求人 NEW

海辺にくつろぎ
空の下でまどろむ
リビングはどこにでも

※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。

海辺の椅子に座って一日中本を読んだり、賑やかなカフェテラスで延々おしゃべりをしたり。

風や日差しを感じながら屋外でくつろいでいると、ふと新しいアイデアが浮かぶことがある。少し開放的な気持ちになって、いつもは話せないことがするっと言葉にできることも。

屋外で過ごす時間には、人を素直にさせるような効果がある気がする。

今回紹介するのは、テラスや屋上、海辺、ときには街のなかにも、リビングのようにくつろげる空間を生み出す仕事。

屋外で使うテーブルや椅子などの家具を販売するニチエス株式会社で、ショールームの接客やオンライン業務の担当者を募集します。

コロナ禍で暮らしにさまざまな制限がかかるなか、商業空間の屋外席や自宅のベランダなど、身近な屋外空間を活用するアイデアが見直されています。

「おうちカフェ」や「ベランピング」など、“おうち時間”を楽しく過ごすツールとしても、ニーズが高まりつつある屋外家具。屋上や公園など、日本ではまだまだ未開拓のフィールドも多い業界で、新しい発見やたくさんのチャレンジができる仕事だと思います。

働き方でひとつ特徴的なのは、ショールームの仕事なので、基本は休日が平日になるということ。自分でライフスタイルを整えながら、働けるといいかもしれません。

若手や未経験の方も歓迎します。興味がわいたら、ぜひ読んでみてください。



東京・千駄ケ谷。

北参道駅から、アパレル関係の商社やアトリエの多い明治通り沿いを歩いて10分ほど。ニチエス株式会社のショールームに到着した。

ガラス越しに覗き込むと、いろんな家具が並んでいる。屋外家具というとパイプ製のシンプルな椅子のイメージがあったけど、ソファやベッドのようなものもある。

なかに入り、さっそく専務取締役の田中さんに話を聞いてみる。

ニチエスは、もともと非鉄金属の製造をバックグラウンドに日本で初めて屋外家具を製造した会社。

年季の入ったカタログの表紙には、プールサイドなどでよく見かけるパイプ椅子が。

日常生活のなかで、私も知らないうちにニチエスの製品に触れていたかもしれない。

「1950年代、創業者がアメリカに視察に行ったとき、週末に椅子やテーブルを車に積んでピクニックに出かけるなど、余暇の時間を楽しんでいる様子を見て、日本の暮らしにも、働いて寝るだけではなく余暇の時間が必要だと考えました。そこから、日本ではじめてアルミ製の家具を製造しはじめたんです」



今は世界各国のさまざまな素材やデザインの輸入屋外家具を中心に取り扱っている。

「近年は対候性のある繊維を使ったソファなどができて、屋外にもリビングルームのような空間をつくれるようになりました」

ショールームのなかでもひときわユニークなデザインで目を引くのは、大きなカゴを吊るしたような製品。

「あれはDEDONというメーカーの製品です。フィリピンのある島で曲がって生えたヤシの木を眺めていたときに、『木に椅子を吊るして、ゆらゆら揺られながら風に吹かれたら気持ちいいだろうな』と着想を得て生まれた製品です」

「風」や「陽射し」など、室内の家具にとっては傷みの原因となる要素が新しいデザインにつながっていくのも、屋外家具の面白さなのかもしれない。

「風に当たる気持ちよさや、夕日を眺めているときに生まれる感情って、きっと万国共通ですよね。人間らしく豊かな生活を送るためには、そんなふうに自然のなかで過ごす時間が必要だと思うんです」

「私たちは物を売るだけでなく、アウトドアで過ごす気持ちいい時間をご提案する。屋外に人の居場所をつくっていくような仕事をしているんだと思います」

家具の魅力を伝えるうえで、エンドユーザーの気持ちを理解することは大切。ただ、インプットのためとはいえ、プライベートで高級リゾートに何度も足を運ぶのはなかなか難しそう。

「そうですね。だから、プロジェクトを達成した年には社員旅行で、実際に家具を納品したリゾートに行って、みんなで体験するようにしているんですよ」

ホテルやリゾートだけでなく、空港や客船、個人の住宅まで。ニチエスのクライアントは多岐にわたり、エリアも北海道から沖縄までほぼ全国。案件によって環境がまったく違うので、毎回工夫しながら提案の仕方を考えていく。

ショールームで働く人は、お客さんとコミュニケーションをとりながら、ニーズに合わせて商品の提案を行う。

「すべての仕事に共通しているのは、人が屋外で“JOY”つまり喜びを体験するための提案だということ。屋外に椅子やテーブルを並べて過ごすときに、あまり不幸なシチュエーションはないですよね」

「屋外家具って、フィールドとしては非常にニッチですけど、屋上とか公園とか、何もない場所に新しく人の居場所をつくることで充足感を生み出すことができる。そこはやっぱり魅力に感じますね」

最近では、マンションの屋上に共用のリビングをつくったり、それまで道路や公園だったところをカフェにしたり。公共空間の再活用も進んでいる。



「ここで働いていると、普段の生活でも街中にある椅子とかが気になるようになるんですよ」

そう話してくれたのは、営業部長の小林さん。新しく入る人は、同じ営業部のメンバーとして一緒に働くことになる。

ベテランの雰囲気に少し緊張していたけど、田中さんから「小林は、人の気持ちとか状況をつかむのが上手いんですよ」と紹介されると、「そうかな、自分ではわかりませんけど」と笑顔を見せてくれた。

大阪に本社のあるニチエス。東京の営業所が拠点の営業チームは、サポートスタッフも入れて全部で7人。10年以上働いている人も多いという。

東京の事務所には、どんなスタッフがいるんですか?

「いろんな長所を持った人がいますね。イノシシのような勢いで仕事ができる人もいれば、手先の器用な人もいて」

それぞれがプロジェクトを受け持って進めながら、週ごとのミーティングで進捗を共有したり、普段から相談したり。チームとして一緒に仕事を進めていく。

小林さんがニチエスで働きはじめたのは、10年前。以前はオフィス家具メーカーで働いていた。

そのころから屋外家具に興味があったそう。

「すごく個人的なことかもしれないんですけど、昔から工事現場が好きだったんです。はじめは土を掘っていたところに、だんだんいろんなものが建っていく。その過程を見るのが好きで。なにもないところにものを配置して、人が過ごす場所をつくっていくという意味では、屋外に限らずインテリアも共通しているかな」

小林さんは今、沖縄のエリア担当として、ホテルやリゾートのプロジェクトに関わっている。

「この前も沖縄で納品をしてきました。海側の客室のテラス用に、チェアとテーブル。あとはプールサイドの家具として、パラソルを使うことが多いです」

納品する環境によって、条件も違う。オフィスなどの室内家具と違って、気候や立地条件に影響されやすいという難しさもありそうだ。

環境要因のほかに、大変なことはありますか。

「大変なこと、何かあるかな…。そんなにしょっちゅうではないけど、体力的にきついこともありますね」

「数年前に高速のサービスエリアに納品する家具を担当したとき。サービスエリア同士の距離も離れていたし、当時はまだ高速も開通していなかったので、夜とかに20km未満で走ってものを運んだりして、大変でした」

商業施設などの場合、オープニングに合わせた納期があるので、そのなかで希望と予算をみながら提案するバランス感が求められる。

予算に合わないときは、根気強くお客さんにとってのベストは何かを考え、数千ある取り扱い商品から最適な家具案を提案する。

屋外家具を扱ったことのないクライアントにも、耐候性などの特徴がわかるよう、相手の視点からものを見る姿勢も大切だという。

仕事のなかでは個人の住宅向けに商品を提案することもある。

「個人のお客さまの場合、家具を置きたい場所は決まっていても、そこで何をしたいのか、ていねいにヒアリングすることが大切ですね」

テラスでごろっと寝そべってリラックスしたいのか、火を囲みながらワインを飲めるようなラウンジにするのか、大勢で楽しむBBQダイニングにしたいのか。あるいは、ちょっとした気分転換に朝食やお茶を飲めるスペースにするのか。

目的が違えば、提案する家具の種類も変わってくる。

「どんな時間を過ごす場所にしていくか。イメージを一緒に探るなかで、お客さま自身が楽しみを発見する。その瞬間に立ち会える喜びは大きいですね。法人でも、個人にしても、私はお客さまから感謝の言葉をいただけたら、それで大満足なんですよ」

今回新しく入る人は、ショールームでの対面提案だけでなく、オンラインでの販売も担当することになる。

非対面ではあるけれど、ショールームで体験するのと同じように、素材の特性やデザイン、サイズ感などが伝わるよう、コミュニケーションやコンテンツのあり方を考えてほしい。

前職も含め、家具の業界で長く働いている小林さん。新しく業界に入った人の視点には驚かされることが多いという。

「私たちが思いつかないことも、新入社員が熱意をぶつけて、結果的に実現することもあります。クライアントだけでなく、一緒に働く社内のスタッフ間でもそういうことはありますね」

小林さんの話を聞いていた田中さんが、言葉を継ぐ。

「今回入社する方も、弊社の仕事とまったく同じ経験を持った方って少ないと思うんです。家具業界の経験があっても、屋外というフィールドに戸惑いを感じるかもしれません」

「私は、環境に合う家具があれば、地球上のいろんなところをリビング化していけると思っています。この環境では難しいという先入観で可能性を限定せずに、前向きに挑戦してほしいですね」

屋上や庭、公園、駅のホームやバス停、川辺や森…。当たり前に存在していた都市や自然の空間が、リビングになる。

今はまだ非日常的なワクワクを感じる、アウトドアリビングという言葉。

これから、もっと日常のなかで身近になっていくかもしれません。

(2019/3/22 取材、2021/5/21 再編集 高橋佑香子)

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