※このイベントは終了いたしました。
内山章さんは施主のことを自分のことように考える建築家だと思います。
その仕事はデザインや設計から大きく広がっていながらも本質的。
以前、取材させていただいたときに、こんな話をされていました。
「僕は29歳のときに独立して、最初につくった住宅で賞をいただいたんですね」
「お施主さんも施工業者さんも受賞をすごく喜んでくれて、それは本当に良かった。けど、僕自身は結構冷めてて。嬉しいとかあまりなかったんです」
建築家冥利に尽きる出来事なのに。
「うん、これがデビュー作とか、これを踏み台にしようとか、そういう考えが全然起きなくて。建築家として名を上げようという気が、昔からあまりないんですよね」
そう思うようになったきっかけがあるんですか?
「そういうわけではないんです。美大で勉強していたときは建築家の作品をいっぱい見たし、図面をゴリゴリ描くのも好きでした。けど、何というか、狭い感じがしたんですよ」
狭い感じ。
「どんなに僕らが一生懸命設計しても、世の中にはこれ住めるの?っていうような住宅がどんどん建って、とくに疑問もなく皆んなの暮らしがそこに収まっていく。何だかなって思うわけだけど、それを変えようと思ったら、僕らじゃなくて実は不動産屋さんのほうに可能性があって」
「結局、設計事務所って不動産屋さんが地面に引いた境界線の中だけでしか仕事ができないんですよね。でも、そういうことを一つひとつ変えていけるともっと広がっていくのかなと、10年前くらいに思ったんです」
『型にはまらず、自由に本質を見据え設計を超えて何でもやる』より
こんな内山さんがここ数年、強く話していることは「断熱」です。
ただ、エコなだけじゃなく、それはもはや1つの「生き方」なんだと思います。
なぜ断熱なのか。どんなことをはじめればいいのか。ゆっくり伺っていきます。
(参加方法)
今回は<オンライン無料視聴>のみです。オンライン視聴される場合はYouTube LIVEをご覧ください
内山 章(うちやま・あきら)
1968年横浜生まれ。一級建築士。省エネ建築診断士。有限会社スタジオA建 築設計事務所・代表取締役。株式会社エネルギーまちづくり社・取締役。NPO 法人南房総リパブリック・理事。 住宅・集合住宅を中心に商業ビルやオフィスなど、建築・インテリアにわた り多数設計。新築だけでなく、既存建築の耐震性や遵法性の改善などを含ん だリノベーションやコンバージョン、高性能でデザイン性の高いエコハウス の開発・設計、エコタウンの開発などを行う。2016年より各地で断熱ワーク ショップを開催。地域コミュニティから自治体主催まで、幅広い対象のワー クショップを全国で展開している。
ナカムラ ケンタ(なかむら・けんた)
生きるように働く人の求人サイト「日本仕事百貨」代表。シゴトヒト文庫ディレクター、グッドデザイン賞審査員、IFFTインテリアライフスタイルリビングディレクターなど歴任。東京・清澄白河「リトルトーキョー」「しごとバー」監修。誰もが映画を上映できる仕組み「popcorn」共同代表。著書『生きるように働く(ミシマ社)』。2020年には事業承継プロジェクト「BIZIONARY」スタート。