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予感からはじまる
デザインから 手に届くまで
100%を追求し続ける

机の上に、雫がひとつ。

透き通ったガラスのなかで、白い結晶がゆっくりとカタチを現したり消えたり。季節の移り変わりがそのまま宿っているよう。

ストームグラスと呼ばれる、大航海時代の天候予測機の原理でつくられた「Tempo Drop(テンポドロップ)」。100percentを代表するプロダクトの一つです。

直観を大切に、機能を追いかけすぎず、デザインだけに流されない感性に訴えるプロダクトたち。

株式会社100percentは、日用品やインテリア雑貨などの企画からデザイン、製造、販売までを一貫して手がけています。

また、静岡・沼津ではカフェを兼ね備えたセレクトショップ「Mission Bay(ミッション ベイ)」も運営。少数精鋭のため、スタッフはさまざまな仕事を横断しながら働いています。

今回は主に2つの職種を募集します。

まず100percentの商品の企画開発を担うクリエイティブスタッフ。週1日程度、ミッションベイのスタッフとして兼務します。接客でエンドユーザーの声を聞き、身体を動かすことで頭が切り替わる。メリハリのある働き方です。

次は、ミッションベイの店舗スタッフ。カフェでの調理や提供、ディスプレイやポップアップイベントの企画など。意欲があればオリジナルの商品をつくることもできます。また、今年7月には、三島スカイウォーク内にパノラマ展望台カフェがオープン。沼津の店舗と兼務予定です。

未経験からでも大丈夫。自分のほしいもの、届けたいもの、想いがはっきりしていれば、一からつくっていける環境だと思います。

 

100percentのオフィスは、東京と静岡の2ヵ所にある。今回は、静岡・沼津へ向かうことに。

新幹線で三島まで向かい、電車に乗り換えて沼津駅へ。

代表の坪井さんが駅まで車で迎えに来てくれた。10分ほどで事務所に到着。

ツタに覆われた大きな倉庫。中では、海外へ輸出入する商品の段ボールや、整理された棚に出荷前の商品が並び、スタッフさんが検品している。

「沼津に事務所を構えたのは、10数年前で、物流拠点となる倉庫を探していたのがきっかけ。東京からも遠くないし、ちょうど良い立地だったんです」

坪井さんは週に3日ほど沼津にいて、東京や海外と行き来している。曹洞宗の家系で育ち、僧侶でもあるからか、淡々とおだやかな口調が印象的。

100percentは、2005年に坪井さんの弟が立ち上げた会社。翌年、坪井さんが合流し2006年に「100%design LONDON」に初出展。同じタイミングで日本でもデビューした。

プロダクトの特徴は、使う人の声や、日々の気づきから、完成後も変化し続けよりよい形へと育てていくこと。

約20年間、ただひたすらに「100%」を追いかけて商品を生み出してきた。

「時間の蓄積がものの価値になっていくと思っていて。思うように売れないものがあれば、単に販売をやめるんじゃなくて、どうしたらいいか考えて改良を重ねていく。いいものは長く存在していくべきだと思うから」

20年前のブランド立ち上げ当初に発売した商品6つのうち、3つは今も販売し続けている。

「10年以上開発しているけれど、まだ商品として完成しないものも多いんです。でも、諦めるってことは僕のなかではないんですよね」

「売れなかったまま終わらせず、改善しつづけた粘りが形になった」と紹介してくれたのは「Moiscup(モイスカップ)」。

マーブル柄が特徴のマグカップ。外側はマット素材でサラサラしていて、内側は艶のある質感が印象的。

改良前は単色で、あまり売れ行きが良くなかったという。さらさらした手触りと内側のツヤは残して、マーブル調に変更。

「白と茶色、2色の釉薬をひとつのバケツに入れて、軽く混ざった状態で一つひとつかけていく。なので個体差が出るんです」

柄を取り入れたことで、内側と外側の質感の差も目立つように。一つとして同じものがないから特別感もあり、贈り物として購入されることが増えた。

誰かのこころを動かすものでありつつ、身近に置いてもらえるものをつくっていきたい。できるだけ多くの人に手にとってもらえる価格帯で値段を設定するよう、心がけているという。

「モイスカップは、改良後は200円の値上げにしていて。もちろん工場にもきちんとした対価をお支払いするようにしています。だから販売数は増えたけれど、うちがとても儲かっているわけではないんですよね」

開発をするとき、坪井さんの頭に浮かんでいるのは、商品を手に取る人のこと。

「ずっと100percentを知っている方が、アップデートした商品を見たときに、いいなと思ってくれるものでありたいし、バイヤーや工場のつくり手も自ら薦めたいと思えるようなものを生み出したいと思っています」

今回募集する商品企画・開発のスタッフは、坪井さんとともに働くことになる。

じつは坪井さんも未経験からプロダクトデザインの仕事をはじめた方。

だからこそ、デザインをストイックに突き詰めるというよりは、どんな想いを伝えるのか、伝えるためにはどうしたらいいのか。バイヤーやつくり手との丁寧にコミュニケーションすること、長く続く関係性を築くことを大事にしている。

「自由に発想して、今までになかったものを時間をかけてつくりたい、そんな熱い想いを持っている方には面白い場所だと思います」

「デザインなんて難しそうと思う方もいると思いますが、予感でもいいと思うんです。予感がするのは、歩んできた人生のなかで何かしら引っ掛かりがあったからだと思うので、それで十分理由になりますよ」

 

100percentのプロダクトに惹かれて入社したのが、クリエイティブスタッフの小林さん。みなさんからは下の名前の「みくちゃん」と呼ばれている。

専門学校でグラフィックデザインを学んだのち、5年前に新卒で入社した。

もともと100percentの「SAKURASAKU(サクラサク)」という商品を知っていたそう。桜の花びらの形をしたグラスで、結露するとテーブルに花びらの形が浮かんでくるデザイン。

「結露って、テーブルが濡れちゃうのでマイナスに思われがち。でもそこを楽しむアイデアが面白いなと思っていました」

「就職活動をしているときに会社説明会で100percentを知って。サクラサクをつくっているところだと知って、興味を持ったんです。グラフィックを学んできたけれど、いつか自分でも商品をリリースしてみたいと思ったんですよね」

クリエイティブスタッフは、商品の企画開発にまつわる仕事を幅広く担う。

小林さんは商品の告知や販促ツールの作成など、得意とするグラフィックの仕事とあわせて企画開発も担当している。今は外部のデザイナーと協力しながら進めているけれど、ゆくゆくは社内のメンバーが中心になって進めていけるといい。

商品企画は未経験だった小林さん。まずは坪井さんのアイデアをどう図案に起こすところか、一歩ずつ学んでいるところ。

「社長からはよくアイデアを求められるんです。『自分がほしいものでいいんだよ』って言ってもらえるけれど、私自身はアイデア出しが得意ではないようで」

坪井さんのアイデアはいつもテンポよく生まれる。とりあえず形にしてみて、そこからまた考えて。同時に進めるアイデアも多く、10個ほどアイデアのストックがあり、そのうち3〜4個は常に開発途中だという。

「商品をつくるとなったら、まずは工場探しから。『できないよ』って言われてそこから考え直すことも多くて。最初の案からどんどん形が変わっていく。アドバイスをもらうための叩き台をずっとつくっている感覚です」

今は、パソコンケースやランチョンマットなどの企画段階。幅広く自由なプロダクトを手がけているぶん、企画の熱量も問われる。

「企画を考えたら、社長に伝えるんです。『うーん』って言われたら、自信がなくなることもある。その想いを伝えるところから始まっていて。どれだけ『これをやってみたい』という気持ちがあるかが大切だと思います」

商品づくりのきっかけになるのであれば、坪井さんの知り合いの工場や産地を紹介してもらったり、足を運んだりすることもできる。最近、小林さんは開発中の食器の窯元を見学するために、佐賀県の有田へ行ったそう。

「5年いて、まったく飽きないですね。インテリアや雑貨の展示会へも年に3回ほど社長と一緒に行くんです。週1ショップで働くのも、気分転換にもなるしいい刺激をもらっていると思います」

「新しく入社してくれる人がプロダクトのアイデアを出してくれて、私の得意なグラフィックと合わさって、100percentのおもしろいプロダクトを一緒に生み出していけたらいいなと思っています」

 

最後に向かったのは、事務所から車で1分ほどにある「ミッション ベイ」。

手前がカフェで、奥がショップになっている。

100percentの商品が並んでいるエリアもあれば、作家さんの展示や、セレクトされた食器、洋服、インテリアや家具、観葉植物などがずらり。開放的な空間が気持ちがいい。

「100percentを知っている方よりは、沼津港など周辺に観光に来た方に足を運んでいただくことが多いです」

そう話すのはショップスタッフの山口さん。入社して8年目になる。

友人からの紹介で、ミッションベイを知ったそう。過去に飲食店や文具店で働いたこともあり、これまでの経験をさらに活かしたいと転職を決めた。

「お店ではシンプルで長く使えるものを揃えています。実際に、以前買ってくださった食器が割れてしまって、『同じものがほしくて』と探しに来てくださる方もいますよ」

「そういうとき、長くお取引のあるメーカーさんの商品であれば、同じものを取り寄せたりご案内したりできる。お客さまがまた探しに来てくれるということ自体が、継続していく価値だと思うんです」

営業日は金、土、日曜日と祝日。

カフェ担当とショップ担当に分かれ、カフェでは当日の仕込みを行い、ショップでは掃除や植物の水やり、季節ごとや売れ行きを見てディスプレイ替えることも。お店は基本的にはゆったりとした雰囲気だそう。

営業日でない平日2日は、検品やECサイトの発送作業などの事務が中心。ショップスタッフとして加わる人は、まず沼津の店舗に慣れながら、来年の7月にオープンする三島の新店舗も兼務していく。

基本の業務のほか、こんなことも。

「今着ているエプロンはミッションベイのオリジナルなんです」と、山口さん。以前勤めていたショップスタッフさんが未経験ながらに「ほしいもの」として企画して、100percentが製作した。

「はじめは、ロゴの入ったデザインだったんですけど、今はナチュラルな感じにアップデートしました」

ほかにも店内に陳列している手拭いなども、オリジナルのもの。新しく入る人も、好きなものやつくってみたいものがあれば、アイデアを出していけると楽しそう。

「たとえば食器とか洋服とか、好きなものを持ってる人にはいい職場だと思っていて。そこにどんな想いがあるのか、まず言葉にすることを大事にしてくれたらうれしいです」

 

経験よりも、まっすぐな想いを大切に。ひとつのプロダクトに何年も向き合い、まだ光っていない部分を丁寧に磨き続ける。

100percentでは、時間をかけて育てたものが、本当の価値になると信じています。

ものづくりに憧れがある。つくることが好き。だけど、仕事にするにはハードルが高い気がして踏み切れない、そんな人にこそ、挑戦してみてほしい場所です。

(2025/10/27 取材 大津恵理子)

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