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お金じゃなく、知恵を使って
稼ぐ力を掘り起こす
無料のビジネス相談所

※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。

いま、多くの企業がコロナ禍の影響を受けています。

とくに中小企業は、売上が減り、厳しい判断を迫られる会社も多いとニュースで見聞きします。

先が見えないなかで、どんな方向に進めばいいのか。悩みを抱えた経営者に寄り添い、ともに一歩先の戦略を考えてきたビジネス相談所が、全国の「Bizセンター」です。

相談は1回1時間で、何度でも無料。町工場や美容室のオーナー、起業を考えるママさんなど、訪れるさまざまな人の話を、専任の相談員が丁寧にヒアリングします。そして、売上アップにつながる具体的なプランを提案。経営改善につながる事例も多く、クチコミで評判が広がっています。

今や全国20カ所以上に展開しているBizセンター。来年の2月にも、新たな拠点が誕生します。香川県坂出市(さかいでし)の「Saka-Biz(サカビズ)」です。

坂出市は、四国有数の重工業地帯が広がるまち。四国では初めてのBizセンターになるそうです。

今回はSaka-Bizの事務局長と、事務スタッフを募集します。バックオフィス全般を取りまとめ、センター長が相談業務に最大限集中できるような環境をつくる仕事です。

(取材はオンラインで行いました。現地の写真は提供いただいたものを使用しています)

瀬戸大橋のたもとに広がる坂出市。

かつて香川県が「讃岐国(さぬきのくに)」と呼ばれていたころの中心地で、学問の神様として知られる菅原道真も、この街で4年ほど過ごしたと伝わっている。

江戸時代には大きな塩田がつくられ、日本一の塩づくりのまちとして知られるように。坂出港は全国に塩を送る船でにぎわい、塩田がなくなった今も四国の内外を結ぶ役割を担っている。

「香川といえば、うどん。讃岐うどんの原料である小麦粉は、大半をオーストラリアから輸入しているんですが、そのほとんどが坂出港から入ってきています」

テンポよく話しはじめてくれたのは、市長の綾(あや)さん。

綾さんのご実家も、市内で塩業や砂糖の卸業を営んでいたそう。

坂出市は海のまちなんですね。

「港や瀬戸大橋があるので、海側はとくに活気がありますね。海岸沿いには番の州(ばんのす)臨海工業団地が広がっていて、造船業や化学エネルギー系の重工業が立地しています」

香川一大きな工業地帯である番の州地区は、四国と本州を結ぶ瀬戸大橋のたもとにあり、物流拠点としても活用されている。

「海から内陸にいくと、川、山、湖があって、車で30分もあれば名所をぐるりと回れてしまいます。穏やかな湖は国内有数のカヌーの練習場になっていて。強豪国の選手も毎年合宿に来てくれています」

「非常に自然に恵まれた街なんですね。うどんだけじゃないよ香川県、とお伝えしたいです」

元気な工業地帯と豊かな自然。綾さんの話からは、街の明るい印象が伝わってくる。

一方で、見過ごせないこともあるという。それが、番の州地区の大企業に、街の経済が依存しているということ。

坂出市は、番の州地区に支えられて発展してきた。今でも市内企業の売上高のおよそ5割を、番の州地区の大企業が占めている。

そんな背景もあって、地元の中小企業の支援にはなかなか力を入れられずにいたそう。

「私自身もこの街で商売をしていたので、地元企業に元気になってほしいという思いがすごくあって。市長になってからいろんなチャレンジを重ねてきたんですが、なかなか難しいのが現状です」

「地元にはチャレンジ精神のある人たちもいるんですよ。商工会議所の若手が中心となって、マルシェや音楽ライブを月に1回ひらいたり、様々なイベントを企画したり。街ににぎわいを生み出すために工夫をしてくれています」

地域に根付き、それぞれの立場で頑張っている中小企業。

ただ、近隣の街に大型ショッピングセンターができたり、今年に入ってからはコロナ禍による深刻な影響が広がったり。自分たちの力だけでは解決できない課題も多い。

「この街の中小企業をなんとか応援したい。そのときに思い浮かんだのがBizモデルでした。行政資料や市議の方から話を聞いていて、以前から気になっていたんです」

Bizモデルは、“お金をかけずに知恵を絞り、売上を伸ばす”中小企業支援のかたち。

相談に訪れた経営者の話を聞き、具体的な商品やサービスの提案をすることで、売上アップにつなげる。

「本当に?」と思うような話だけれど、実際に売上が上がった例も多い。クチコミでその評判は広がり、今では全国で20を超える自治体がBizモデルを導入しているという。

たとえば愛知県岡崎市のOKa-Bizは、このコロナ禍の半年間で、80件以上の新しい商品やサービスを世に送り出している。

その一つが、飛沫感染防止ボードの「コロナシャッター」。

つくっているのは、自動車部品の樹脂加工などを手掛ける町工場。コロナ禍で自動車の製造が止まり、売上を大きく減らしていた。

そこでOKa-Bizの相談員は、樹脂加工技術を活かした飛沫感染防止ボードの製造を提案。その上で、この会社ならではの強みを前面に出すことをアドバイスした。

それが、大手にはない小回りの利く対応。サイズやデザインのカスタマイズ、小ロットでの注文が可能といった強みを打ち出すと、結果的に2,500枚以上を売り上げるヒット商品となった。

同業他社に廃業の話が持ち上がるなかで、この工場はお盆休みも稼働していたそう。

「会社や個人のもつ潜在能力を見抜いて、『ここが素晴らしいですよ』って伝えてくれる。商売をしていたころの自分もそんな場所が欲しかったので、これは非常に素晴らしいと思いました」

今は、市の職員が中心となってSaka-Bizの開設準備を進めている。

「施設は職員でDIYをして。旧庁舎の手すりやドアに使っていた木材を再利用してテーブルにしたり、ペンキを塗ったり。この間は『市長と副市長のぶんも道具用意しましたよ』って誘われて(笑)」

「職員のおかげで素晴らしい施設ができました。すでにあるものや持ち味を活かして新しいものをつくる。まさにBiz魂です」

今回募集する事務局長と事務スタッフは、具体的にはどんな仕事をするんだろう。

7年前から実績を積み重ねてきたOKa-Bizのセンター長、秋元さんに話を伺った。

「簡単に言うと、“相談業務以外の全部が仕事”です。センター長は、相談に乗って成果をあげることにとにかく集中します。だから、相談業務以外のすべてを安心してパスできる存在はとても大切なんです」

事務局の仕事のひとつが、相談者の窓口になること。

電話で問い合わせを受けたら、日程を調整し、センター長のスケジュールを押さえる。

当日は受付で迎えて、面談後に相談内容をまとめた資料を作成する。

「Bizには、サービス、飲食、製造、建設、NPOと、とにかく幅広い人が訪れます。一日5件の相談としても、一ヶ月でおよそ100件。その方たちと相対する事務局は、ある意味でSaka-Bizの顔ですよね」

「相談に来てくれる人は、僕らが想像する以上に緊張していたり、複雑な思いを抱えていたりします。だから相談者の気持ちを想像して、寄り添うようなコミュニケーションをとれる方がいいと思っています」

基本的な考え方や仕事の流れは、全国のBizセンター同士で共有しているものの、決まったフォーマットがあるわけではない。事務局は、各地のBizを参考にしながら、Saka-Bizならではのバックオフィス体制をつくっていくことになる。

「ゼロからセンターを立ち上げるのは、かなり大変です。とくに最初の数ヶ月は、そもそも何をやるべきか、一つひとつ考えるところから始まると思います」

立ち上げ期は、まず存在を知ってもらうことが大きなミッション。各地のBizは、ホームページやSNSを活用した情報発信のほかにも、中小企業向けのセミナーを開催したり、チラシをつくって宣伝したりしているそう。

評判になればなるほど窓口業務は増えるし、センター長のサポートとして調べものをする機会も出てくる。Bizの顔でありながら、裏方としてもさまざまな働きを求められるのが事務局なのかもしれない。

「簡単な仕事ではありません。やることが多いし、たくさんのことを同時に手がけるし。お給料がほしいからやる、という人は長く続かないと思います」

では、どんな人がこの仕事に向いているのでしょうか。

「中小企業やこれから起業したいという人を応援することで地域を元気にする。このミッションに共感してくれる人だったらとても心強いし、ほかにはないやりがいを見つけてもらえると思います」

Saka-Bizのオープンは来年2月。そのセンター長となるのが晄(ひかり)さんだ。

「11月末から研修があって。2ヶ月間、全国あちこちのBizセンターに赴いて、先輩のセンター長の皆さんに指導していただきます。非常にワクワクしていますね」

晄さんは直近まで30年間以上、消費財メーカーや広告メディアなど、5社の外資系企業で働いてきた方。営業やマーケティングの分野で経験を積み、副社長を務めるなど、第一線で活躍していたそう。

どんなきっかけでSaka-Bizのセンター長に応募したんですか。

「東京で働くなかで、首都圏への一極集中が進んでいることに違和感を覚えていました。これからは地方の会社、とくに中小企業がもっと活躍していくことが大切なんじゃないかと思って。そのために自分の経験やスキルを活かせないかと考えていたんです」

そのタイミングでセンター長の募集を見かけた晄さん。“お金ではなく、知恵を使って企業を支援する”という言葉に興味をもった。

「非常に難しい仕事ですが、やりがいは大きい。それにSaka-Bizは、四国初となるBizセンターなんです。立ち上げから任せていただけるチャンスだと思いました」

Saka-Bizは、晄さんと今回募集する事務局長、事務局スタッフの3人で回していくことになる。

少人数で運営するため、何よりチームワークを大切にしたいと、晄さん。

「Bizの仕事は、街を元気づけることにつながると信じています。相談者のことを想い、貢献できることを喜びとする。この気持ちをチームスピリットとして共有しながら、一緒にチャレンジしていただける方と働きたいですね」

地域で頑張る人の力になりたい。

みなさん、共通してそんな想いを語ってくれたのが印象的でした。

まちづくりや中小企業支援には、さまざまなかたちがあると思います。売上以外の部分で支えることももちろん大切です。

でもやっぱり、事業を続けていくには売上アップは欠かせないもの。その切実な課題に、直接アプローチできる仕事はそう多くはない。

Bizを通じてなら、その手応えを得られるように思います。

(2020/11/17 取材 遠藤真利奈)

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