こんにちは。日本仕事百貨の初香です。
遠方に出かけたとき、その土地の本屋さんで本を一冊買って帰ります。小説、エッセイ、新書など、ジャンルはさまざま。
その日の思い出ごと本棚にしまえる気がして、いつもレシートを栞代わりにしています。
先日、電車を1時間乗った先の本屋さんで「もの食う話」という、いろいろな作家さんが「食べること」について短編を書いたアンソロジーを手に取りました。
表紙も可愛いお化けのイラスト。ほっこりする食べ物の話なのかな。お腹が空いていたこともあり、なんとなくその本を選びました。
帰路につき、本を開いてびっくり。
ほっこりとはほど遠い、食べることへの喜びと不安、快楽と恐怖を描いた怪作揃い。明治から昭和にかけて書かれた作品たちと、水木しげるの短編漫画も載っている骨太な傑作選でした。
日常で繰り返されて、特筆することが少ない「食べること」について、たくさんの物語や感情が描かれている。
読み進める手が止まらず、驚きと感動を一身で受けとりながら、あっという間に家についたことを覚えています。
この体験をしたあとの夕食は、一味違った味がしました。
本は知らなかった世界や、感情と出会える、どこでもドアみたい。その扉をくぐると、自分の毎日もちょっとだけ変わる気がする。
いろいろなおどろきや感動を、本からもらってきました。
5月29日より開講する「本屋をやってみる-とどけかたを考えるゼミ-」では、本から受けた感動や喜びを、今度はまわりの人にも伝えていきたい。そんな方におすすめしたいです。
本屋の大まかな流れは仕入れ、販売、返品と進んでいきます。
今回はそのなかでも、販売、とどけることにフォーカスした全4回でお届け。
現地参加者は座学にグループワーク、そしてブックマルシェへの出展という構成です。
オンラインで座学の視聴のみの参加も可能です。
「ほんわか書房」の屋号で活動する、ゼミディレクター井上雄太郎(いのうえ・ゆうたろう)さんを中心に開講します。
ゲストにお招きするのは、夏葉社の島田潤一郎さんと葉々社の小谷輝之さん。
2009年に設立された夏葉社は、企画、編集、営業、発送までをほぼひとりで行う、ひとり出版社の先駆け的存在です。
絶版になった名著の復刊や文芸書を中心に刊行。具体的なひとりの読者に向けた本づくりを目指しています。
初版2500部を刷り、その本は付き合いのある全国150店舗で販売。派手な宣伝はせずに、各地の本屋さんの先にいる読者との信頼関係のもと、多くの本が着実に版を重ねています。
真摯な本づくりの姿勢は、「ジュンについて」というドキュメンタリー映画になり話題に。
葉々社は、2022年に東京都大田区にオープンした独立系書店&出版社。週刊誌やカメラ雑誌、ネットコンテンツなど、およそ25年間の編集経験を持つ小谷さんが、「考えるきっかけになる一冊」をテーマに新刊と古本を取り扱っています。
もともと書籍をつくろうと考えていましたが、ひとり出版社の方たちと出会ううちに、彼らの熱くぶれない信念で本づくりに取り組む姿勢に影響を受けます。そこで、ひとり出版社が手掛ける良書を売る場所をつくろうと考え直し、本屋をはじめることに。同時に書籍の刊行もはじめました。
作家さんを招いたトークイベントや、おやつと本を持ち寄って本について語らう会など。
本を売ることについて長年取り組んできた知見を活かし、枠にとらわれず、本を届けるための仕掛けづくりにも積極的に取り組んでいます。
初回と2回目は、まずはじめにゲスト講師にお話を聞かせてもらい、本屋をはじめた経緯や棚づくりで考えていることなどを教わります。
そのあとは、3〜4名でチームを編成し、グループワークに取り組みます。
本を届けたい方は誰か、どんな棚にするか、ポップの書き方はどうしようかな。
ゲスト講師のアドバイスももらいながら、自分のやりたいを言葉にしていきます。
そして最終回は、チームごとにブックマルシェへの出展!
場所はゼミと同じく、東京・清澄白河のリトルトーキョー。
リトルトーキョーの3階でも書棚をつくり、これまで取材してきたクライアントさんの運命を変えた一冊を取り扱っています。
こちらの本を、みなさんの手でお客さんに届けてもらえたらうれしいです。大切な本をお預けしますので、どのように届けるか考えてください。
相談いただければ自分たちで選んだ本も、お客さんに届けることも可能です。
イベント終了後にみんなで振り返り、講座はおしまい。
本、届ける場所は用意しています。「本屋やってみたい」という方、お待ちしています。リトルトーキョーの本、場所が気になる方はぜひ、清澄白河に遊びに来てみてください。
その後も、本を通じた活動にリトルトーキョーも巻き込みたいなど、やってみたいことがありましたら、ぜひお話しましょう。

1976年高知県生まれ。日本大学商学部会計学科卒業。アルバイトや派遣社員をしながら小説家を目指していたが挫折。2009年に出版社夏葉社を設立。
ひとり出版社のさきがけとなる。著書に『長い読書』など。
夏葉社HP
映画「ジュンについて」
東京・梅屋敷の新刊書店「葉々社」店主。出版社勤務を経て、2022年4月に「葉々社」を開業。本屋を運営しながら出版活動も行っている。
『そもそも交換日記』『私的な書店』『small tune, little view』ほかを出版。
葉々社 BOOKS&PUBLISHING HP

ゼミディレクター:井上雄太郎さんコメント
「本屋を開きたい!」と周りに伝えると応援する人もいますが、なぜ、この時代に、と心配する人も多いです。
出版不況、書店数の減少と明るい話題は少ない。ただ、本を求めている人は意外にたくさんいます。
本を読んで楽しみたい、学びたい、落ち着きたい、泣きたい。様々な用途で人は本を求めています。そのために、本屋は必要だと考えます。
今回の講座では、本屋の知識を学ぶだけではありません。みなさんと一緒に、2日間限定の本屋をオープンします!
本を売るという体験を通じて、自分が心から推す本を誰かの手に渡すかけがえのない喜びを感じてほしいです。
自分の「好き」が認められたように感じ、本を受け取る相手のわくわくした表情は忘れられないものになると思います。私自身が「ひと箱古本市」でこの喜びを体験したことで、 本屋を開きたいという強い想いにつながりました。
マーケティングを学ぶのではなく、本を渡す喜びを感じるための講座です。
さあ、みんなの好きがつまった本屋をひらきましょう!
井上雄太郎 / ほんわか書房
福島県出身。将来の書店開業を目指し、現在は地域創生に携わる仕事と並行して、本にまつわる活動を進めています。
「本を通じて人と人の『わ』を繋ぐ」という想いから、「ほんわか書房」という屋号で活動。
特におしゃべりを通じて、お客様の望む一冊をおすすめする『おしゃべり選書』を展開しています。
日々の生活では、サウナや喫茶店巡り、散歩など、「日常の余白」となる時間を大切に楽しんでいます。
⚫︎ゼミスケジュール
5/29(金) 19:30-21:30
第1回 本を「届ける」とはどういうことか
ゲスト:島田 潤一郎さん / 夏葉社
座学 :19:30-20:30 現地・オンライン
本を届けることの意味と意義。なぜひとりで本を作るのか
対話ワーク:20:30-21:15 現地
「届けたい相手は誰か」を言語化。島田さんのフィードバック
宿題発表:21:15-21:30 現地
6/8(月) 19:30-21:30
第2回 棚には「意志」が宿る
ゲスト:小谷 輝之 さん / 葉々社
座学 :19:30-20:20 現地・オンライン
本屋を始めた経緯・葛藤 / 棚で考えていること / 選書の哲学
対話ワーク:20:20-21:00 現地
在庫から再選書・棚に並べる。小谷さんのフィードバック
POPづくり:21:00-21:20 現地
選んだ本に添えるPOPを1枚作成。ゲストがコメント
宿題発表:21:20-21:30 現地
6/15(月)19:30-21:30 現地
第3回 「自分たちの本屋」を設計する
ブックマルシェに向けて、全2回を含めた本屋の設計をグループで考えます。
7/11(土)、7/12(日) 現地
一冊が、誰かの手に渡る
リトルトーキョーで開催されるブックマルシェにチームで出店します。
⚫︎対象の方
・本が好き
・いつか本屋をやってみたい
・本で表現してみたい
・棚貸しの先をみてみたい
・新しいことに挑戦してみたい
・地域で何かはじめてみたい
●概要
・しごとゼミは仕事への取り組み方や考え方を学ぶ場です。
・仕事のスタンスや考え方に共感できる人と出会うことができます。
・一緒に働く働かないに関わらず、講師側は本気で伝え、教えます。
・本気なので、普段言えない話もありますし、秘密も守ってもらいます。
・ゼミの最中にはグループワークを行います。※現地参加のみ
⚫︎参加方法
現地参加の方は東京・清澄白河のリトルトーキョー(江東区三好1-7-14)4Fまでお越しください。オンラインでの参加も可能です。
オンライン参加者は、Google meet を使用して参加していただきます。まずは下記からお申し込みください。
⚫︎参加費
現地コース:38,500円(税込)定員16名
(全4回、講義・ワーク参加、ブックマルシェ出店料込み、講義アーカイブ視聴、ゼミチャットグループへの参加)
オンラインコース:6,600円(税込)定員10名
(全2回、講義ライブ・アーカイブ視聴)
⚫︎募集期間
2026年5月20日まで
⚫︎運営
日本仕事百貨
※現地参加者もご都合に合わせてオンラインで受講することも可能です。
※オンライン受講者があとから現地参加に変更することはできません。
※ご入金後の返金対応はいたしかねます。あらかじめご了承ください。
※最少催行人数に達しなかった場合は、ゼミの開催はなくなり返金対応となります。ご了承ください。
※学割適用の際は、在学を確認できる証明書をご提示いただきます。
※追加で補講を行う可能性があります
<注意事項>
・貴重品等の管理は、ご自身でお願いいたします。
・イベント中、その様子を写真撮影し、広報等に使用させていただくこと、あらかじめご了承ください。
・SNSを介して発生したトラブルなどの責任は負いかねますこと、あらかじめご了承ください。
・特定の思想や宗教、マルチ商法、情報商材の販売などに関わる方の参加はご遠慮いただいております。そのほか、セクハラ行為なども含めて、参加者に不快感を与える行為を目撃した方はお知らせください。
