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まず自分から
話して、広げる
いい家具のある空間

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

自宅で仕事をするための、いい椅子がほしい。

インターオフィスへ取材に行くことになったのは、ちょうどそんなことを考えているころ。

1983年に設立したインターオフィスは、「vitra.(ヴィトラ)」や、「USM(ユーエスエム)」など、ヨーロッパを中心とした海外の家具を日本のオフィスに紹介してきた会社。
近年は、デザイン性に優れた製品の導入だけでなく、内装も含めた空間の提案をしています。

そのインターオフィスが今度は新たに、住宅向けに製品を届けるための「外商部」を発足。今回は、その営業スタッフを募集します。

インターオフィスからインターホームへ。

対象が変わっても、大切なのは、相手とよいコミュニケーションをとりたいという前向きな姿勢だと思います。


地下鉄の青山一丁目駅から地上に出ると、あたりはビルが並ぶオフィス街。そこから歩いてすぐのビルの6階に、インターオフィスはある。

エレベーターを降りると、入り口がショールームのようになっていて、思わず座ってみたくなるような椅子やソファ、テーブルセットが並んでいる。

壁にかけるアートや、かわいい表情の人形、照明などいろんなものがあって、思わずキョロキョロしてしまう。

「ここの椅子は見本として並べているだけでなく、私たちスタッフも仕事や打ち合わせで使っているんですよ」

そう教えてくれたのは、外商部マネージャーの木村さん。

木村さんが座っているのは、お気に入りだというmuuto(ムート)のソファ。

ほかにもいくつか製品を紹介してもらう。

たとえば、入り口近くに置かれた深緑色の大きなソファは、全体が緩やかな弧を描くかたちで、両側に座面がある。

「ちょっと人と話したいなっていうときは、内向きに。それぞれで集中して仕事をしたいときは、外側に座る。背もたれもちょっと高めに設計されているから、ワークスペース向きなんですよ」

なるほど。ソファひとつで、いろんなワークスタイルに適応できるのか。このソファがあることで、今までにない時間や交流も生まれるかもしれない。

コミュニケーションをとりやすい空間のおかげで、仕事のアイデアが膨らんだり、チームワークが高まったり。

「昔は商品を納品するだけの仕事も多かったんですけど、ここ10年くらいは内装も含めて、空間をトータルで提案する仕事が増えていますね」

多くのプロジェクトはオフィスの新設や移転など、企業の新しい節目に行われる。そのオフィスで働く人の声に耳を傾けながら、心地よい空間を提案してきた。

これまではオフィス向け営業を担当する“コントラクト事業部”で、マネージャーを務めていた木村さん。今回スタッフを募集するのは、新たに立ち上げた外商部という部署。

具体的には、どんな仕事をしていくことになるのでしょうか。

「仕事は大きく分けて3つあります。ひとつは、全国のインテリアショップへの提案営業。ふたつめは、住宅デザインを行う設計・デザイン事務所、インテリアコーディネーターへの営業活動。もうひとつは、取り扱いブランドの国内総代理店業務です。」

インターオフィスが国内総代理店を務めているのは、デンマークのmuuto(ムート)、アメリカのKnoll(ノル)、ドイツのClassiCon(クラシコン)という3つのブランド。
家庭向けの製品も多いブランドなので、これまでのオフィス向けの提案だけでは、どうしても活かせないモデルもあった。

インテリアショップへの営業をはじめることで、それらのブランドが日本のユーザーにとっても、より身近なものになっていくはず。

そのほかにも、インターオフィスには取り扱いブランドが30ほどある。

どれもデザイン性に定評があり、コアなファンも多い。デザイナーの思いや、ブランドのこと、製品のことなど、かなり勉強する必要がありそうですね。

「インプットする量はとても多いですよ。全部をちゃんと覚えようと思ったら、3年はかかるんじゃないかな。社内にもマニアックな人はいますが、スタッフみんなが最初から詳しかったわけではありません。建築など近接するバックグラウンドを持つ人と、そうでない人は、半々くらいかな」

そう話す木村さんも、以前はファッションのバイヤーの仕事をしていた。

当時の海外出張先でデザインされた空間の魅力に触れ、今の仕事をはじめたという。

「インターオフィスでは週に1〜2回、メーカーや代理店の担当者の方に勉強会をしてもらっています。また毎年10名くらいずつ、ヨーロッパへ研修に行く機会もあるんですよ。今年はコロナの影響で実施できていないんですけどね」

国内の出張も以前より難しいなか、外商部では今、取扱店やディーラーとして一緒に仕事をしていくパートナー店を探しているところ。

「扱う商品は高額だし、置いてもらいさえすれば売れるというわけではない。だから、やみくもに売り先を広げるのではなくて、製品やブランドの背景までユーザーにしっかり伝えてくれるお店と、お互いに納得して取引を進められるようにしていきたいんです」

周りの評判だけでなく、実際にお店に足を運び、自分たちの目で確かめる。

少しずつ「このお店となら」という基準が見えてきたものの、まだ試行錯誤の途中。

外商部は今のところ、木村さんも入れてふたりの小さな部署。新しく入る人は、これからの基盤づくりを一緒に担っていくことになる。

「知識や経験があることよりも、明るくてハキハキしていて、前向きな人と一緒に仕事をしたいなと思っています。知識だけなら、営業先のショップの方のほうが断然上なんです。何十年もその業界で働いている人たちですから、むしろ教えてもらうことが多いですよ」

「もちろん基本的な情報をおさえることは欠かせませんが、商談だけじゃなくて、アイスブレイクとかから滲み出る、担当者の人間性も大切だと思います」

インターオフィスでは、セールスマネージャーが定期的に行っている社内ミーティングでも本題に入る前に10分間のアイスブレイクの時間があり、回ごとに誰かが話題を用意する。木村さんは先日のアイスブレイクで、車とバイクのデザイナーについて話したとのこと。

会話を通して、どうやって打ち解ける雰囲気をつくるか、その視点は空間づくりとも少し似ているのかもしれない。

木村さんは普段から、クライアントとの話題になりそうなことを自分から探しにいくように心がけている。

先日も、働き方の最新事例を紹介するイベントに参加してきたという。

「趣味を掘り下げてみるのもいいですよね。旅行とか、スポーツとか、ワインや猫が好きっていうことでも。何か興味を持って掘り下げてみようっていう意識がないと、営業って、なかなか結果が出ないと思います」

インターオフィスに入社以来、ずっと営業の仕事をしてきた木村さん。

発注される内容だけでなく、言葉にならない希望まで汲み取って提案するためには、自分から一歩踏み出して相手を知りたいという気持ちがあるといい。

思い描く暮らしやオフィスのイメージ。それにあわせて、ときには自社で扱うものでなくても、情報を提供することもある。

「住宅系の案件を手がけるときは、アートを提案することも多いです。知っているギャラリーを紹介したり、リンクを送ったり。利益や実績になるものじゃないけど、僕たちの仕事は空間を通して豊かな時間を提案することだと思うので」

「インターオフィスの営業って、あんまり目先の利益を追わないことを美徳としているところがあって。もちろん年度ごとの予算はありますが、すぐに利益につながらなくても、長い目で見て価値があるプロジェクトはやろう!とか。そういう雰囲気がある気がします」

数字で見えるものだけでなく、お客さんとの関係も財産。

実は、その考え方がベースとして定着するようになったのは、ここ数年のことらしい。

「以前はわりと数字が重視されていた面もあります。正直、私が入社したころは、人手が足りなくて残業が多く、少しブラックなところもあったんです。それがここ10年くらいで、グレーからかなりホワイトになってきたと思います」


木村さんのようなマネージャーたちが意識的に変えてきた、意識の持ち方や働き方。

現場の実感について、彼女にも話を聞いてみてほしいと紹介されたのが、コントラクト事業部の原田さん。

原田さんが入社してからの6年間は、まさにこの会社の営業体制が変わっていった期間に重なる。

何か、変化を感じることはありますか?

「そういえば最近は、チームをまたいで一緒にプロジェクトを進める機会が多くなった気がします」

インターオフィスは現在、東京に7チーム、大阪に1チームの計8つの営業グループを抱えていて、50人ほどの営業担当がいる。

チームごとにKPIが決められていることもあって、以前は、チーム内にきた依頼はチームの外に出さないようにする傾向が強かったそう。

そのため、仕事に追われて残業続きの人とそうでない人のムラがあり、クライアントに対して効率的なスケジュール提案ができないことも。

「それがいつのころからか、チームの垣根が低くなっていました。やっぱり大型のプロジェクトは、提案書の作成をはじめ、何かと労力が必要なので、分担して進めるほうがいいですよね。チームではなく、会社全体としてみたとき、そのほうが多くの案件を受けられるし」

実際この5年間で、スタッフの人数は変わらないまま、売り上げはほぼ倍に増えているという。

それに、部署をまたぐようになったことで、お互いのノウハウを吸収したり、知識を共有したり、人材交流も増えた。

「営業という仕事柄、プレゼン前に少し残って資料をつくるとか、忙しくなるタイミングはどうしてもあります。ただ、そういうときもいろんなチームと関わりながら一緒に進められるので、かなり楽になったと思います」

ただ家具を売るのではなく、空間を通して「働き方」を提案するインターオフィスの仕事。

自分たちも率先していろんな働き方に挑戦しようとしている。木村さんは、約1年間の育休を取ったばかり。

「育休の相談は、社長をバイクのツーリングに誘い出して富士山を眺めながら『1年育休を取ります』と伝えました」

相談や交渉のようなコミュニケーションも、どうすればお互いに楽しめるか。それを考えることは、営業という仕事の醍醐味にも通じる気がする。

「家具も、ECサイトで買える時代。だからこそ何処で買うのか?誰から買うのか?が重要になってくると思います。営業として、そんな気持ちで仕事を続けてきたいですね」

いい家具を通して、楽しいコミュニケーションが生まれるように。

まずは、自分から会話を楽しむ気持ちを持てるといいんじゃないかと思います。

(2020/10/9 取材 高橋佑香子)
※撮影時にはマスクを外していただいております。
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