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好奇心のままに
よく話し、よく笑う

※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。

日々暮らすなかで、自分なりの楽しみや好きなことってなんでしょう。

お気に入りの豆でコーヒーを淹れたり、銭湯に行ったり。人それぞれだと思いますが、ささやかな喜びがあるだけで、毎日の暮らしが気持ちよく感じます。

loop&loopは、イスラエル発の革靴ブランド「NAOT」を取り扱う会社。

奈良に本店を構え、現在は「entwa」という自社のアパレルブランドも展開しています。ホームページを覗けば、魅力的な記事が日々紹介されているし、定期的にさまざまなイベントも開催している。さらに、1年をかけて全国を巡回する受注会を開催したり、本の出版も行ったりしているそう。

今回は、奈良の本店で働く人を募集します。接客・販売はもちろんのこと、ブランドに関わる業務に幅広く関わっていきます。

loop&loopで働く人たちは、よく笑うし、よく話す。まずは、ここで働く皆さんのことを知ってもらいたいです。合わせて、NAOT TOKYOで働く販売スタッフも募集します。



新幹線に乗って京都駅へ。そこから近鉄に乗り換えて約30分、近鉄奈良駅で降りる。

駅前の商店街を南へ通り抜けると、昔ながらの町屋が立ち並んでいる。「ならまち」と呼ばれるエリアらしい。

まちの大部分は、もともと元興寺というお寺の境内。お寺が世界遺産に登録されたのをきっかけに脚光を浴び、観光街として栄えてきた歴史があるのだとか。

街歩きもほどほどに通りをまっすぐ進むと、loop&loopの事務所兼アトリエを見つけた。

扉に近づくと、代表の宮川さんが気づいて出迎えてくれる。手前がアトリエスペースになっていて、中に入ると、革に金具を打ち付けている音やミシンの音が聞こえてくる。

アトリエ奥の居間に案内されて、まずは宮川さんに話を伺った。

「20代の頃は商社で働いていたんですけど、ふと立ち止まって自分の人生を振り返ったときに、このままでいいのかなって疑問が出てきたんです」

一度きりの人生、動けるときにやりたいことをやるべきなんじゃないか。

そこで、奥さんと一緒に会社を辞めて世界へ放浪旅に。たくさんの思い出のなかから、ケニアでの思い出を話してくれた。

「ぼく、カリンバって楽器が欲しくて。それをつくってくれる人が首都ナイロビからバスで1時間ぐらいの村に住んでいることを知りました。つくってもらうために、毎日ナイロビから通うことにしたら、行くたびに村の子どもたちがすっごい懐いてくるんですよ」

「外国人が珍しいのか、みんな白い歯を見せて写真撮ってよ〜って近づいてくる。パッと輝くようなこの感じって、日本で味わったことがないかもしれない。こういう空気感がめちゃくちゃいいなと思ったんです」

空気感?

「日本と比べたら、物質的に豊かじゃない国っていっぱいあると思う。だからといって不幸かというと、そうじゃない。むしろ、むちゃくちゃ幸せそうに生きている」

幸せは、お金やモノなど目に見えるものだけで決まるわけじゃない。

無いものに目を向けるのではなく、今この一瞬を捉えて過ごす。だからこそ、心の底から笑えるのかもしれない。そんなふうに感じることができた。

約4年間、世界中をまわって日本に帰ってきた宮川さん。

旅で出会った人たちのように、今を生きて、毎日笑って暮らしていきたい。理想の姿はあったものの、具体的に何がやりたいのか、なかなか見つけることができなかった。

転機が訪れたのは、それから一年後。

当時、無職だった宮川さんは、奥さんの母親が運営する洋服・雑貨店「kaze no sumika」でお手伝いをすることに。

そこで取り扱いされていたのが、イスラエル発の革靴NAOTだった。

人間工学に基づいて設計されたインソールは、クッション性が高く足裏全体にフィットする。履くほどに持ち主の足に馴染んでいくことから、「育てる靴」として愛用している人も多かった。

ただ、当時靴をkaze no sumikaに卸していた商社が、取り扱いをやめてしまうことに。

「NAOTの靴が好きなお客さんってものすごく多い。どうにかしてここで売れないかなって。商社で働いていた経験もあったので、まずはイスラエルに連絡してみたんです」

なんとか仕入れることができたのは16足1ケースのみ。

資金が足りなかったので、販売しては発注の繰り返し。少しずつ量やラインナップを増やしていった。

「もともとNAOTを愛用していた方もいたので、当時はお店に靴を置くだけで喜んでもらえました。それに、NAOTの靴って履き心地が良いので、足の悩みを持っていた方に『これなら履ける!」って言ってもらえたこともあって」

「職がないときは、すごくむなしかったんですよね。誰の役にも立てていないというか。だからこそ、こんなふうに誰かに喜んでもらえることが嬉しくて、続けてみようと思ったんです」



目の前のお客さんに喜んでもらいながら、自分自身の気持ちも大切にして働く宮川さんは、なんだかとても楽しそう。

自分の気持ちを大切にしてほしいのは、まわりで働くスタッフに対しても同じ。

どんなふうに接客をしているのか、続けて坂戸さんに話を聞いた。大学2年生のときにアルバイトとして関わり始めて、今年で4年目になるそう。

「ちょっとマイナスに思えるようなこともお伝えするようにしているんです」

マイナスなこと。

「たとえば、クラウディアという編み上げのブーツは、すごく履きづらいように見えるんですね。実際、最初は足入れしにくいんですけど(笑)。むしろそこが、可愛いというか。なんか手のかかる子ほど可愛いみたいな感じだと思っていて」

「お客さまに対しても、『この靴って履きづらく見えますよね、ほんとうに一分ぐらい玄関でお時間を頂戴するモノで… あ、全然取れないですね、靴紐』とか言いながら、履いてもらうんです。そうすると、お客さまにも笑ってもらえるし、それはそれで可愛いやんって思ってもらえることもあるんですよ」

ちょっと面倒な部分も含めて、可愛らしい。

無理にいいことだけを伝えて売ろうとしなくても、商品の魅力を自分の言葉にできれば、相手にも伝わる。

「自分が好きになった商品で、お客さまにも喜んでもらえるのは嬉しいですね」

今回募集するのは、奈良本店で働くスタッフ。

店頭での接客・販売もする日もあれば、事務所で問い合わせの返信をしたり、WEBマガジンやSNSの投稿をしたりすることもある。

また、商品の発送やイスラエルから届くNAOTの靴の検品も自分たちで行う。多いときには2000足検品するというから、体力も必要になる。

坂戸さんが接客・販売に加えて担当しているのは、NAOTの情報発信。

接客と同じように、WEBやSNSでも、自分の言葉でお客さんに想いを届けている。

たとえばNAOTのWEBマガジンでは、気になる作家やアーティストに声をかけてNAOTの靴を履いてもらいながら散歩する企画や、プロの漫画家さんとコラボした漫画。さらにはyoutubeやInstagramでの配信ライブなど、様々な企画を掲載している。

最近では、13足の靴をもっているスタッフに、最初に買った靴から一番のお気に入りまで、靴への思いを話してもらうインスタライブも配信した。想像以上に反響があったそう。

「実際に靴を履いている人の言葉ってすごくパワーがある。直接お店を訪れることができない方にも、その言葉を届けていけたらいいなって思いますね」



最後に話を聞いたのは、大津さん。坂戸さんと同じく接客・販売をしつつ、自社ブランドentwaの商品開発やイベント企画などを担当している。

「entwaのコンセプトは『いつまでも想像力が膨らむような、ほんの少し特別な日常と発見をつくる服』です。着心地良く、日常的にたくさん着てほしいという思いを込めて商品を展開しています」

「ただ、ブランドの認知力はNAOTに比べてまだまだこれからで。もっと色んな人に魅力を知ってもらえるようにいろんな活動をしているところです」

その一つが、今年の4月に販売したスカーフ。イラストレーターの日下(くさか)明さんとコラボしてつくったもので、大津さんともう一名のスタッフを中心に企画から工場とのやりとり、価格設定まで行った。

「色味合わせとか質感とか、いい物をつくるために何度も試作を重ねたんですけど、ただそれを売るだけだと意味はなくて」

どういうことでしょう。

「お客さんに、私たち自身を楽しんでもらいたいんです。『また面白いもの出したな』とか、『次はもっと素敵な色を出してくるんじゃないか』とか。期待してもらいたい」

「そのためには商品ができあがった後、どういう風に広げていくか。展開も考えていかないといけなくて」

つくって終わりではなく、その商品を手にしたお客さまにどうやったらもっと喜んでもらえるのか。届ける人の顔を思い浮かべながら、商品をつくりあげていく。

今回のスカーフを通して、日下明さんのファンの方がお店に買いにきてくれるなど、新たなお客さんに届けることもできたそう。

「ものづくりの脳と、ビジネス的な脳。両方使うのでかなり大変なんですけど、自分の持ってる知識や感性がすべて仕事に直結するので、すごく楽しいです。自分を隠してる余裕なんかないですよ」

商品開発以外にも、北海道、福岡、東京など各地でentwaのポップアップを企画。出店先への営業も行っているという大津さん。坂戸さんも、接客・販売しつつNAOTの情報発信でさまざまな企画を担当していた。

いろんなことをやっているけれど、どれも本気で取り組み、楽しんでいる印象を受ける。

この原動力はどこから来ているんだろう。

「好奇心が強いんですよ。誰かが、『これ買ってきてん』って言いながら何か持ってきて軽いお茶会がはじまったり、自分の興味あるニュースを定期的にシェアしたり。そこから商品やイベントのアイディアの種が生まれることも多くて」

「何かアイディアを出したら、まわりが「ええやん!やってみよう!」ってなるので、新しいことも挑戦しやすいんです。それと、うちではよく『2割でいい』と言われることがあって」

2割でいい、ですか。

「最初のアイデアは2割でいいから、まずはみんなでシェアして方向性を確認する。固まりきる前の段階だからこそ、ほかの人もその上にアイデアを乗せやすくなりますよね」

「わたしたちはチームで企画を完成させていくので、自然とアイデアがブラッシュアップされていきます。必然的に、ただの会話のような雰囲気で物事が決まっていくことが多いんです」

失敗してもいいからまずは発言することを大事にしていると大津さん。

取材終わり、代表の宮川さんが話してくれたことが印象に残っている。

「ご飯を食べるとき、寝るとき、そして仕事をするとき。すべての温度感が同じくらいやったらいいなと思っていて」

温度感が同じ。

「ご飯を食べる、寝るって意識しないじゃないですか。お腹すいたら食べよう、眠たくなったら寝よう。仕事も同じように、肩肘張らずにできたらいいと思うんです」

「それともう一つ大切にしていることが、生きることを楽しむこと。自分がワクワクするような楽しみって、実は近くにいっぱい転がっていると思うんです。仕事でもそれを見つけられると楽しいし、ずっと続けていけるのかなと思います。楽しみ続けるって、一番大変なんですけどね」

(2022/1/20取材 2022/7/8再編集 杉本丞)
※撮影時は、マスクを外していただきました。

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