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日本の伝統工芸を
もっと身近に
人に寄り添うジュエリー

1000を超えるともいわれる日本の伝統工芸品。

古くからあらゆる日用品に用いられてきた工芸は、人の生活を彩り、豊かにしてきました。

たとえば金属の彫金やガラスの切子など。ちょっと高級感があって、ハレの日に使いたくなるようなもの。

日本が誇る伝統工芸をもっと身近に感じてほしい。

そんな思いから生まれたのが、ジュエリーブランド「KARAFURU」。

KARAFURUは、職人が一つひとつ手で彫った和彫の結婚指輪や、蒔絵を施したパールなど、細やかなデザインのジュエリーを販売している会社です。代官山にある店舗とECサイトで販売していて、海外では香港と北京で展開しています。

今回募集するのは、お客さんへの接客から生産管理まで一通りを担う、店舗運営スタッフ。SNS運用やイベント企画など、希望があれば接客以外の業務を担うことも可能です。

伝統工芸に興味があって、人と接することが好き、というような人にぜひ活躍してほしい仕事です。海外での展開も伸びているブランドなので、海外志向の方にとってもやりがいがあると思います。



東京・代官山。

中目黒や恵比寿と近く、カフェやアパレルなどおしゃれなお店が集まるまち。

代官山駅の北口を抜けて、線路の高架に沿って進む。すぐ先に見えた登り坂の途中に、KARAFURUの入る緑色のビルが見えてきた。

あいさつをして開店前のお店へ。こじんまりとした店内には、木製のテーブルと、インテリアのように並ぶジュエリーたちが。

写真を撮っていると、代表の黒田さんが軽やかにお店に入ってきた。

黒田さんがKARAFURUを立ち上げたのは12年前。その前は伝統芸能の興行も手がける会社で、新規事業の開発を担当していた。

「そこでは伝統芸能関連のウェブサイトやフリーペーパーを新規で立ち上げたり、それらにまつわる新商品の開発などをしていました」

そこで出会ったのが日本の伝統工芸。

伝統芸能の舞台で使われる衣裳や小道具には、染物や刺繍、塗り物など、多種多様な伝統工芸が用いられていた。

「それまでは伝統工芸にほとんど触れたことがなかったのですが、どの作品もすごく素敵で。それに、職人さんたちが熱量をもって、想像以上に手間をかけてものづくりをしていることを知って驚きました」

工芸品の奥深さに惹かれながらも、それらが用いられる着物や漆器を日常的に使う人は少ない。

この素晴らしさを多くの人に伝えようと、伝統工芸の手法を使った新しいものづくりを新規事業として考えることに。

さまざまな企画を考えてみたものの、想像以上に時間がかかったり、同じクオリティのものを揃えることができなかったりと、順調には進まなかった。

「会社に所属しながらやる以上、見合った規模で利益を出せるものにしないと世に出せないというのがボトルネックになってしまって」

それなら自分で裁量をもって、小規模でも試行錯誤しながらやってみようという思いから、会社を辞めて独立。KARAFURUを立ち上げた。

はじめにつくったのは、染物を活かしたアパレル商品。ところがアパレルはロット数が少ないと極端に生産コストが高くなってしまうため、小規模で続けるのはむずかしいことがわかった。

そこで思いついたのが、ジュエリー。

最初に誕生した「蒔絵パール」は今も人気の看板商品で、パールに描かれた蒔絵柄がきらりと輝く。ピアスやネックレス、指輪として国内外で販売している。

「蒔絵をジュエリーに用いるのは職人さんたちも初めてで、できるかできないかさえ最初はわからなくて」

曲面がある漆器にも使われる蒔絵なら、パールにも転用できるかもしれない。そう考えたけれど、漆器とパールでは大きさも素材も全く違う。そこに細かな絵を描いて、金粉を重ねて… と、職人さんの高い技術も必要になる。

加えて、商品づくりの過程で考えたのは、日常使いができるデザイン。何度も相談を重ね、和柄の中でも幾何学的な模様を取り入れていくことにした。

「トレンドにあまり左右されずにずっと使えるような、シンプルなものにしたいと思っていて。蒔絵パールはどんなファッションにも合わせやすいので、結婚式などのフォーマルな場でも使っていただいています」

蒔絵パールなど日常使いができるジュエリーに加えて、KARAFURUのもう一つの柱になっているのが、鍛造と和彫の技術を用いた結婚指輪。

植物や星、動物をあしらった模様を、お客さんの希望に応じて職人が一つひとつ丁寧に手彫りしている。

「コロナ禍で外出が減って、ジュエリーをお求めいただく機会が減ってしまったのですが、一方でこだわりのものを身につけたいという方がすごく増えてきていて」

「ホームページで商品を見て、実際にお店に来てもらって。本当に気に入った方に買っていただきたい。だから新しく入る人にもお客さまへの購入の一押しというより、商品の良さをしっかりと伝えることを大切にしてほしいです」

今回募集するのは店舗運営スタッフ。お客さんへの接客から職人さんとのやりとり、検品から納品までの生産管理など、仕事内容は幅広い。

「一通りの仕事ができるようになったら、その方の経験や特性にあわせて業務内容を柔軟に変えていけたらと思っています。4人だけの小さい会社なので、今も一人ひとりの持ち味を掛け合わせて仕事をしている感じです」



一見、ジュエリーと直接関わらないような経験やスキルも、もしかしたら活かせるかもしれない。

まさにそれを感じているのが、入社3年目の長谷川さん。映像制作をしていた前職の経験を活かして、ブランドのPR動画を作成など、広報的な役割も担っている。

「KARAFURUのことはSNSで偶然見つけたんです。はじめは伝統工芸の手法を使っているとは気づかなくて。もともと和風なものが好きだったので、調べていくうちにドンピシャだって思いましたね」

入社してはじめて覚えた仕事は、検品の作業。

「蒔絵パールなら、金を撒く前の漆が見えていないかとか、柄が剥げていないかなどの確認をします。切子だとガラスが割れていることもたまにあるので、細かいところまで注意して見ることが必要ですね」

徐々に接客もするようになると、別のむずかしさを感じるように。今でも印象に残っているのは、結婚指輪を買いにいらしたあるご夫婦。

「女性の方は花柄の和彫を入れたいというご希望があったのですが、男性の方は花柄に抵抗を感じていて。当時は経験も少なかったので、どう進めようか迷っているうちに、ふたりが喧嘩のようになってしまったんです」

黒田さんにもフォローしてもらいながら、最後はそれぞれのデザインをまったく同じにしないというやり方で、ふたりの納得がいくデザインにすることができた。

「女性の方の花柄を入れることは尊重しつつ、男性の方の指輪には、お花の一部である蕾や葉っぱの和彫を入れることになりました」

「今となればわかるのですが、結婚指輪って必ず全部をお揃いにしなくちゃって思われやすいんです。けれど、決してそういうわけじゃなくて。指輪の形や色、どこか一つだけ揃える方も多いんですよ、とお伝えすると安心してくださいますね」

未経験だった接客のコツも、初めて知る工芸や商品の知識も。少しずつ自分の身にしてきた。

「今の課題は、お客さんの気持ちを汲み取りすぎてしまうことなんですよね」

「商品を一通りわかってきたゆえに、お客さんの希望を知ると、良かれと思って『こんなものもありますよ』とたくさん紹介してしまうんです。そうすると逆に迷わせてしまうこともあって」

KARAFURUは予約制のお店。結婚指輪は1時間半ほどのヒアリングで、指輪のデザインを決めていく。

「遠方から来るお客さんも多いので、限られた時間で最適なご提案をすることが大切なんです。なので迷わせる提案をしてしまうと、次のお客さんを待たせてしまうこともたまにあって」

お客さんの希望を素早く察知して、自分の引き出しと照らし合わせながら最適解を提案する。知識だけでなく、集中力やスピード感も大切だと思う。

どんな人が向いていますか?と聞いてみると、「温度感のある人」とのこと。

「結婚指輪って一生に一度のお買い物なので、手が震えるほど緊張しているお客さんも多いんです。なので、まずは安心してもらう。その次に希望に合わせた道筋を立てながら、より良いご提案をしていく。お客さんに寄り添える温かさみたいなものが必要だと思いますね」



「気になったことをすぐに聞くということも大事ですね」と話し始めてくれたのが、入社6年目の森山さん。

週3日はKARAFURU、あとの2日は別のジュエリーショップで働いているそう。

「やっぱり伝統工芸を扱っているというのが、KARAFURUとほかのショップとの大きな違いですね」

お気に入りは江戸切子のピアスシリーズ。ガラスの透明感とさりげない切子の柄が印象的。年代を問わずに喜ばれているアイテムなのだとか。

今日の出勤前は、御徒町でジュエリーに使う石の仕入れをしてきたり、職人さんにお願いしていた商品を受け取りをしてきたりと、森山さんはお店の外での仕事も担当している。

KARAFURUでは、どんなところにやりがいを感じているのでしょうか?

「この間、名前に入っている『米』の漢字を表す柄をリングに入れたいというオーダーがあって」

当初は、これまでに扱ったことのある稲穂のマークや、米粒を表すような点々の模様を提案したそう。でもお客さんと話すなかで最終的に決まったのは、お茶碗のマーク。決まったときのお客さんのうれしそうな顔が忘れられないという。

「はじめてお願いする柄だったので、できるかわからなかったんですけど、職人さんの力もあって無事実現できて。すでにあるデザインから選ばれるお客さんもいらっしゃいますけど、新しいアイデアを形にできるところも、KARAFURUの面白さですね」

求めるイメージがはっきりしているお客さんもいれば、漠然としたままお店に来るお客さんもいる。お客さんが満足いくような道筋を立てていくのが大切だと森山さん。



取材の終わり、森山さんに普段やっている作業を見せてもらった。

素早く検品を済ませ、KARAFURU特製の木箱へ丁寧に商品を入れていく。最後にお客さんへのメッセージカードを書くときの表情はとてもうれしそう。

たくさんの想いが詰まったジュエリーは、身につける人の心もきらりと光らせるのかもしれないと思いました。

気になったら一度、KARAFURUの商品を自分の目で見てみてください。

ジュエリーに込められた伝統を感じながら、身につける人のこれからを華やかに彩る仕事だと思います。

(2022/8/3 取材 小河彩菜)

※撮影時はマスクを外していただきました。

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