求人 NEW

分かち合うから心地いい
いい家具、いい空間が生む
まちのラウンジ

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

いい空間って、どんな空間だろう。

たとえば、あたたかみのある装飾や壁紙、床材でつくられていて、家具にもこだわっている場所。

ずっとそこにいたくなるような、心地いい雰囲気の場所。

さまざまな要素がありますが、今回紹介したいのは「家具×空間」。

家具を通して心地いい空間をつくりたい。そんな想いで新しい場づくりを進めている人たちがいます。

「(tefu)」は、家具と空間のシェアリングサービス。価値あるものを使い継ぎ、分かち合う。さまざまな価値を分かち合いながら、自分らしく住まうことを目指しています。

事業としては、家具レンタルと施設運営が軸になっており、施設運営事業では、仕事、勉強、読書、お茶、語らいなど、自由に使えるラウンジスペースを中心にした複合施設を生み出しています。

運営しているのは、シェアオフィスやシェアハウス、ホテルなど、さまざまな空間の企画から運営まで手がけているUDS株式会社。

(tefu)で大切にしているのは、家具にこだわり、心地いい空間をつくること。

今回は、下北沢や自由が丘などで展開している(tefu)の施設運営事業で、ホスピタリティマネージャーとして働く人を募集します。

コミュニティマネージャーとは少し異なり、より数字面や品質のクオリティ管理に注力しつつ、業務委託や外部から協力してくれる人たちとのコミュニケーションを交わしていく役割です。

家具が好きな人はもちろん、事業を動かしていく経験がある人にとっては、力を発揮できる環境だと思いました。

 

取材に向かったのは下北沢。自由が丘や池尻大橋にもある(tefu)の施設のひとつだ。新しく入る人は下北沢だけではなく、自由が丘の(tefu)や池尻大橋の大橋会館も管理することになる。

京王線と小田急線が通る下北沢駅。南西口を出るときれいに道が整備されていて、BONUS TRACKまでまっすぐ行くことができる。

目的地である(tefu)は、南西口を出て左を向いたところ。駅に隣接した場所にある。

1階はコーヒー豆を売っているショップと、オーガニック食品を多く取り扱っているスーパー。2階から上にはシェアスペースやカフェ、映画館が。

2階の入り口から入ると、UDSの事業企画部兼経営戦略室の金塚さんが迎えてくれた。

金塚さんは、(tefu)をみずから企画して立ち上げた本人でもあるそう。

「最初はゼロベースから始まって。ざっくり決めていたのは、ライフスタイル提案をしたいよねっていうことでした」

「ぼくらは空間を伴うビジネスをやっているので、暮らし方を提示できるような場所をつくれたら、UDSっぽいんじゃないかと。そんなところからスタートしたんです」

計画が動き出したのは約6年前。世間では「丁寧な暮らし」が話題になっていた時期で、古道具を揃えて、部屋を整えて、丁寧に手料理をつくる。そんな暮らしが一つの憧れになっていた。

(tefu)のコンセプトは、その潮流に疑問を持った金塚さんの考えから生まれたという。

「実際、丁寧な暮らしって、お金持ちしかできなくない? と思ったんですよね。自分自身、貧乏な暮らしを経験していたから、お金があるかないかで排他性が生まれるサービスはやりたくないなと」

「それで考えたのが、いい空間で過ごす心地よさを、たくさんの人に知ってもらえる場所にすること。そこから、質のいい家具を使えば空間もよくなるんじゃないか、という発想になっていきました」

当時はサブスクリプションのサービスが少しずつ出てきた時期。そこで家具のサブスクリプションサービスと、UDSが得意な施設運営事業を組み合わせたサービスをつくるという大きな方針を決めた。

その上で、プロトタイプのプロジェクトとして、良質な家具がセットアップされた空間を、平日は仕事場として、週末は宿泊スペースとしても使えるタイムシェア型の施設を代々木上原でスタート。

また、家具をネット上でレンタルできる事業も開始。

UDSが得意とする空間ビジネスに、家具を組み合わせて新しい事業をつくっていった。

コンセプトは、「分かち合う」。

家具と空間をシェアして、いい空間をつくることを目指している。

「『分かち合う』っていうコンセプトで、空間と家具のシェアリングサービスをする。これは社会的にもすごくいい事業だと思っています」

代々木上原で(tefu)をオープンしたあとは、家具レンタル事業もスタート。その後下北沢や桜木町、自由が丘などにも施設をつくっていった。

とはいえ、「いい空間」というのは抽象的なイメージ。具体的にはどういう空間なんでしょう。

「ぼくのなかではいろんな要素があって。デザインがかっこいい家具があるのも一つだし、デザインが洗練されていなくとも、家具の歴史の積み重ねとか、使ってきた人の雰囲気が醸し出ているとか。そういったものがマッチしているのが、いい空間なのかなと」

「自分がいる場所に、心地よくここにいるという時間的な投資をする。それが豊かさにつながってるんじゃないかって思うんです」

(tefu)というブランド名も、輪廻転生や循環のモチーフとされている蝶からきているそう。

代々木上原の(tefu)が2020年にオープンし、下北沢は2022年にオープン。

例として、下北沢のサービス内容について聞いてみる

時間制のドロップインは1時間900円。一ヶ月ラウンジ使い放題の月額会員は、月34,980円。ほかにも、個室のブース貸し出しのプランもある。

「たとえば、ドロップインにはドリンクサービスが付いているんですが、月額会員には最初ドリンクがついていなくて。そういったところも改善して、月額会員が増えるような仕組みをつくっているところです」

ほかにも、陶芸作品とコラボしたイベントを開催したり、インフルエンサーにラウンジを使った感想を発信してもらったり。

使い心地やサービス内容、そして価格。さまざまな面から検討を重ね、改善していった結果、当初はなかなか利用されていなかった個室のブースが、すべて埋まるまでになった。

とはいえ、今後もまだまだ月額会員を増やしていきたい状況。

今回募集する人には、まず月額会員を増やすためにどうすればいいかを考えてほしい、と金塚さん。

施設のクオリティ面だけでなく、収支の面にもマネージャーとして責任を持って取り組んでもらいたい。

もちろん簡単なことではないと思うけれど、金塚さんも相談に乗ってくれるし、これまでさまざまな施設を運営してきたUDSの仲間の知見もある。

頼れるところは多いので、持っているリソースを最大限に使って取り組んでいけるといいと思う。

 

そのなかで今まさに学んでいるのが、入社して約1年4ヶ月の依田さん。

事業企画部に所属しており、下北沢と代々木上原の(tefu)をメインに担当している。

新しく入る人にとっては、身近な相談相手になるはず。

これまで、特別支援学校の教員になるためにフィンランドへ勉強しに行ったり、デベロッパーに興味を持ったり。いろいろな職種に興味を持ちつつ、最終的には大手保険会社に就職。

ただ会社の風土が自分に合わず、3ヶ月ほどで退職を決意。そんなときにUDSの(tefu)の募集を見つけて、チャレンジしてみたいと思い応募した。

「さっき話していた、『シェア』とか『分かちあう』っていうコンセプトに共感したんですよね。生活のなかでも、人とかかわることが大事だと思っていて。空間を通して人と人をつなぐことができたら楽しいだろうなと。それで(tefu)の運営に興味を持ったんです」

依田さんが担当しているのは、イベントの企画や運営の補助など。週に数日各施設を訪れて、現場のスタッフや利用者さんとコミュニケーションをとっている。

シェアスペースという、毎日人が入れ替わっていく環境のなかで、偶然の出会いをお手伝いするような仕事。依田さんのように人とかかわることを大事にしている人であれば、力を発揮できそうだ。

たとえば先ほど話してくれた陶芸作品とコラボした企画など、コツコツと人と人のつながりをつくり、それをうまく活かせるようになることができれば、自分らしさを仕事に活かすことができる。

それはまわりまわって、自分ができることの幅を広げていくことにもつながっていくはず。

「利用者の方と話すこともあるんですけど、タイミングには気をつけていて。つかれているときに話して息抜きになったらいいけど、話しかけてほしくないタイミングもある。そのあたりはしっかり観察するのが大事だと思っています」

「それを繰り返していくと、運営と利用者っていう関係を超えて、助け合うようなことが自然と生まれてくるんですよね。たとえば落とし物を見つけたときも、そのままにせずわざわざ届けてくれるとか。それも、利用者にとって、下北沢の(tefu) loungeが単なるワークスペースじゃなくて、ひとつの居場所になっているからなのかなって。純粋にうれしいですね」

依田さんのように各施設に頻繁に顔を出すことで、利用者との関係性ができるだけでなく、現場で問題になっていることや数字面の課題も見えてくる。

とはいえ、下北沢だけでなく、代々木上原や自由が丘など、各施設を毎日訪れる必要はないという。基本自宅で作業をしつつ、必要に応じて現場を訪れる、という働き方でもいい。

とにかく、それぞれの拠点の数字と品質の面での課題を見つけ、解決する方法を探っていってほしいと、隣で聞いていた金塚さん。

「各施設には業務委託で働いてくれている運営スタッフさんもいるんですが、その人も毎日いるわけじゃないし、見ているところがそれぞれ違ったりする」

「だからこそ、より厳しく、ユーザーの視点で施設をよりよくする方法を考えていってほしいですね」

マネージャーの経験などはあったほうがいいでしょうか。

「うーん、あるに越したことはないんですけど、施設で働いているのは、自社スタッフじゃなく業務委託の人が多いんですよ。なので組織外の当事者が多くて」

「不動産のオーナーや事業主、業務委託のスタッフ、うちのスタッフ、そしてエンドユーザーさん。いろんな立場の人に対して、うまくコミュニケーションができたらいいですよね。利害が一致しないシーンもあるので、そんなときに大人の交渉ができるかどうかも大事です」

今回、ホスピタリティマネージャーという少し変わった職種名にしているのも、それが大きな理由。

単純に人やお金のマネジメントをするだけではなく、さまざまな利害関係のなかで立ち回ることができるか。ホスピタリティを念頭においた動きや会話が求められる。

「たとえば、なにか施策をするときに、費用をどこが負担するか、とかね。むずかしく聞こえるかもしれないですが、これもしっかり話し合えたら解決することだと思いますし、慣れていくものだと思うので」

「数字面も現状大きな問題があるわけではないので、より高みを目指すにはどうしたらいいのかっていうことを積極的に考えていけるといいですね。環境としては、いい家具がたくさんあるので、家具が好きな人だったらより心地よく働けると思いますよ」

最後に、依田さんがどんな人と一緒に働きたいか話してくれた。

「わたしは(tefu)のことを好きになってくれる人がいいですね。施設やそこにかかわる人に対してはもちろん、ブランドとしての考え方とか」

「(tefu)であることの意味みたいなのを感じてくれる人だったらいいなって思います」

いい場所だから、心地よく働くことができる。

それは利用者だけでなく、(tefu)で働く人自身にも当てはまることだと感じました。

さまざまな人とかかわりながら、この場所をよりよいものにしていくために。まずは一度、(tefu) loungeを訪れてみてください。

家具や空間、働く人たちに心地よさを感じられたら、ここで力を発揮できる合図だと思います。

(2023/6/23 取材 稲本琢仙)

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