割。クリエイターとして働く人は、このユニットに所属し、松井さんたちと一緒にさまざまな仕事に取り組むことになる。

ホテルに置くクリスマスツリーの装飾からブライダル用のカタログ作成、直営店では内装からショップカードまで、デザインするものはとても幅広い。

「僕たち企画チームが関わる案件は、年間1500件くらい。基本的に外注はせずに、すべて社内で一貫して対応しています」

すべて社内でやっているんですね。

「そうですね。でも、無理にやろうとしているのではなくて、自然とできるメンバーが集まってきたというか。たとえば僕はもともと設計の仕事をしていたので、空間のデザインができるし。いろんなバックグラウンドの人たちが意見交換をしながら、チームでつくり上げている感じです」

お店を新しくつくるときは、販売スタッフと一緒に店舗開発を行っていく。東京での店長候補となる人も、松井さんたちと関わる機会は多くなる。

竹中庭園緑化は、大阪を中心に“hanna”という自社ブランドで14店舗を展開。今回オープンするお店は、hannaの本格的な東京出店となる。

「最初、いつも通りの感覚でデザインしてみたんです。でも、それをもとにチームで話しているうちに、なんかつまらんねって話になって(笑)。突き詰めて考えていくと、今回のお店は普通のお花屋さんじゃないんだなってところに辿り着きました」

新たなお店が入るのは、商業施設内のジュエリーショップや眼鏡屋さんがあるフロアの一角。

いわゆる“お花屋さん”の雰囲気では、周囲のお店のテイストに合わないものになってしまう。

「そういうフロアにあるなら、たくさんの花を置くというより、一つひとつ意味をもって厳選した花を置いていきたい。宝石のようにそれぞれが存在感のあるものでないと、お客さまには届かないと思いました」

アパレルショップのような雰囲気をイメージしながら、店舗設計を進めている。

「重要なのは、これが東京ではじめての自社ブランドの展開ということ。リブランディングするつもりで新しくつくっていきたいと思っています」



松井さんと同じく、プランニング・ユニットで働くのが油井さん。クリエイターとして入る人にとっては直属の上司にあたる方で、東京のお店づくりも中心となって進めている。

これから入る人は、油井さんにいろいろと教わることになると思う。

「大阪でも新しく店舗をつくるときは、チームで意見を交わして、毎回一からつくり上げてきました。だから同じhannaというブランドでも、店舗ごとに全然雰囲気が違うんです」

この場所なら目を惹く斬新なデザインに、この街ならクラシカルにと、お客さんや地域によってテイストを変えてきた。

「大切なのは、すべてをトータルで考えることだと思います。どんな人たちに、どんな花やグリーンをご提供したいのか。お客さまの手に渡った後、それぞれの場所でどんなふうに植物が展開されていくのかっていうのを俯瞰的にイメージして」

「ただ並べて売るだけじゃなくて、それぞれの人のストーリーに寄り添えるようなお店になったらいいなと思っています」

東京のお店でも、ベースにある考え方は同じ。

どんな人たちがどんな目的で訪れるのか。その人たちのためにどんな花を置くのか、どんな接客のかたちがいいのか…。一から考えていくことがたくさんある。

「12月オープンのお店のスタッフを、今から募集するのは早いのかもしれません。でも、完成したお店にいきなり立たされて販売するのと、完成するまでの経緯を知っていて、自分もチームの中でつくり上げてきたっていう思い入れがあるのとでは、その後の店舗運営も全然違ってくると思うんです」

自らつくり上げる体験は、油井さん自身が今まで大切にしてきたことでもある。

「私はもともと彫刻を学んでいました。何か大きいものをつくるのが好きで、新卒ではじめたのは、水族館やテーマパークの岩をつくる仕事。あれって本物じゃないんですよ。骨組みをつくってセメントを流し込んで、形を整える」

「その仕事はすごく楽しかったんですけど、手作業だけでなくデジタルにも対応できるようになったら、仕事の幅がもっと広がるなと思いました」

その後転職し、広告制作やシステムの運用などを経験。Illustratorなど、ソフトの使い方も習得した。

「一通りできるようになると、やっぱり形あるものが残る仕事がしたいなと思ってきて。緑や花が好きだったので、植物に携わる仕事ができないかなと探していたときに、この会社に出会いました」

入社してからは、“何でも屋さん”と自称するほど、幅広いことに取り組んできた。

「最初はブライダル事業部にいたので現場でお花のアレンジや装飾もたくさんしましたし、企画に来てからは1年かけてシェアオフィスの緑化の案件に取り組んだこともあります」

「どんな仕事をしていても、根底にあるのは、ものづくりが好きっていうこと。完成した喜びもあるし、それが誰かにとっての喜びにつながるっていうことが楽しいんです」

これから入る人は、どんな人がいいんだろう。

「店舗スタッフでもクリエイターでも、花に限らずいろんなことに興味を持てるといいと思います。インテリアショップで見つけたお皿を花器にしてみたらどうかなとか、洋服屋さんのこういうディスプレイが活かせるなとか」

「一見関係なくても、いろんなところにアイデアは転がっているので、きちんとキャッチして仕事に活かせるように。お花をアレンジするだけでなく、その周りの部分も一緒につくり上げていく仕事なので、トータルで考えられることを楽しいと思ってくれたらいいですね」



お店をつくり上げた後は、どんなふうに育てていくんだろう。

銀座にある“SIKIRO NEW YORK”の店長をしている廣田さんに話を聞いた。

「このお店は、服装や什器は黒で統一していて、そこに飾る花は、週に一度テーマカラーを変えています。その色に沿って花を仕入れて、ディスプレイやアレンジを考えています」

SIKIRO NEW YORKは、ニューヨークで活動中のフラワーデザイナー、竹中健次さんのブランドのお店。

自社ブランドであるhannaに先駆けて、2016年に東京・銀座にオープンした。

これから入る人は、まずはこのお店に配属され、廣田さんから店舗運営を学んでいく。新店舗がオープンするまでの間は、ここでの仕事と新店舗開発の打ち合わせを両立することになると思う。

植物や自然に関わる仕事がしたいと考えていた廣田さん。専門学校で花やアレンジについての知識を身につけ、新卒で入社した。

「花には同じものがひとつもないので、難しいけど面白いですね。同じ品種でも産地によって色や咲き方も違うし。実際に見て触って、香りを知って、だんだんと知識がついてきました。これから入る方もどんどん花に触れてほしいと思います」

卸業者さんから仕入れる花もあれば、自ら市場に出向いて仕入れるものもある。

どんなふうに、花を選んでいるんですか?

「季節にあったものを選んだり、『こんなブーケを贈りたい』というようなお客さまの依頼に沿ったものを考えたり。あとは自分が素敵だなと思った花を、お客さまに知ってほしくて仕入れることもありますね。結構自由に選んでいるなと思います」

「やっぱり、ギフトとして花を贈られる方が多いです。感謝やお祝い、お見舞いと、目的はさまざまですけど、何か気持ちを伝えるために花を選んでくださるので。その気持ちをどこまで花で表現できるのかっていうのは常に考えています」

花を贈る人だけでなく、受け取る人のことにも想像を働かせる。

「贈った人も贈られた人も喜んでほしいんです。どんな思いで贈る花なのか、どんな人に贈る花なのかを一歩踏み込んで聞くようにして。決まりきったものじゃなくて、その人に合わせて、一緒につくり上げていくような感じです」

どんな花を、どんな空間で、どんな人に届けたいか。

長い時間をかけ、たくさんのことを考えてつくり上げたお店。そこに立つ経験は、きっと特別なものになるんだろうなと思いました。

(2018/01/15取材 増田早紀)

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