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工事は現場で起こっている

※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。

いつも机上でばかり考えていたら、なんとなく物足りないと思うのは自分だけでしょうか。

やはり現場に立ってみるからこそ、わかることがあるし、仕事は面白くなる。

一つひとつの現場に向き合いながら工夫を重ねて働く人たちが、株式会社システムリバースにはいました。

システムリバースは、東京・江戸川区葛西と宮城・仙台にオフィスを構え、学校・保育園や公園など主に公共施設の補修・改修工事を手がける会社です。

「公共施設の補修」という言葉だけでは、一見地味に聞こえるかもしれません。けれどシステムリバースでは、従来のやり方ではこぼれ落ちてしまっていたニーズや困りごとを解決しようと、技術や素材を活かした工法を編み出しています。

代表の後藤さんは、アパレル業界からやってきて、この会社を立ち上げました。

「ある意味、業界で当たり前になっていた理論をひっくり返して、何かいい方法があるんじゃないかと考え、提案してきた。ここでは素人でもやる気のある人なら充分活躍できると思う」

今回は、仙台支店のセールスエンジニアとして営業から施工まで担う人を募集します。

 
東京から新幹線で仙台へ。電車を乗り継ぎ、北仙台駅で降りる。そこから歩いて10分ほどのところに、システムリバース仙台支店はあった。

マンションの1室のようなオフィスに、靴を脱いでおじゃまする。

「仙台は寒いでしょう?この季節、こっちはせり鍋がうまいんだよ」

そんな会話で迎えてくれたのが、代表の後藤悟さん。冗談を交えながら話してくれる快活な方。

普段は東京の本社にいるけれど、この日は仙台で話を伺った。

後藤さんはファッションデザイナーを経て、ゼロから建設業界に飛び込んだ。

この事業をはじめたきっかけは、建設会社に勤める知人を通してメタクリル樹脂(以下、MMA)という素材に出会ったこと。

MMAには、早く固まる・長持ちする・寒さに強いといった特徴がある。そうした点はセメントやモルタルよりも優れていた。また、アルカリや酸にも強く、多彩なニーズに対応できるのもメリットになっている。

航空機の防風ガラス、医療用の接着剤などに利用されていたけれど建築業界では馴染みのない素材だったMMAに、後藤さんは建築の補修材としての可能性を見出した。

「うちは公共機関の公園や学校だとかの補修をやってる。でも、この業界はそもそもリニューアルやリメイクをしようという発想がない。たとえば公園なんてドン!とつくるけど、壊れたら全部ぶっ壊してまた新しいものをつくる」

「だけど、自治体によっては予算が少ないところもあって。とくに東北のほうは震災後、予算は減るし。だからうちが東京で培った技術と発想をこっちでも活かして貢献できればなと思っているところ」

システムリバースは、MMAの特性を活かしたリニューアル・リメイク・リフレッシュ工事の施工を軸として多種多様な工法を提案する会社。

たとえば、以前に補修した公園の壁は、何度余震がきても未だに崩れていないそう。強度も高く長持ちする素材でありながら安価なこと、且つ部分的に補修することで価格も抑えられるから、あちこちから声がかかりはじめているのだという。

「宮城県内の公園の擁壁が3.11で崩れたとき、ほかの業者だったら全面工事で莫大な費用がかかるところを、うちは低予算で直した。というのも、これ以上崩れず長持ちさせることを最優先にしているから」

「一般的にはこれを全部撤去してまた新しくつくろうとするわけだよ。だから費用が高い。けれどうちは、数万円単位から工事をしていて。復興需要も落ち着いたし、そろそろ既存のものをしっかりメンテナンスしていくことに目が向きはじめたから、いよいようちの出番だと」

東京で培ってきた技術を宮城に広め、ゆくゆくは東北全体に貢献したい。そんな思いが後藤さんにあるのは、後藤さんが宮城県出身だったからだ。

この先、東京から宮城へ住まいを移し、より力を入れようとしている。

けれども、広まっていくにはまだまだ時間がかかるという。

「東京もはじめはそうだった。けど、決まりきったやり方のなかだけで『解決できない』と判断するんじゃなくて、従来の工法に疑問を持ってひっくり返してきた」

「僕は大きい工事は嫌いでね(笑)」と、茶目っ気をみせて話す後藤さん。

依頼してくれたお客さんの気持ちや自分が大事にしたいと思うことに対して、まっすぐな人のように思う。

「今の時代、良い技術や材料なんて世界中にいくらでもある。そういうものを使って、時代に合ったやり方を考える。公共施設という場に新しい方法を提供することで、自治体や地域で暮らす人たちに貢献できるんじゃないかな」

 
ここで、仙台支店での施工事例を見せてもらう。

一口に公園といっても、水飲み場に砂場の枠、トイレ、遊具など対象もさまざま。

続いて話を伺った支店長の佐藤さんは、こう話す。

「まるごとつくり変えてしまうのではなく、最適な方法で部分を直す。そうすることで総合的に長持ちさせる方法を提案する」

「細かい仕事だけど、そうやってお客さんの困りごとを解決していくのが、私たちの主要な仕事であり、武器なんです。一つひとつ最適な方法を考えていきます」

システムリバースでは、仕事終わりに何か良い工法がないかとあれこれ話し合うことも日常になっているそう。勤務中も、東京本社と仙台支店とで中継をつないで、月に1〜2回、今までの工法を見直した反省点など情報を共有する。

そうやってコミュニケーションを図ることで、自分たちの引き出しを増やしている。

ここで佐藤さんが、最近の打ち合わせの様子を話してくれた。

「先日ゴミ処理場から相談があって。粗大ごみを処理するのに、トラックから床に物を落として処理用の穴に入れる際、落としたときの衝撃が加わるし、そのあとショベルカーのような鉄製機械で落ちたゴミを押して移動させるから、穴の床がすり減ってしまうと。なんとか長持ちさせる方法はないか?と、社長を含め話し合いました」

高い強度のMMAでも、耐えるのはむずかしそう。ほかに丈夫な素材がないか、佐藤さんは調べた。

「セラミックをMMAに混入させる方法を思いついたんです。ご提案したところ、その方法でやってみることになりました。今は、床がすり減らないために、セラミックの粒子の大きさは3〜10mmのどれが適切か、研究しているところですね」

「そんなふうに、いままで蓄積してきたことと新しい可能性を組み合わせて、コンビネーションで提案するんです」

佐藤さん曰く、「新しい提案の具現化」だとか。

ちゃんと長持ちするという結果も出ているから、次の依頼にもつながっている。公園とはかけ離れたゴミ処理場という施設から相談があったのも、きっとシステムリバースなら何とかしてくれるという思いがあったから。

その思いに応えるためにも、道具や知識を使いこなせなくてはいけない。身につけていくことはたくさんあると思う。

 
スタッフ一人ひとりの経験値を向上させていく方法として、システムリバースでは多くのスタッフが施工と営業の役割を兼ねている。

いきなり2つの役割を担うのは大変そう。

でも必要以上に心配することはないかもしれない。なぜなら、次に話を伺った田中さんはまったくの未経験からこの仕事をはじめた方。

以前は、自家焙煎のコーヒー豆を販売する仕事をしていた。

「豆を挽いたり、ちょっとしたデザインをするのが好きだったんです。ただ、娘が小学校に入学するタイミングで転職を考えて。ものづくりに興味があったのと、仙台での募集ということで、面白そうだなと思って応募しました」

システムリバースに入社したのは、2015年。入ってみてどうでしたか?

「扱う道具や材料の名前、段取りもわからないところからだったので、覚えることはたくさんあって。大変でしたね」

はじめのうちは、先輩と一緒に現場に同行して、材料の特徴や掃除の仕方などを見よう見まねで覚えるところからスタート。少しずつ、いろいろな経験を積んでいった。

たとえば、養生作業。工事前の準備作業とはいえ、事故が起きてしまう可能性もあるから大事な作業になるのだそう。

営業に行くときには、自分でつくった資料を持って出かける。長居して話すというよりも、資料を見てもらって、工法をお知らせするという感じなんだそう。

依頼が来たら現場に向かい、状況を判断。それから見積もりも作成する。

「案件によって、壊れている度合いも違えば、施工方法も変わってくる。状況判断力が求められます」

「それにすべての仕事が関連しているんです。たとえば、どれくらいの日数がかかるのか、材料はどれくらいの量を使うのか分からなければ、見積もりだってつくれない」

はじめはすべてが分からない。けれど、施工も営業も担当することで、点と点がつながっていくように理解は深まっていくと思う。

そうやってすべてを理解できるようになれば、お客さんの信頼も得ることができるはず。

「お客さんに説明するときに自分が施工を担当したからこそ、伝えられる言葉がある。お客さんもわかりやすいようですよ」

ただ、まだまだ認知度は低い。

仙台支店では、新しいお客さんからご依頼いただくのは飛び込みの営業がほとんど。さらにそこから信頼関係を築くまで時間もかかる。

何度も足を運びながら、同時に施工の仕事も進めなければいけない。うまく時間をつくっていくことは大切なこと。

「大変なことは多いです。その分、お客さんから依頼をいただいて、施工が終わってから喜んでもらえたときは一番うれしいですね」

田中さんが仕事をしていて意識していることを尋ねると、こんな答えが返ってきた。

「お客さんからただ単に依頼をもらってこなして…だと毎日同じことの繰り返しだと思うので。新しい工法とか材料を考えながらやっていくことが、今後の私の課題ですね。それに、そういうことをスタッフそれぞれがやっていくのが、この会社なんだと思います」

「1年あれば誰でもこの仕事に慣れると思います。新しいことを並行して考えていくのを楽しめる人ならいいんじゃないかな」

田中さんの話を聞いて、「田中はもうマイスターだもんな!いや、オンリーワンか!」と代表の後藤さん。

和気藹々とした雰囲気もこの会社の特徴だと思う。

一緒に切磋琢磨しながら、会社全体が成長しているようです。きっと今日も新しい現場に向き合いながら働いているように思います。

(11/21取材 後藤響子)

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