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暮らしを彩る家具、照明
ヒュッゲなひとときの
仕掛け人になる

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「ヒュッゲ」という言葉を聞いたことはありますか?

家族と食卓を囲んで料理を楽しむとき、友だちとたわいもない会話をしながら穏やかな時間を過ごすとき。

そんな心地の良い雰囲気を、デンマーク語では“Hygge(ヒュッゲ)”と表現します。

株式会社ロイヤルファニチャーコレクションは、インテリアを通じてヒュッゲなひとときを提案している会社だと思いました。



デンマークをはじめ、ヨーロッパ諸国やアメリカから輸入した家具や照明を販売しているロイヤルファニチャーコレクション。

今回は、全国のインテリアショップやショールームに、家具や照明を提案していく営業スタッフを募集します。


東京・青山。

外苑前駅を出て数分歩くと、飲食店や美容室の並ぶ通りの一角に、暖かい光の漏れる小さなお店を見つけた。



ここが、ロイヤルファニチャーコレクションのライティングショールーム。

中に入ると、さまざまな色や形の照明が、びっしりと飾られている。

出迎えてくれた代表のニールス・オアトフトさんが、流暢な日本語で店内を案内してくれた。

「入口のところに下がっているランプはイギリスのもので、ボーンチャイナという磁器でできています。そっちは段ボール、あっちはプラスチック…。これは、デンマークのトム・ロッサウというブランドの、木でできたランプです」



暖かい光が好きなオアトフトさん。ショールームの電球には蛍光灯ではなく白熱灯を使用しているそう。

「もう30年前の話ですね。デンマークで貿易関係の学位をとって、すぐに自分の会社をつくることにしました。デンマークの家具を海外で販売するビジネスをやりたいと思ったけれど、ドイツやイギリスではすでに販売ルートが確立されていて、新しく入ることはできませんでした」

「当時日本にはまだ決まった輸入代理店はなくて、デンマークの商品を販売するお店も少なかった。日本ならチャンスがあると思って、日本語学校で勉強をはじめて、会社をつくって、デンマークの家具ブランド5社から取り扱いをはじめたんです」



今はデンマークに限らず、イギリスやスペイン、ラトビアなど、ヨーロッパを中心にさまざまな国から個性的なデザインの照明と家具を輸入している。取り扱い数は29ブランドにまで広がった。

「うちで扱う商品の価格帯は、3万円〜12万円と安くはありません。でも、50年以上昔から愛されてきた歴史のあるものや、有名なデザイナーのものばかり。楽しいデザインの商品も多いんです」

「たとえばこの木のスツールは面白いですよ」と、ホームページから1枚の写真を見せてくれた。



「3本脚だし、座面の形もめずらしいでしょう。4本脚のダイニング用の椅子はよく見るけれど、こういうものは日本のマーケットには少ない。ニッチな部分を狙うのが私たちのビジネスです」

商品は、オアトフトさんが見つけてくるのですか?

「全部そうです。値段と、ほかの商品とのバランスを意識して。この秋には、ガラスの照明や石でできたシェードをコレクションに加える準備をしています。面白いでしょう。うちで扱うものに対する興味や好きという気持ちが、営業として働く人には一番大事になります」

今回募集するのは、法人向けの営業職。全国にあるインテリアショップやハウスメーカーのショールームを訪問し、ロイヤルファニチャーコレクションの取り扱い商品を置いてもらえるよう提案する。

展示してもらうことで商品を知ってもらう機会をつくり、注文につなげるのだそう。

「一度に300台というような大きなプロジェクトに採用されることもありますが、ほとんどの場合は1台ずつ売れていきます。商品の種類もそんなに多くなくて、それぞれのブランドから数種類、売れ筋のものだけをキープしています」

品目を絞ることで、商品一つひとつの知識を深めることができる。

「うちの会社は、お客さまにアポが取りやすいんですよ。有名なブランドの質の良いものを扱っているし、競争相手はあまり営業に行かないから。私も営業に行くと、地方のお店でもすごく丁寧に話を聞いてくれて。『Nice! Thank you!』と言ってくれます」

「3月にオープンしたこのショールームはうちの名刺代わりになるし、商品カタログにもすごく力を入れています。はっきり言って、レベルは高いと思います。営業の人たちもプライドを持って取り組んでくれています」

照明の汚れやスタッフの対応を細かくチェックするオアトフトさんの姿からは、厳しさも感じる。社長自ら率先して、高いレベルを維持しているんだと思う。



デンマークをはじめ北欧のデザインは、国内でも注目が高まっている。

冬場の夜が長い北欧では、家で過ごす時間も自然と長くなる。そのおかげで、インテリアなどのデザインが発達してきたのだとか。

「とくにデンマークは、北欧のほかの国に比べても、1950年代、60年代から豊かな国でした。田舎町でも、公共施設のインテリアレベルが高かったんです」

「学校も病院も駅も、インテリアがどこでも綺麗、だから自分の家も綺麗にしたい。この考え方が、デンマークでデザインのレベルが上がった大きな理由です」

デンマーク人は、洋服や旅行にはあまりお金をかけないぶん、大きい家や庭を持つ人が多いそう。

こだわりの家だから、そこに置くインテリアにも当然こだわる。

「今私は『なぜ照明が大事か』というセミナーの準備をしています。デンマーク人にとって照明はすごく大事なものだけれど、日本ではまだまだですから、その価値をもっと伝えていきたくて」

なぜ照明が大事なのか、もう少し聞かせてください。

「照明は家庭の雰囲気、居心地のいい部屋をつくるために欠かせないものです。デンマークの家庭では、照明によるエリア分けを大切にしているんですね」



ダイニングに照明を吊るし、リビングの椅子の近くにはフロアランプを立てる。テーブルランプやブラケットライトも欠かせない。

部屋の隅まで明るくするのではなくて、自分たちが過ごすところの近くに光を灯す。

「過ごし方に合ったちょうどいい灯りが自分の近くにあると、心が落ち着く。これはとてもデンマークらしい考え方、『ヒュッゲ』なんですよ」

オアトフトさんの話を聞いて、自分の生活に考えを巡らす。たしかにこんなふうに照明を使ってはいないなあ。

すべてを日本の生活に取り入れることは難しいかもしれないけど、まずは照明や家具をひとつ部屋に置くことからはじめられるのかもしれない。

そのきっかけをつくるのが、営業の仕事なんだと思う。


青山のショールームを後にし、虎ノ門にあるロイヤルファニチャーコレクションのオフィスへ向かう。

ここでは営業の三野さんに話を聞かせてもらった。



「週の前半は主に内勤で、後半は外出することが多いです。うちの売り上げの多くを占めるクライアントがこの港区付近に集まっているので、力を入れて回っています。既存の得意先を訪ねながら、空いた時間で新規開拓も行っています」

「ただ顧客数で言えば、大半の取引先は関東圏外にあるので、出張もあります。社長はまとめて出張に行かせるスタイルなので、1週間単位で行くことが多いです」

たとえば三野さんは、中国・四国地方にある得意先のインテリアショップを一週間かけてレンタカーでまわる。名古屋などクライアントが集中しているところは、2泊ほどの短期で訪れることもあるそう。

「ショップのテイストや過去のうちの実績を事前にリサーチして、何を提案したら響くのか、常に考えながら営業をしています。ショップのスペースが限られているなかで、自分たちの商品を展示してもらうスペースを少しでも広げる。それが一番の目的です」

「提案するときは、その商品をどうやって売っていくのかを伝えます。商品のヒストリーや、どんなふうにつくられたか、どんな場所に置いたらいいか。接客に必要な情報をショップの方に伝え、それをエンドユーザーの方に広めてもらって購入につなげるという流れです」

照明って、具体的にはどうやって売られていくものなんでしょう。

「まずは、お部屋の情報をしっかりと把握して、その空間にマッチしそうな照明を提案していきます。たとえば、家の中のどの空間で使いたいのかをお客さまに想像してもらって」

「ダイニングに取り付けたいと言われたら、そこには必ずテーブルがあるから、その相性を考えなきゃいけない。4人掛けのテーブルならSサイズの照明がちょうどいいですよとか、少し薄い形のほうがバランスよく納まりますよ、とか」

部屋やテーブルの大きさに合わせて、適切な形状やサイズを伝えていく。



「あとは光の量の話をしますね。下を照らすだけじゃなくて周りもぽわっと光るので、照度を落としていても雰囲気が出ますよ、というような感じで。どんな空間にしたいのか、という要望をしっかり聞くことが大切です」

流れるように話をしてくれる三野さん。

ずっとインテリア業界で営業をしてきた経験が、今に活きているようだ。

「ただ、これはあくまで僕のスタイルです。最終的なゴールはものを売ることで、そこに至るまでのやり方は決まっていない。各自の営業目標を達成するにはどうしたらいいか、誰かに指示されるというより自分自身で考えます」

「後輩に知識を共有する機会はあっても、これをやるように、と指導することはないですね。新しく入る人も、仕事をするなかで、いろんな人の良いところを学んでいくことが大切だと思います」



ロイヤルファニチャーコレクションに入社して3年弱。

社長のオアトフトさんとは、一緒に働いていてどうですか?

「厳しいは厳しいですね、社長なんで。営業としてお客さんとしっかり話ができて、成果につなげることは求められます。文化や考え方が違うなと思うこともたまにありますけど、それは日本人同士でも同じですよね」

「ただ、家族を大事にしなさいよっていうスタンスは、今までの会社にはない、良い部分だなと思います。家族の誰かが病気になったら、仕事を切り上げて帰っていい。言い出しづらいとかもないですし。仕事では厳しいけれど、そこは切り分けて考えてくれている感じがします」


素敵なインテリアに関わりたい、という憧れだけでは続かない仕事だろうし、営業としてプロになる覚悟を持つ必要があると思います。

でも結果を残したぶんの評価はしてもらえるし、何より自分が商品に魅力を感じられるなら、その良さを伝えていくための工夫を考えるのも楽しそう。

オアトフトさんや三野さんの考え方、そしてこの会社の扱う照明や家具に心惹かれる部分があったら、ぜひ一度話を聞きに行ってみてください。

(2019/5/21取材 増田早紀)
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