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九州一、小さな自治体で
全国で通用する
「編集」スキルを磨く

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情報があふれる現代社会。

ただ発信するだけでは、届けたい人に届きにくい時代になってきています。

誰に向けて、どんな情報を、どのようにつなげ、どう語るか。

そんな“編集”の視点が、いま地域にこそ求められています。

福岡県東部にある吉富町は、広報・編集で注目を集めているまち。ユニークでクオリテイの高い広報誌を制作し、表紙写真が全国コンクールに入選するほか、関係人口を増やすためのSNSを活用した情報発信にも注力してきました。

ただ、役場では人事異動もあり、そのスキルを蓄積することが難しい。

そこで、今回はまちの広報を専門に担う、編集者を募集します。

経験は不問。地域おこし協力隊として着任し、役場の広報担当の方に同行しながら、取材や撮影、記事の執筆などを少しずつ覚えていきます。SNSでの動画編集なども積極的に挑戦してほしいです。

3年後は、まちから仕事を委ねられるようになることもあり得るし、近隣地域へ事業を展開していける余地も考えられます。

編集に興味がある人、将来は地域で自分の仕事をつくっていきたい人におすすめです。

 

北九州空港からバスと電車を乗り継ぎ、南へ向かう。

周防灘を横目に、1時間30分ほどで吉富駅に到着。

福岡県で最も東に位置する吉富町は、九州で一番面積が小さい自治体でもある。駅から少し歩くと、大分県との県境、山国川に着いた。

すぐ近くに山も望むことができ、穏やかな景色に気持ちも和む。

交通のアクセスがよく、小倉や大分市への移動は電車で1時間ほど。

車を走らせれば、絶景の渓谷「耶馬溪(やばけい)」や、日本屈指の温泉地である別府温泉に由布院温泉へも、すぐに足を運ぶことができる。暮らしと観光のバランスに恵まれたロケーションだ。

役場へ向かい、はじめに話を聞いたのは、未来まちづくり課の岩尾さん。ここで広報やSNSの情報発信を担っていて、新しく入る人もこの課とともに活動をしていく。

「未来まちづくり課は主にシティプロモーション、広報活動、危機管理、企画提案などの業務をしています。小さな町だからこそ、住民と行政が一体となってまちづくりを進めたいと考えています」

「情報発信については、まちの魅力を町内外の1人でも多くの方に知ってもらうため、特に力を入れているところです。関係人口がどんどん増えてくれるとうれしいですね」

ほかの自治体では、広報専門の部署を設けて情報発信していることも多い。

一方、吉富町では、まちの未来を住民と一緒に描くという考えのもと、広報も未来まちづくり課が担い、長期計画やビジョンづくりと一体で進めている。

たとえば、毎月発行している、広報誌「よしとみ」のある号ではSDGs特集を企画した。

2024年に内閣府の「SDGs未来都市」に選ばれたという吉富町。町民による長年の海岸清掃活動や、行政による町民の健康を促進するサービス提供、産学官民の連携などが認められた結果だ。

まちとしては、これまでの取り組みを町民の方に知ってもらい、よりまちへの愛着や誇りを感じてもらいたい。

広報誌を読んだ人に自分ごととして捉えてもらえるよう、町民にアンケートをとって結果を表にまとめたり、地域の保育園に取材して、園でおこなっているSDGsの取り組みを紹介したり。海岸の清掃活動にも参加し、参加者の様子がきれいな写真とともに紹介されている。

町民が共感することで、まちの施策も周知・促進していきやすい。取材に協力してくれる住民の方も増えて、コンテンツも多様になってきているのだとか。

「引き続き住民の方に共感してもらえるような内容は大切にしつつ、今後はSNSも活用して、近隣地域への認知も増やしていきたい。たとえば、SNSで興味を持ってもらって遊びにきてもらうとか、関係人口を増やしていけたらと考えています」

「ゆくゆくは、全国的な周知、ファンづくりを目指していきたいです。移住だけでなく、ふるさと納税の獲得にもつながってくると思うので。新しく入る人には、これまでにない切り口でこのまちを編集してもらえるとうれしいです」

 

次に話を聞いたのは、前任の広報担当で、広報「よしとみ」を刷新してきた若山さん。

いまは異動してしまったけれど、今回の募集のために話を聞かせてくれた。ほとんど未経験の状態から始めたので、新しく入る人も参考になると思う。

「広報誌の特集ページは、未来まちづくり課のこだわりですね。町民が誌面を見たときに、ほっとしたり、優しい気持ちになれたり。町民とつながる、記事を読むことで同じ想いになってもらえることを目指してつくっていました」

どんなところを意識して編集されていましたか。

「一番気にしていたのは、最初の数行。特集の出だしの文字は必ず大きくして目立たせるとか、擬音語から始めるとか。できるだけ行政っぽさが出ないようにして、これから何が始まるんだろうっていうワクワク感を大切にしていました」

「文字だけでも面白くないので、表や図も挿入して。レイアウトも同じものが続かないように、デザインの本や雑誌を読みながら真似して工夫していました」

とくに、子どもの笑顔の写真には自信がある。

2024年2月号の表紙写真は、全国広報コンクールで入選。およそ2万点以上の応募があった中から選ばれた。

構図や、子どもたちの笑顔を引き出す技術など、未経験から独学でここまで突き詰めるのがすごいです。

「凝り性なんですよね。広報担当になってまちの魅力にも気づけたし、もっともっと広報をいいものにしたいという気持ちが溢れてきて、のめり込んでいきました」

若山さんが、当時使っていたノートを見せてくれる。

表紙で使用する写真の構図が下書きされていたり、写真の細かいレタッチ情報や特集のキャッチコピー、取材対象者への質問が書かれていたり。編集意図が細かく記載されていて、高い熱量で進めてきたことが伝わってくる。

とくに印象に残っている特集として教えてくれたのは、異動直前に担当した4月号。

まちの未来を担う小学校教育を12ページで特集した。

はじめに紹介されているのは、まちの教育施策など。少しずつページをめくっていくと、スポーツや文化活動で活躍している子どもたちの様子や、子ども食堂を立ち上げて活動している方たちのインタビュー記事など、だんだんと人にフォーカスした読みものになっていく。

特集の最後には、子どもたちの笑顔で誌面がいっぱいに。

「全員で92人かな。町内4箇所の保育園と学童の子たちを集めて、将来の夢をパネルに描いてもらいました」

締めくくりには、「子どもたちの成長を願い、将来の夢を応援しながら見守っていけるよう、まち全体で愛情とサポートを注ぎ込んでいく」といったメッセージも。

「行政が発信する情報は、住民全員を対象としているので、正確さや公平さも守るために内容がかたくなってしまいやすいです。そのなかでも子どもの笑顔や夢を紹介できたら、読む人の心が和むと思い、企画編集しました」

成人式を取り上げたり、駅前のチャレンジショップを取り上げたり。まちの伝統文化である神楽を特集するなど内容も号によってさまざま。

ネタ探しも大変ではないでしょうか。

「正直まだまだ引き出しがあるんですよ。人から聞いた話もこれ特集にできそうかも、とか考えてしまって。これもしたい、あれもしたいってなって。365日24時間、常にネタ探しでした(笑)」

新しく入る人が担当するのは、毎月の広報誌の発行とSNSでの情報発信。毎月企画を出しながら取材調整や執筆も進める必要があるので、手際よく進めていくことが鍵になる。

一から企画・編集まで経験できるのは、なかなかない機会。若山さんのように、いろんなことに興味を持てる人だと楽しめそうだ。

「経験やセンスよりも、向上心がとにかく大事かなと思っていて。常にいいものをつくりたいという気持ちを持っている方がいいと思いますね」

 

最後に話を聞いたのは、未来まちづくり課の高橋さん。若山さんの後任として働いており、新しく入る人も気軽に相談できると思う。

「広報誌の制作では、各課から上がってくる原稿のチェックと特集の企画を担当します。各課の原稿については、誌面のレイアウトのために文字数を削ったり、専門的な知識は町民目線で読みやすいように修正します」

「自分は文章を書くのもカメラも初めてだったのですが、研修や撮影同行からはじめてひとつずつ業務を覚えていきました。新しく入る人にも、同じようにノウハウを引き継いでいきたいと思います」

広報誌の編集長は町長。

企画段階、デザインが形になったとき、最終校了前の毎月3回は、町長を交えて打ち合わせをおこなう。役場の担当者がメインでやりとりをしつつ、新しく入る協力隊も同席する形になるとのこと。

「もっと具体例を入れたほうがわかりやすいとか、より噛み砕いたほうがいいとか。物語のように語尾も変えてみてはどうかなど、アドバイスをいただくことが多いです」

広報誌の写真撮影についても、「住民本人にとっては一生の思い出になるから、表情やポーズもしっかり選んでほしい」と、熱量を持って取り組んでいることが伝わってくる。

関係人口の増加に向けて、これからより注力していきたいのがSNSでの情報発信。

1年ほど前から、リール動画の投稿にも力を入れてきた。

飲酒運転の撲滅、選挙の投票を促す行政の話題から、地元のお店を紹介する身近な話題まで。警察官の方や、役場職員さんが動画に出てきて楽しそうに紹介してくれる。

「こちらも、誰にどう見てもらうかというところはかなり意識していて。ターゲットは、小学生から子育て世代ぐらいまででしょうか。短く何度も見てもらえるように設計していて。動画に流す音楽も、流行曲のランキングから動画に合うものを選んでいるんですよ」

「フォロワーの方は1200人ぐらいなんですけど、人口6000人規模からしたらけっこうすごいことですよね(笑)。町民の方から『自分も出てみたい』とか、子どもたちから『こないだの投稿見たよ〜』とか。そうやって直接反応をいただけると、うれしいです」

 

一方的な情報発信ではなく、町民にも共感してもらえるあり方を模索してきた吉富町。

小さなまちだからこそ、一体感を持って取り組む実感を得やすく、地域と向き合うほどに、伝える言葉にも深みが生まれる。

まずは、このまちで3年間、広報誌の制作とSNSでの情報発信を続けて、経験と知識を積み重ねてみてください。培ったスキルは、近隣地域でも広報作成業務を担う力となっていく。

九州一小さなまちで、全国で必要とされるスキルを身につけてみませんか。

(2025/06/17 取材 杉本丞)

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