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健康的な家づくりで
笑顔を増やす
街と住まいのお医者さん

健康に暮らす。病気や怪我なく過ごせるのは、とても幸せなことだと思います。

食生活に気をつけてみたり、適度に運動したり。健康のためにできることはいくつか思い浮かぶけれど、もっと根本的な暮らす環境に目を向けてみることも大切です。

たとえば、多くの時間を過ごす住まいもそのひとつ。今回は、家づくりを通して人々の健康について考えてきた人たちを紹介します。

岩澤工務店は、自然素材を使った家づくりをしている会社。壁や床などの目に見える部分はもちろん、構造材や断熱材などの目に見えない部分まで、身体に害のない素材にこだわっています。

今回募集するのは、営業や事務、インテリアアドバイザーなど、マルチにサポートしてくれる人。建築の経験がある人であれば、設計業務も手伝ってほしいそう。

また合わせて、施工管理として働く人も募集します。

少人数の会社なので、ひとつの決まった仕事があるというよりは、何でも屋さんのようにいろんなことに取り組む環境だと思います。



取材に向かったのは、千葉県香取市。JR成田線の佐原駅で降りると、趣のある町並みが広がる。

佐原は古くから水郷のまちとして栄えた場所で、川沿いに土蔵造りの商家や町屋が連なる歴史あるまち。

古い町並みを抜け車で10分ほど走ると、田畑が広がるのどかな土地へ。道沿いの緑と一緒に佇んでいるのが、自然派住宅工房と掲げられた岩澤工務店の事務所兼ギャラリー。

中に入ると、木の香りがすっと鼻を抜ける。ギャラリーは自然素材にこだわってつくられているそうで、なんだか空気も軽い感じがする。

「こんにちは、今日はよろしくお願いします」と、社長の岩澤さんが迎えてくれた。

「父が工務店を立ち上げてから、今年で62年になります。私が生まれたときは、大工の棟梁の長男だということで、家族はすごく喜んでくれたみたいで」

「学生時代は野球ばかりやっていて、ピッチャーで甲子園を目指していたんですよ。家業を継ぐかどうか迷っていた時期もあったんですが、やっぱり継がないとなっていう感覚が出てきたんですよね。父親に言われたっていうよりは、自然とそう思っていったような気がします」

高校卒業後は建築の専門学校に行き、その後地元のゼネコンに就職。6年ほど現場監督として働き、岩澤工務店に戻ってきた。

ところがその節目に、岩澤さんは身体の調子を崩してしまったという。

「首を痛めてしまったんですが、同時に神経にも影響が出てしまって。握力がなくなり、座ることもできなくなったんです。すぐに入院して、それから半年くらい動けない状態が続きました」

「治療のおかげで働けるくらいまで回復したんですが、今でも少し足が不自由なんですよ。やっぱり元気でいられるのは幸せなことなんだなって、そのとき痛感したんですよね」

当時は、シックハウス症候群や化学的な接着剤による身体への悪影響が、建築業界でも取りざたされはじめたタイミング。

家の気密性や断熱性能を高めることに固執するあまり、室内の換気量が減り、家具や工業製品から発せられる人体に有害な物質が家の中にこもってしまうことで、身体の不調を起こすということが問題になっていた。

「父の頃から木の家づくりにはこだわっていましたが、材料一つひとつが住む人の健康につながるように、設計から素材選び、そしてインテリアまで、それまで以上にこだわるようになりました。そうすることで、街のお医者さんのような存在になれたらいいなと思っているんです」

たとえば、と見せてくれたのが、水に木材が漬けられているふたつの瓶。左側には無垢の床材、右側には接着剤が使われている合板の床材が入っているそう。

「合板のほうは真っ黒になっているでしょう。接着剤が溶け出してこんな色になってるんです。これは水につけているのでわかりやすいですが、空気に触れていても湿気や水蒸気で化学物質は溶け出してきます」

「食品には何が入っているか明記されていますが、家だとどんな材料が使われていて、その材料にどんな加工がされているのか、わからないことが多いんですよね。うちはそういったところまできちんとお話した上で、どんな家づくりをするか一緒に考えています」

自然素材でありながら高い防音機能も備えた断熱材や、空気中の有害な物質を吸収してくれる漆喰。

そのぶんお金はかかるけれど、どれも効果が科学的に証明されていて、心からおすすめできる。納得して選んでもらうために、素材ひとつから丁寧に説明することを心がけてきた。

今では、相談にくるお客さんのほとんどが、健康住宅を目当てにやってくるのだそう。

もう一つ、家づくりで心がけているのが、丁寧なヒアリング。思い出に残っているという、10年ほど前に家を建てたある家族の話をしてくれた。

「3人のお子さんを連れたご夫婦で、一番下の子は生まれたばかりの赤ちゃんでした。アパート住まいだったので、新築の家を建てたいというご相談を受けたんです」

相談を受けるときに大切にしているのが、どういう暮らしがしたいか、というイメージを聞くこと。

どれくらいの広さで、部屋はいくつで…という具体的なプランを最初からイメージできるお客さんは少ない。けれども、家族で団欒できるリビングがほしいという希望さえ聞ければ、リビングを広めにとって、そのぶん寝室は最小限の大きさでいいかもしれない、と設計のイメージを立てることができる。

「そのご家族はどんな暮らしがしたいか、最初は言葉にできていなかったんです。でも相談の最後に奥さんが、『旦那さんは毎日朝早くから夜遅くまで働いていて、子どもはまだ小さい。家族みんなで和やかに過ごせて、子どもが元気に走り回れるような家を建てたい』って、そう伝えてくれて」

イメージをもとに、岩澤さん自ら設計。自然素材にこだわるのはもちろん、リビングを広くとり、勾配天井に仕上げることで、家族全員でゆったり過ごせる空間を目指した。

ところが、予定していた分譲地に建てられなくなったり、やっと探した土地も工事のために周辺の住民の許可が必要で、岩澤さんも一緒になってお願いに回ったりと、困難も多かった。

「何回も訪ねてようやく周辺の方々全員からハンコがもらえたとき、奥さんから泣きながら電話がかかってきてね。これでようやく建てられるって。私も泣きながらよかったねって話して。このときは本当にうれしかったですね」

その後、無事に竣工。家で気持ちよく過ごせるようになったと、喜んでもらえたという。

「ゆったりした空間で圧迫感がないですし、床を無垢材の柔らかい素材にしているので、素足で走り回っても気持ちいいんです。10年ほど経った今でもお付き合いさせてもらってるくらい、いい関係性で家づくりができました」

どんな暮らしをしたいのか。そのためには、どんな家づくりをしたらいいか。親身に相談にのってくれるのは、お客さんにとっても心強いだろうな。

「家づくりって、見えないものをかたちにすることなんですよ」

見えないものをかたちにする。

「商品があって『これをください』っていうのではなく、お客さまと一緒に話し合ってつくり上げていかないといけないんです。暮らしや健康の根っこには住まいがあるっていう感覚に共感してくれる人と、出会いたいと思っています」

今回募集する人は、まず営業や事務のサポートから始めてほしいそう。岩澤さんと一緒にお客さんの要望をヒアリングしたり、見積書などの書類づくりをしたり。ゆくゆくは、営業も事務も独り立ちして仕事をまわせるようになってほしいという。

また、設計やプランニングについては、今のところほとんどを岩澤さんひとりで手がけているため、建築の経験者であれば設計のサポートもしてくれるととても助かるとのこと。



現在、岩澤工務店で働いているのは、岩澤さんと奥さん、妹さんの3人。

続いて、妹の高橋幸子さんが話を聞かせてくれた。結婚を機に地元に戻ってきたのだそう。

もともとハウスメーカーで働いていた高橋さん。8年ほど設計の仕事をしたのち、岩澤工務店を手伝うようになったという。

「ハウスメーカーで働いてたとき、家づくりの仕事は大変だなって思ってたんですよ。お客さまにとっては、家を建てるって人生に一度くらいしかない大きな買い物じゃないですか。責任が重くてつらいなって思うこともあって」

「兄が『人がいないから』というので、最初はしょうがなく手伝い始めたんですけどね。それがもう10年くらい経っちゃって、結局いまも家づくりに関わっているので… 好きなんでしょうね、きっと」

高橋さんは事務作業を主に担当しつつ、ハウスメーカーでの経験を生かし、CADを使って図面を引くこともあるそう。

引き渡し書や保証書、打ち合わせ用の書類など、前職では当たり前のように用意されていたものも、手伝いはじめた当時はあまり整備されていなかったという。試行錯誤しながら、1からフォーマットをつくってきた。

「お掃除とか片付け、本当になんでもしてますよ。片付け好きなんですよ。血液型はなんですか? … A型かぁ! わたしB型なんですけど、なんかこだわっちゃうところがあって。ここをきれいにしたいって思うと、気合が入っちゃう(笑)。血液型じゃなくて性格の問題なのかな…」

今回募集する人も、何でも屋さんのつもりで働ける人がいいかもしれないですね。

「家族でまわしているアットホームな雰囲気なので、それがいいなって思う人だったらいいですね。やれることはいろいろあるので、がんばり屋さんに来てほしいかなぁ。健康住宅をつくっているので、やっぱり元気でパワーがある人だったらいいなって思います」

事務や設計以外でも、これまでの経験やスキルを生かしながら仕事をしてほしいそう。

たとえば、今は広報にあまり力を入れることができていない。健康住宅をもっと広く知ってもらうための発信の仕方を考えてもいいかもしれない。

人数が少ないぶん、フットワークの軽さや、これをやってみたいという前向きな気持ちがそのまま生きてくる環境だと思う。



最後に、代表の岩澤さんがこんなことを話してくれました。

「父の代からはじまって、今年で62年。住まいづくりを通してたくさんの人に笑顔を広げたいっていう思いは、これからも変わらず持っていたいと思っていて」

「お客さんも、もちろんつくる私たちも笑顔になれることが大事なので。そのお手伝いがしたいって思ってくれる人が来てくれたらうれしいなって思います」

会社も家も、長い時間を過ごす場所。知らない間に、良くも悪くもいろんな影響を受けているのだと思います。

健やかな家をつくる仕事は、そこに携わる自分自身も健やかにしてくれるのかもしれません。

(2020/7/27 取材 稲本琢仙)
※撮影時にはマスクを外していただいております。

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