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手に届く豊かな暮らしを
ことばに換えて

「うちはアパレルメーカーと言われていますが、目指しているのは“ライフスタイルカンパニー”なんです」

そう話すのは、株式会社ノースオブジェクト代表の南さん。

子育てをするママの普段着をつくってきたノースオブジェクト。手に届く豊かな暮らしを実現することを大切に、アパレルに加えてレストランやまちづくりなど、衣食住それぞれの視点から暮らしの提案をしてきました。

今回は、会社全体のブランディングを担う広報担当を募集します。

事業、組織がともに大きくなりつつあるいま、ブランドに込めた想いに共感してくれる人へ届くように。さらには、既存のお客さんが何度も通いたくなるように。情報発信のあり方を考えていく役割です。

暮らしを丁寧に楽しみたいと思う人なら、ノースオブジェクトのあり方にきっと共感できると思います。まずは会社と、働く人たちのことを知ってもらいたいです。


大阪駅から電車に乗り30分ほどすると、四条畷(しじょうなわて)駅に到着。

少し歩くとすぐ向こうに山が見える。

担当の方から「山が近いのであたたかくしてきてくださいね」と言われていたけれど、思ったよりも近くて驚いた。

5分ほど歩いて、事務所にたどり着く。中に入り、まずは代表の南さんに話を聞く。

「もともと堀江に店舗と事務所があったんですが、昨年の2月に大東市へ引っ越してきて。山が近くて、公園も目の前。駅からも近くて都心からも近い。いいところでしょう」

「手づくりのある暮らし」をテーマに、衣食住に加え、「遊」「育」といった視点からもブランドを展開してきたノースオブジェクト。

創業は1999年。アパレルメーカーとして、ママに向けた服をつくる事業からはじまった。

当時は子育て世代のママたちがおしゃれを楽しめるような服が少なかった時代。機能性を保ちながら暮らしを彩れるような服を、価格を抑えて提供できれば、子育てママたちも普段の暮らしを楽しめるのではないか。そんな想いからスタートしたそう。

「最初は、白や生成といったナチュラル系の服が人気だったんですが、だんだん売れなくなってしまって。発想を変えたほうがいいかもしれない、と模索してたどりついたのが『北欧』でした」

スウェーデンへ旅行する社員がいたり、フィンランドを舞台にした映画『かもめ食堂』が話題になったりと、北欧に触れる機会が増え、興味をもったそう。

「北欧には、自然を感じられる明るい色のファブリックを取り入れて、暗くて長い冬の暮らしを楽しもうという考え方があって。ちょっとした工夫で暮らしは豊かになる。北欧に暮らす人たちの考え方は、ノースのあり方とも通じそうだと思いました」

「僕たちが意識しているのは、世帯年収500万円の家族が実現できるような、手に届く心豊かな暮らし。四季の恵みを活かしつつ、日常にあるものに少しの手間と工夫を加えて過ごせたら、もっと暮らしを楽しめると思うんです」

加えて、同時期に新しく加わったデザイナーからの提案で、もともとあった3つのブランドに家族構成や人物像まで踏み込んだペルソナを立て、商品をつくるようになっていった。

たとえば、「north object de petit…(ノースオブジェクトプチ)」のペルソナは、北欧の暮らしと手づくりが好きな37歳のママとその家族。

「どこで生まれて、何が好きで、どんなお店へ買い物に行くか。家族構成はこうで、平日とお休みの日はそれぞれどんな過ごし方をしているか。デザイナーたちと私で、『どうやったらこのファミリーが楽しい時間を過ごせるか』をとことん想像していくんです」

ブランドごとに1年、1ヶ月のテーマを決め、ペルソナのママと家族の暮らしを1日単位で考える。その上で、その日を彩る服はどんなものがいいか、デザインに落とし込んでいく。

幸せな家族の暮らしぶりをとことん想像するというやり方は、売れそうなものをリサーチしてものづくりをする方法とはまったく違いますね。

「そうなんです。ただ、これまではお客さまからフィードバックをもらう場というのが少なくて。自然豊かなこの場所で、直接お客さまの意見を聞きながらものづくりができればと思って、昨年3月にKeitto(ケイット)をオープンしました」

Keittoとは、northobject de petit…の世界観を体験できる複合施設。

「“憩い、繋がり、高まる普段暮らしのエンターテイメントパーク”と銘打っています。お客さまや地域の方、それに店と店もつながりつつ、僕らの目指す暮らしのかたちを広げていくような取り組みができればと思っていて」

本社のほか、展開する全ブランドのショップはもちろん、北欧をテーマにしたレストランやベーカリー、地域の方も気軽に利用できる社員食堂に加えて、ものづくりを体験できるワークショップスペース、さらに紙・布・焼き菓子とケーキの工房もある。

レストランやベーカリーで提供されるメニューも、ブランドのペルソナファミリーの暮らしをデザインするなかで生まれたもの。

「ここでものづくりやものの売り方を探求しつつ、今後は本屋さんへの卸営業も強化していきたいと考えているんです」

本屋さんへの卸営業、というと?

「ノースの売上の大半はやはり卸で。なかでも、雑貨屋さんに置いてもらうことが多かったんです。客層が近いことと、雑貨に比べて服は単価が高く、かつ回転が早いのでお店の利益にもつながりやすくて」

「その強みを活かして、本屋さんの空きスペースに商品を置いてもらえるようにできれば、お互いにとってメリットになるんじゃないか、と」

卸先ではセルフ販売が中心。だからこそ、接客なしで商品が売れる仕組みづくりが欠かせない。

手に取りやすいレイアウトや、ものづくりの背景を伝えるPOPや動画など。接客をせずとも、商品に込めた想いが伝わるような工夫を日々重ねている。

パンフレットやポスターなどは、すべて自社で企画・デザインしているそう。

「ただ、本屋さんにコーナーを設置するだけで売れるほど認知度が高い状態ではなくて」

「今後は、僕たちの目指すものに共感してもらえるような人と出会うための仕掛けと、ブランドのファンになってもらうための広報に力を入れたいと考えています」

BtoBを得意にしてきた会社ということもあり、BtoCまで想定したブランディングや情報発信に苦手意識があるのだそう。

また、アパレルだけでなくレストランやベーカリー、隣接する集合住宅を巻き込んだまちづくり活動など、さまざまな顔があるぶん、お客さんによってノースオブジェクトという会社の見え方が異なっているのも課題のひとつ。

広報の経験がある人に加わってもらうことで、ノースオブジェクトが目指す世界観を適切に伝え、お客さんとの関係性をより広く、強固なものにしていきたい。

それは同時に、自分たちが何者かを見つめ直し、会社がより成長するきっかけにもなる。


続いて話を聞いたのは、広報担当の有井さん。プレスリリースやWebサイト、SNSの更新など広報業務を幅広く担当している。

結婚とともに北欧へ移住することが決まっており、今年3月ごろに退職予定。ただ、現地の情報をレポートするなど、退職後もつながりは持ち続けるそう。

実はこれまでにも、北欧の暮らしに憧れてワーキングホリデーに行ったり、移住したりした社員がいたみたい。

「ノースの理念に共感して入社した人が多いので、手づくりが好きで、暮らしを大切にしている人が多いです。ものづくりの姿勢は独特みたいで、『お客さまにとってリアリティのあるものづくりができるから』と、転職先から戻ってきた人もいます」

ものづくりに真摯に向き合う会社である一方で、情報を発信することには苦労してきた。

「認知度アップ、集客、ファンづくりまで、求められることが多いなか、最初はメンバーふたり、手探りでやっていたので大変でしたね。チャレンジしたいこともあったけれど、なかなか手を出せなくて」

それぞれのブランドや店舗で情報発信をしているけれど、そこからノースオブジェクトという会社に結びつかないことも多い。その状態を「もったいない」と話す有井さん。

「アパレルブランドは3つあるし、食やまちづくりなど、各事業の規模も大きくなってきました。傍目にはどうつながっているか分かりづらいかもしれないけれど、どれも『手に届く豊かな暮らしを実現する』という共通した想いから始まったものなんです」

新しく加わる人は、一つひとつのブランドやプロジェクトを知り、会社の全体像を把握することから始めるといいかもしれない。

新しい視点でノースオブジェクトという会社を捉えることで、どんな情報を伝えるべきか、逆に削ぎ落とす要素はなにかが見えてくるはず。

有井さんが退職した後は、新しく入る人が中心となって、広報のあり方をアップデートしていくことになる。

今までの広報の仕事を踏襲するのではなく、ノースオブジェクトがものづくりに込めた想いを適切に届けるために、どのような広報が良いのか、0から考えていってほしい。実務を進める広報というよりは、会社全体をみてブランディングを図りつつ、プロモーション戦略を立てていくようなイメージが近いと思う。

有井さんは、どんな人に来てほしいですか?

「社長とミーティングする場面も多いですが、辛口の指摘に対しても、まっすぐ受け止めて、次に活かせる人がいいと思います。新しいチャレンジは応援してくれる環境です。『まずはやってみなはれ』って文化なんです。さすが大阪でしょ?(笑)」


最後に話を聞いたのは、おなじく広報の小谷さん。今日の気分を聞いてみると、「お腹がすきました…」と恥ずかしそうに答えてくれた。

販売を3年経験して、3ヶ月前に広報チームに加わったという小谷さん。今回募集する人にとっては、一番接する同僚になる。

「わたしもまだ広報の仕事を学び始めたところで…。有井さんといろいろ工夫しながらSNSなどで発信しているんですが、すぐに数字に現れるものじゃないので、試行錯誤の繰り返し、という感じですね」

現在は、主に各事業のイベントの告知やレポート、働く人へのインタビュー記事に力を入れているそう。

今後は、新しく入ってきた人の経験も活かしながら、新しい発信の仕方を考えていきたいとのこと。

「接客は来てくれたお客さまに暮らしを伝えればよかったけど、広報は自分からお客さまに出会いに行かないといけない。自分たちのことをちゃんと言葉にして、発信していく。責任のある仕事だなと思っています」


取材終わり、「週末、Keittoでイベントを開くんです。もしお時間あれば、遊びに来てください」と誘われて、足を運んでみました。

秋空の下、アコーディオンの音が響き渡り、子ども連れや近所の人が行き交う。取材で話を聞いたみなさんも、笑顔でお客さんと話しているのが印象的でした。

ノースオブジェクトの世界観は、きっとじんわり伝わりつつある。その伝え方をより良く育てていけたら、暮らしはもっとワクワクするものになるんだと思います。

(2021/11/12取材 阿部夏海)
※撮影時はマスクを外していただきました。

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