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扉も心も
開かれるサ高住

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

ガラガラと扉を開けて散歩へ行く人、買い物から帰ってくる人。ベンチで一服しながら会話を楽しむ人。

ラウンジに流れる音楽や、タンタンとまな板を叩く音に、楽しそうな声が混じって聞こえてくる。

いろんな人が集まって生活する、シェアハウスのような空間。

そんな日常がある「銀木犀(ぎんもくせい)」は、サービス付き高齢者向け住宅。通称、サ高住と呼ばれています。

都内を中心に、全部で12箇所に拠点を構える銀木犀。サ高住やグループホームとして高齢者の暮らしを支えています。

運営しているのは、株式会社シルバーウッド。

もともと建築業からはじまり、サ高住やグループホームなど高齢者住宅事業にも取り組んでいます。最近は、VRを使い認知症や発達障害などをより身近に、自分ごととして体験する新しい事業も始めているところ。

大切にしているのは、社会の当たり前を疑い、当事者の視点に立って考えること。そのきっかけとなる場や体験をつくること。

今回募集するのは、銀木犀で入居者の生活を見守る介護スタッフ。合わせて、サービス提供責任者、ケアマネージャー、事務も募集します。

すでに介護の世界にいる人も、介護ってなんだか大変そうだと感じている人も。

まずは、銀木犀のあり方を知ってほしいです。

 

新船橋駅の東口を出ると、スーツ姿で駅へ向かう人や横断歩道を渡る小学生とすれ違う。

ショッピングモールを通り過ぎ、住宅街を歩くこと約20分。3階建ての建物が見えてきた。

周りには植木が並んでいて、大きな窓ガラスが印象的。ここが、「銀木犀<船橋夏見>」。

なんとなく、高齢者住宅って無機質なイメージがあったけれど、ふつうの住宅のようで周りの風景によく馴染んでいる。

入り口のすぐ右手には、駄菓子屋さんが。

並んでいるお菓子を眺めていると、子どものころを思い出す。

「コロナ禍以前は駄菓子屋さんに来るついでに、近所の子どもたちがよく遊びに来て住居内まで顔を出してくれて。入居者さんの周りをあちこち駆け回っていました」

ハキハキと声をかけてくれたのは、浦安と市川の銀木犀の所長を勤める麓さん。船橋夏見の所長である中西さんは、この日は都合がつかず、入社して10年の麓さんが駆けつけてくれた。

銀木犀が運営しているサービス付き高齢者向け住宅10棟すべてに駄菓子屋さんがあるそう。

現在は、コロナ禍の影響が残り、住居スペースは入居者のみの利用になっているものの、駄菓子屋は今でも地域に開かれた場所になっている。

洗濯でも配膳でも、できることは入居者自身にやってもらったり、玄関のドアを施錠しなかったり。自由度の高いサ高住のなかでも「管理しない」ことにこだわっている銀木犀。

「介護施設ではなくて、住宅なんです。普通の生活を当たり前に送ってもらうことを大切にしているので、入浴、排泄、食事の介助は私たちの業務の一つだけど、それが主ではないと思っています」

「高齢になるにつれ、身体機能も筋力も低下するので、日常生活のなかで転倒やケガのリスクが高くなる。一般的な施設だと立ち上がっただけで『危ないから』って、すぐに声をかけることもよくありますよね」

すぐに声をかけたり介助したりすることは、その人を思ってのこと。

ただ、今は自力で立ち上がることができる人も、ずっと座ったままだと、筋力が衰えていずれ立てなくなってしまうかもしれない。自ずと、やる気や意欲もなくなっていく。

銀木犀では、スタッフはそばで見守りつつ、時間がかかっても、立ち上がったり歩いたり。自然にできることはそのままおこなってもらう。

「入居してすぐは、不安で部屋で引きこもりがちな方もいて。自分でできることはやってくださいって、無理強いするのも違いますよね。まずはあいさつから始めて安心感を持ってもらうことが大切です」

「ここに住んでいる方の様子を見てもらうのも、結構いいきっかけになるんですよ」

周りを見ると、食事前にほかの人のためにお茶を汲んでいる人や、隣に住む人の部屋でスタッフさんも交えて立ち話をしている人の姿が目に入る。

「だんだんと、うっすら化粧をして出てくるようになって。それって慣れてきた合図なんです」

「ここに来ると身体的にも精神的にも回復する方が多い。車椅子で生活していた方が歩けるようになったり、症状が回復して自宅に帰られたりする方もいらっしゃいます」

その人らしさを尊重するあり方に納得し、最後の住まいとして銀木犀を選ぶ人も多いという。

銀木犀では、日常生活のサポートのほか、専属の医師と連携しているため看取りまでおこなうことができる。

たとえば、と紹介してくれたのは、麓さんが所属している浦安の銀木犀でのこと。

もともとタバコが好きだったという入居者さん。散歩中、不意の事故で骨折してしまったのをきっかけに、車椅子の生活になった。

「病院からは手術を勧められていたけど、本人は拒否したんです。入院するとタバコが吸えないからって。ご家族も本人の意志を尊重してほしいとのことだったので、銀木犀に戻ってきてもらって、一日に少しだけタバコを吸っていました。だんだんと筋力も落ちてきて、最期に何ができるか考えたとき、大好きなタバコを楽しんでもらいたいなと」

「医師や家族とも相談して、タバコですよ、って声をかけたら、目をカッと開いて起きあがろうとするんです。2口ほどでしたけど、4年間一緒に過ごしてきたからこそ判断できたことだと思います」

 

「いろんな方の人生を、最期までご一緒できるのは銀木犀ならではですよね。自分の人生のあり方とか死生観について、自然と考えるようになりました」

そう話すのは、サービス提供責任者の鈴木さん。

前職では7年半ほど訪問介護の仕事をしていた。じっくり考えて、穏やかな口調で言葉にする方。

銀木犀のことを知ったのは、偶然見たテレビ番組。

「玄関の施錠をしないって、おどろきですよね。その背景にあるのは、その人らしさの尊重だと知って。発想の柔らかさがいいなと思ったんです」

「ちょうど訪問介護のほかにもいろいろな介護の世界を見てみたいと思っていたので、ここだなって応募しました」

実際に入ってみてどうですか?

「意見とか疑問とかを伝えやすい環境だと思います。相談にもすぐのってくれるし、改善点があればすぐに行動に移せる。そういう人が多いと思います」

船橋夏見のスタッフは30人ほど。定員60名ほどの入居者を日々見守っている。

1ヶ月ほど前、人手不足によって入居者さんと関わる時間が減っていると感じた鈴木さん。様子を見にきていた代表の下河原(しもがわら)さんに声をかけた。

どうすれば解決できそうか、鈴木さんはAIロボットを導入してみるのはどうだろうと提案したそう。

みんなで話し合い、ほどなくしてお試しとして、コミュニケーションロボットが導入された。

「以前より、場が和やかになりました。その姿を見ると提案してよかったなって、うれしいです」

入居者のその人らしさを引き出すのは、スタッフの役割。

サービス提供責任者である鈴木さんは、現場からあがった声を一つひとつ拾い上げて、サービスに落とし込んでいく。

新しいことを取り入れるとき、もし何かあったらと、ついリスクに捉われてしまうこともある。けれど、思ったことはまずチームの誰かに言ってみる。銀木犀はそんなスタンスを大切にしているから、実現するスピードも速い。

「大変なことはもちろんあります。施錠をしないことも、できるだけご自身でやってもらうことも、何が起こるかわからない。視野を広くして見守ることを心がけています」

入居者さんの体調や表情、しぐさなど、些細な変化を感じ取る。その日のコンディションに合わせて、できることをうまくやってもらう。

既存のルールに捉われずに、柔軟な視点を持って関わることが大事なんだと思う。

 

そんな銀木犀の日常を厨房から見て、介護の世界に飛び込みたいとスタッフになったのが、佐々木さん。

「銀木犀に来る以前は、お花屋さんをやっていて。船橋夏見が家の近くで、厨房スタッフの募集を見かけて、外観もすてきだったので興味を持って応募しました」

「ただ、介護についての知識はなかったんです。大変そうだなっていうイメージで」

1年ほど厨房から銀木犀の様子を見ているうちに、だんだんとそのイメージが変わっていった。

「駄菓子屋さんに来る子どもたちもいるし、スタッフと入居者さんの関わり方も家族みたいにあたたかくて。介護って楽しそうだなって感じたんです」

「周りからの勧めもあって、厨房で働きながら初任者研修の資格を取りました。今は介護スタッフとして、入居者さんと関わる時間が増えて楽しいです。掃除も『私がここを担当するね』って言ってくれることもあって、ちょっと楽させてもらっています(笑)」

とはいえ、見守りには工夫が必要。

たとえば、入居者さんが散歩に行くとき。

「行くときは、玄関の手前にある受付を通るので、外出するって声をかけてもらって。携帯を持っていってもらったり、銀木犀の住所と電話番号が書いてあるカードを持ってもらったりしています」

認知症の症状で夜に「家に帰りたい」と言われたときは、無理に引き返すように声をかけるのではなく、本人の意志を尊重して外出させるそう。

スタッフはそっと後ろからついていく。入居者さんが道に迷ったとき、偶然出会ったように「寒いから羽織を持って出かけましょう」とか「お茶飲んでから帰ったらいかがですか」と声をかける。

迷っているときは、「家に帰りたい」よりも不安な気持ちが大きい。そのときに普段よく見かけるスタッフの顔を見るとホッとする。

玄関の施錠をしていなくても、だんだんと「帰りたい」と外へ出る回数が減ってくるという。

一人ひとりと向き合いながら、その人がどんな気持ちなのか、どう声をかければ心地いいのか。常に考える仕事なのだと思う。

 

「介護の世界って、正解も不正解もないんです。ひとつ答えを出すなら、ご本人にとって最期の瞬間まで“らしさ”を大切に過ごしていただく、ということだと思っています」

そう麓さんは話す。

“その人らしさ”を大切にするということで、暮らす人もその家族も、そして働く人も体と心が軽やかになる。

歳を重ねることを受け入れ、楽しめる場所だと思いました。

(2023/09/29 取材 大津恵理子)

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