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暮らしに寄り添う家づくり

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「家を建てることって目的じゃなく目標で、ちゃんとした家を建ててそこで幸せに暮らしていくっていうのが目的だと思うんです。僕たちはそれをずっとサポートしていく伴走者のようなもの」

そう話すのは、株式会社銘建の代表である青木さん。

山口という地域に根ざしながら、住む人の暮らしに寄り添った家づくりをしている会社です。

meiken01 近年では、良い家を提供するだけでなく人生が楽しく豊かになるようなモノやコトを提案するライフスタイル提案会社として、進化を続けています。

ここでインテリアを含め、快適な住空間を提案するスタイリストと、家づくりをトータルで考えていくプランナーとして働く人を募集します。



山口宇部空港から防府駅へ。今回は駅から車で5分ほどの、銘建が運営するセレクト雑貨ショップ「LisM Café&Lifestyle」でお話を伺うことに。

meiken02 2階はこだわりのインテリアや雑貨など、暮らしに関わる商品をあつめたライフスタイルショップ。1階は挽きたてのコーヒーやベーグルをいただけるカフェになっている。

平日でも、店内は地域の人たちで賑わっていた。

「ここ、裏が田んぼなんですよね。南側は元工場で、反対側は駐車場。なんでこんなところに建てたのとよく言われるんですけど」

「ロードサイドのお店って、全国どこでもあんまり変わらないじゃないですか。全国チェーンのファミレスや車屋さんとか。それってなんだか面白くない。保守的なまちにちょっと清涼剤みたいなものがあってもいいかなと思ったんです」

そんなふうに笑いながらLisMを紹介してくれた青木さん。

meiken03 何の変哲もない、真面目に仕事をしている地域の工務店を引き継いだのは15年前のこと。山口県の人口減少、住宅の着工件数の減少に比例するように売上もがくんと下がっていた。

「ただ普通に家を建てて、お客様に引き渡しているだけではダメだと思いました」

これまでの価格・効率重視の家づくりから、性能やデザイン性に優れた、自分たちが本当にいいと思う家づくりへ。さらに地域の自然環境との共生を考え、山口県の木材を使用した家づくりに取り組むことで、着実に仕事を増やしていった。

「そうしているうちに、見た目がいいだけじゃよくないなぁと思って。同じ方向を見て進んでいけるよう、経営理念を整理したんです」

そのとき生まれたのが「人生の舞台をつくる」という言葉。

家は単なる「商品」ではない。人の拠り所であり、家づくりは暮らしづくりにつながるもの。

「建てたら終わりじゃない。何十年先まで幸せに暮らせるようお客様とコミュニケーションをとり続けていく。僕たちはそれをずっとやっていきたいんです」

meiken04 「家に人が住めば、そこで衣食住が生まれる。建てたあとの暮らしも、自分たちができる範囲でサポートできたらいいなと思って。2年前からライフスタイル提案業として、業態を変えるくらいの気持ちで取り組んでいます」

そんな想いが形になったのがLisMだ。

家を建てた先の暮らしのことまで誠実に考え続けてきたからこそ、楽しく豊かな生活ができるよう住まい以外の部分も支えたいというのはとても自然な流れだと思う。

「たとえば家を建てたあとに『家具を見にきました』とか『植物ない?』ってお客様がLisMを訪れて。『サボテンとか合うと思うんでどうですか?』みたいな提案できたらおもしろいですよね。家や好みのスタイルもわかっているから、よりパーソナルなコーディネートができる」

meiken05 扱う家具や、1杯ずつハンドドリップで淹れられるコーヒーにも想いがある。

「三越とか大丸みたいなデパートが大手のハウスメーカーさんだとしたら、僕たちは個人がやっているセレクトショップ」

なんでもあるわけじゃないけど、自分たちが本当にいいと思うものを置く。これは家づくりのときから変わらない考え。

「田舎ではあまり見ることのない名作家具を知って、実際に触れることでちょっと生活が豊かになったり。コーヒーも手間がかかるけど、なんでおいしいのかをわかってくれる人がいる。そんなふうに、あぁいいねって心や生活が豊かになるようなことをしていきたいですね」

meiken06 ここまでお話を聞いていても、人の想いや生活を想像しながら新しいことに柔軟に取り組んでいく姿勢がうかがえる。

新しく入る人は、どんなふうに働くことになるのだろう。

「プランナーの仕事は大きく分けて3つ。家をつくりたいと相談に来られたお客様と、スケジュール・資金・土地について計画します。プラスαで、ここのカフェで働いてもらうことや採用活動、同業の工務店さん向けの勉強会を手伝ってもらうこともあると思いますよ」

スタイリストはどうですか。

「内装や外装、お庭のこと。家具や家電まで提案する仕事です。はじめはこのライフスタイルショップで、知識を学びながら販売員として働いてもらおうと思っています。知識がある程度備わったら、家づくりに関わっていく。最終的にはバイヤーとして買い付けもしてほしいです」

今年の3月には、実際にスタッフがシンガポールに家具の買い付けにいったそう。

どちらの職種も、やることは多岐にわたるんですね。

「あんまり枠にとらわれてほしくないというか。主たる業務はありますが、8:2くらいで別のこともやってもらったほうが、できることの幅が広がっていくと考えています」

未経験の分野にも、おもしろそうだなと首を突っ込んでいけるような人がいいのかもしれない。



働いている人たちにも話を聞いてみます。

まずは入社2年目の山口さん。大学では建築を学んでいた。もともとは設計担当として銘建に入り、今はプランナーとして働いている。

meiken07 「デザインがお洒落だったり、理由は一つには絞れないですけど。一番は“人”ですかね。説明会のときに、銘建の人は台本的な感じじゃなく、自分の言葉で伝えようとしてくれて。その熱い人柄に惹かれたんです」

「『また会いたい人になる』っていう行動指針にも、共感しましたね。学生時代に居酒屋で働いていたときに『ありがとう、また会いにくるね』って言われたらすごくうれしくて。同じような働き方がここならできるんじゃないかなと思いました」

もっとお客様から想いを聞き取り、一緒に良い家づくりができる設計士になりたいと、力を養うためにプランナーになることを決めた。

入社後3ヶ月は、先輩プランナーに同行しながら仕事のやり方を覚えていく。

銘建では設計とスタイリスト、プランナーがチームになって家づくりを行う。打ち合わせに同席して、お客様の立場に立って要望を伝えることもあるし、不安を払拭できるよう細やかな下調べも必要だ。

実際にプランナーになってみてどうですか。

「僕は説明が下手で。緊張してしまうと、なおさら話せないんですよね。今は悩みつつ試行錯誤しているところです」

「どんなことを聞かれても答えられるっていう自信がないから、うまく話せないのかなと思うんです。資格を取ったり、基礎をしっかり固めていきたいですね」

社内では、資格取得のためにチームを組んで勉強していて、山口さんはそのリーダーも担当している。

日々大変なことも多いけれど、取材日の前日には初契約を経験したそう。これから一緒に家づくりをしていくのが、楽しみでしょうがないとうれしそうに話してくれました。

「お客様がどこに建てるか土地を決めたとき、普通はじゃあそこにしましょうで終わりなんです。でも銘建は、その土地が昔どんな場所だったのか調べて、あまりいい場所ではなさそうだとわかったらちゃんと伝えて、他の土地を提案するんです」

meiken08 「あとから『山口さんがいなかったら、あそこに家建てちゃってたよ』とか『そこまでしてくれるの、ここくらいだよ』と言われて。そういうとき本当に良かったと思います」

信頼は、きっとただイエスマンでいるだけでは得られない。

状況を見極めて、必要なときにはきちんとノーと言ったり、言葉にならない想いや考えを引き出していくような働き方が求められるように思いました。



「自分だったらどうしてもらうとうれしいだろうとか、常々考えています。みんなで話すときも、知識やスキルがどうというより、対応はどうだったのかが話題になることが多いんですよ」

そう話してくれたのは、山口さんと一緒にプランナーとして働く岡田さん。大学は経済学部で、まったく畑違いのところからこの世界に飛び込んだ。

meiken09 「入った当初は、どこか受け身な自分がいて。マニュアルもないし、思っていた以上に自分で学ばないといけないことが多くて苦労しました。でも逆に自分で考えてやればいいんだって切り替わったので、そこからはすごく楽しくなっていきましたね」

入社1年目、2年目からプランナーとしての仕事だけでなく、LisMのイベント企画や採用活動にも参加してきた。

「考えが足りていないときは、注意や指摘を受けるんですけど(笑) 自分が考えたことが形になるのがすごく楽しいんです」

「特に印象に残っているのは、夏祭りの企画から運営までをやったことです」

LisMをもっと地域の人たちに知ってもらうための、5日間の夏祭りを計画した。どんな催しを行うか、予算はどれくらいか、準備や当日のスケジュールはどうするか。

一つひとつ、わからないなりに調べたり、相談したりしながら企画をつくっていった。

「ただの屋台じゃなく、LisMらしさを失わないように。スーパーボールすくいじゃなくて、陶器でできた浮き球すくいにしたらお客様にも喜んでいただけて。逆にすごく考えたつもりだったけど、失敗した屋台もありましたね」

meiken10 発案者である岡田さんのもとには、準備や当日の運営中も次々と「これはどうしたらいい?」と質問が飛んでくる。

「先輩にも指示を出してお願いしないといけない。少しずつ全体を見ながら指示を出すことも覚えて、全部無事にやり終えたっていうのがすごくうれしかったです」

職種に縛られずに、いろいろなことを経験しているんですね。

「それぞれが専任としていることに、さらにアイディアを持ち寄ってより良いものをつくろうとしています。いつかは設計や現場監督も、家づくりに関わることを全部やってみたいです。そしたらもっと、お客様に安心して任せてもらえるようになると思うんです」

meiken11 いろんな経験ができるということは、裏を返せば一つのことだけをやっていればいいわけではないから、とても大変なことだと思う。

だけど二人とも自分のやっていることに納得しているから、なんだか健やかで楽しみながら働いている印象でした。

これからも、きっと暮らしに寄り添いながら柔軟に変化していく会社だと思います。そんな環境を想像して、ワクワクしてきたらぜひ仲間に加わってください。

(2016/8/3 並木仁美)