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おいしくて安全なものがいい
気持ちいい循環のある店

きれいな景色を見たときや、おいしいものを食べたとき。家族や友だち、ふと顔が浮かんだあの人に教えたくなる。そしてその人が喜んでくれたら、なおのことうれしい。

いいものって、そんなふうに広まっていくのかもしれません。

今回紹介するのは、自分が納得できるいいものを広めていく仕事です。

生産地や添加物の量、加工方法など、食べる人の目線で安心・安全なものを取り扱っている生活クラブ生協。全国にある生協組織のひとつで、配達でお世話になったことがある人もいるかもしれません。

今回募集するのは、生活クラブ生協が扱うものを販売するお店『デポー』で働くフロアーワーカーズ。都内にある10店舗で、それぞれ人を募集します。

おいしくて安全な食材を選びたい。自分の好きなものをたくさんの人におすすめしたい。そんな人は、ぜひ続きを読んでみてください。



取材に向かったのは、東京・杉並区。

京王井の頭線の永福町駅から歩いて3分ほどの場所に、デポーすぎなみ永福店はある。

中に入ると、野菜や食品の数々がずらっと並ぶ。

品出しをしているお店の人に声をかけて、3階にある集会室へ。キッチン備え付けのこの部屋は、生活クラブの組合員であれば誰でも自由に使えるのだそう。

まず話を聞いたのは、デポー石神井店から駆けつけてくれた、マネージャーの金山さん。

「デポーでは、生活クラブが扱う食品や化粧品などを販売しています。生活クラブの組合員さんを対象にしたスーパーのような場所ですね」

「組合員以外の方でも、初回は利用することができます。やっぱり食べてみないとわからないこともあるので、お試しに買ってもらって。いいなと思ったら加入してもらえたらと思ってます」

生活クラブが扱うものは、素材や加工方法などにこだわったものが多い。

たとえば、生活クラブの看板商品であるパスチャライズド牛乳。

72℃15秒間殺菌のパスチャライズド製法で仕上げられており、熱による成分の変性が少ないため、生乳に近いおいしさを感じられると人気なのだそう。

パスチャライズド製法はもちろんのこと、乳牛に与える飼料にまでこだわり生産するため、コストや手間がかかってしまう。それでも、消費者目線でなにがいいかを考え、生産者とともに最善のものを届けている。

そのため生活クラブでは、食品や日用品を、利潤追求を目的とした“商品”ではなく、使う人の立場に立って“消費材”と呼んでいる。

「わたしも、組合員としてずっと配達にお世話になっていました。人づてに聞いて加入したんですが、食べてみると野菜やお肉がすごくおいしくて」

やがて消費材の学習会に参加して生産者のもとを訪れたり、広報紙を作成したり。組合員活動にも関わるようになっていったという。

あるとき、住んでいる地域にデポーの出店が決まり、立ち上げに伴う新規組合員の募集や、オープンに向けての準備を手伝うことに。

「それをきっかけに、今日まで13年間デポーで働き続けています。流れに身を任せていた感じだったので、強い意志があって始めたわけではなかったんです。でも、辞めようって思ったことは一度もないですね」

「ワーカーズの仲間やお店に来る組合員さん、毎日いろんな人と話すのが面白いんです。自分が心からいいと思ったものを、これおいしいですよとか、こんなふうにつくられていて…って、躊躇なくすすめられることがうれしくて」

自分が納得したものをおすすめする。当たり前のように聞こえるけれど、それができる仕事って、案外多くはないのかもしれない。

また、デポーに来るお客さんのほとんどは生活クラブの組合員。お互いに消費材の魅力やおいしさを知っているからこそ、話が弾むことも多いのだそう。



「顔見知りになるので、地元の商店街みたいな雰囲気かもしれないですね。あのお客さんはこの消費材が好きだったよな、ってことも頭に浮かぶんですよ」

話に加わってくれたのは、デポーいたばしで働いている小日向さん。4年ほど前から働きはじめ、消費材の発注や陳列などを取りまとめる物流責任者を務めている。

小日向さんが生活クラブを知ったのは、デポーのチラシが家のポストに投函されていたことからだった。

「結婚して、ちょっと時間ができたときに小さな畑をしていたんです。できるだけ無農薬でつくろうとがんばったんですが、やってみると虫に食べられてしまったり、成長が遅かったりと、すごく大変で」

「チラシを見ると、生活クラブの野菜は、残留農薬が国の定める数値の10分の1ですよって書いてあって。それで興味を持ったんですよね。野菜も新鮮だし、お肉も色がすごくきれいで。なんてきれいな豚肉なんだ!って、感動した記憶があります(笑)」

生活クラブに加入後は、組合員の運営委員会にも参加するように。生産者の話を直接聞く機会もあって、消費材についての知識はどんどん増えていった。

「そのうち、自分がちゃんといいと思うものをおすすめできる仕事はデポーしかない!って気持ちになってきて。ちょうど板橋のお店で人が足りていないと聞いたので、働くことにしたんです」

現在は新型コロナウィルス感染拡大防止のため、都内店舗の営業時間は10時半から18時半。

朝はだいたい9時ごろに出勤し、前日からの引き継ぎや連絡事項、入荷状況を確認。その後は全員でミーティングをして、その日売り出していきたいものなどを共有し合う。

それが終わると、青果や日配など、それぞれの持ち場に分かれて作業。10時半のオープン後は、レジ担当を回しながら品出しや売り場のチェックを行う。

賃金やシフトの形式は店舗によって異なるため、今回募集する人は働きたい店舗ごとに確認してほしいとのこと。

好きな消費材について聞いてみると、うーん…あれも好きだしこれも…と、迷った末に教えてくれた。

「やっぱりごま油かな…。つくっている生産者さんの工場に研修で行かせてもらったんですが、家族経営の小さな工場で。昔ながらの製法で、本当に丁寧につくっているんです」

良質なごまを釜で炒り、蒸したのちに御影石で圧搾する。玉絞めという昔ながらの製法なのだそう。

絞った後は和紙でゆっくりと濾過することで、透明度が高く、素材そのままの自然な香りと味わいのごま油ができあがる。

「さっぱりしていて、すっごくおいしいんですよ。揚げ物に使ったら最高だし、お醤油と一緒に野菜にかけるだけでもおいしい。実際に生産者の話を聞くと、売り場に並べるときにも生産者の顔が目に浮かぶんですよね」

「スタッフはみんなおすすめするのが好きなので、新しく入る人にも消費材についてたくさん教えてくれると思います。どうしておすすめしたいのか、ちゃんと語れるものを扱っているっていうのは、すごくうれしいし楽しいですよ」



最後に話を聞いたのは、デポーすぎなみ永福で働く花岡さん。

「姉が保育士をしているんです。今じゃ考えられないですが、実家で一緒に暮らしていたときに、保育園で余った給食を持って帰ってきてくれることがあって。その給食で使っていたのが、生活クラブの消費材だったんです」

「煮込みハンバーグとか、炊き込みご飯とか。銀紙に包まれて冷蔵庫に入っていて。食べるとほんとにおいしくて、『今日も謎の銀紙ある!』って、いつも楽しみにしてたんですよ」

結婚して実家を出たあとも、生活クラブの配達を受けていた花岡さん。2年前に永福町のデポーがオープンするタイミングで、働いてみようと飛び込んだ。

「買う側だとなにも思わなかったんですけど、実際にデポーで働いてみると、陳列するむずかしさをすごく感じました」

どうむずかしいんでしょう?

「たとえば、青果を緑・緑・緑って並べてしまうと、なんだか地味に見えてしまう。売りたいものも、ただ目立つ場所に置くだけでは、買っていただけなかったりするんです」

「どうやったら組合員さんの目に留まって、手に取ってもらえるか。その“どうやってやるか”という部分は、指示があるわけじゃなく任せてもらえる環境なんです。むずかしいんですけど、自分で考えるのは面白いなって思います」

色が鮮やかになるように配置を変えたり、たくさん積み上げることで目に留まりやすくなったり。

日々入荷する消費材を、どう売り切っていくか。自分たちで考えて、試行錯誤していくことが大切。

「たとえば私はいま、お惣菜のカレンダーを書いています。2週間先までのメニューがわかるようにしていて」

「レジで配っているんですが、最近は『次のカレンダーできた?』って、読むのを楽しみにしてくださる方も増えてきました」

手書きの文字に、かわいらしいイラスト。花岡さんの人柄や温かみが感じられるようで、たしかに読むのが楽しい。冷蔵庫にマグネットで貼りたくなっちゃいますね。

「パソコンでもできるんですが、やっぱり手書きのほうが読んでもらえるのかなって。カレンダーをきっかけに組合員さんに顔を覚えてもらったり、話しかけてもらったりするので、すごくありがたいですね」

どうやったらお惣菜が売れるか、花岡さん自ら考えてかたちにしたのが、この手書きのカレンダーだった。新しく加わる人も、言われたことだけをするのではなく、気づいたことは自分から声に出していくことが求められる。

「あとは体力も必要かな。調味料などはリサイクルできるようにすべて瓶の容器なので、結構重たいんですよね。そんなときでも、みんなで協力しながら仲良く働ける場所だと思うので、大丈夫。一緒に努力できる人が来てくれたらうれしいです」

話を聞いたあと、花岡さんに売り場を案内してもらいました。

この化粧品は社長のこだわりで…、このはちみつは抗菌力がすごくて…、卵は親世代まで純国産で…などなど。

目についた消費材それぞれのストーリーを、楽しそうに話してくれる。聞いているうちに、こちらまで楽しくなってきます。

心からいいと思えるものだから、伝え方や売り方に工夫が生まれる。自分で味わった実感もそこに乗っかるし、多少値段は高くてもこだわりに共感してくれるお客さんばかりだから、気持ちのいいやりとりができる。

そんなふうに、健やかな気持ちで働ける場所なのだと思います。

(2020/9/24 取材 稲本琢仙)

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