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部屋を借りたら家具が無料?
ユーザー目線で考える
新しい住まいビジネス

気に入った部屋を借りて、新しい暮らしに胸を膨らませる。

せっかくなら、部屋に合う素敵なインテリアにしたい。そう思っても、ちょうどいいサイズやほしいテイストの家具が見つからなかったり、すごく値段が高かったり。

理想の住まいをつくるのって、簡単なことではないと思います。

そんな悩みを持つ人たちのために、手軽に、しかも無料で部屋に合ったインテリアを手に入れることができる新しい仕組みがあります。

家具のフリーレントサービス“Moover(ムーバー)”。

Mooverを通じて賃貸物件の仲介契約を結んだ人には、その部屋に合う家具をインテリアコーディネーターが選定し、無料で貸し出す。家具選びに時間やお金をかけることなく、理想の住まいを実現することができます。

7月から本格始動するこのサービスを運営するのは、合同会社Open Reach。デザインの領域でテクノロジーを活用したビジネスを行うデザインテックベンチャーとして、家具のEC事業“かなでもの”を展開しています。

今回募集するのは、宅建士とプロダクトマネージャー。

宅建士は、不動産仲介契約を主に担当。お客さんへの窓口であり、案件全体の責任者として、コーディネーターや家具の調達担当と協力して部屋を整えていく役割も担います。

プロダクトマネージャーは、Mooverでの貸し出し用家具と、かなでもので販売するオリジナル商品を設計するのが仕事。協力工場での生産のマネジメントも行います。

インテリアや空間が好きで、住まいのビジネスに関わりたいという人に、ぜひ知ってほしい会社です。



東急目黒線の不動前駅。Open Reachのオフィスがあるのは、駅から5分ほどの静かな住宅街。大きな窓が印象的なビルは、周囲に溶け込みながらも存在感がある。

中に入ると、数人のスタッフの方が仕事をしている。

出迎えてくれたのは、CEOの音田さん。

「Open Reachは2016年に立ち上げました。大学の同級生の帯刀(たてわき)と一緒に、家具の事業をはじめたのがきっかけです」

Open Reachの主力事業は、家具の製造と販売。かなでものというブランド名で、自分たちでデザインしたり、メーカーから仕入れたりした家具をオンラインショップで販売している。

「かなでものが軌道に乗ってきて、空間づくり全体に関する事業にも取り組みはじめようと不動産仲介の免許を取りました。7月からはじめるのが、Mooverというサービスです」

Mooverでは、賃貸物件を契約したら、家具を無料で借りることができるという。

一体どんな仕組みになっているんだろう。

「普通の仲介会社とは違い、物件はお客さん自身で探してもらいます。その契約部分を僕らに任せてもらえれば、特典として、プロのコーディネーターがその部屋に合わせて選んだ家具が付いてきます」

「チェア一脚からリビング一式まで、借りたいぶんだけ借りられます。お客さんからは家賃1ヶ月分の仲介手数料をいただくのと、選んだ家具を買うのと同じだけの金額をデポジットとして預けてもらう。使ってみて気に入った家具はそのまま買い取ってもいいし、家具を返却いただく際にはもちろんデポジットを返金します」

ターゲットは、上質な空間に暮らしたくても、家具を揃えるのに時間をかけられない人たちや、購入せずに利用したい人たち。

返却時にクリーニング代の実費を支払うとはいえ、ユーザーにとってはすごく魅力的なサービスに感じる。

仲介手数料が高くなったり、利益が出なかったりということはないんだろうか。

「家賃1ヶ月分の仲介手数料はほかの不動産屋さんと同じです。僕らは家具の会社なので安価につくれる自社商品もあるし、インテリアブランド各社とのつながりもあるから効率よく仕入れることができる。コストパフォーマンス良く、デザイン性の優れた空間を提供できるんです」

「不動産業界って、どの会社も横並びの業界なんですよ」

横並び?

「各社があまり競争しようとしないんです。付加価値となるサービスを提供できていないから、必死に営業してお客さんを獲得する必要がある。そこにコストがかかってしまうんです」

今や、住む人自身がWebサイトで検索して、家を探すことができる時代。専門家の知識が必要になるのは、契約の段階くらいなんだそう。

「不動産会社の仕事量は減っているはずなのに、1ヶ月分の手数料をもらい続けるのはおかしいと思って。僕らはその手数料に見合った、付加価値を提供したいなと思いました。横並びのなかにひとつ惹きの強いサービスが生まれるわけだから、営業をしなくてもインバウンド形式で問い合わせが来るはずだと考えています」

今の時代に即した、新しい不動産仲介。

Open Reachで宅建士として働く人は、営業や内覧の案内をする必要はない。そのぶんの時間は、インテリアを整えるためのマネジメントに使うことになる。

「たとえば“Aさんの部屋”をひとつのプロジェクトと捉えると、宅建士は全体を把握するプロジェクトマネージャーの役割です。インテリアコーディネーターや家具の調達をする事務担当と連携して、Aさんの部屋をつくりあげていく。お客さんとの窓口になるので、インテリアのアドバイスを求められることもあると思います」

「宅建士の資格は必要です。ただ、家具やインテリアの専門知識は必要なくて、それよりも興味や好きという気持ちが一番大事だと思います」

音田さん自身も、インテリアや間取りを見るのが好きなんだそう。

「僕、毎日のように物件紹介のサイトを眺められるし、1年に1回くらい引っ越していた時期もあるくらいで。部屋や家具、住まいの空間が好きなんですよ」

「でも家具のコーディネートって難しいなってずっと思っていて。だから今の家に引っ越したときは、サイトで紹介されていたテイストを真似して揃えようとしたんです」

イメージはあるのに、ちょうどいい家具がなかなか見つからない。結局すべて揃えるのに3ヶ月近くかかってしまったそう。

「もちろん今の部屋も気に入っていますけど、きっともっと安く揃えられたし、真似するだけじゃなくて自分らしさを加えられたらよかった。そういう自分の失敗があって、誰かにインテリアを揃えてもらえたら楽なのになって思ったのが事業のはじまりです」



音田さんと同じような悩みを抱えていたのが、事業運営を共にするCOOの帯刀(たてわき)さん。プロダクトマネージャーの役割も担っている。

「家をリノベーションしたときに、せっかくなら家具にもこだわりたいと思って。でもいざ探しはじめてみたら、数が多すぎるし、組み合わせも考えて選ばなきゃいけないから、素人には難しすぎたんです」

「新しく家具が必要になるのは引っ越すとき。物件を仲介する段階で、プロのコーディネーターが選んであげられたら、良いデザインの部屋を簡単に手に入れられます。非常に理にかなっているなと思いました」

大学生のころから「いつか一緒に事業をやろう」と話していたというふたり。

もともとアドテクノロジーのスタートアップを経営していた音田さんが、システムと販売を整える。そして民泊プラットフォーマーでの事業開発を通して、空間やインテリアを数多く見てきた帯刀さんが商品設計を担当した。

いずれは空間全体まで事業を広げることを見越してはじめたのが、かなでもの。

主力商品のテーブルは、月間数百台の流通がある。自社デザインの金属脚と無垢天板を組み合わせるセミオーダー式で、シンプルなデザインと手頃な価格が人気の理由なのだそう。

かなでもので販売している家具はMooverでも貸し出しするので、今までブランドを知らなかったユーザーにも使ってもらえるようになる。

新しくプロダクトマネージャーとして働く人は、帯刀さんと連携しながら、家具の設計から工場との調整や納期管理まで担っていくことになる。

「設計と言っても、まったく新しいものをつくりだすのではなくて。すでに世の中にあるデザインを参考にして、僕らの商品にフィットするかたちに“最適化”するのが仕事です」

最適化する?

「セミオーダーなので、同じ天板をさまざまなタイプの脚と組み合わせることになります。そのとき脚ごとに留め具の位置が違っていたら、工場での加工が大変になりますよね。だから、すでに販売している商品の仕様に合わせて設計を考えます」

「次に、素材です。なるべく安く、調達しやすい規格材で再現できるか。加工プロセスもなるべくシンプルに微修正していく」

最後に大切になるのが配送。かなでものの家具は、ユーザー自身が天板と脚を組み立てる仕様になっている。

「サイズが小さいほうが配送料をおさえられるので、組立式が理想です。でも組み立てる箇所が多すぎたら、継ぎ目が見えてかっこ悪い。デザインとのバランスを考えていきます」

「僕らの設計に突飛なアイデアは要らなくて。僕もデザインや設計のバックグラウンドはないし、これから入る人も専門的なスキルはいりません。ただ、いいものを選べるセンスは必要かなと思います」

ユーザーに受け入れられそうなデザインを見つけて、かなでものの商品スタイルにうまく落とし込む。

「大切なのは、このほうが使いやすいだろうな、安くできるだろうなっていう発想です。アイデアというよりロジックで、使う人の気持ちを考えたデザインができる人が向いているかなと思います」

自分たちのこだわりの商品をつくるのではなくて、買う人、使う人の目線に立って考える。

そんな姿勢を徹底するのは、ふたりの家具選びに悩んだ実体験が、事業のはじまりにあるから。

「かっこいい部屋に住みたい、安くていい家具がほしいっていうのは、僕たち自身が思ったこと。コストをかけて世の中が驚くものつくるクリエイターではなく、あくまでビジネスとして、コストの制約を意識した上で最善のデザインを考えられる、ロジカルで実直な人が適していると思います」

Open Reachで働くスタッフは、現在7人。これから徐々にスタッフを増やし、夏頃には10人ほどになる予定。

「小さい会社なので、うちのスタッフはそれぞれメインとヘルプの担当を持っています。今回も、たとえば宅建士の人はMooverの仕事をしながら会社の人事サポートとか、新規事業開発に関わってもらうことがあるかもしれません」

「メインの仕事に責任を持ちながらヘルプの仕事にも取り組むので、マルチタスクの大変さはあります。専門外の仕事や新しい事業でも、自分のやるべきことを考えて、着実に進めていける人だと良いですね」

取材に行く前は、どんな仕組みなのかイメージがわかなかったMooverのサービス。すっと理解することができたのは、音田さんと帯刀さんが、一つひとつ筋道を立てて説明してくれたから。

感覚や雰囲気を共有するというより、言葉や数字で明確にビジョンを持って仕事をしたい人なら、きっと納得感を持って働ける会社だと思います。

(2019/4/12取材 増田早紀)

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