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あの人と行きたい旅がある

※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。

旅に出たいと思うのはどんなときでしょう。

観光スポットや、行きたい店、その土地の空気。訪れる先に目的を持つ人もいれば、一緒に旅する人との時間に楽しさを感じる人もいると思います。

今回紹介するのは、旅を共にする「人」にスポットライトを当てた仕事です。

三重・四日市にある温浴施設「おふろcafé湯守座」。全国各地で個性的な温浴施設を運営する株式会社温泉道場の関連会社、旅する温泉道場が運営している温浴施設です。

その温浴施設内にオフィスを構えているのが、旅行業・貸バス事業を担う丸福観光。寺社仏閣をめぐるお寺参りツアーを軸に、ツアーの企画からバスの運行、添乗までおこなっています。

今回募集するのは、ここで添乗員として働く人です。

旅が好きで、人を喜ばせたい。そんな人にはぴったりの仕事だと思います。

 

おふろcafé湯守座があるのは、三重県の北部、四日市市。近鉄四日市駅からバスで20分ほどのところにある。

入り口を入ると、吹き抜けのエントランスフロアが広がっている。雑誌や本が置いてあって、利用者がくつろぎながらそれぞれの時間を過ごしている。

案内してもらった2階の和室で迎えてくれたのは、旅する温泉道場代表の宮本さん。

湯守座は、もともと「天然温泉ユラックス」という温浴施設だった場所。2017年に温泉道場が「おふろcafé湯守座」としてリニューアルした。

「ユラックスの運営と観光事業は、開業時からセットだったんです。当時は団体の老人会の旅行が多かったので、その送迎のためにバス事業を始めて、バスがあるんだったら旅行もしたらいいじゃないかっていうことで旅行業も始めたと聞いています」

「2019年に社長になったんですが、温泉のことはわかっても旅行のことはわからなくて。旅行業の資格を勉強して取ったり、ツアーのお客さんと話したりして、事業内容を把握していきました」

ツアーの軸になっているのが、お寺を巡るツアー。とくにシニア世代に特化した企画をつくっている。

参加者には温浴施設の利用者もいて、継続的にツアーに参加してくれる常連さんが多いそう。

「65歳で引退して、70歳で免許返納する方も多いじゃないですか。そこからの移動をどうするかっていうときに、バスってすごく活躍するツールだと思っていて。どこかに行こうと思ったときに力になれるのが僕らの強みだと思うんです」

実際にツアーに参加している人たちも、60代から70代のシニア世代が中心。

近場だと三重県内のお寺を巡るツアーから、遠方だと四国八十八ヶ所を巡るツアーや沖縄観光もある。

ツアーにはドライバーと添乗員が付き、現地までの案内や解説をおこなう。今回募集する添乗員も、主にこの役割を担うことになる。

加えて、宮本さんには添乗員の仕事をさらに広げるアイデアがあるそう。

「実は、新しい店舗を隣のいなべ市に出そうとしているんです。そこでは商店街を再生する事業も一緒にやりたいと考えていて」

「たとえば、商店街のまち歩きを企画して、添乗員にそのガイドも担ってもらいたいなと思っていて。人をアテンドする添乗のスキルって、まちおこしの文脈でも活きると思うんです。そういう新しい働き方も一緒に考えていける人が来てくれたらうれしいですね」

添乗員のスキルが、高齢者のサポートや地域課題の解決につながる。

いわゆる添乗員の仕事の枠を超えたチャレンジができるのは面白いと思う。

 

通常、ツアーの企画とそれに伴う宿や飲食の手配は、役割が分かれているそう。ただ丸福観光では、添乗員が企画から手配まで担う形をとっている。

どんなふうに働くことになるのか、ここに勤めて30年になるという山田さんに話を聞く。この日はツアーで不在にされていたので、後日オンラインでつないでもらった。

「たまたまリニューアル前のユラックスが立ち上がったときに誘われて。そのときは温浴施設の仕事をしていたんですけど、1年くらいしてから観光のほうに配置換えになって、それから30年。リニューアル後も引き続き働かせてもらっています」

「西国三十三観音だとか、四国八十八ヶ所だとか。いろんなツアーを企画して、実際にお客さまと足を運びました。お寺を回って、行った先々で般若心経を読んで。歴史が好きだったので、寺社を巡るのは個人的にも楽しくて」

自分に合っていたから、30年間も続けてこられたんですね。

「それがね、意地で続けてきた部分もあるんです。たとえば四国八十八ヶ所を、1番から88番までまわる。それで次もまた行って、4回まわると『先達(せんだつ)』という資格をもらえるんです。先達になったら、さらに回数を積み重ねると位が上がっていく仕組みになっていて」

「あれよあれよという間に、四国はもう33回ほどまわりました。それだけ行ってると、お客さまに説明できることもたくさんあるし、喜んでもらえる。それもうれしいですよね」

ツアーの企画は添乗員が1から考えてつくり上げている。四国八十八ヶ所めぐりなどシリーズ化しているものもあれば、どこに行くか当日までわからないミステリーツアーなど、バリエーションはさまざま。

「私なんかはマニアックなところがあるので、ほかのスタッフに『また山田さんがえらいもん考えとるわ』って言われることがあるんですが(笑)。ツアーの道中で、常連さんにどういうところ行きたい?って、ヒアリングすることもあります」

印象に残っているツアーを聞いてみると、沖縄に行ったときのことを話してくれた。

「沖縄旅行を二泊三日で組んだんですが、ひめゆりの塔とか水族館とか、いわゆる王道の場所だけじゃなくて、たとえばまわりの塹壕跡や病棟跡。首里城に行っても城の地下壕跡とか。普通のツアーならスルーしてしまう、細かな歴史が詰まっている場所を案内したいと思っていて」

「現地の人に、この場所は普通の旅行会社は来ませんよって言われたりもして。なんであんたそんなとこ知っとんの?って言われるのがうれしい。もちろん自己満足じゃだめで、お客さんにも喜んでもらえる形を考えるのが私たちの仕事だと思います」

階段が多いところや山を登るようなルートを避けるなど、シニア世代が参加することを想定した配慮も必要になる。

「旅行ってどこに行くかだけじゃなくて、誰と行くのかも大事だと思うんです。うちに常連さんが多いのは、お客さま同士で仲良くなって次のツアーに一緒に行くとか、あの添乗員さんと行きたいとか。人に紐づいているところがあると思っていて」

「山田さんが言うんやったらどこでも行くよって言ってくれる人もいてね。それがこの仕事の面白いところやと思いますね」

山田さんは、どんな人と一緒に働きたいですか?

「なんにでも興味のある人ですね。歴史とか建物とか宗教とか。あと人に興味がある人。どんな人がツアーに参加してくれるだろうかって、人間観察する。そんな人だといいね」

「あとはリーダーシップやね。添乗員はツアーを引っ張っていくわけやから。『はよこっち来てー』とか、『集合何時です!』とか。団体を引っ張っていく強さみたいなのは必要やと思うね」

 

最後に話を聞いたのは、おなじく添乗員の西潟さん。

関東で添乗員としての経験を積んだのち、1年前に旅する温泉道場へ入社した。

「旅行業にずっと携わってきて、添乗員から手配業務まで、いろいろ経験してきました。前職では王道のコースを巡るツアーが多かったんですけど、それだけが続いていくのってあまり面白くないなと思う自分がいて」

「都会じゃないところで観光に関わったほうが、もっと日本の面白いところを伝えられるんじゃないかなと。それで入社することを決めました」

添乗員経験が豊富な西潟さん。それまではほぼ文字だけでつくっていたチラシも、西潟さんが手を入れ、ずいぶんと見やすくなった。

「うちの観光事業の特徴は、とにかくお客さまとの距離が近くて、常連さんがいることだと思います。あとは、参加者のご自宅の近くまでお迎えに行くんですよ。それはほかのところがやっていないことで、うちの魅力のひとつだと思います」

印象に残っていることを聞いてみると、山田さんと一緒に企画したミステリーツアーのことを話してくれた。

「『108煩悩ミステリーツアー』っていう企画で。煩悩っていうと、修行でそれをなくす、みたいなイメージがあると思うんです。でもツアーではその逆に、食べたいやりたい行きたい!っていう煩悩をとことん満たすことで浄化させよう、っていうコンセプトで」

「観光っていうのは、本来人を満たすものだと思うので、面白いんじゃないかって。山田さんと一緒に企画して、いまではシリーズ化して去年から3回ほど実施しています」

行き先を明かさないままスタートするミステリーツアー。不安になってしまいそうだけど、行き先を固定しないぶん、直前に紅葉の見頃なスポットを選ぶなどもでき、満足度は高いそう。毎回参加者がすぐ集まる人気の企画になっている。

「私と山田さんで、ここがいいんじゃないか、あそこがいいんじゃないかっていうふうに、たくさん話し合って。場所を巡るだけじゃなくて、おみやげを用意したり、抽選会も組み込んだり」

「満足して帰ってほしいし、なにより喜んでほしいですよね。会社としては売上がないといけないので、もちろんサービスとのバランスは大事です。それでも、わたしも山田さんもほかのスタッフも、お客さんを喜ばせたいっていう気持ちは共通しているので。そこはちゃんと大事にしていかないといけないし、こだわるところだと思います」

最後に、どんな人と一緒に働きたいか聞いてみる。

「枠にはまらない人ですかね。旅行の手配とか企画とか添乗だけじゃなくて、いろんなことにチャレンジできる環境なので。アクティブっていうか、行動力がある人のほうがいいかなって思います」

今回、未経験でもやる気があれば採用したいと考えているそう。ただ西潟さんとしては、添乗員の経験がある人にこそ来てもらいたいという思いもある。

「添乗員の経験がある人にとっては、いわゆる添乗員の仕事を楽しむことの、もう一つ先のレベルを目指せる環境だと思います。自分で企画して手配して添乗する。それを全部できるし、なんならまちづくりに関することとか、旅以外のこともできるかもしれない」

「こんなこともできるんじゃないかって、自分が楽しみながらお客さまにも喜んでもらう。そんなポテンシャルのある環境だと思うので、ぜひ仲間になってほしいです」

 

山田さんや西潟さんと話していると、常連さんがまた通いたくなる理由がわかるような気がしました。

日常のなかに、非日常の楽しさをもたらしてくれる旅。

ここから、たくさんの人の笑顔が生まれていくのだと思います。

(2022/5/23 取材 稲本琢仙)
※撮影時はマスクを外していただきました。

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