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東京を照らす

※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。

人も、店も、まちも。

東京には、まだいろいろなものが眠っている。

当たり前のように働いているオフィス空間も、本当はもっといろんな選択肢があるのかもしれません。

洗練された東京のオフィス物件を紹介する「TOKYO WORKSPACE」というサイトがあります。

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賃料や築年数、設備など基本的なデータも載っているものの、ページの構成はあくまで写真と文章が中心。

客観的なデータだけでなく、その場所を訪ねた際の感覚や、どんな働き方ができそうか?というところまで想像が膨らむようなつくりになっています。

こうした文章や写真の撮影・執筆は、一人の担当者によるもの。さらに、物件を発掘するところから内見や契約の手続きまで、一貫して担うんだそうです。

つまり、不動産屋であり、ライターでありながら、カメラマンでもあるような仕事と言えます。

今回は物件の企画営業スタッフに加え、表参道・原宿エリアに焦点を当てたまちのメディア「OMOHARAREAL(オモハラリアル)」の編集ライターも募集します。

それほど人通りも多くない、平日の昼下がり。渋谷から原宿のほうへ、キャットストリートを歩いていく。かつて流れていた川の名残か、道はゆるやかにカーブを描いている。

渋谷駅から10分ほど歩き、たどり着いたビルの8階に運営会社であるCityLights Tokyoのオフィスがある。

「今年の1月末に移転してきたんですよ」

そう話すのは、代表の荒井さん。

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移転前のオフィスも、取材で2度訪ねたことがあった。

白い壁と無垢の床、あちこちに配置された緑が醸し出す心地よさは、その当時から引き継がれている。

「自分たちがいい環境で働けていないと、いいサービスは提供できないと思っているので。リビングみたいにくつろげて、仕事にも集中できるオフィスを意識していますね」

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TOKYO WORKSPACEで紹介している物件は、このオフィスのように暖かな雰囲気のものもあれば、躯体むき出しのガレージのような物件や、尖ったデザインのものまでさまざま。

どんな物件であっても必ず担当者が現地に足を運び、写真を撮り、文章を添えて紹介している。

「スタッフにはよく『お見合い写真を撮るつもりで』と言っています。それぐらい、一つひとつの空間に愛情を注いでもいいんじゃないかと」

掲載情報に問い合わせが来たら、担当者が内見案内や契約手続きまで一貫して担う。

さらに、成約後の物件も掲載しているのがTOKYO WORKSPACEの特徴のひとつ。ここにも荒井さんの愛情が表れている。

「不動産情報って、募集中のものしか価値がないみたいに扱われることが多いですよね。でもうちは、それがもったいないなと思っていて。たとえ空いていなくても『こんなオフィスがあるんだ』って見たくなるようなカタログのようにしたいんですよ」

いろんなオフィスを眺めていると、そこで働く自分の姿を想像したり、理想の働き方について考えはじめたり。

物件探しをしていなくても、なぜか自分を投影してしまうのが面白い。

それは、誰にとっても“働く”というテーマが身近であることの表れかもしれない。

「ゆくゆくは“働く”という切り口でメディアを持ちたいと思っています。企業をインタビューしたり、『どう生きるか、働くか?』っていうような対談もやりたいです」

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ほかにも、別荘物件を紹介する「休日不動産」というサイトや、会社のある表参道・原宿エリアのインフォメーションメディア「OMOHARAREAL」も運営しているCityLights Tokyo。

働くだけが人生ではないし、そもそも不動産はまちのなかに存在するものだ。

荒井さんは、オフィスにこだわることなく、人と不動産を取り巻くさまざまな側面に光を当ててきた。

「昨年からはじめた『OMOHARAREAL』も、外部のイベントやお店から声をかけていただく機会が増えて。コンテンツもだいぶ充実してきましたね」

今年の秋からは、オモハラエリアをもっと楽しむために、「+ A LITTLE “HAPPY”」というまちの会員カードを発行するような企画も立てている。

加盟店にカードを持っていくと、常連さんのような“ちょっとしたいいこと”を受けられるというもの。

「カードは今3人のイラストレーターさんにデザインしてもらっていて、1000枚ずつつくります。OMOHARAREALのマップや、いろいろな企画と連動させられるような展開になればいいなと。今も粛々と準備を進めているところです」

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面白そうなプロジェクトの話が続くなか、気に留まったのが、荒井さんがたまに使う「粛々と」という言葉。

柔軟でやわらかいイメージからすると、ドライな印象を受ける。

「サイトや働き方はカジュアルに見えるかもしれないけれど、対価をもらう仕事である以上、最大限のパフォーマンスを出さなきゃいけないと思っています。最後までやり切るというスタンスは前提に持っていてほしいです」

不動産の経験は必要なんでしょうか。

「経験があるに越したことはないですが、今働いているスタッフは必ずしも不動産経験者ではないです。ただ、もっと基本的なところで、責任感のハードルは高いかもしれません」

責任感のハードル。

「いただいたオーダーに対して、自社のオフィスを探している感覚を持てるか持てないか、かもしれませんね。ほかの会社のオフィスを探しているっていう感覚ではなく、いかに自分ごとにできるかどうか」

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もしも自分が働くなら?と、とことん考える。想像力が欠かせない仕事だと思う。

その上で、写真や文章のクオリティにもこだわる。

掲載前には必ず、荒井さんがすべての記事に目を通しているそう。

「掲載できるかどうかの感覚的なラインも、できるだけ丁寧に共有するようにしています。ただ、載せられるクオリティに達していなければ、完成後でも振り出しに戻しますよ(笑)」

その基準をマニュアル化することはできない。今回募集する企画営業のスタッフも、実践のなかで撮影やライティングを身につけていくことになると思う。

逆に言えば、決まり切ったことも基本的にない。その人の姿勢次第でいろんなチャンスがある環境とも言える。

「今は会社としてもいろいろ決定するタイミングで。4、5人の会社ですし、スタッフの人生も大きく左右されるので、常に意見は聞くように心がけています。同じ船に乗ってる感じというか、スタッフからも会社の中身は丸見えだと思いますね」

ちょうど動きつつあるプロジェクトのひとつが、TOKYO WORKSPACEの会員向けサイト。

会員登録をしてもらうことで、オススメの物件情報を提示したり、記事も物件のよさが端的に箇条書きになっていたり。

より目的性の高い利用者に向けたサービスを考えているという。

でもそれって、TOKYO WORKSPACEが大事にしてきた価値観とは少しずれるような気もします。効率的すぎるというか。

「お客さんとコミュニケーションをとり合うなかで、理想のオフィスを一緒に探っていくのが基本的なぼくらのスタイルです。それは良さでもありますが、一方で、とにかく自分で探したいという方もいるじゃないですか」

たしかに、明確なオフィス像を頭に描いて探す人もいますよね。

「ぼくらが自信を持って紹介できる物件しか載せない、という点は変わりません。一定のクオリティは守りつつ、さらにTOKYO WORKSPACEには載らない、載せられないような物件の情報も網羅して、自分で探せるような機会も提供していきたいと思っています」

“TOKYO WORKSPACEに載らない、載せられない物件”というのは、開発中のページを見せてもらうとその多さがよくわかる。赤が掲載中で、その他は未掲載のもの。

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さまざまな理由からTOKYO WORKSPACEには掲載できないものの、会員限定であれば公開できる物件がこれだけある。このなかに理想のオフィスが眠っているかもしれない。

今回募集する企画営業スタッフは、まずこうした物件を掘り起こして紹介するところから経験していくことになるという。

先輩にあたるのは、日本仕事百貨経由で入社したおふたり。

まずは入社4年目になる諏訪部さんに話を聞いた。

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大学時代から、建物めがけて全国各地に旅行にいくほどの建築好きだったという諏訪部さん。

物件撮影に対するハードルは低かったものの、写真の撮り方は大きく変わったという。

「建物、空間を撮影する際には、水平垂直をかなり意識するようになりましたね。それまではめちゃくちゃな角度から撮るのが好きだったので」

かなり細かな調整が必要そうですね。

「一物件に対して、15〜20分の間に百枚とか普通に撮りますね。ちょっと角度を変えるだけで空間の見え方ってかなり変わるので、ミリ単位で動かしながら撮影します」

「照明ひとつとっても、点けるか点けないか、どちらを向いているかにもこだわりますし。荒井のチェック、指摘を受けて学んでいく感じですね」

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それに加えて文章のチェックもあるし、物件の契約までが企画営業の仕事。

売り上げのノルマはないものの、かなりの業務量になると思う。

「ライターさんに近い仕事もしながら、かたや写真家さんだし、不動産屋でもある。しかも、ある程度経ったら完全にひとりで動くことになります」

「いろいろマルチに興味を持てる人のほうがいいかもしれないです」

そう話すのは、入社して2年目の津久井さん。

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大手ハウスメーカーの営業にはじまり、社員3名のITベンチャーや外資系のスポーツメーカーなど、さまざまな企業を渡り歩いてきた方。

「ある程度芯は持ちつつ、この会社での基準も受け入れられる余地がある人、というか。求められるクオリティは高くなるので、撮影や執筆、不動産や建築など、何かしらの得意分野や接点はあったほうが馴染みやすいかもしれません」

津久井さん自身も、いろんな業界で働いてきたからこそ、その会社ごとに合ったオフィスが提案しやすいそう。

異業種での経験も、思わぬ形で活きるかもしれない。

「まったく同じ物件って、ないですよね。間取りも立地も光の入り方も違う。その都度のトライ&エラーを繰り返しながら、自分なりに法則みたいなものを見つけていく過程が大変でもあり、面白いところかなと」

「最初こそ手探りでしたけど、1年半経ってお客さんや物件のオーナーさんとも信頼関係が築けてきて。その積み上げがあると、一歩踏み込んだご提案もできるようになってきた感覚があります」

オフィスのオープニングイベントに招待されたり、また次の移転時に声をかけてもらえたり。契約後に関係が続いていくこともしばしば。

「このオフィスの感じとか、一見ゆるく働いてるように見えつつ、実際はシビアな部分もあります。表面的なことよりは、『不動産や建物が好き』っていう本質的なところで見てもらえるといいかなっていうのはありますね」

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東京に眠っているオフィスはまだまだある。そこに光を当てて、人とつなげ、まちの灯りを増やしていくようなこの仕事はきっと面白いと思います。

建築・不動産好きでマルチに自分の力を活かしたい方は、ぜひ応募してください。

(2017/10/5 中川晃輔)

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