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心に残る時間、つくります

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

「結婚式だけでなく、卒業パーティや送別会などのカジュアルな立食の場でも『あなたにご縁があって、出会えてよかった』と人生の節目に想いや感謝をしっかりと伝え合う文化をつくりたいとこのサービスを立ち上げたんです」

これは株式会社アプト代表の遠藤さんの言葉です。

アプトは一言では言い表せない会社。ウエディングの会社でもイベント会社でもないし、飲食店とも言えない。

そんなアプトが生み出したのが、オリジナルのパーティクリエイションサービス『hacocoro』です。

12店舗ある貸切会場は、すべて内装もコンセプトも違う。それぞれに専属のプランナーが所属し、特別な日に限らないさまざまなパーティの企画から準備、当日の演出や店舗のマネジメントまでを一貫して手がけます。

apt01 「ゲストがこの会を開く理由はなんだろう?」と深く考え、一緒になってパーティに向き合うからこそ、手軽で記憶に残るパーティを提案し続けている。

今回は、このhacocoroで働くプランナーを募集します。

さまざまな領域を横断している会社だからこそ、できることの幅は広い。興味を持ったら、ぜひ読み進めてください。



池袋駅から歩いて5分ほど。大学のキャンパスにもほど近い店舗を訪ねました。

あらためて、代表の遠藤さんにアプト立ち上げの経緯を聞いてみる。

apt02 アプトは遠藤さんとプランナーの工藤さん、ツクルバの共同代表である村上さん、中村さんの4人が発起人になって立ち上げた会社だ。

はじまりは、2011年に池袋にオープンしたカフェ“A.P.T.lounnge”。

飲食店としての機能と、イベント用の貸切スペースとしての機能を備える場所だった。

「僕はもともとリクルートでゼクシィを担当していました。1年間仕事をしてみて、大手にいたから安心っていうわけでもないし、自分たちの未来は、他人に依存するんじゃなくて自分で歩んでいかないといけないねって村上と話していたんです」

とはいえ、当時遠藤さんは23歳。具体的にやりたいことが明確にはなっていないなか、まずは人が集まる場所を自分たちで手作りしてみようと思い立った。

なぜそんなふうに思ったのでしょうか?

「たとえばリクルートに入ったとき、同期は180人いて、ゼクシィに配属されたのは50人くらい。出会うことはできても、関係を維持していくのは結構難しくて。自分から前のめりにならないと『なんとなくそんな人もいたな』って流れていっちゃう。僕はそれがすごく嫌で」

「つながりをとどめておける場をつくりたかったんです」

apt03 料理人としての経験も、お店を経営した経験もなかった。立ち上げ当初は、アルバイト以下の給料で文字通り必死に働いたといいます。

「本当になんでもやりました。イベントでは音響操作や司会、友人のカメラマンを呼んで写真撮影をしたり、ゲームで使うパワーポイントも幹事さんの代わりにつくったり」

どれも普通の飲食店ではやらないようなことばかり。最終的には幹事の打ち上げに誘われるくらい、お客さんと深くコミュニケーションをとるようになった。

そのなかで生まれたのが、hacocoroの前身でもある365+というサービス。

仕組みはhacocoroと同じく、プランナーがパーティをプロデュースすることで、集まる機会と場所を提供するもの。

たとえば、新婦から新郎に手紙を読んでもらったり、ご両親からの手紙を動画で流したり。

apt04 サプライズの企画では、パーティをただ飲んで騒ぐだけの場にするのではなく、想いを伝えあうコミュニケーションが生まれる。そうすることで、もっと人に言葉で想いを伝える文化を日本にもつくりたいと考えた。

「そういう機会をつくることで、この選択はよかったんだと自分の人生にもけじめをつけていける。人生の豊かさにも違いが出てくるんじゃないかなと思ったんです」



「365+は魅力的なサービスだなと思いながら、もっと一般的に広く受け入れられるためにわかりやすく変換していく必要があると思ったのが最初の印象でした」

そう話すのは、遠藤さんの想いに共感して、さらにその想いが伝わるようhacocoroを一緒に育ててきたブランドマネージャーの小池さん。

apt05 具体的には、hacocoroになってどんなところが変わったのだろう。

「たとえば、会場内の内装や照明にも力を入れて、料理も可愛く。ウェブサイトもリニューアルして、細部の見せ方にもこだわりました」

365+のころよりも、会場内にあるものはすべて使ってより想いが伝わりやすい空間づくりをしている。

apt06 プランナーがクリエイターとしての誇りを持って働けるよう、社内の仕組みづくりにも取り組んできた。

「お互いにリスペクトもするし、厳しいことも言い合える関係をつくりたくて。月に一回全員で各会場の事例や出来事を共有する場や、毎週オンライン会議でやることを共有する場も設けています」

約25名の社員は、20代から30代の若手が中心。映像制作が得意、MCが得意など、異なる能力を持つメンバーが揃っている。

目指すのは、それぞれに違うスキルを持ちながら、同じ想いを持つ組織。

「そのために必要だと思うことは結構自由に発言して仕組みをつくっていけるので、面白いなと思いますね」

ここで小池さんの話を聞いていた、代表の遠藤さん。

「多様性は、起業当初にはなかった変化ですね」

「当初は僕のやり方が正だったんです。でも、働き方もいいパーティの価値観も、人それぞれにベストなものがある。自分とは違う価値観や能力を持った人で、強いチーム、強いサービスをつくりたいなと考えています」

apt07 これからは、どんどん管理されないチームにしていきたい、とのこと。

プランナーは、深夜までパーティに立ち会ったり、ゲストの都合に合わせて打ち合わせの日程を決めたりと、時間の融通が効きにくい。

もちろん、どうしようもない部分もあるけれど、アプトでは変則労働時間制を採用しているので、きちんと結果を出すことを前提に、勤務時間を自分で調整することができる。

おいしいものを食べたり、いい映画を見たり。プライベートで体験するインプットも、パフォーマンスに活かせる仕事。自分なりの働き方を見つけていけると思います。



実際にプランナーとして働く人にも話を聞いてみます。

赤坂にある店舗、Corusを担当する佐藤さん。人と接するのが大好きで、笑顔がとても素敵な方です。

apt08 なぜこの仕事を選んだのでしょう。

「もともとダンスをしていて、大学時代はイベントの幹事をやることも多かったんです。裏方でもいいのでイベントづくりに関わりたいなと思いました」

アルバイトからアプトで働くことになり、そのとき参加したパーティで行われたサプライズがとても衝撃的だったという。

「両親からの手紙の動画が流れて。それまでは、想いを改めて伝えるって恥ずかしいという思いもあったんです。でも映像を見ながら、新郎新婦様も、自分も思わず泣いてしまった。涙だけど、笑顔につながる涙というか。人の笑顔をつくる仕事って本当に素晴らしいなと思いました」

apt09 その後、すぐに正社員として働くことになった佐藤さん。店舗を担当するようになると、プランナーの仕事と店長業務の両立に、戸惑いがあったといいます。

「お店を運営する以上、売上管理もスタッフのマネジメントも必要です。でもお客さんに笑顔を届けたいっていうことと、売上がどう紐付いているのか最初はわからなくて」

なぜそんなに売上にこだわらなくてはいけないのか。遠藤さんに悩みを相談したという。

「遠藤から、売上はこれだけのお客さんを笑顔にできたという指標だと言ってもらって。責任者として自分がいる意味がわかったし、そこから売上を追うのが苦じゃなくなりました」

apt10 プランナーの仕事についても聞いてみます。

「プランニングをするときは、どうしてこの会を開こうと思ったのかを必ず聞きます。何かしら想いがあるからこそ、行動に移せると思うから」

たとえば、過去に担当した結婚式の二次会ではこんなことがあった。

新郎新婦に話を聞いているうちに、双方の友人に仲良くなってほしいと思うものの、会話が弾まないし、結局その場限りの付き合いで終わってしまう。それを解決するために、共通の趣味を持った人同士を集めて何かできないか、と相談を受けた。

佐藤さんは、そこから趣味が同じ人たちでチームをつくり、LINEを使ったゲームを提案したそう。

「LINEの連絡先を知ることで次の機会につながったり、趣味が一緒のチームで飲みに行って遊びの計画を立てたりすることができると思ったんです。実際に会のあとも交流が続いているんですよ」

apt11 一方で、なにもかもゲストに言われたことをそのままやればいい、というわけでもない。

より良いものを一緒につくりあげるために、ときにはしっかりと自分の気持ちを伝えることも。

「サプライズをやりたいという新郎さんが、用意をこちらに全て任せきりだったことがあって。新郎さんが、新婦さんのために選んだものを届ける、その過程が大切だと思うんですと少し強めにお伝えしました」

「新郎さんは『あのとき佐藤さんが言ってくれなかったら、ちゃんと考えなかった』と言ってくださって。相手が想いをぶつけてくれるぶん、こっちもちゃんと伝えようと思っています」

apt12 佐藤さんのように、発言の背景やなぜそれが求められているのか、自分の頭で考えて動くことが求められます。

プランナーは、結婚式の二次会や企業の送別会、学生の追いコンなど、さまざまなパーティを最低でも月10本、忙しいときは20本以上担当することもある。どれも、ゲストにとっては一生に一度のこと。

一緒につくりあげていくことが醍醐味である一方で、会を台無しにはできないという大きな責任が伴う仕事でもある。

いいパーティを作り続けていくために、アプトには売上などの数字だけでは測れない部分も評価する仕組みがあります。

お客さまアンケート結果の評価や、半年に1回プランニングアワードを実施し、プランナー同士がプランニング力を競うことも。

apt13 互いに切磋琢磨しながら成長しあえる環境があると思います。



最後に、遠藤さんからこんな話がありました。

「アプトは集まる人次第で、少しずつ形態を変える可能性があって。リアルな場の体験を通じて心ふるえるような体験をしてもらえるなら、何をやってもいいと思っています。まだ何をやるかわからないけど、自分のスキルを活かしたいっていう人も歓迎ですね」

なによりもここで働いている人たちの目指す世界観や価値観に共感できるかどうかが大切だと思う。もちろん共感だけでなく、タフさやそこにかける熱量も必要になってくるけれど。

これまでになかった空間やパーティをつくるこの仕事は、きっと新しい日本の文化や新しいサービス業の形を生み出すことにもつながっていく。

心が動いたら、ぜひ応募してみてください。

(2017/4/16 並木仁美)