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やりたいことは何ですか?
働きながら走り出す
独立のための教習所

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「うちの会社は、サラリーマンからフリーランスになるための教習所みたいな場所です。進度は人それぞれだけど、ちゃんと通い続けた人は卒業していく。ここで事業をつくる練習をして数年後には会社を卒業する。そんなイメージで働ける人がいいかもしれません」

そう話すのは、スカイライズジャパン株式会社の池原さん。一緒に働く人を探すのにいいんですか?と驚いてしまいました。

スカイライズジャパンは、営業に特化したアウトソーシングの受託事業をメインで行う会社。具体的には衛星放送サービスの運営会社から、販促プロモーションの企画立案など、BtoB/BtoCの幅広い業務を任されています。

営業の仕事で培えるコミュニケーション能力や交渉術は、どんな仕事においても活かすことができるもの。これから入る人も、まずはその力を身につけられるように企画営業の仕事に集中的に関わり、チームのマネジメントを担えるまで成長してほしいそう。

そして本業のかたわら、並行して考えていくのは新規事業のこと。

自分のアイデアをもとに事業をつくることも可能だし、それが軌道に乗ったら暖簾分けしての独立や起業もできる。先輩たちも事業を形にするためのアドバイスを積極的にしてくれるそうです。

とはいえ、簡単な説明を聞いただけでは、仕事内容がイメージしにくい会社。実際に訪れて、働く人たちから話を聞いてきました。


神保町駅から書店や飲食店が並ぶ通りを歩いて行く。お昼どきに訪れたこともあり、長い行列をつくっているお店がいくつもある。

10分ほど歩くと、小さなビルの1階にスカイライズジャパンのオフィスを見つけた。

中ではスタッフが何人かが机を囲んで仕事をしていて、部屋の隅にはケーブルなどの機材が入った箱が積まれている。

奥にある社長室で最初にお話を聞くのは、代表の内田さん。

「うちって、普通の会社じゃないと思います。一言では表せない仕事なんですよね」

「メインの仕事は、受託業務。衛星放送を運営するクライアントの会社に常駐して、その一員として責任ある業務を任されています」

エンドユーザーからの問い合わせ対応や、顧客データの管理、説明会の開催、機器の取り付けなど業務は幅広い。契約者数を増やすための企画提案も積極的に行っていく。

「こういう仕事って、ふつうは3年くらいで契約が終了しちゃうんですよ。手を抜いた会社は淘汰されてしまう。クライアントの要望にきちんと応えてきたから、僕は10年以上も続けられているんだと思います」

内田さんは15年前からこの仕事をしていて、6年前に独立しスカイライズジャパンをつくった。

現在、社員は12人。4〜5人のスタッフでチームを組んで働いている。

「新しく入る人には、将来的にチームをマネジメントする役割を担ってほしいと思っています。どうしたらもっと契約者数が増えるのか、そのために新しい施策はあるのか。責任者として最前線でクライアントと対峙するわけだから、とても重要なポジションです」

もともとマネージャーは内田さん自ら担っていたポジションで、今でも限られたスタッフにしか任せられないという。

マネージャーを目指してステップアップしていくことで、目の前の仕事だけではなく、事業や会社全体を俯瞰する力が身についていくはず。

「マネージャーの経験は、きっと新規事業を成功させることにもつながっていくと思います」

この会社のもう一つの特徴。それが、自分で考えた新規事業を形にしていけること。

「『成長したい』という気持ちを大切にしてほしいんです。なので、クライアントの仕事が一通りできるようになってもそこで止まらずに、ほかに新しい事業のアイデアがあるなら、どんどん企画してほしいと思っています」

以前働いていた会社は、自分も含め多くの仲間が独立していく環境だった。会社としても、それを応援する風土があったそう。

「自分の会社でも、社員には会社の看板を使ってやりたいことをやってもらって、最終的に独立となったら応援していきたいと思っています。一緒に成長していくことを大事にしたいですね」

「事業計画については、僕がアドバイスをしながら詰めていって。可能性がありそうだったら、失敗してもいいから会社の資金でやってみようって言いますし、軌道に乗ったら独立してもいい。いきなり一人で起業するよりも、会社の事業として成功事例を掴んでから独立したほうが長く続くと思うんです」

会社でアドバイスをもらいながら、経営の訓練ができる環境。

たとえ独立しても完全に離れるわけではなく、グループ会社や取引先として、協力できる関係を続けていきたいと、内田さんは話す。

「会社を辞めたらそこで関係が切れるわけではないと思っています。実はこの会社も前職時代の仲間がきっかけで、創立に至りましたし。人の縁を大切にしていきたいので、巣立ってからも何かしらのつながりは持っていたいですね」

「入社面接でも、『将来何がやりたい?』という質問をします。独立も視野に入れる前提で話しているので、うちの事業に関係ないことでも躊躇わずに話してほしい。会社としては、支援できるものはどんどん応援していきたいと思っています」

実際には、どんな仕事が生まれているんだろう。

社内でどんどん事業をつくっている池原さんに話を聞いてみた。パワフルに話を繰り広げる姿は、まさにアイデアマンという雰囲気。

「僕は売り上げアップのための特攻隊長って感じで、日々新しい仕事をつくっています。突っ走りすぎて、行きすぎたら内田が止めてくれますね」

海外で働いた経験もあり、将来は語学学校のようなビジネスで独立したいという思いを持っていた池原さん。過去に内田さんのもとで働いていた縁で入社することになった。

衛星放送関連の業務がメインとなるこの会社での働き方は、少し遠回りに感じませんか?

「たしかに全然違う仕事ですね。最初は目の前の仕事を覚えるのに精一杯で、フラストレーションを感じたこともありました。でも会社全体のお金の流れが徐々に見えるようになると、営業の実績が自分のやりたい事業の資本になる、という考えに変わりました」

会社としてのサービス向上が、自分の目標につながる。

池原さんはクライアントのささいな相談を拾い上げ、実現可能な企画に落とし込むことで、既存事業でも業績を伸ばしてきた。

「取引先のマンションの事業者さんから『インターネットの通信速度が遅くて困っている』という話を聞いたことがあって。住民にも指摘されるけれど、インターネットサービスを提供しているのが関係会社だから、簡単に変えることはできないと」

「僕は『1週間ください!』って言って、企画をまとめ上げました。通信速度を上げつつ値段は据え置きのサービスが提供できるように、コスト面を見直して提案して。少しでも僕に期待して相談してくれたから、それに応えられるものを持っていきたかったんです」

説得力のある提案内容が支持を得て、数百室規模のマンションで、独占的にインターネットの契約を取ることに成功。そこでの仕事が評価され、ほかの大規模マンションにも導入されるようになったという。

衛星放送事業の基盤をつくり、チームのマネージャーとしての役割も果たす池原さん。

最近は、従来の事業のほかにも、韓国で働いた経験を生かして韓国語教室をはじめたり、マンションの外国人入居者向けに英語のコールセンターをつくったり。

もともと自分がやりたかった語学関連の事業にも、少しずつ近づいてきている。

「日々の仕事が将来につながっていると、きちんと意識して働ける人がいいかもしれません。もし最初はそうでなかったとしても、僕はいつもみんなに『何かやりたいことある?』って聞いているので。この環境に身を置くなかで感化されて、芽生えてくるものがあるのかなと思います」


精力的に活動する池原さんの話を聞いていると、自分はここまではできないのでは、と不安に思うかもしれない。

そんな人にとって、入社1年目のジョンさんの話は参考になると思う。

「日本語はイギリスで9年間勉強して。ここで働く前は日本のゲーム会社で、オンラインゲームのオペレーターと翻訳の仕事をしていました。池原さんが外国人スタッフを探していたときに、共通の知り合いの紹介で入社しました」

今は、インターネットサービス関連の仕事がメイン。英語と日本語両方で問い合わせに対応したり、ユーザーの新規登録や管理をしたり、現地に出向いて機器を設置したり。日本人にも外国人にも対応できるのが、ジョンさんの強み。

「それと、留学センターの仕事も進めています。もともとは僕が、家族に会うために頻繁にロンドンに帰る方法を考えていて。そうしたら池原さんが『仕事をつくったらいいんじゃない?』って言いはじめて」

池原さんが考えたのが、日本人にイギリスの語学学校を斡旋し、委託元の学校から手数料をもらうシステム。

ジョンさんがロンドンにある語学学校をすべてリスト化して、一つずつコンタクトを取っていった。

どの学校も好意的に受け止めてくれて、今はスタートに向けて準備を進めている段階だそう。

「日本人が海外で新しい経験ができたり、イギリスの文化に興味を持ってくれたりっていうアイデアはすごく好きです。日本人の考え方は特殊だなと思うので、お互いの文化を伝え合うことには意味があると思っていて」

「やりたいことはまだはっきりしていないから、池原さんはがっかりするかもしれませんね(笑)。ただ、日本とイギリスの架け橋になれるような仕事が将来できたらいいなと思います」

ジョンさんの話を聞いていると、こういう過程を踏んで、自分のやりたいことを考えたり、アイデアが実際に形になったりしていくんだなとわかる。

「僕はもともと、決まったタスクを与えられて、それを黙々とこなしていくことのほうが好きでした。そのほうがわかりやすいでしょう。ただこの会社は違います。池原さんは、嵐みたいな人ですから」

嵐、ですか?

「そう。どんどんボールが投げられます。一つのタスクが終わってないうちに、また次がくる。彼と一緒に働くときには、柔軟性が大事になります」

「あとは、自分から動かないと信頼を得られない会社ですね。わからなければ素直に質問したり、やってみたいことや自分の意見をきちんと伝えたり。言葉にするのをためらわないほうが、信頼して任せてもらえると思います」


「やりたいことは何ですか?」

スカイライズジャパンで働くなら、誰もが向き合うことになる問いだと思います。

もし、自分のやりたいことを実現するために、起業や独立という可能性があるのなら。この会社で働くことはきっと、将来の自分のための貴重な経験になると思います。

(2019/6/25取材 増田早紀)
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