※このイベントは終了いたしました。
こんにちは。日本放送協会(NHK)で、「ドキュメント72時間」という番組のディレクターをしている、大里和也と申します。
大学時代はバンド活動と飲み会に明け暮れていましたが、考古学の研究のためエジプトに行ったりもしていて、そのあたりの経験が評価されたのか、ディレクターとしてNHKに新卒採用され、今年で6年目になりました。
NHKのディレクターは、入局後すぐ地方局に配属される仕組みで、私は佐賀局になり、そこでドキュメンタリーやスポーツ中継、歴史番組やバラエティなど、いろいろな番組をつくりました。
そして昨年、東京に転勤して配属されたのが「ドキュメント72時間」制作班。
ひとつの場所に3日間カメラを据え、その間訪れた方にひたすらインタビューし、それを30分にまとめて放送するという、ちょっと変わった番組です。
偶然出会った方から、人生観や過去の出来事についてお聞きする。皆さんお忙しい中、足を止めてインタビューに応じて下さるので、1時間ほどじっくりお話を伺える方もいれば、数分でその場を立ち去る方もいます。
その限られた時間の中で、人の心に刺さる言葉を引き出せるか。いかに「聞き上手」になれるか、ということが、ディレクターにとっては重要な仕事になってきます。
「ディレクター」としては、「鳥栖・トラックステーション」「新宿・音楽スタジオ」「高田馬場・駅前ロータリー」「阿蘇・10年に一度のバイク撮影会」の回を担当。
「取材」(ロケのBクルー)としては「築地・立ち食い蕎麦屋」「密着!巨大転職イベント」「阿佐ヶ谷・金魚釣り堀」の回を担当しました。
特に、新宿の音楽スタジオと、高田馬場ロータリーは、私自身も学生時代から通っていたところ。いろんな人が集まることは知っていたので、ここで絶対72時間をつくりたい!と思っていた場所でした。
音楽スタジオでは、ロケ最終日に「メンバーの転勤と結婚で解散することになったバンド」と出会い、その日が最後の練習だと聞いたときには、やっぱり3日間いると、絶対何かが起こるんだなと思いました。涙ぐみながら、ギターに寄せ書きしていたりして……。
タイミングが良すぎて、ネットに「あれ仕込みじゃないの?」って書かれていましたが、全然仕込みではなくて。本当"72時間"ってのは絶妙な期間だなあと思いました。
また、この番組に限らず、テレビのディレクターは、ネタ探しや取材、ロケや編集、ときにはナレーション読みまで、番組に関わるありとあらゆる作業に携わる仕事です。
深夜までロケすることや、何時間もかけて台本を練ることも多く、なかなか大変ではありますが、それだけに、自分の考えたことが形になって放送される喜びは何物にも代えがたいものです。
当日は、ディレクターの仕事や番組づくりについて、いろいろお話したいと思います。
番組を観て下さっている方はもちろん、そういったテレビの仕事に興味がある方も、ぜひいらしてください!
大里 和也(おおさと・かずや)
1991年、東京都生まれ。早稲田大学文学部考古学コース卒業後、2014年にNHK入局。初任地として佐賀局に赴任し、「目撃!日本列島」「人生デザインU-29」「ドキュメント72時間」「先人たちの底力 知恵泉」「ブラタモリ」などを制作。2018年に東京へ転勤し、ドキュメント72時間班に配属され、新たなロケ地を求めてあちこちをさまよう日々。バンドと映画とビールが好き。
【ホームページ】
https://www4.nhk.or.jp/72hours/
※当イベントは事前予約不要ですが、よろしければ下記の「イベントに参加する」より、当イベントのfacebookページにて「参加予定」へのチェックをお願いします。
※座席数は当日先着順30名程度となります。住宅街にある会場ですので、開場時間以前の順番待ちなどはご遠慮くださいますようお願いいたします。
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