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工務店特化型コンサル
冷静で、情熱的な
当事者であれ

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

「コンサルって、一般的にはプロジェクトベースの仕事が多いんです。でも僕らは会社ベースで取り組むので、クライアントのあらゆる相談に乗りながら、一生涯お付き合いするつもりで仕事をしています」

そう話すのは、株式会社SUMUS(スムーズ)代表の小林さん。

SUMUSは、全国各地で家づくり・まちづくりに取り組む、地場工務店に特化したコンサルティング会社。

事業戦略の構築から組織開発、採用活動のサポート、WebやSNSのデザインや発信強化まで。提言だけでなく実際に手も動かしながら、成長のフェーズに合わせて長く、広く関わっています。

現在SUMUSが新たに挑戦しているのが、工務店と一緒に取り組むまちづくり。今回は、従来のコンサルティング業に取り組みつつ、将来的にまちづくりプロジェクトを推進していく人を募集します。

経験は問いません。どんな取り組みをしているのか、まずは知ってほしいと思います。

あわせて、Webから紙媒体まで幅広く関わるデザイナーも募集します。

 

東京都港区。地下鉄三田駅から5分ほど歩き、東京タワーの見える交差点を渡る。

飲食店やオフィスビルが並び、多くの人が行き交うエリアに、SUMUSのオフィスはある。

エレベーターでビルの4階へ。オフィスは、さすが工務店がクライアントの会社、かっこよさと居心地の良さを兼ね備えた空間が広がっている。

ミーティングスペースで話を聞いたのは、代表の小林さん。一つひとつの質問に丁寧に答えてくれるので、コンサルの仕事や住宅業界の仕組みなど、普段聞きなれない話もすっと理解できる。

新卒で入社した経営コンサルティング会社を経て、2015年にSUMUSを立ち上げた小林さん。

お父さんやおじいさんが建築関連の仕事をしていた影響もあり、工務店に特化した事業をはじめた。

「住宅業界のマーケットって特殊で、名の知れた大手企業でもシェアは全体の数%くらい。地域ごとの工務店が独自に事業を展開しているので、産業全体で変わろうという意識が生まれにくくて」

たとえば、携帯電話のデータ通信無制限プランや、ノンアルコールビール。ほかの業界では、一社が新たな商品を生み出したら他社もそれに続く場合がほとんど。そうすることでお互いが高め合い、業界全体の発展につながってきた。

「建築って、GDPでも一定の割合を占める大きい産業なのに、牽引する主体者が不在なんです。今、うちのクライアントをすべて合わせると住宅マーケットで約18%のシェアがあって。20%くらいまで引き上げられれば、業界のなかに一つまとまりが生まれると考えています」

「ここから、みんなで変わろうという流れを生み出したい。うちのような後発のコンサルティング会社が、業界に変化を起こせたら面白いじゃないですか。そんな思いもあって、工務店支援に特化しています」

経営全般のコンサルティングはもちろん、Webサイトやチラシなどのデザイン制作をしたり、SNS運用を代行したり、人事や労務管理システムを自社開発したり。お客さんからの要望に応えながら、どんどん仕事の幅を広げている。

「たとえば採用の相談からはじまったとしたら、その次は育成やマネジメントの課題が見えてくる。フェーズごとにずっとクライアントをサポートしていきたいし、実際に創業から7年お付き合いしている会社も多いです」

これまで、全国の工務店500社以上と仕事をしてきたSUMUS。

これから力を入れていきたいのが、工務店と協働するまちづくり。

「工務店さんって、家を建てたあともずっとアフターフォローをする責任があって、業績が悪くなったから場所を移転しよう、っていうことができません。地域に根ざさざるをえない彼らだからこそ、これからの田舎を守っていく主役になれると思うんです」

「事業展開を考えたときも、ライバルのいるエリア外に進出するよりは、エリア内で多角化していくほうが地方企業にとっては効果的。なので、経営の相談を受けたときに、まちづくりという選択肢を提案しています」

たとえば現在、岐阜県の六原建設という会社が主導し、「ろくまち西岐阜」という施設を建設している。

ショップやカフェ、地域の人が使えるレンタルスペースなどが入る複合施設で、家づくりに関する相談カウンターも設ける予定。

継続的に集客をしていくには?というクライアントからの相談をきっかけにはじまったこのプロジェクト。

土地を購入し、建物を建て、施設を運営する。その一連の流れにSUMUSは伴走してきた。

「まずはこの施設に、毎年1万人を呼ぶことを目標にしています。人口の1%が家を建てるというデータがあるので、1万人のうち1%が将来的な顧客になるとも考えられる」

「まずは小さい範囲からはじめて、賑わいを地域全体に波及させていきたい。最終的には、まちの付加価値、つまり地価が上がっていくことを目指しています。まちに魅力を感じて住みたいと思う人が増えれば、工務店にとってより長期的・安定的な仕事につながりますから」

長い目で見て投資することが必要な取り組み。工務店にとっては大きな決断になりそうですね。

「なので、現状は全体の1%くらいしか挑戦できないと思います。一方で、まちに貢献したいという想いをもつ工務店さんは多くて、『今は無理でもいつかやりたい』と僕らのセミナーに参加してくれる方もいます。全体の10%くらいが取り組むようになれば、業界のあり方が少し変わるんじゃないかと思っています」

まずはこれまでコンサルティングで関わってきた会社から、産業のなかに新たな流れをつくり出していきたい。

現在、すでに10件ほどのまちづくりプロジェクトが進行中で、SUMUSは施設の立ち上げからその後の運営まで一連のサポートをしている。

とはいえ、イベント企画やコミュニティづくりだけをやりたい人だとギャップが生まれそう、と小林さん。

「草の根の活動だけではなく、より上流からまちを捉えてほしいと思っています。その地域の特徴や産業構造まで捉えて、事業計画や戦略を立て、施設をプロデュースしていく。まちづくりというより、まちの経営という言葉が合っているかもしれません」

たとえば、先ほどの「ろくまち西岐阜」の場合だと、建設中のまちは完全なベッドタウン。今は住宅需要も多いけれど、将来一気に高齢化が進んだときに、まちが衰退してしまう可能性がある。

今は日中あまり人がいない地域だけれど、駅の近くにいろんな世代が集まれる場所をつくることで、地域にお金が落ちる仕組みをつくり出しつつ、将来に向けてまちの魅力を向上させることを目指している。

熱く想いを語るというよりは、淡々と落ち着いて話を進める小林さん。

社内でも、似たような雰囲気の人が多いんだそう。

「うちの会社は、どっちかっていうと陰キャっていうか(笑)。冷静と情熱の間、じゃないですけど、普段はクールでも、心のなかではお客さんのためを思っているメンバーが多いなと思いますね」

「俯瞰的に見てはいるけれど、地域の人たちと飲み会で腹を割って話すっていうのも大事ですよ。クライアントとは長い付き合いになるので、着飾った自分じゃなくて、人間全部さらけだせないと続かないですから」

将来的にまちづくりを担うにしても、企業経営と考え方の基本はあまり変わらない。

これから入る人は、まずは工務店のコンサルティングに取り組み、経営の手法を学ぶところから。まちづくりについては、はじめのうちは小林さんのアシスタントとして動いていく。

 

そんな働き方をしているのが、新卒で入社して2年目の風間さん。学生時代は、野球留学でアメリカに行ったり、タイで営業インターンをしたり、多様な経験を積んできた。

「就活ではコンサルとヘッドハンティングの業界を見ていました。立場のはっきりしたところからクライアントを支援できる仕事がしたいと思っていて」

「最終的にSUMUSに決めたのは、本当に雰囲気ですね。ガツガツ仕事するけど、賑やかすぎないのがいいなって(笑)。あとは、選考のたびに丁寧なフィードバックをもらえたのが印象的でした」

現在は、先輩のアシスタントとして関わる案件が7割、メインで進める案件が3割ほど。最近は、ほとんどの打ち合わせをオンラインで行っている。

スタッフそれぞれが研究テーマを持って、自身の強みを深めているSUMUS。風間さんは、Webマーケティングの分野を得意としている。

「SNSやWeb上での広告運用をしたり、アクセスされやすいようにHPの改善をしたり、集客のためのイベントも考えます。たとえばこのイベントも、お客さんと一緒に企画しました」

「『構造見学会』ってイメージできますか?」

いいえ…。

「壁や天井を張る前の状態で見学するんです。最終的に隠れてしまう部分もちゃんと見えるので、耐震性や安全性に問題がないことを、しっかりお客さんに伝えることができます」

「ただ一般の人にはわかりづらい言葉なので、『50%完成見学会』っていうキャッチコピーを工務店さんと一緒に考えました」

Webページづくりもサポートし、ページ内の文章は風間さん自身が考えたそう。

「キャッチコピーと実際の内容にギャップが生まれないか少し不安だったので、イベント内容を丁寧に説明する文章を心がけて。具体的に家を検討している人たちをターゲットに集客したので、このイベントから受注にもつながりました」

「アドバイスするだけでなく、常にお客さんと一緒につくっている感じですね。毎週のように打ち合わせがあるんですけど、提案内容を考えたり、準備している時間が結構楽しいんですよ。何件も並行しているので、この会社次は何話すんだっけ?って、混乱することもありますけど (笑)」

客観的な視点を持ちながらも、会社の一員のように手を動かす。当事者として一緒に現場で動くからこそ、得られる手応えがきっとあると思う。

 

今回話してもらった住宅業界の特徴や、頭も手も動かすSUMUSのコンサルティングのあり方。

変化の余白がある業界に、独自のやり方で挑むからこその面白みがあると思います。

若手でも、大きな裁量を持って仕事に取り組むことができる会社です。ここで自分の力を試してみたいと思ったら、ぜひ一歩を踏み出してみてください。

(2022/5/23取材 増田早紀)

※撮影時はマスクを外していただきました。

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