日本空糸株式会社

ヨーロッパの洞窟探検から生まれた、ロープアクセスという技術。

これを活かして、橋の裏側や急な斜面など、立ち入ることが困難な場所の点検・調査をおこなっているのが、岩手県一関市に拠点を置く日本空糸(にっぽんそらいと)株式会社のみなさんです。

ロープアクセス技術は、日本では馴染みのない人がほとんどだと思います。高度経済成長期の建設時に「半永久的」と言われていたコンクリート構造物の老朽化が進むなか、需要は増しているものの、まだよく知られていないのが現状。日本空糸は、ロープ高所作業の特別教育や災害救助訓練などを通じて、技術の普及にも取り組んでいます。

ぼくが取材を通じておもしろいと思ったのは、この仕事に対する、スタッフの方々の捉え方です。

「気軽に前人未踏を体験できるのがおもしろいんです」と話すのは、代表の伊藤さん。

たとえば橋の裏など、その橋をつくった人を除けば、普段は誰も立ち入ることがありません。そこへロープと簡単な装備を用いて、ほとんど身ひとつで向かっていく。地上100mの現場や、急な斜面地でひとり、作業することも。想像するだけで、気持ちが高揚してきます。

高所恐怖症の人はきついだろうな…と思っていたら、スタッフのなかに当事者がいるとのこと。力学にもとづいているので、基本的には安全で、身体能力に自信のない人でも無理なくできる仕事だそうです。

ロープ一本で前人未踏をゆく。その生き方に接してみてください。

 

【現在募集中の記事】
『その身ひとつで 空をゆく』(2022/4)

日本空糸 ホームページ

 

企業一覧に戻る