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生活収納家具が生む
心地よい暮らしのデザイン

暮らしに合う家具ってどういうものだろう。

たとえばどんなに質やデザインがよくても、海外ブランドの家具が自分の暮らしに合うかはまた別の話。

本棚の横に、本や資料をさっと確認できるカウンターがあったらいい。家電のコードがすっきりまとまっていたら掃除も楽だな。

些細なことかもしれないけれど、ほしいところにほしいものがあって、暮らしに馴染んでいること。そんなことから心地よい暮らしが始まると思います。

大谷産業株式会社は “生活収納家具”専門のメーカーです。

和歌山の本社と工場を拠点に、東京・銀座と大阪・御堂筋で直営店『GALLERY収納』を展開しています。

商品の特徴は、暮らしに基づき、実際の使いやすさにとことんこだわってデザインしているということ。

今回は家具を通して暮らしをデザインしていく、収納プランナーを募集します。

経験は問いません。ホテルスタッフやSE、パン屋さんなど、さまざまな経歴を持つスタッフが活躍しています。

今は、これまで外注していたカタログやwebページ、お客さんに見せる資料のレイアウトなどを、社内でより良い形に企画・デザインできたらと考えているところだそう。

デザイン事務所などで実務経験がある人に力を発揮してもらえたら特にうれしいそうです。



東銀座駅のA1出口を出たら、『GALLERY収納』銀座店はもう目と鼻の先。

扉を開けると、まず目に入るのはカウンターキッチン。奥には畳のソファと机を組み合わせた不思議な家具も。

室内には天井につながる壁がほとんどなく、家具だけで空間が仕切られている。

壁ほどの圧迫感は感じないし、きちんと目隠しもされている。なんだか落ち着く空間だ。

あたりを見回していると、代表の大谷さんが「こんにちは。今日はよろしくね」と声をかけてくれた。

大谷産業はもともと、学習机や裁縫台といった家具をつくる製造卸メーカーだった。

業界のなかでもいち早く最新の生産システムを導入し、お客さんの要望に細やかに応えられるセミオーダー家具を展開。

高品質でありながら価格を抑えられ、造作家具のように部屋にフィットした仕上がりが実現できると評判になった。

商品シリーズは現在6種類。特にボックスタイプのシステム収納『Fシリーズ』は1988年から続く主力商品で、10万種類以上ものアイテムを36種類のカラーバリエーションから選ぶことができる。1㎝刻みでのオーダーも可能だそう。

そのほか『Vシリーズ』はデザインと使い勝手の良さを両立。スライド扉を使い、取っ手や区切りのないスタイリッシュな見た目で、大容量の収納が魅力だ。

家具をベースに、自分に合った暮らしができるように。そうして日本の暮らしをよくしたいとの想いから、暮らしに寄り添う家具をつくってきた。

「この10年の間に、商品シリーズも面材も増やして。お客さんがどういうものを選んでも心地よく、格好がつくような家具を提案してきました」

「昔は家具をつくるとき、メーカーやコーディネーターが空間のデザインを考えていたけれど、今はお客さん自身がコーディネーター、デザイナーという感じ。既製品ではなく、より自分たちの暮らしに合わせられるように、家具にも細かな対応が求められるようになったね」

それに伴って、接客のあり方も変化してきているという。

「いままでは収納のテクニックだけ勉強すればよかったけれど、いろんなことに興味を持たないと。プロフェッショナルとして、一歩踏み込んだ相談に乗れる人が求められていると思います」

時代の大きな変化を感じる一方で、変わらないこともある。それは、大谷産業の家具を一度使ったら、リピーターになるお客さんがとても多いということ。

買い足しや組み替えが自由にできるので、引っ越し先でも組み替えて使ったり、自分が使っていた家具を嫁ぐ子どもに渡したり。孫の代へと受け継がれていくこともあるのだとか。

「そういう話は家具屋冥利に尽きますよね。本当にうれしいなぁと思っているんです」



なぜ、お客さんと長く続く関係性がつくれるのか。

それはやはり、スタッフが商品を説明するだけでなく、お客さん一人ひとりと真摯に向き合い空間づくりをしているからだと思う。

「私たちの仕事は、お客さんの要望を鵜呑みにして家具を販売することではなくて。使うところまでイメージして、『ここは本当にこれでいいですか?』と確認をしながら進めていきます」

そう話すのは、収納プランナーの門脇さん。

たとえば、家具の色やデザインなど見た目は気にしても、コンセントの位置や配線については想像できていないお客さんも多い。

実際に暮らしてみたら使いにくかったということがないように、自宅での過ごし方などを丁寧に聞いて、最終的にお客さんが納得できるように話を進めていく。

そんな対応が、たとえそのときは購入に至らなくても、必要になったタイミングで思い出してもらえることへとつながっていくのだそう。

大谷産業では2つの部門で収納プランナーが活動している。ギャラリーで直接個人のお客さんに販売する部門と、デベロッパーや設計事務所など法人に対して販売する部門だ。

9名のプランナー全員が、どちらの部門の仕事も経験し、人が足りないときには行き来しあっている。

門脇さんも両方の部門を経験して、今は法人販売を担当している。2つの部門にはどんな違いがありましたか。

「法人販売の場合は、お客さんと私たちの間に空間コーディネーターさんが入ります。コーディネーターさんの考えも汲み取りながら、その先にいるお客さんとも行き違いがないようにということはすごく気をつけますね」

棚の寸法や配線穴の位置。些細なようで、一つでもずれてしまうと思った通りに家具が配置できなかったり、想定していた使い方ができなくなってしまったりする。

直接お客さんとやりとりをしないからこその難しさも感じているという。

「なかには、お部屋をどういう風に使うか迷っている人もいます。理想の暮らし方を考える段階から相談してもらえたり、思ったような家具ができましたと喜んでいただけたりするとやりがいになりますね」



同じく収納コーディネーターの渋谷さんも、大谷産業の家具から生まれる自由な空間づくりに楽しさを感じているという。

例として教えてくれたのは、調剤薬局の話。

「商品を入れる棚やレジカウンターはもちろん、お客さんと薬剤師さんとのカウンセリングスペースもうちの家具でつくったんです」

「広いワンフロアだった空間に、背の高い家具を置いて。販売する空間と、プライベートな話も安心して話せる空間とを両立させることを意識しました」

空間を構成するのに家具を置くだけで済むから、たとえ販売様式が変化しても自由に移動したり、組み合わせたりできる。大掛かりな工事も必要ない。

「コーディネーターさんにも、いろんなやり方ができるんですねと言ってもらえて。柔軟な空間づくりは私もとても楽しかったです」

基本的な形は決まっているように見えて、組み合わせや工夫次第で実はとても自由度が高い大谷産業の家具。アイデア次第で提案の幅は広がっていく。

「そこが楽しさであり、苦しさであり。家でお風呂に入りながらでも空間のことを考えちゃいますね(笑)」

前職では、不動産会社で物件仲介の仕事をしていたという渋谷さん。働くうちにインテリアや内装にもっと関わりたいという気持ちが強くなり、転職を決めた。

実際に働いてみてどうですか。

「前の会社では指示を受けて作業することが多かったんだなと思いました。ここでは協力や相談をしながらも、みんな個人事業主みたいに自分が主体となって働いているんです」

家具を納めるまでのすべての工程をひとりで管理するから、スケジュールもお客さんとのやりとりも、きちんと自分で調整できる能力が求められる。

さらに担当する仕事の幅は思っていたよりも広かった、と渋谷さんは振り返る。

「インテリア業者が一堂に会して、新しくマンションを買った人向けに開くフェアがあって。その準備もやりますし、搬入前には傷がないか床や壁などの建築部分をチェックして。法人販売では採寸のために、ヘルメットをかぶって建設中の建物に入ることもありますね」

入社したら、まずは商品を覚えることから。1週間の研修の後、先輩について回り、お客さんの相談に同席したり、現場の採寸に行ったり。1ヶ月ほどで一通りの流れを覚えていく。

実際に仕事を体験することで「こういう資料があったらもっと説明しやすいな」とか、「カタログでこの情報が載っていたら想像しやすいかな」といったことが見えてくるかもしれない。

プランナーとお客さん双方にとって何が必要なのか。新しく入る人にはそれを肌で感じながら広告やwebなどさまざまなデザインに活かしてもらいたいと考えている。

自分の仕事はここまでと線引きするのではなく、何事も楽しめる人に合う仕事だと思う。



粕谷さんは、まさにそんな人。

もともとはSEとして銀行のシステム開発などを行っていた方。日本仕事百貨に掲載されていた前回の記事をきっかけに入社した。

とても気さくに話しかけてくれるので、場の空気が明るく和やかになる感じがする。

「せっかく時間をつくってお店に足を運んでもらうので、ここにいる間は楽しんでもらえる雰囲気づくりを心がけています」

「ときには仕事が立て込んでいて、残業時間が長くなってしまうこともあります。前職では誰のためにやっているのか見えなかったんですが、今はお客さんの顔も浮かぶので、あの人のために今日やりきろうと思える。精神的にもストレスはほとんどなくなりましたね」

入社2年目になり、少しずつ仕事にも慣れてきたという粕谷さん。自分の仕事だけでなく、会社全体の仕組みも変えていけたらと考えているそう。

「購入していただいたデータを蓄積しているんですけど、それをまとめて分析して、戦略を立てるというところまでいけていないんです」

「私はデータベースの操作もできるので、前職での経験も活かしながら、自分の仕事の進め方も、組織としてのあり方も良い方向に転がるよう動いていけたらなと思っています」

自分のことだけでなくまわりの人にも想像を巡らせることで、気持ちよく働けるのだと感じました。



最後に、プランナーの渋谷さんに、大谷産業への転職を決めた理由を尋ねたときの言葉を紹介します。

「みなさんちゃんと芯があって、人間力が高いんです。忙しそうだったらさりげなくフォローしてくれたり、接客の姿勢や表情の明るさもすごく参考になって。仕事だからとかではなく、私もこういう大人でありたいなって思います」

それぞれの個性や経験を活かしながら、丁寧に寄り添うことで生まれる暮らしのデザイン。

大変なことも多いだろうけど、自分も目の前の人も納得する空間づくりを追求するなかで、多くのよろこびを生み出せる仕事だと思います。

(2019/3/18 取材 並木仁美)

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