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贈りものをするように
相手を想い続ける
土屋鞄のランドセル

※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。

ランドセルって、どういうものだろう。

一生にひとつしか使わないもの。

お父さんやお母さん、おじいちゃんやおばあちゃん、家族が大切に選んだ贈りもの。

そんなランドセルを職人の手によってつくり上げ、一つひとつ丁寧に届けているのが、土屋鞄製造所。

現在はランドセルだけでなく、大人向けの革鞄や小物も展開していて、企画・製造・販売までを自社で行っています。

今ランドセルは、入学する1年前に予約をするのが当たり前になっているそう。特に工房で職人の手によってつくられるランドセルを求める人が増えているという。

そのため一番の繁忙期は、次の年のランドセル販売がはじまる4月から5月末あたりにかけて。土屋鞄でも、その時期に一番のピークを迎える。

今回は3月から5月末までの間、店頭での接客、販売を手伝ってくれるアルバイトを募集します。

働く場所は、全国各地にあるランドセルを扱う店舗。

短期スタッフの募集ではあるけど、長期スタッフや将来的に社員として働きたいという人も歓迎しているとのこと。

大切な贈りもの選びのお手伝いをする。そして思い出の空間を一緒につくりあげていく。そんなことに興味がわいた人は、ぜひ読んでみてください。



東京・中目黒。

駅を降り、目黒川沿いを歩く。

川沿いの道はゆったりとした時間が流れ、立ち並ぶ冬枯れの桜を横目に、人が行き交っている。きっと春になると、たくさんの人で賑わうのだろう。

10分ほど歩いた目黒川沿いに、童具店・中目黒はあった。

中に入ると広々とした空間が広がり、川に面した大きなガラス窓からは気持ちのいい光が入っている。壁にはランドセルが並んでおり、背負っていたときの懐かしい記憶が思わずよみがえってしまった。

最初にお話を聞いたのは、童具店・中目黒でパートとして働く清水さん。

土屋鞄を知ったきっかけは、友人がお子さんに土屋鞄のヌメ革のランドセルを買っていたことだったという。

「そのヌメ革のランドセルがすごく素敵で。私はまだ子どもがいなかったんですけど、子どもができたら絶対あれが良いなって思ったんです」

ランドセルと言えば、赤か黒。今はもう少したくさんの色があるのかもしれないけど、そのランドセルは上品な茶色をしていてめずらしかった。

「『なにあれ?なにあの色?』と思って(笑)。しかもすごく美しいなと思ったんです。大人っぽいというか、『これ子どもが持つの?』っていう感じ」

「今まで持っていた私の常識と全然違う。こんなランドセルあるんだって、すごくびっくりしました」

息子が生まれ、その子が小学校に上がる前に、清水さんはこの中目黒のお店でヌメ革のランドセルを購入した。

「当時、ランドセルが何かもまだピンと来てなかったみたいで。でも背負ったらすごくうれしそうにして『このまま持って帰れるの?』と、うきうきしている感じだったんです」

「ただ、注文の受付は数ヶ月後から。それに注文しても出来上がるのはまだ先だよっていう話をしました」

そのときは自分がこの場所で働くとは思ってもいなかった。

子どもが小学校に上がり、自分の時間が増えたのをきっかけに、働くことを考えはじめた清水さん。

数ある選択肢のなかで、どうして土屋鞄を選んだのだろうか。

「以前は販売の仕事を長くやっていたんです。人と話すのも好きで。ただブランクがすごく長かった。それを埋められるような自分の強みってなんだろうと考えたんです」

そこで思いついたのは、子育て経験があるということ。それに土屋鞄のヌメ革のランドセルを子どもが使っていることだった。

「ここなら、自分の実体験も接客に生かせるかなと思って応募しました」

働いてみてどうでしたか?

「そうですね…。ランドセルって、一生に一度の買い物じゃないですか」

一生に一度の買い物。

「ランドセル選びって家族の大切な行事だし、子どもの成長を感じられる節目でもあると思っていて。そのお手伝いができるのは素敵なことだと感じています」

「甥っ子や姪っ子のランドセルを一緒に選んでいるような感覚で、つい気持ちが入ってしまうんですよ(笑)。でもここではその気持ちが必要とされているように思うんです」

おなかに赤ちゃんがいるときからランドセルの下見に来たり、子どもが卒業するタイミングでペンケースを購入したり。ランドセルがきっかけで大人向けの革製品につながっていくこともあるそう。

名刺入れを購入しに訪れた新社会人が、「実は自分が使っていたランドセルも、土屋鞄のものなんですよ」と話してくれることも。

どうしてそんな長く続く関係が生まれるのだろうか。

すると清水さん。

「職人さんが長く使える丈夫なものをつくっているのはもちろんですが、販売する私たちもお客さまに長く使ってほしいという気持ちで接しているので」

「売るという瞬間的なことよりも、もっと先のことを考えているというか。たとえば、お子さまが6年生になったときを想像して、『好みは変わるかな?背が伸びてランドセルが小さく見えるのかな?』なんて、ご家族のみなさんと話すこともよくあって」

「そうやって話してるとき、お客さまはとても楽しそうなんですよ」と、笑顔で話す清水さん。

販売するだけじゃなく、その後の未来のこともお客さまと一緒に想像する。



パートスタッフであっても、こんなに豊かな思いを持って働いているのはどうしてなのだろう。

社員としてランドセルのお店を取りまとめている飯野さんが話してくれた。

「職人が心を込めてランドセルをつくっているというのが大きいと思います。あとは人として思いやりを持ちつつ、誰かのために自分ができることを意識して考えているからでしょうか」

飯野さんはもともと靴の販売に関わる仕事をしていたそう。販売をするなかで、もっと一人ひとりに寄り添った靴を自分でつくってみたいと思うようになり、靴づくりの勉強をしてつくり手としても働いた。

「販売員とつくり手、どちらも経験するうちに、自分はものづくりを伝えていく仕事がしたいと思うようになったんです」

「ものづくりの会社のなかでも、土屋鞄は製造から販売だけじゃなくウェブや販促物の制作などもすべてやっていて。伝えることに注力しているところが魅力的でした」

入社してみてどうでしたか?

「みんながのびのびと自分の言葉でお客さまに伝えていて。でもそこには統一感があるというか、同じ方向を向いているというか。そういうのが、『あぁ、いいな』って」

どうしてみんなが同じ方向を向けるのだろう。

すると隣で話を聞いていた清水さんが答えてくれた。

「土屋鞄の特徴は、人の手で生まれて、だれかがそれを手にした後のストーリーを常に想像しながらものづくりをしていることかなと、私は考えていて」

「自分の身近な人にランドセルを贈るように職人はものをつくるし、私たちもその意識を持ってお客さまに伝えているから、同じ方向に向かっていけるのだと思います」

人の手から人の手へ、長く使える製品を。そして思い出に残るランドセル選びを。

そこまで考えているからこそ、土屋鞄に求められる質も高くなる。

「まずは、お子さまが元気いっぱいに6年間使える丈夫さと、大切な贈りものに選んでいただける品質。そしてお客さまがお店であたたかさを感じてくれるような空間をつくることが大切です」

今回採用する人は、4月からはじまる繁忙期に向けて、店頭で働きながらお店に慣れていく。

もしかしたら、「知識がないから難しそう」「自分にできるのだろうか」と不安に思う人もいるかもしれない。

すると、今度は飯野さん。

「お客さまからの相談を受けとめてきちんと応えられるように、はじめは覚えることも必要になってきます。でも私たちがしっかり伝えるし、分かりやすく学べる資料もあるので。もちろんスタッフがフォローします」

「だんだん知識が増えてお客さまにアドバイスできるようになると、お客さまとの距離がもっと近くなって楽しいと思いますよ」

最初は知識がなくても、できることからはじめてみる。たとえば、笑顔でお客さんに挨拶する、そしてお客さんにとって居心地のいい空間をつくる。そうしたことも大切な役割。

それは4月から本格的にはじまる繁忙期に入っても変わらない。ランドセルのシーズンになると店内がかなり混み合ってしまい、一対一の対応が難しくなることもあるという。

「時間をかけることが丁寧さや満足につながるとは考えていなくて。その場その場で判断をして、お客さまそれぞれが必要としている言葉や対応を見つけることが大切です」

忙しいときだからこそ、さりげない気配りも欠かせない。たとえば、最後に一言声をかけるだけでも、お客さんに思いは伝わる。

「お待たせしてしまっているときも、がんばってねと言ってくださるお客さんもいます。スタッフに対してだけじゃなく、お客さま同士でもコミュニケーションが生まれていることもあって」

長時間並んでいた隣のお父さん同士が仲良くなることもあるし、ランドセルの説明をしているときに隣にいたお客さんが「うちの娘がこの色なんですよ」と話しかけてくれることも。

お客さん同士の会話が生まれているのも、土屋鞄ならではだと思う。

「お客さまが土屋鞄を語ってくれるんですよ。うちのときはこうだったよっていう話がお客さまの間で生まれていて。だからスタッフもお客さまも一体感みたいなものがありますね」



最後に飯野さんはこんなふうに話してくれました。

「毎年この時期だけスタッフとして来てくれる人もいて。お子さまがランドセルを使ってくれている主婦の方や、土屋鞄のものづくりに興味がある方、将来的に子どもと接する仕事を考えている学生さん、本当にいろんな人がいます」

「ランドセルを通して生まれるストーリーにワクワクして、あったかい気持ちを感じる。そんな方と一緒にランドセルを届けたいですね」

職人もスタッフもお客さんも、みんなが“贈りもの”をするように相手を想っている。

そんな空間を共有できるのが、土屋鞄の魅力なのかもしれません。

(2018/12/3取材 稲本琢仙)

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