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ワクワクの源泉を求めて
旅するように
毎日を楽しむためのノート

※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。

何かをはじめようと思い立つとき。

うまく言葉にならない、衝動にかられることがある。

あえて説明をすると野暮ったくなってしまう、直感のようなもの。

その感覚を大事にしながら自分たちの仕事をつくってきたのが、トラベラーズカンパニーのみなさんだと思います。

母体は文具メーカーのデザインフィル。デザイン文具を扱うブランド「ミドリ」の会社と聞けば、文具好きの方は親しみを感じるかもしれません。

14年前、旅するように毎日を楽しむノート「トラベラーズノート」の企画がきっかけで、トラベラーズカンパニーは生まれました。

その後、東京・中目黒に旗艦店「トラベラーズファクトリー」をオープンし、成田空港や東京駅にもお店をオープン。旅にまつわる道具やステーショナリーを販売したり、スタッフのみなさんが旅先で出会った人たちとともにイベントや展示を開いたり。

旅好き・文具好きの輪は、少しずつ広がりつつあります。

今回は、来年新しく京都にオープンするお店で働く仲間を募集します。これまでイベントなどを通じて交流を深めてきたアメリカ発のカルチャーホテル「ACE HOTEL」と同じ敷地内に出店するそう。

同時に、中目黒や東京駅、成田空港にあるお店で働く人もそれぞれ募集中です。

経験は問いません。心がワクワクしはじめていたら、その直感のまま読んでみてください。

 

訪ねたのは、中目黒駅から歩いて3分の距離にあるお店「トラベラーズファクトリー」。

大通りから少し路地を入った住宅街に佇む、オフホワイトの建物。地球の描かれた看板が目印だ。

もともと紙加工工場として使われていた広い店内には、ブランドが生まれるきっかけとなった「トラベラーズノート」をはじめ、旅にまつわる本やステーショナリー、かばんやアクセサリーなどがところ狭しと並べられている。

気持ちよくリノベーションされた2階のスペースで、トラベラーズ事業部部長の飯島さんが迎えてくれた。

もともと営業を担当していた飯島さん。当時から旅が好きだった。

「旅先でいろんな人と出会ううちに、トラベラーズノートの構想が生まれて。“文房具屋さん”にはおさまらない、旅の世界を表現・共有できる場所がほしいなと思ったんです」

とはいえ、お店づくりはまったくの素人。小売のルールやシステムを構築していくところから、ディスプレイや取り扱う商品の一つひとつまで、悩みながらつくりあげてきた。

「結構めんどくさいお店なんですよ。なんのお店なの?って聞かれても一言ではとても表せないし、“トラベラーズらしさ”ってなんなのか、ぼく自身もさんざん悩みながらやってきて」

「スタッフのなかには、旅に出るのは別に好きじゃないけれど、書くことが好きという人もいます。行為としての旅だけじゃない。旅するように、毎日を楽しんでほしいってことを思っていて」

どこへ向かうか。誰とともに、何を食べ、何を見るか。

理路整然と進むべき道が見えてくることばかりじゃない。そんなとき、直感が頼りになる。

旅するように毎日を楽しむというのは、自分の意志で、ときには直感を信じて、一つひとつ選択していく楽しさや喜びのことなのかもしれない。

中目黒店が軌道に乗ってからは、さまざまな出店のオファーが舞い込んだそう。

「成田空港からお話をもらったとき、ワクワクしたんですよ。そこは旅人しかいない場所だから」

ああ、たしかに。このブランドにはうってつけの場所ですね。

でもその後、東京駅に出店したのはどうしてだったんですか。

「旅先でも、トラベラーしかいない観光スポットとかって、少し興ざめするというか。その点、東京駅は、旅人も日常の通勤で使う人も入り混じる場所だから面白いんじゃないかと思って。やっぱりワクワクしたんですよね」

旅の発着点となる空港、旅と日常が入り混じる駅ときて、次は…。

そこへ、「ACE HOTEL」がアジア初となる拠点を京都に構えるというニュースが飛び込んできた。

「5、6年前にポートランドのACE HOTELに行く機会があって、『うわあ、かっこいいなあ』と思って。古い建物をリノベーションして使っていて、家具も味のあるものだったり、部屋にレコードプレイヤーが置いてあったりして」

「スタッフもフレンドリーなんですよね。それでいてゆるすぎず、気持ちいい関わりがある。大事にしたいことがすごく近いなと思って」

それ以来、ACE HOTELと共同でノートをつくったり、お気に入りの表紙や中紙を選び、目の前で職人が製本してくれる「ノートバイキング」というイベントをホテルのロビーで行ったり。

さまざまな形でコラボレーションしてきた。

新しくできる京都店は、トラベラーズファクトリーの中でもっとも広い店舗になる予定。

これまで立地や広さの制約があってできなかったことにも、チャレンジできるかもしれない。

「岡山の廃校を活用してバッグをつくっているメーカーや、トラベラーズブレンドを焙煎してくれているコーヒー屋さん。西日本のつくり手さんたちと一緒にイベントや展示をしたいな、とか」

「お店でちょっとしたカスタマイズの注文を受けて、チェックアウトと同時にお渡しするなんてこともできるかもしれない。ホテルはお客さんもじっくりと滞在する場所だから、いろんなつながりが生まれやすいと思います」

古くからの歴史や文化が息づく、京都ならではのコラボレーションも今後増えていきそうだ。

そんなお店の顔となるのが販売スタッフ。どんな人に合う仕事だろう。

 

これから京都で一緒に働くことになるかもしれない、と飯島さんが紹介してくれたのは、東京駅のお店で働いている青山さん。

結婚されたお相手が京都出身の方で、青山さん自身の出身地も岡山県。西に暮らしの拠点を移そうかと考えていたところだった。

旅することよりも、書くことが昔から好きだったという。

「幼稚園のころから、絵日記を書いていました。前の仕事でいっぱいいっぱいになったときも、自分の気持ちを整理するためにバーっと書き出して救われた経験があって。そんなときに日本仕事百貨さんの記事を読んで、ビビッときたんです」

今はどんなふうにノートを使っているのだろう。

気になって尋ねると、少しためらいながら見せてくれた。

右側のページにはおいしかった食べものや出会った人のことなどがイラスト付きで描かれていて、左側には短文の日記が綴られている。

「日常の、ちょっとしたうれしい出来事を忘れていってしまうのがもったいなくて。描いて残しておきたいと思うんです」

どんなときに描くんですか。

「寝る前とか、いいなと思ったその場で。仕事中もときどき書くんですけど、そこから話題が広がることもあります」

最初は恥ずかしそうにしていた青山さん、ノートをめくるたび、なんだかうれしそう。

自分の好きなものや、楽しみなこと。

それらを共有していく姿勢は、普段の接客にも通じている。

「あるとき、香港帰りの日本人の方が東京駅のお店にいらっしゃったんです。たくさん商品を買っていただいたうえで、会計が終わったあとに『押し売りじゃないのがよかったよ』って、わざわざ伝えてくださって」

「わたしも売ろう売ろうという気持ちはなくて。一緒に楽しい時間を過ごしたような感じでした」

人の流れの速い東京駅では、短時間でささっと店内を見て回るお客さんも多い。そのなかでじっくりとコミュニケーションをとれたことが、深く印象に残ったという。

青山さんは、どんな人と京都のお店をつくっていきたいですか。

「ありきたりかもしれないんですけど、何事も前向きに楽しめる人がいいなと思って。ポジティブに、みんなで一緒につくっていける人」

重たい荷物を運ぶようなこともあるし、商品の種類が多く、覚えることもたくさんある。

自分の「好き」を共有していく心地よい仕事の時間は、地道な積み重ねのうえに成り立っているみたいだ。

 

「何か目標がある人のほうがいいと思います」と話すのは、成田空港店の店長を務める荒田さん。

「なんでもいいんです。いつか留学に行きたいとか、好きなものを広めたいとか。お店によっては、海外からのお客さんが半数近かったりするので、英語を勉強したい方にもおすすめです」

あまり旅好きでない青山さんと対照的に、荒田さんはよく旅に出るという。

「とくに成田空港は旅人ばかりのお店なので、自分もなんとなくそういう気分になるんですよね。仕事終わりにそのまま台湾に行ったり(笑)」

スタッフ同士で旅に出たら、立ち寄ったカフェで1時間、無言でノートを書き続けるようなことも。

荒田さんのノートを見せてもらうと、切り抜きのイラストが小気味よく配置され、色あいの統一感が心地いい。それぞれ個性があっておもしろいなあ。

接客の際に、心がけていることはなんでしょう。

「あまり自分の色を押しつけたくなくて。自分のノートはあくまで一例としてお伝えするようにしています。逆に、お客さんからこういう使い方もできるんだ!って気付かされることもありますね」

「それから、お客さんの服装や持ちものはよく見るようにしています。どこから来たのか、どこへ向かっているのか。成田空港店には、世界各国のスタンプが置いてあって自由に押せます。東京駅は都道府県。その手元も見ていますね」

海外にも広がりつつあるトラベラーズノート。とはいえ、世界規模で見ればまだまだニッチな存在だ。

だからこそ、海外のユーザーがお店に来てくれたときにはとても盛り上がるそう。

隣で話を聞いていた、飯島さん。

「こんな素敵なものをつくってくれてありがとうって、言ってもらえるんです。なくても生活に困らない、ノート一冊に」

「ぼくらからすると、使ってくれてありがとう、なんです。大げさに言えば、使ってもらってはじめて、自分たちの存在意義が見えてくるというか。ものを買ってもらうって、そういうことですよね」

飯島さんはかつて、音楽に救われた経験があるという。

お気に入りのノートを手に、日々を書き綴る。そんな時間が、もしかしたら、同じように誰かの毎日を支えているのかもしれない。

「自分も1ユーザーだから、その気持ちがよくわかるんです。たかがノートだけれど、使い方次第で自分の考え方や生き方も、少しずつ変わっていくんですよね」

1週間に1ページ、イラストを描くようにしているという飯島さん。最後に、そのノートを見せてもらった。

うわあ、すごい…。これは、稲を干しているところですか?

「そう、昨日稲刈りしてきたんですよ。スタッフの友だちに、週末田舎暮らしをしている人がいて。今年はトラベラーズ米をつくろうよって言って、無農薬で育ててるんです」

「草取り編があって、今回は稲刈り編。これで終わるかと思ったらまだある、脱穀編。これね、描いてる時間がやっぱりすごく、楽しいんですよ」

旅するように、毎日を楽しむ。

飯島さんをはじめ、スタッフのみなさん自身がブランドのメッセージを体現していることが印象的でした。

何より、お互いのノートを開くときのうれしそうな顔。

京都のお店でも、こんな表情がたくさん見られるのだろうか。そう思うと、来年のオープンが待ち遠しくなってきました。

(2019/9/17 取材 中川晃輔)

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