「相続」と聞いて、どんなことを思い浮かべますか?
遺言やお金のこと、家族での話し合い、法律や税金の手続きなど。できれば目を逸らしたい、重たいことかもしれません。
自分が当事者になったら、誰に相談したら良いんだろう、という不安もあります。
そんなときに、安心して次の一歩を踏み出せるように。
家族の想いに伴走し、相続をサポートする人たちがいます。

BRIGHT AR株式会社は、相続と不動産を専門に扱う、6名のコンサルティング会社。
不動産といっても、物件の仲介や売買がメインではありません。
不動産を含めた相続の設計、老後資金の計画、終の住まい探しなど。理想の相続を叶えるための、包括的なサポートをしています。
業界でも珍しい仕事のため競合が少なく、全国から年間500件ほど相談が舞い込んでいる状況。
拡大にともない、相続不動産のコンサルタントと広報兼サポートを募集します。
コンサルタントはメインの事業を担い、広報兼サポートはコンサルタントのサポートに加え、活動を広めるための発信をします。
人生に伴走する手応えを感じながら、ブルーオーシャンの領域で専門性を身に付ける。なかなかない仕事だと思います。
BRIGHT AR株式会社のオフィスがあるのは、東京・文京春日。
近くには小石川後楽園や東京ドームシティ、文京区役所など。うつくしい景観もありながら、暮らしの利便性も高いまち。
春日駅から歩くこと7分。信号の向かいに立つビルの5階に、BRIGHT ARの事務所がある。

応接室に案内してもらい、お茶をいただいて一息つく。
しばらく待つと、「こんにちは」と代表の渡邉さんがやってきた。
穏やかな語り口で緊張もほどける。

23歳で不動産業界に入った渡邉さん。働くなかで、ずっと気がかりなことがあったそう。
「この業界には、一軒売るごとに報酬がもらえる歩合制があって。どんどん売っていこうって風潮が強いんです。でも自分はそこに違和感があって。一人ひとりに寄り添うスタイルを大切していました」
「お客さんの話を詳しく聞くうちに、不動産に悩んでいるわけじゃないことに気づいて。その多くが、相続や家族の悩みだったんです」
財産のなかでも大きな割合を占める不動産。
相続する際には、法律、税務、保険などの専門分野が絡む。財産をどのように分けるか、誰に引き継ぐかで、家族の意見が合わないケースが多いという。
そこで相続を軸に、法律も税務も保険などもまとめて相談に乗ることに。
すごく喜ばれて、いまの事業が生まれた。
「人を亡くすと、すぐに相続手続きのことを決めることになる。そうすると、悲しむ余裕もないし、故人を偲ぶこともできないんですよね」
「でも、どう相続するかが事前に決まっていると、その想いが家族の拠り所になる。その人が亡くなっても、想いはいろんな形で残っていくんです。そのサポートができたらと思い、会社を立ち上げました」

2019年に起業して、今年で8年目を迎えるBRIGHT AR。
相続の悩みを一貫して任せられる会社はほとんどなく、いまでは年間500件もの相続や不動産の相談が全国から集まる。
「仕事の多くが、過去のお客さんからの紹介でご依頼をいただけていて。信頼を築きながら仕事が成り立っているのはありがたいことです」
「ただ、相続の悩みは家族ごとの個別性が高いこともあって、相続の設計は僕しか対応ができなくて。新しい仲間を募集することにしました」

相談内容は、大きく2つ。
本人が元気なうちに備える相続と、相続が発生したあとの手続きや不動産売却の相談。
たとえば、自分が亡くなった後に子供たちが争わないように相続対策のことを考えたい、という親心からの相談。
高齢になった両親の面倒を見てきた長男と、困ったときにしか連絡が来ない次男がいる家庭では、両親は長男にいくらか多めに遺してあげたいという気持ちが自然に出てくる。
実家の不動産価値が5000万円、現金が1000万円だとして、実家を長男に、現金を次男にそのまま相続すると、両者でもめごとが起こってしまう。
「法律の専門家だけに相談すると、『法定相続分の範囲内で分けましょう』で話が終わってしまう。でもそれだと、ご両親の想いは叶えられないじゃないですか」
そこで渡邉さんは、選択肢を提示する。

「遺言書だとA案、遺言書に生命保険を組み合わせたB案、さらに生前贈与を加えるとC案もあって。それぞれのメリット・デメリットを伝えると、お客さんは納得して選べるんです」
「相続対策の答えは、専門家でなくお客さんの気持ちのなかにある。ぼくらができるのは、選択肢を提示して、納得して選べるまで伴走することだと思っています」
相続でそんなことができるなんて、驚きました。
「みなさん、相続のことをどこに相談して良いかわからないんですよね。それで相談先を間違えてしまい、納得のいかないケースが多いんです」
相続は複数の専門家がいてひとつの分野になる。そのため、一部の専門家が中心になってはいけない、と渡邉さん。
「どこかの専門家が軸になると、どうしてもその方の商売に引き寄せられちゃうので。ぼくたち相続コンサルタントが公平な立場で選択肢を示すことで、相談者が納得して相続対策や手続きができるんです」
相続の悩みは、家族の数だけ相続の形があるので、同じ解決事例が少ないんだそう。さまざまなケースに応えるために、70名以上の専門家が在籍する一般社団法人も立ち上げた。

今回は、未経験からもチャレンジできる。とはいえ、専門性は高そう。
「まずは、私に同行して相続財産の調査や集計して、いろいろな事例に触れることからはじめてもらいます」
「不動産や保険などの知識もあると良いですが、それは礼儀みたいなもので。それよりも、お客さんが安心して話せる環境作りができるか、人として信頼してもらえるかが大切だと思っています」
働き方も一般的な業界のそれとは異なる。
たとえば、不動産業界ではよくある歩合制を設けておらず、毎月の個人ノルマもない。それは、相談者にとって本当に良い判断をサポートするため。
「もちろん、四半期ごとに売上の状況は確認しますが、自分たちの利益のためだけに、無理やり押し売りすることはしません。誰かの想いに応えたいと思える人が、仲間に加わってくれたらうれしいです」
渡邉さんが描いた相続の設計図を形にするのが、コンサルタントの濱名さん。
不動産の売買仲介、保険の営業を経てBRIGHT ARへ入社して4年目。社内では濱ちゃんと呼ばれている。
コンサルタントとして入る人にとって、一番身近な先輩。

「前々職では毎月ノルマがあって、自分の成績や会社の利益を優先せざるを得ない環境でした。誰のために働いているのか、ずっと悩んでいたんです」
子育てを機に働き方を変えるため、縁のあった生命保険の会社へ。そこで伴走型の営業に触れる。
「保険は、契約してから関係性がはじまる仕事で。不動産は売却したら関係が途絶えてしまう世界だったので、新鮮でしたね」
もともと知り合いだった渡邉さんに声をかけてもらい、BRIGHT ARへ。不動産でも相続でも、生涯の伴走ができるようになった。
コンサルタントのメインの業務は、相続手続きと不動産の買取や売買。
物件調査から周辺相場のリサーチ、契約書作成、相談者への説明まで。相続コンサルティングから生まれる不動産取引を、まるごと引き受けている。
「物件を売って終わりじゃなくて、その前後で相続に関する手続きもします。事情を聞いているうちに、ご家族の暮らしまで聞くことも多くて。だからこそ、できたときの喜びも大きいんです」

入社1年目の忘れられない案件を教えてくれた。
廃業手続きの相談で訪ねてきた、ある印刷所を営む方。センシティブな相談内容だったため、はじめは警戒されていたそう。
「ただ手続きするのではなく、廃業した後のことも詳しく聞いたんです。そうしたら、自宅の売却と住み替えも検討されていることを知って」
会話を重ねるうちに、ご主人だけだった相談の場に、やがて奥さんが加わり、娘さんも同席してくれるように。
自宅の売却、住み替え先の内見同行、老後資金の運用まで。1年以上かけて、家族の節目にまるごと伴走した。
「最後には『濱名さんが言うならそれでお願いします』と言ってくれて。信頼してもらえたと感じられて、本当にうれしかったですね」
「そんなふうに信頼関係を築いて、お客さんがどうしたいかを一緒に考える。ときには、お客さんのために、不動産を売らない方が良いですよって提案できる人だと、きっと楽しく働けると思います」
最後に紹介してもらったのが、広報兼サポートの戸邉(とべ)さん。
前職は不動産の営業事務で、入社して3年目。サポート業務で働く人の先輩になる。

「子育てのために土日休みの職場を探していて、同僚だった濱ちゃんに紹介してもらいました。働き方も渡邉さんが快く受け入れてくれて」
「残業はほとんどなく、家族との時間も大切にできています。仕事は広報としてホームページや公式LINEの更新がメインですが、ほかにもいろんな活動をしていますね」

全国から届く相続の相談に寄り添いながら、自分たちの根ざす文京区も大切に、地域での活動にも取り組んでいる。
たとえば、自社で管理する賃貸物件の入退去に立ち会うことも戸邉さんの仕事。カーレットと呼ばれる、文京区発祥のシニア向けスポーツの運営もしている。
「社員でカーレットの指導員資格を取って、いまでは3か月に1度、区民センターや老人ホームで教室を開いています」
スマホの使い方に悩む方に、スマホ教室を開催。本郷の商店街のお祭りにも出店するなど、会社を出て地域と関わることも多い。
会社の人ではなく、一人の人として、何かあったときに頼ってもらえる関係性を育んでいる。

2年前の相談会に来た人から、「実家の売却のことでまた話を聞いてほしい」と相談もあった。過去に配布したチラシを、ずっと取っておいてくれていたという。
事業のかたちも、どんどん変わっていく、と戸邉さん。
「いまは不動産の買取と再販も扱っていますが、実はお客さんのニーズに合わせて昨年から力を入れてはじめたんです。会社のやることも一年単位で変化していますね」
「ほかには、AIの活用も進めていたりと、業務内容もきっと変わると思います。サポートの枠にとらわれずに、いいものがあったら切り替えていく、その柔軟さを楽しめる人だと、BRIGHT ARは合っていると思います」

大切だけど知らないことも多い、相続のこと。自分も当事者になったら、きっと不安になると思う。
何かあったら、まずはBRIGHT ARのみなさんに相談できる。それだけでどれほど安心だろう、と取材を終えて感じました。
相続と不動産のプロとして、一人ひとりの想いを形にして、未来に繋げていく。
とても意義のある仕事だと思います。
(2026/04/07 取材 櫻井上総)