旅の思い出に残るのはどんな景色だろう。
一度は行ってみたかった観光名所や、その土地ならではの食や文化。
それはもちろんあるけれど、地域の人たちとの出会いも、きっと記憶に残るもの。
まちの一部になるように、訪れる人たちと地域をつなぐハブとなる。野村不動産ホテルズは、そんなホテルづくりに取り組んでいます。

「NOHGA HOTEL(ノーガホテル)」と「庭のホテル」の2ブランド、計4店舗を東京・京都で展開する野村不動産ホテルズ。この先5年で、東京都内を中心に10拠点ほどまで拡大していく予定です。
今回募集するのは、マーケティングマネージャー候補と、マーケティング担当。
データの分析をもとに計画を立て、各拠点と連携してのイベント企画、SNSやWebサイトの運用、さらには新店舗の開業準備やインナーブランディングまで。
ホテルの認知度をより高め、共感する人たちを呼び込み、自分たちならではの価値を生み出し続ける。その舵取り役になります。
重視したいのは、ホテルのコンセプトに共感し、自らフットワーク軽く動けるかどうか。
なにか一つでも、得意分野や熱く語れる趣味がある人なら、それを活かしていけると思います。
取材に訪れたのは、浜松町駅から歩いてすぐの場所にあるオフィスビル。
ちょうどお昼休みが終わるころ。仕事に戻る人たちの波に乗り、植栽が印象的なビルの中へ。

移転して数ヶ月という、野村不動産の真新しいオフィス。
ホテル事業を立ち上げから担ってきた、運営統括部の中村さんに話を聞く。柔らかく、話しやすい雰囲気の方だ。

2018年の11月に、1号店「NOHGA HOTEL UENO TOKYO」がオープン。上野駅から徒歩3分の場所にある、全127室のホテルだ。
中村さんたち立ち上げメンバーは、国内外のホテルを400件近くリサーチし、当時日本にあまりなかった「ライフスタイルホテル」のかたちを取り入れた。
ビジネスでもラグジュアリーでもない、日常の延長線上のように気軽に過ごせる、そんなホテルを目指してきた。
「野村不動産は昔から地域密着の不動産事業をやってきた会社で。ホテルでも『地域との深いつながりから生まれる素敵な経験』をブランドコンセプトに掲げました」
「旅行者って、まちにあるレストラン、ショップや美術館、お寺や周囲の自然を目的に訪れる。地域と我々がつながることで、より深くまで魅力をお伝えして、橋渡しになれたらという思いがありました」
地域の事業者と組んだイベントや展示を企画したり、ホテルの備品やレストランの料理にも地のものを取り入れたり。フロントでは近隣のお店を紹介するマップを作成し、スタッフ自身のおすすめも積極的にゲストに伝えていく。
そんな基盤を整えている最中、オープンして1年半ほどでコロナ禍に。
宿泊がストップするなかでも、将来に向けた新店舗の開業や、2019年にグループ入りした「こころに、庭を」をコンセプトに掲げる「庭のホテル」との協業など、歩みを止めなかった。

2023年以降、インバウンド客の増加とともに状況は大きく変わり、右肩上がり。
2027年の新宿御苑での新店舗オープンを皮切りに、都内を中心に急拡大していく見込みだ。
これからに向けて、募集したいのがマーケティングメンバー。
リーダーとメンバーをそれぞれ増員してチーム体制を確立し、各拠点のコンテンツ発信を一括で担っていきたい。
「求めるタイプとしては2パターンあると思っていて。ブランドの世界観をつくるクリエイティブに強い人と、さまざまなリサーチや戦略づくりを担う、数字に強い人」
前者は、WebやSNS上のコンテンツ、紙媒体などの制作物、イベント内容などのクリエイティブを管轄する。いろいろなアーティストと積極的につながって、さまざまな企画に落とし込んでいってほしい。
後者は、市場調査や宿泊者データ、Webの数値を分析しながら、戦略やKPIを立てる役割。クリエイティブ側と連携して施策を実行し、結果の分析までをフォローしていく。
「マーケティングの仕事には両方含まれるけれど、どちらかできるだけで十分。むしろ、秀でたものが一つあるほうがありがたいですね。うちの会社は得意なことをとことん伸ばす社風なので、個性を掛け合わせておもしろいものをつくっていければと思っています」

また今回、何より大切にしたいのは「コンセプトへの共感」だと中村さん。
「以前、アメリカから来た宿泊客の方が、『地元の人がレストランやロビーにいると、それだけでローカルを感じられる』と言ってくれて、おもしろいなって。会話や交流が生まれなくても、ローカルの人が集う場所って魅力的に映るんですよね」
中村さん自身が海外に行ったとき、地域の人におすすめのホテルを聞いてみると、いくつも名前が挙がるのが印象的だったという。
それは、ホテルが地域コミュニティの場にもなっているから。従来の日本のホテルにはあまりない感覚かもしれない。
「地域とのつながりを大切にして、地元の人にも愛される場所にしたい。その場所で何十年もホテルを運営し続けていくんだから、共存しながら地域を盛り上げていけたらいいなと思うんです」
地域の人も気軽に来られる場所をつくりたいから、京都店にはベーカリーが備わっているし、ほかの拠点でもレストランやバー、イベントなどで、積極的に地域にひらく場づくりに取り組んでいる。

「それが海外からのゲストにも地元の人にも、両方に還元できることかなって。地域との取り組みが積み重なって、ブランドとしての価値が醸成される。結果的に、それに魅力を感じる人たちが泊まりに来てくれる」
「このブランドを世界中に発信していきたい気持ちがある、ものすごくコンセプト共感型の人にぜひ加わってほしいですね」
これからメンバーもどんどん増えていくなかで、ブランドコンセプトをどう熱量高く浸透させていくか。
マーケティングチームに加わる人たちには、そんなインナーブランディングにも力を注いでほしい。

「自分の好きなものや、こだわりのものを熱く語れる人と働きたいですね。面接でも、本気で語っているのかどうか、そこは結構見ています」
「とくに、旅行や地域はもちろん、音楽や食に歴史、アート。そういう部分に関心の強い人なら、仕事とプライベートが重なるような楽しみを感じられると思います」
現在マーケティングを担当している松永さんは、まさにそんな人。
もともと上野店のフロントメンバーとして入社。開業から4年ほど赴任していた「NOHGA HOTEL KIYOMIZU KYOTO」から、最近本社に戻ってきた。

「週の半分くらいは現場に行っているので、社内でも『どこにいるの?』ってよく聞かれるんですよ(笑)。SNSの発信もイベントの企画運営も、現場の方の協力が欠かせないので、しっかり連携をとるために直接出向いています」
「いつも開業の1年ほど前から、新店舗の近くにオフィスを借りて、開業準備室を構えます。なので、新しく入る方も、このオフィスでずっと働くイメージではないかもしれません」
松永さんの前職は、世界中に店舗を持つラグジュアリーホテル。だからこそルールが厳しく、個人のアイデアが形になることもほとんどない環境だったそう。
「NOHGA HOTELなら、自分が心からいいと思ったものを素直にお客さまに紹介できると思ったのが入社の大きな理由です。それは、当時から今まで変わっていなくて。母体が大手のわりには自由度や機動力がある、ベンチャー気質な会社だと思います」
地域に根づく文化を掘り下げていくため、NOHGA HOTELが大切にしている切り口が、「食」「音楽」「アート」。
松永さんが駐在していた京都は、地域ぐるみでアートに力を入れていて、一年中まちのどこかで展示やイベントがおこなわれているほどだそう。

NOHGA HOTELとしても、地域のアート文化に貢献していきたい。それを発信していくにはどうしたらいいだろう?
認知を広めていくために、さまざまな取り組みを実践していった。
たとえば地域のアートイベントへの協賛。目に見える形でホテルの名前が出ることで、「NOHGA HOTELはアートに価値を置いている」というイメージを得られた実感があったそう。
さらに、展示会場として受け身で貸し出すこと多かったロビーを、自分たちからアーティストにアプローチしたり、地域と積極的に協業企画していく方針に転換。
松永さんは、プライベートでよく訪れていたアートスペースの方とコラボレーションし、アンビエントミュージックのイベントを開催した。それまでおこなったイベントのなかでは、とくに海外の宿泊者の参加が多いものになったそう。

「瞑想という京都ならではのコンテンツでありながら、言葉を必要としないジャンルの音楽なので、言語や国境を超えて一緒に楽しめることをあらためて実感できたイベントでした」
「そこからさらに発展したイベントを1月に実施予定で。お客さまも地域の人も巻き込んで何かを形にすることを、自分のつながりから体現できそうです」
新しく入る人も、もちろん各地域を探求していくうえで得たつながりから施策を考えてもいいし、これまでの自分の関心ごとと親和性があれば、新たな息吹としてブランドに持ち込むこともできる。
それらに苦なく取り組めることが、中村さんの話していた「コンセプトに心から共感できる」ということなんだと思う。

「知的好奇心が強い人なら、地域のことを自然と深掘って、好きになっていけると思うんです。『週末こんなイベントやってたよ』『行ってみたらこんな発見があったよ』って話ができる人だったらうれしい」
「新宿御苑店のオープニングパーティーの計画がもう頭にあって、お声がけもはじめているんです。一緒に何かやりたい人たちがいたら、自分で企画して、声をかけて、現場の人たちも巻き込んでいく。イメージしたものを自ら形にできるのが、この仕事の一番のたのしみだと思いますね」
“ここのメンバーは楽しそうに働いていますね”
それが一番の褒め言葉だと、中村さんは話していました。
コンテンツやイベントの一つひとつかもしれないし、新店舗の開業という大きなものかもしれない。自分一人で完結するのではなく、チームでなにかを形にすることを楽しめる人がきっと向いているんだろうなと感じました。
チームの士気を上げながら、自分自身も楽しんでいける人なら、大きなやりがいを持って働ける環境だと思います。
(2025/11/06 取材 増田早紀)


