求人 NEW

挑戦は循環する

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

人生の節目って、何度かやってくると思います。

短い期間にたくさんのことを考えたり、大きな挫折を味わったり、飛び上がるほどうれしかったり。

そして思い返せば、そこにはいつも“挑戦”が伴っていたような気もします。

自らの責任のもとにチャレンジした経験こそ、後から振り返ったときに節目だったと感じられるのかもしれません。

今回紹介するのは、立ち上げから20年を迎えたインテリアブランド「MOMO natural(モモ ナチュラル)」。

時代のファッションリーダーであるよりも、永遠のスタンダードメーカーでありたい。そんな想いを込め、無垢材を使ったシンプルでやさしい家具をつくり続けてきたブランドです。

今、全国に構えた10の直営店では、20代の若手スタッフが活躍しています。今回は、その一員に加わる販売スタッフの募集です。

勤務地は全国のいずれかの店舗。店頭での接客・販売以外にも、店内のレイアウトを考えたり、デザインに携わったりと、一人ひとりが自分の得意を活かして挑戦できる場だと思います。


訪ねたのは、東京・自由が丘のお店。ガラス張りの建物の二階に、無垢材と白を基調とした気持ちのいい空間が広がっている。

「これらの内装は、スタッフみんなでつくっていくんですよ」

そう教えてくれたのは、関東エリアマネージャーの毛利さん。全国の店長のリーダー的な役割を担う方だ。

新しい店舗ができるたびに、全国からスタッフが集まってDIY。現場で誰よりも機敏な動きを見せるのは、社長の脇さんなんだそう。

「会社説明会にしても、テーブルやソファーを会場まで持って行って、セットして。ひどいときは床までつくりますよ(笑)」

そこまでする会社はなかなかないと思う。

MOMO naturalでは、家具や雑貨の製造・販売に加えて、内装や什器のデザインや施工なども手がける。できることのバリエーションを少しずつ増やしてきた結果、ひとつの空間をトータルでつくれるような体制ができているという。

なぜそれほどいろんなことができるのだろう。

「うちは若い人間も多いので、人の成長なくして会社の成長がないというのは、切実なところで。若手のうちからいろんなことに挑戦しやすい環境にあるのかなと思います」

社長の脇さんを筆頭に、世代に関係なく挑戦するスタンスが会社の幅を広げてきた。

毛利さん自身、さまざまな提案をし、実践してきた経験が今につながっているそうだ。

「大学4年のとき、福岡店のオープニングスタッフとしてアルバイトで入って。働きはじめて2年目ぐらいの年に、福岡のまちをぶらぶら歩いてたら、催事ができそうないい場所を見つけたんです」

そこでポップアップストアを提案すると、レイアウトから運営に至るまで、ほとんどすべてを任せてもらえたんだそう。

さらに、この話には続きがある。

「ポップアップストアが終わったあと、開催場所のビルからお誘いをいただいて。お店を移転することになったんです。その移転の判断に関しても、完全に任せてもらって」

「一度決めたあとに躊躇して、社長の脇さんに『もう少し考えてもいいですか』と言ったら、すごく怒られましたね(笑)。リーダーが一度決めたことを覆すんじゃない!って。そこで気持ちが入りましたし、自分で決めたことに責任を持つというスタンスが表れているエピソードだと思います」

裁量をもつということは、それだけ責任も伴うということ。

入社した年には、2泊3日で岡山の工場を必ず訪ねるという。実際の生産ラインのなかに入って、手仕事を経験する。

「ほとんどの製品は岡山の工場でつくっているので、そこを知ることはとても大事なんです。うちのスタッフはみんな、自社の家具に関しては詳しいですね」

HPでは、スタッフさんの自宅コーディネートも発信している。

自社製造の家具ばかりなので、統一感があって揃えたくなるし、何よりスタッフさん自身がMOMO naturalのファンであることが伝わってくる。

「ぼくはもともと、そこまで家具が好きだったわけじゃないんです。でも、知れば知るほど好きになるポイントが出てきて。それをお客さまにどう伝えるかという試行錯誤が、ぼくらの仕事の醍醐味じゃないかな」


続いて、吉祥寺店スタッフの岡田さんにも話を聞いた。

デザイン系の大学に入り、2Dや3D、メディアやポスターなどを幅広く学んだ岡田さん。

就職もできる限り幅広く学べるところを探し、まちの家具屋さんやメーカーの社長の話を聞きに行くなかで、MOMO naturalの名前を耳にするように。

「それで、説明会に行きました。岡山に工場があって、デザインやプレス、流通とか海外の輸入管理も全部自社でやっていて、全国に10の店舗がある。きっとここに入ればいろんな人とつながりが持てて、学べるなと思って」

「面接で、『どこまでできるんでしょうか』って聞いたんです。そしたら、『なんでもできるよ』と言われて。実際、入ってからもかなりいろんなことをやらせてもらっています」

経験を活かし、家具の取っ手をデザインしたり、年末の福袋の企画や商品の撮影、店内のレイアウトは入った初日から意見が取り入れられたそう。

なかでも印象的だったと話してくれたのが、12年続いた吉祥寺の路面店を移転するときのこと。支えてくれた地元の方に感謝を込めて、期間限定のセールを開催することになり、岡田さんはそのリーダーを任された。

「メンバーも同期入社の子を集めて、売り上げの目標や対策、配送の梱包・手配やディスプレイとか、ポスターをつくるのも全部一括でやりました」

無事に目標も達成し、とてもいい経験になったそう。

そしてその後も、吉祥寺店で働くなかで得た気づきを店舗に活かし続けている。

たとえば、店内のディスプレイについて。

「木製のおままごとセットがあるんですが、移転してから売れ行きがよくなくて」

ビルの2階上はキッズフロア。店の前を通る子連れのお客さんは明らかに多いのに、なぜか売上が落ちている。

そこで岡田さんは、おままごとセットの下にオリジナルのラグを敷き、子ども用の小さなソファとともに店頭に並べて、遊べるコーナーを設けた。

「そうしたら、Instagramに投稿していただいているのか、お子さんが遊んでいる様子を写真に撮る方が増えて。売り上げも倍以上に増えたんです。最近はプレゼント用に買っていかれる方も増えていますね」

「根拠のある提案であれば、柔軟に受け入れてもらえる環境です。あとは、変えて終わらず、本当に結果が出ているのかという数字まで追う。もしダメなら、何が原因なのか、責任を持って考える。そこまで含めて自分でできるのは大きいことかなと思います」

大変だな、とは感じませんか?

「大変なことと成長できることって、表裏一体じゃないですか。そもそもいろんなことがやりたいと言って入って、実際にやらせてもらって。成長の実感があるので、あまり大変と感じていないのかもしれません」

それに、入社一年目のスタッフには先輩がつき、それぞれの課題を見つけながら一緒に対処していくパートナー体制をとっている。

岡田さん自身も、販売の経験がなかったために最初は商品が売れなくて苦労したものの、パートナーの先輩とともに課題と向き合ったことで少しずつ解消していけたという。

「課題にちゃんと気づける人と一緒に働きたいです。課題点を見極めて対策を打っていける人。常に責任はあるけれど、チャレンジできることは多い会社だと思います」


「吸収すべきものが多すぎて、時間が足りないぐらいです(笑)」

そう話すのは、入社4年目の遠藤さん。みなとみらい店の店長を務めている。

「入った年からカタログの撮影をやらせてもらったり、2年目から副店長になったり。成長できるポイントがたくさんあります」

毛利さんいわく、一番大変だけれど楽しいのが店長の仕事だそう。

お店ごとの売り上げノルマや対策、スタッフの教育に関しても、基本的には各店長に委ねられている。社内の制度やシステムも、現場の声を吸い上げて常に再構築を重ねているから、難しい判断を迫られるときもある。

「ただ、ひとりで抱え込まなくていいんです。全国に10店舗あるので、お互いに課題点を共有することができるし、それぞれ違った解決策を見出していたりもする。身近に相談できる存在が多いのは魅力ですね」

社長の脇さんも、悩みを相談しやすいフランクな方だという。

「わたし、説明会のときに“ないものをつくる”っていう言葉がすごく響いて。前職はデパートのサービスカウンターで働いていたんですけど、お客さまの要望を受けて形にするのって、思ったより難しくて」

「この会社に入って、たとえば食器棚のなかにゴミ箱の収納を設けたいっていう要望を受けて商品化したり。本当に形にできるんだ、と思ったときに、わたしのやりたかったことが全部つながったんです」

丁寧に、自分がいいと思えるものやサービスを届けること。

仕事が自分の成長につながること。

そして、生活に関わるインテリアだからこそ、お客さんとの接点が多いことも遠藤さんには合っていたという。

「家具を買い足しにいらっしゃったりとか、使っているなかでのお悩みを受け取れたりとか。もしかしたら、自分に会いに来てくれるかもしれない。そんな関係が築けたらうれしいなと思ったんですよ」

MOMO naturalには、お客さまセンターのようなものがない。そのため、店頭に立つ一人ひとりがまさしくお店の看板になる。

それに、家具を一式購入するようなファミリー層だけでなく、お気に入りを少しずつ買い足していく若い世代のお客さんもいる。

“時代のファッションリーダーであるよりも、永遠のスタンダードメーカーでありたい”という想いは、接客や家具のこだわりとともに、価格帯にもさりげなく表れているのかもしれない。

今回募集する人は、販売スタッフとして現場を経験しながら、ゆくゆくは店長・幹部候補としてマネジメントを担っていくような人を想定しているという。

遠藤さんは、どんな人と働きたいですか。

「わたしたちがつくりあげてきたものは、たしかにあります。でも、何かしら新しいエッセンスは必要で。いろんな考え方を持った方に来ていただいて、MOMO naturalの新しい価値につながるものを一緒につくっていきたいですね」

なんでも好きなようにできる、というわけではありません。

けれども、このブランドが築いてきた世界観に自分の色を重ねて、できることの幅は本当に広いと感じました。

家具や空間の設計・デザイン、食やファッション、芸術に関わるような新業態など。提案次第で実現していく可能性は十分にある。

失敗を恐れず挑戦したい人には、とても面白い環境だと思います。

(2017/11/13 取材 中川晃輔)

おすすめの記事