雑誌やSNSで見かける素敵な部屋。真似してみようと思っても、なんだかちぐはぐになってしまったり、使い心地がよくなかったり。
自分の暮らしにフィットする空間をつくるのは、意外と難しいもの。だからこそ、イメージを一緒に紐解いて、形にしてくれる人の存在は心強い。
栃木県佐野市にある株式会社ドリームクリエイトは、注文住宅を手がける工務店。
今回は、インテリアコーディネーターを募集します。
設計士が描いた白黒の図面に、色を乗せていくような役割です。

設計士が決めるのは、空間の広さや間取りといった、いわば骨格となる部分。
そこからバトンを受け取り、キッチンや洗面台、壁紙や床の色、照明、スイッチの位置など、空間を構成するあらゆるものを選んでいきます。
無数にある選択肢から、お客さんの好みと予算に合わせて、ベストな組み合わせを提案していく。
その場所で営まれる暮らしを想像しながら、現実に落とし込んでいく仕事です。
経験があれば心強いですが、必須ではありません。いま担当しているスタッフも、未経験からのスタートでした。
ゆくゆくは設計の領域まで学びを広げることもできる環境。
家づくりの世界で仕事をしたいなら、その入り口としてぴったりの場所だと思います。
新宿駅から高速バスに乗っておよそ1時間半。佐野新都市バスターミナルを降りると、目の前には大きなアウトレットモールが広がっている。
そこから歩いて20分ほど。大通り沿いに、ドリームクリエイトのオフィスを見つけた。

中に入ると、天井が高く奥行きがあり、外の光がいっぱいに差し込んでいる。
窓際にはフリーアドレスのデスクが並び、奥にはキッズスペースも。

「この建物のすぐ隣に、僕の自宅があって。モデルハウスとして見学いただくこともできるんです」
そう教えてくれたのが、代表の大阿久(おおあく)さん。お父さんが創業者で、2代目にあたる。

ドリームクリエイトが主に手がける、注文住宅。
「どれか一つを紹介するのは難しくて」と悩みながら、サイトの施工事例を見せてくれる。
並んでいるのは、四角い箱のような潔いフォルムの家々。どれもスタイリッシュで、パッと見てかっこいいなと思う。

もちろん、ただ見た目がいいだけではない。
夏は涼しく、冬は暖かく過ごせるよう、光や風の通り道を計算して、自然のエネルギーを取り入れる“パッシブデザイン”を採用。長く安心して住むための機能もしっかりと満たしている。
「デザインを優先するあまり、住みにくかったり、価格が高すぎたりするのはやさしくないし、機能性ばかりを求めて味気ない家になるのもさびしい。アトリエ系の設計事務所と、一般的な工務店のよいところを、バランスよくミックスしていて」
「みんなの味方でありたいんですよね。この価格帯で建てられる家のなかでは、一番かっこよくて、質がいいものを目指しています」
かっこいい家に住みたいけれど、暮らしやすさも予算もゆずれない。
お客さんの、等身大で切実な思いに寄り添うために、ドリームクリエイトでは独自の体制をとっている。
まず、営業スタッフがいない。最初の相談から、土地探し、資金計画、そして設計まで、すべてを設計士が直接担当する。間に人を挟まないから、話も早いし、余計なコストもかからない。
しかも、一人の設計士がすべてを決めるのではなく、一棟に対して3人以上のチームで取り組む。異なる得意分野を持った設計士たちが意見を出し合い、プランを磨き上げていく。
「一番大切なのは、僕たちの作品をつくることじゃなくて、お客さまの希望を叶えること」
「ただ、お客さまの頭の中にあるイメージは曖昧なことが多いので、プロとしてのフィルターを通して、形にするサポートをしています」

より良いものをつくるため、大阿久さんは年に2回ほど海外へ行き、世界の建築やデザインに触れるようにしている。
「自分の目で見て、いいなと思った経験や価値観が、そのままお客さんへの提案の引き出しになりますから。何より、自分たちが楽しまないと、いい家なんてつくれないと思うんですよね」
話を聞いていると、家づくりへの情熱はもちろんのこと、どこか自由で、型にはまらない軽やかさを感じる。
そんな感想を伝えてみると、大阿久さんがこれまでのことを話してくれた。
「僕、最初から建築一筋だったわけじゃないんですよ。もともとは音楽業界にいたり、飲食店のプロデュース会社で働いたりしていました」
音楽やカフェ、レストラン。人を楽しませる空間やサービスに触れて、実家であるこの会社に戻ってきた。
「戻った当時は、今とは全然違う普通の工務店でした。そこから少しずつ、デザイン面も含めて変えていったんです」
先代が築いてきた技術に、大阿久さんの感性が混ざり合うことで、今のドリームクリエイトの形ができあがったんだと思う。
「デザインも、性能も、価格も、すべて本気で。自分たちが本当にいいと思えるものを、お客さまと一緒につくりあげるのが、僕らのスタイルです」
次に話を聞いたのは、入社12年目になる春山さん。もともとインテリアコーディネーターとして入社し、現在は設計士の仕事も兼任している。

「前職はウエディングプランナーでした。建築のことは何も知らなかったんです」
人生の節目となる大切な日を、お客さんと一緒につくりあげる仕事。やりがいはあったけれど、もっと長いスパンで、その人の人生に寄り添う仕事がしたいと思うようになったそう。
「家づくりも、何もないところから形にしていく点は結婚式と同じです。ずっと続いていく暮らしに関われることに魅力を感じました」
入社当初は、ゼロからのスタート。
社長について回り、仕事の流れを見る。メーカーに電話をして資料を取り寄せたり、社内にあるサンプルを並べて色の組み合わせを考えたり。
コツコツと、自分の引き出しを増やしていった。

インテリアコーディネーターの役割は、設計士が決めた間取りや設備をもとに、より細やかな部分を具体化していくこと。
「たとえばトイレの照明ひとつでも、位置を間違えれば、座ったときに自分の影で暗くなってしまうかもしれない。それは生活する上では失敗ですよね。お客さんの希望でも、ときにはプロとして止める勇気も必要なんです」
入社3年目のとき、春山さんにとって印象的な案件があった。
壁一面をガラス張りにしたい、階段を一段歩くたびにライトが点くようにしたいなど。予算もこだわりも桁違いの、大きな家を担当することになった。
「当時の私の知識なんて、全然通用しませんでした。今までやってきたことが全部覆されたような感覚で」
お客さんの熱量に圧倒されそうになりながらも、現場の職人さんにも相談して、一つひとつ課題をクリアしていった。

「完成したときは、もう泣いちゃうくらい感動しました。お客さまにも喜んでいただけて、私が産休に入るときにはわざわざプレゼントを持ってきてくださって。苦労したぶんだけ、深い信頼関係が生まれる仕事だと思います」
大変そうだけれど、そのぶん着実に力がつく仕事でもある。
ドリームクリエイトでは、インテリアコーディネーターとしてのキャリアステップも明確。
最初は、壁紙や照明など、基本的な内装のセレクトからスタート。知識がついてくれば、ソファのクッションの硬さを選んだり、テーブルの厚みをミリ単位で調整したりと、家具などの提案へ。
さらに数年ほど経験を積めば、設計士が描いた空間に対して、重ねての提案もできるようにもなっていく。
インテリアから始まり、ゆくゆくは設計の領域まで。手に職をつけながら、自分のできることを広げていける環境がある。
最近は案件も増えてきて、春山さんも含む設計士が業務と兼任しているものの、すべての案件をカバーしきれなくなってきた。だからこそ、インテリアコーディネーターとして専念してくれる人を求めている。

これから入る人は、春山さん含め設計士のサポートを受けながら、少しずつ仕事を覚えていってほしい。
「ドリームクリエイトの家はフルオーダーなので、決まった正解がありません。お客さまのイメージを汲み取って、形にしていく。だからこそ、『人が好き、暮らしが好き』という気持ちが一番大切なんです」
「会話を楽しみながら、一緒につくり上げていく。そんな仕事がしたい方であれば、きっと楽しめると思いますよ」
どんな人たちが働いているんだろう。
最後に話を聞いたのは、広報の田村さんと、入社1年目の須見(すみ)さん。
田村さんは、髪も服も、鮮やかな青色。推しのアイドルのメンバーカラーを身につけるのが好きなんだそう。

「これから入る人にとって、一番身近な先輩になるのが僕ですかね」と話すのが、隣にいる須見さん。
現在は設計の仕事をしながら、インテリアコーディネーターの業務も学んでいるところ。
入社のきっかけは、Instagramで偶然見つけた施工事例。
「木造でここまでかっこいいことができるんだって驚いて。すぐに電話しました」
「入社して感じたのは、社長も含めて、みんなの距離が近いこと。いい意味でのギャップでしたね。仕事がいやだと思ったことは一度もなくて。休みの日でも、図面を描きに会社に行きたいと思うときもあります」
取材に訪れたこの日も、スタッフみんなで、お客さんが営むお寿司屋さんへランチに行っていたそう。
ほかにも、社長を含めたメンバーで、バーベキューのインストラクター資格を取るために、鹿児島まで出張に行ったこともある。
遊びも仕事も、やるならとことん本気で楽しむ。

一方で自由だからこそ、自分自身を律することも求められる。
「基本的に、自分のスケジュールは自分で決めます。タスクの期限までの過程をどう組み立てるかは自由。指示を待つんじゃなくて、自分で考えて動くセルフマネジメントが大切です」
また、少人数の会社なので、担当業務以外にも目を向ける必要がある。
たとえば、広報の田村さんが間取りの手描きを手伝ったり、設計の須見さんがイベントの集客をしたり。
「僕自身、わからないことはすぐに聞いちゃう性格なんですけど、みんないやな顔ひとつせず答えてくれるんです。変に取り繕う必要がないというか、自然体でいられる。この空気感には、すごく助けられていますね」

「実は今日の夜、モデルハウス見学会があるんです」
田村さんが企画し、須見さんがサポートに入っている初めての試みだそう。
ところがこの日はあいにくの強風で、外は立っているのもやっとの寒さ。
「今日はお客さん来てくれるかなあ」と心配そうな須見さん。
「ダメならまた次考えよう」と田村さん。
まずはやってみようと試行錯誤できるのも、この会社のいいところなのだろうな。
気負わず、自分らしく、けれど仕事には誠実に。
ここなら、仲間と一緒に楽しみながら、家づくりのプロフェッショナルを目指していけると思います。
(2025/12/12 取材 田辺宏太)


